自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 原作71話 あらすじ マンガ 86話 自分が本物だと信じてもらえないラティル

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71話 ラティルの前に、もう1人のラティルが現れました。

◇偽物 vs. 本物

ここに自分がいるのに、

向かい側にも自分がいる。

声、顔、姿勢、

話し方まで似ている人。

しかも、その人は

今、寝室から出て来たばかりで、

護衛と侍女は、皆

彼女のそばにいる。

彼女は皇帝の制服を着ているのに

自分は出かけて来たので、

貴族が身に着けるマントを

羽織っているだけ。

 

ラティルは、どういうことなのか

全く分かりませんでしたが、

誰かがラティルそっくりに

真似していることは確かでした。

ラティルは、

 

あなたは誰?

どうしてそこから出てくるの?

 

と低い声で呟くと、

相手は、ほんの少し躊躇いましたが、

それに気づいたのは

彼女と向かい合っている

ラティルだけでした。

 

侍女たちと護衛たちは

さらに警戒して

偽ラティルを守るように

取り囲みました。

 

ラティルは不快になり、

彼らの地位を無視して

名前だけを呼びました。

その怒った声に

何人かの瞳が揺れましたが、

彼らは、すぐに

もっと強張った顔をして

ラティルを睨みつけました。

 

ラティルは、

 

あなたたちは、

本当に頭がおかしいな。

 

と言った後、冷たい声で

サーナット卿とレアンを呼ぶよう

指示しました。

ところが、偽ラティルは

本物のラティルを早く捕まえて

刑務所へ入れろと命令したので、

2人の騎士は剣を抜きました。

そして、侍女たちは

偽ラティルを後ろへやると、

 

騎士たちが捕まえている間に

中にお入りください。

呪いをかけられるのが心配です。

早くお逃げください。

 

と言いました。

 

ラティルは気が動転して

頭がおかしくなりそうでした。

仮面を取りに洞窟へ行っている間に

世界がおかしくなったの?

そうでなければ、これは何?

この間に

レアンが反乱を起こしたり、

生き返ったトゥーラが

宮殿を転覆させたのなら

まだ信じられる。

アナッチャが塔を脱出して

トゥーラの支持勢力を集め、

数日で反旗を翻した方が話になる。

ところが、自分とそっくりな人が

自分のように振舞い

自分の部下に、自分を捕まえろと

命令するなんて。

 

しかし、どんなに

呆気にとられるような状況でも、

ただ突っ立っているわけには

いきませんでした。

確かなのは、

今が危急な状況であること。

騎士たちは、

偽物と自分の間で

混乱しているのではなく

偽物を本物、本物を偽物と

信じていました。

彼らが襲ってくる前に

対応すべきだと決意したラティルは

すぐに剣を取り出しました。

 

偽のラティルが、

 

捕まえて!

 

と叫ぶと同時に2人の騎士たちが

ラティルに飛びかかりましたが

彼女は、すぐに身体を傾け

騎士たちの両足首を切りつけました。

今は大変腹が立っているけれど、

近衛騎士たちは、

ラティルを護衛する人たちで

いつも顔を見ていました。

偽物を本物だと思って

あのようにするのは腹が立つけれど、

わざと、あのように

しているわけではないので、

少し大目に見ました。

そんなことも知らない騎士たちは

足首を切られたまま

ラティルを襲おうとしましたが、

彼女はすぐに

相手の身体の内側に入り込み

頭で相手の顎を打ちました。

続いて、そばにいる騎士を蹴ると

すでに偽物は侍女たちを連れて

部屋の中に入って隠れていました。

 

ラティルは、カッとなって

 

出て来い!

 

と叫びながら、扉を蹴ると

中から恐怖の悲鳴が

沸き起こりました。

ラティルは舌打をして、

再び扉を蹴った瞬間、扉が開き、

偽物が出て来ました。

 

いけません、陛下!

危ないです!

サーナット卿が来るまで

待たなければなりません。

 

侍女たちは叫びましたが

偽ラティルは、

ラティルの宝剣を手にして

突撃してきました。

ラティルは相手の顎を

膝蹴りしました。

相手がふらつくと

侍女たちの悲鳴が大きくなりました。

しかし偽物は気にせず、

ラティルに向かって

剣を振り回しました。

この偽物は、

どこから現れたか知らないけれど

ラティルと同じくらい

剣の扱いに長けているようでした。

 

しばらくして、

人々が集まってきました。

このままでは

本当の侵入者に

なってしまいそうだったので、

ラティルは偽物の首に向かって

威嚇的に剣を振り回し、

距離を広げると、後を向いて

階段を降りました。

階段を上って来た人が

混乱している隙を狙い、

ラティルは手すりを踏んで

素早く滑り降りながら

 

どういうことがわかったら、

このままでは済ませないから

覚悟しておけ。

 

と部下に警告しました。

 

素早く身を隠したラティルは

懐に入れていた仮面を付けて

マントを脱いで石の下に隠しました。

その後、宮殿の外へ出たラティルは

騎士と2人で立ち寄った旅館に

部屋を取りました。

 

一緒にカリセンへ行った近衛騎士は

ラティルと行動を共にしていたので、

今のおかしな状況に気づくはず。

ラティルを探すために

一緒に立ち寄った旅館に来るのではと

考えました。

 

騎士が来るのを待ちながら

ラティルは考えました。

 

普通、同じ人が2人現れたら混乱する。

確信に満ちて、

片方を偽物だと決めつけない。

それにもかかわらず、

ラティルを見た宮廷人たちは、

皆、当たり前のように

偽物の肩を持ち、

このような状況に

備えていたかのように振舞いました。

必ず理由があるはずでした。

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◇兄の裏切り◇

数時間後、ラティルの予想通り

一緒にカリセンへ行った近衛騎士が

現れました。

彼は、ラティルを見ると

泣きそうな声で「陛下!」と

呼んだ後、自分の声に驚き、

すぐに扉を閉めると声を潜めて、

これは一体何事かと尋ねました。

ラティルは、首を横に振って、

 

わからない。

私の部屋へ行ったら、

私にそっくりな人が、

私の真似をしていて、

皆、その人を見ながら

皇帝に対するように振舞っていた。

 

と答え、騎士に彼の方は

どうだったかと尋ねました。

彼は、

 

休暇を終えて復帰したと

報告をしに行ったら

サーナット卿はいなかった。

彼は、今、領地にいるとのこと。

それで、

副団長に知らせようと待っていたら

他の同僚がやって来て、

自分のいない間に大騒ぎになって・・・

 

と、途中まで話しましたが、

その後は、口をパクパクさせました。

ラティルは

自ら体験してきたことなので

騎士に大丈夫だと呟くと、

彼は、泣きそうな顔で

 

レアン皇太子が、

あらかじめ警告したように

本当に黒魔術師が現れたら、

行動も話し方も顔も

陛下とそっくりだから

気をつけなればいけないと・・・

 

と伝え聞いた話をしましたが、

騎士の肩を叩きながら

彼を慰めていたラティルが

レアンの名を聞いて、手を止め、

「レアン?」と聞き返してきたので、

口を閉じて、しまったという顔をして

ラティルの顔色をうかがいました。

ラティルは、誰が警告したのか

もう一度話すように言いました。

 

自分とそっくりな人が現れ、

部下に偽物扱いされて

追い出された時も

開いた口が塞がりませんでしたが、

なぜ、ここに兄の名前が出てくるのか

ラティルは息が詰まる思いでした。

 

彼女は騎士に、

今回の件に兄が関わっていたのかと

尋ねました。

彼は、自分も正確にはわからない、

伝え聞いた話だと言って

言葉を濁しましたが、

ラティルは、

どうやってその話を聞いたのかと

何度も騎士を問い詰めました。

騎士は固唾を飲み込み、

自分の聞いた話を伝えました。

 

陛下が宮殿を出発した日、

皆、陛下が元気でないことを

知っていた。

ところが、必ず陛下に

お目にかからなければならない

急用ができて、

翌日、レアン皇子が

陛下と話をするために部屋に入った。

その後、部屋を出ると、

今、陛下の体調が良くないのは、

黒魔術師のせいのようだ、

黒魔術師が陛下の外見を盗むために

こんなに痛がっていると

おっしゃった。

 

ラティルはベッドに座り

拳を握りながら、

騎士の言葉を反芻しました。

今回の件に

兄が関連していることに

開いた口が塞がりませんでした。

そして、偽物が現れて

「私が本物」だと言ったのではなく

兄が先に偽物話を切り出していました。

 

ラティルは、

いきなり黒魔術師の話をして

人々がそれを信じたのかと尋ねました。

騎士は、

以前、呪いのかけられた死体が

現れたからだと、答えました。

 

ラティルは唇を噛みました。

ヒッラー老神官、偽の自白者、

黒魔術師を捕まえて来いという

自分の命令、

側室になった大神官、

彼の護衛のために集まって来た聖騎士。

即位してから、黒魔術について

様々なことが起こりました。

側近以外は、

ほとんど知らない話だけれど、

問題は、その側近たちが

レアンから、

偽の黒魔術師についての話を聞いた時に

その話を受け入れるかどうか

決める人たちということでした。

 

いくら何でも、

すぐにそちらを本当だと思うの?

 

とラティルは大袈裟に笑うと、

騎士は慎重に付け加えました。

 

百花繚乱の百花が

聖騎士何人かを連れて

ある村へ行ったところ。

生きている人が誰もおらず、

死体は全て

ちぎられた痕跡があった。

先程話した、陛下に必ず

お目にかからなければならない

急用とは、このことで、

百花が報告をしに来た時と

レアン皇子が偽陛下の話をした時が

同じだったので、

人々はレアン皇子の言葉が

正しいと信じた。

2日後には、陛下を真似た

偽物が現れるかもしれないから

注意しろと言われた。

それが黒魔術師の才能だ。

 

ラティルは両手で顔を覆いました。

偽者が自分の真似をする以上に

兄が自分の後頭部を打ったことが

信じられませんでした。

外交使節団として

ラティルがカリセンへ行くことを

止めたのはレアンでした。

彼は、最初から

そのつもりだったことがわかりました。

 

ラティルは歯を食いしばって

拳を握りました。

その姿を見た騎士は、

自分が証人になり、

ずっと彼女と一緒だったと

話すと言いましたが、

ラティルは彼も危ないと告げました。

 

驚く騎士に、ラティルは、

レアンは、このことを企むために

周到に準備しているから、

騎士が自分と一緒に

カリセンへ行ったことを

知っているレアンは

彼を放っておくはずがない。

レアンは、彼が

唯一の証人だと思っているから

彼を捕まえるかもしれないと

話しました。

騎士は瞳を震わせました。

 

ラティルは怒りに満ちた表情で

宮殿を睨みつけました。

けれども、レアンは

ヒュアツィンテが密かに宮殿に来て

ラティルと一緒に

カリセンに戻った事実を

知りませんでした。

 

騎士は、ヒュアツィンテに

助けを求めればいいと話しました。

ラティルは同意しましたが、

まかり間違えれば

偽の黒魔術師が

カリセンの皇帝と手を組んで

タリウム

食い尽くそうとしているように

見えるので

慎重にしなければならないと

告げました。

 

ラティルは、

予想もしていなかった兄の裏切りに

とても腹が立って、

耐えられませんでした。

どうやって、そんなにそっくりな

偽者を手に入れたのか、

どこからが兄の計略なのか、

兄がどうして、こんなことをしたのか

見当がつきませんでした。

 

兄もトゥーラを嫌っていたから

彼と手を組んだはずはない。

いや、違う。

そういう風に考えると

兄が自分を裏切ったことも

話にならない。

ラティルは、今は何も

確信してはいけないと思いました。

 

ラティルはしばらく考えた後、

騎士に、メロシー領地へ行き、

サーナット卿に会うように

指示しました。

 

自分が戻ってきたことを知った兄が

騎士を殺すか口を塞ごうとする。

黒魔術師の仲間だと言って

人を放つかもしれないので

今すぐ発つように言いました。

 

サーナット卿を他の所へやって

事を企んでいるのを見ると、

今回のことに

彼は関係していないようだけれど

万が一に備えて、

先手を打つ必要がありました。

ラティルが帰ってきたことを

知った兄も、

サーナット卿と会おうとする。

偽者や兄が

サーナット卿と会う前に

自分がサーナット卿と

会う必要があると考えました。

 

ラティルも一緒に行った方が

いいのではと尋ねる騎士に

ラティルは、

他にやることがあると答えました。

 

懐に入れた仮面を

使う時がやって来ました。

この仮面があれば、

レアンや偽物が、人を放って

自分を探そうとしても

見つかることはない。

 

ラティルは、直ぐに出発するよう

騎士を促しました。

そして、自分は兄に会い、

これがどういうことなのか

調べなければならないと言いました。

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ラティルがカリセンへ行く前、

レアンは家族だし、

他の人が裏切っても

レアンは絶対に裏切らないと

信じていましたし、

レアンと母親と

一緒に暮らしたいとまで

話していました。

それなのに、

レアンに裏切られたラティルは

怒っているだけでなく

とてもつらい思いをしていると

思います。

だからといって、落ち込んだり

途方に暮れたりすることなく

何とかして

難局を乗り越えようとするラティルは

とても強くて賢い女性だと思います。

そして、手に入れたばかりの仮面を

使えることに

喜びを感じているように思います。

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