2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧
86話 カルレインをバカと呼んだアイニでしたが・・・ ◇必要なのは話し合い◇ 駄目だ、私が恥ずかしい。 カルレインは 知らない人だと言っているけれど、 アイニが何度も あんな風にしていると 一瞬にして変な噂が流れると ラティルは思いました。 一国の皇后…
85話 サーナット卿は、すぐに偽者を見破りました。 ◇言い訳◇ サーナット卿は、 ラティルがロードである 可能性があるのかと、 レアンに尋ねると、彼は、 妹がこんなことになり、 私も気の毒だと思うけれど、 仕方がない。 私は、この国を 守らなければならな…
84話 怪物に怪物呼ばわりされたラティルでしたが・・・ ◇浮気者◇ この怪物は、 誰に怪物と言っているのか。 ラティルは呆気にとられました。 けれども、怪物は 本当に面喰った様子でした。 たじたじと後ろに下がる様は 怖気づいているようにも 見えました。 …
83話 私たちは知り合いかとカルレインに尋ねたアイニでしたが・・・ ◇変な気分◇ カルレインの目に また、それかという気配が 漂っていました。 表情に変化はないものの、 夢の中で見た愛に満ちた瞳と この無味乾燥な視線を比べれば アイニに、 それがわから…
82話 カルレインを見て名前を呼んだアイニでしたが・・・ ◇知らない人◇ ラティルは目を見開いて アイニを見ましたが、 彼女はラティルを見向きもせず、 アイニの視線は カルレインに釘付けになっていました。 絶対に知らない人に対する 態度ではないし、 声…
81話 ヒュアツィンテが変な女と一緒にいると侍女から報告を受けたアイニでしたが・・・ ◇アイニの静かな怒り◇ ヒュアツィンテには、 ラトラシルしかいないのに。 アイニは、侍女の叫び声に 首を傾げました。 ヒュアツィンテは純情な男でしたが、 その純情を…
80話 ラティルは彫像に化けてカリセンの宮殿に入り込みました。 ◇気に入った◇ 商人が、もじもじしながら、 後ろから話しかけてきたので、 ヒュアツィンテは慌てて 振り返りましたが、 彫刻が「私よ、ラティル」と 話しかけてきたことに驚き過ぎて 先程とは違…
79話 ゲスターは皇帝が偽者だと見抜きました。 ◇ゲスターの決意◇ 今の皇帝が偽者で、 追い出された皇帝が本物だと言う ゲスターの言葉は、 トゥーリには危険に聞こえました。 このことが広まれば、 大きな騒ぎに巻き込まれる可能性も ありました。 顔が青く…
78話 ラティルはカルレインと逃走中です。 ◇誕生日のプレゼント◇ シェイトはレアンと並んで 仕事をしていた時、 ゲスターが皇帝に会いたいと言って やって来ました。 レアンは「ゲスター?」と呟いた後、 すぐに誰だか気づいて、 席を外した方が良いか尋ねま…
77話 嘘をついてごめんなさいと言ったラティルでしたが・・・ ◇逃亡◇ 母親が、 その言葉の意味を考える間もなく ラティルは彼女を気絶させました。 母親の身体から力が抜けると ラティルは彼女を ベッドに横たえました。 あえて魔法物品を使わなくても 自分…
76話 なんと、偽皇帝の正体はラティルの母親でした。 ラティルの唇は ブルブル震えました。 あまりにも大きな衝撃を受けて 後頭部がヒリヒリしました。 亡くなった父親が あそこから出て来ても、 これ程、驚くことはないと 思いましたが、 その場合、驚きに…
75話 カルレインに靴を脱がせてと頼んだラティルでしたが・・・ ◇冷え性◇ カルレインは 反射的に視線を落とし、 自分で脱げないのかと 尋ねました。 ラティルは、自分の靴ではなく、 偽皇帝の靴だと答えました。 彼女は自分のように 顔を変えているけれど、 …
74話 偽皇帝に脱ぎなさいと言われたラティルでしたが・・・ ◇靴の謎◇ 脱げって?何を? ラティルは慌てて偽者を見て 身体を後ろに引きました。 服?それとも仮面? どちらにしてもよくないけれど 両方とも違っていました。 偽皇帝は、 確認することがあるか…
73話 下女になるための面接会場に偽皇帝がいました。 ◇面接◇ まるで鏡を見ているようでした。 自分とそっくりな人が 自分をじっと見ているなんて、 こんなおかしなことは ないと思いました。 鏡を通して見るのではなく、 自分の目では 絶対に見ることのでき…
72話 手に入れたばかりの仮面をラティルが使う時がやって来ました。 ◇宮殿へ入る方法◇ 仮面が作れる別の顔は 一つだけだろうか。 ラティルは仮面を付けては 剥がすを繰り返し、 仮面の正しい使い方を 見つけようとしましたが 容易ではありませんでした。 他…
71話 ラティルの前に、もう1人のラティルが現れました。 ◇偽物 vs. 本物 ここに自分がいるのに、 向かい側にも自分がいる。 声、顔、姿勢、 話し方まで似ている人。 しかも、その人は 今、寝室から出て来たばかりで、 護衛と侍女は、皆 彼女のそばにいる。 …
70話 ラティルは、いよいよ目的地に近づきました。 ◇洞窟◇ ラティルは地図を見ながら 山をすいすい登っていくと、 騎士は、 ラティルが地図を見ながら 山を登るのが上手だと褒めました。 ラティルは、 彼はお世辞が得意だと思いました。 山を登り始めた頃は …
69話 秘密裏にカリセンへ行くことになったラティルでしたが・・・ ◇出発◇ カリセンへ出発することにした夜 ラティルは、周囲の人に 体調を崩したと言って いつもより早い時間に寝室に戻り 机の前に座りました。 ゲスターの誕生日まで あと2週間でしたが 何も…
68話 いつのまにかハーレムの庭にいたラティルでしたが・・・ ◇夢遊病?◇ ラティルとカルレイン、 ゲスターが沈黙する中、 宮医は彼女を診察しましたが 問題はありませんでした。 ラティルは裸足の足を見て 自分は夢遊病なのではないかと 尋ねました。 確か…
67話 ヒュアツィンテの視線を感じたラティルでしたが・・・ ◇忘れられない◇ ここにあなたが現れたら ダメじゃない。 せっかくラナムンを訪ねたのに 彼に嫌悪の視線だけを たっぷり浴びせられた私は どうなるのか。 ラティルは怒りが こみ上げてきました。 し…
66話 ヒュアツィンテを傷つける言葉を口にしたラティルでしたが・・・ ◇ラティルの涙◇ 愛に感触があるなら、 やけにベタベタして、 手のあちこちにくっ付いて いくら洗ってもなかなか落ちない。 一晩中、 ほとんど眠れなかったラティルは、 ベッドに座り 前…
65話 ゲスターがスープを飲もうとしたので、口を開こうとしたトゥーリでしたが・・・ ◇トゥーリの決断◇ しかし、トゥーリは 自分が犯人だと名乗り出れば もっと大変なことになると思い、 口から出そうになった言葉を 飲み込みました。 トゥーリは、今、自白…
64話 狙われたのはクラインだと気づいたラティルでしたが・・・ ◇スープにはスープ◇ ゲスターは、 誰かに薬を飲ませるような人ではない。 ラティルは彼を信じましたが、 人の本性は信じませんでした。 いくら善良な人でも 怒ることはあるし利害関係はあるも…
63話 自分で確認してみる?と提案したラティルでしたが・・・ ◇確認◇ 恥ずかしいことだけれど、 誰かが、はっきりと 確認する必要があるので、 それならば、妻同様の 自分がやるのが 少しでも恥ずかしくないのではと ラティルは考えました。 ラティルの提案…
62話 クラインに飲ませるはずの薬入りスープがラナムンの所へ行ってしまいました。 ◇嫌な予感◇ ラナムンがスープを飲まずに じっと眺めているばかりなので、 彼の兄弟兼侍従のカルドンは、 食べ物が気に入らないのかと 尋ねました。 ラナムンは変だと答えま…
61話 ラティルは、地図の場所へ行ってみることにしましたが・・・ ◇古地図◇ ラティルは タッシールが治ったのを 確認すると、 自分と大神官は先に宮殿に戻り タッシールには、 ゆっくり帰ってくるように 伝えました。 最初にラティルがタッシールを 宮殿に連…
60話 ラティルに気絶させられた男は、意識を取り戻しましたが・・・ ◇皇帝の再側近◇ 仮面の男は、 今、目の当たりにしている光景を 理解できませんでした。 突然現われて 喧嘩を売ってきた生意気な女に 目にもの見せてやろうと思っていたのに 急に殴られて、…
59話 ラティルは古地図を横取りしようとしています。 ◇地図をめぐる戦い◇ 馬車に乗った人は 面白いと言って、 ラティルの方へ頭を向けて 興味深いものを見るように ラティルを眺めました。 タッシールは商団を運営しながら、 あのように 人を人と見ない視線…