自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 717話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ギルゴールとメラディムが争う理由

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717話 対怪物部隊への志願を取り消すのは嫌なのかと、ラティルはレアンに尋ねました。

◇何もするな◇

レアンは少し間を置きました。

まるで、困った話を持ち出すかどうか

迷っているように見えました。

ラティルはレアンに

話すようにと促すと、レアンは

ラティルの役に立ちたいと

ため息をつくように呟きました。

 

一見、真実を語っているような瞳が

ラティルを揺らぐことなく

見つめていました。

ラティルは、血の塊のようなものが

喉元にこみ上げてくるようでした。

 

ラティルは、

レアンをここに呼んで

監視するほどには許したけれど

軍隊を任せるほどではないと

努めて落ち着いて答えた後、

立ち上がりました。

そして、気が利かなくて、

志願したのであれば、

今からでも気を利かせて

志願を取り消して欲しい。

自分も、そのつもりでいると

言いました。

 

それならば、

末端兵士として入ると

レアンも立ち上がって言いました。

ラティルはレアンに

偉そうな顔をしないように

拳をギュッと握りながら、

レアンを末端兵士として扱えば

他の人々まで

末端兵士扱いされることに

なるのではないかと指摘しました。

レアンの目に、

苦痛の色が漂いました。

 

レアンは、

どうすれば自分を信じてくれるのかと

尋ねました。

ラティルは、

何もしなければいいと

心から助言しました。

ラティルは、

レアンを許すと偽って

彼を呼びましたが、罠を仕掛けて

レアンを危険に追い込む計画では

ありませんでした。

レアンが正しい心を持っていればいい。

彼は平凡に過ごしながら、

彼が敵ではないことを

証明すればいいだけでした。

 

ラティルは

レアンの瞳をじっと見つめながら

好きな本を読みながら

勉強でもしていればいい。

やたらと支持者たちを煽って

団結させるなと付け加えました。

 

レアンは、

気がついていたのか。

ラティルが賢くなって嬉しいと

誉め言葉を呟き、

優しく微笑みました。

 

ラティルは

拳を振り上げて見せました。

固く握った手の甲の上に

青筋が浮かび上がっていました。

 

ラティルは、

 

これが、見えますか?

私の忍耐心です。 

 

と言いました。

 

レアンは、

分かった、もうからかわないと

返事をしました。

 

ラティルが扉の外に出ると、

先程よりも濃い食べ物の匂いが

漂って来ました。

扉のそばに立っていた

レアンの腹心が、

ラティルに向かって腰を下げました。

彼女は返事をせずに

玄関の扉の方へ歩いて行きました。

 

レアンが素早く付いて来て

扉を開けながら、

志願は取り消すと告げました。

ラティルは頷くと、

挨拶なしに外に出ました。

◇戦っている理由◇

それでも念のため、

レアンの手が及ばない所から

指導部を選ばなければならない。

最初からレアンが

関心も持たないように

しなければならないと

ラティルは考えました。

 

レアンは、

ラティルが作ろうとしている

対怪物部隊小隊に

アニャが入るとは知りませんでした。

それならば、レアンは、

対怪物部隊小隊自体に関心を持って

志願したということだけれど、

これは、どういう意味なのか。

これも何か魂胆があるのか。

それとも、

正義感に突き動かされての行動なのかと

考えました。

客用宮殿に泊まっている人たちが

ゆっくりと散歩をしながら

ラティルを発見すると

びっくりして挨拶をして来ました。

 

それでもレアンの支持者たちは

水面上に上がっているので

監視もできる。

問題は父親の秘密の部下たちだ。

彼らが誰なのか分かれば・・・

 

ラティルは考えに耽っていたので

挨拶をする人たちに頭を振るだけで、

挨拶を受けていました。

そうしているうちに回廊に入ると、

ラティルは立ち止まって

 

分かった!

 

と心の中で叫びました。

 

元気に歩いていた皇帝が

突然その場に立ち止まり、

空中を見つめると、

通りかかった人々たちも

一緒に立ち止まり、首を傾げました。

しかし、ラティルはその場に立ち続け、

ぼんやりと空中を凝視しました。

 

そうだよ。

そうすれば良かったのに、

どうしてその考えを、

すぐに思いつかなかったのか。

 

自分の考えに心酔したラティルは

すぐにハーレムへ方向を変えました。

興奮しているせいで、

心臓がドキドキしました。

ぼやけていた目の前の道に、

真っ直ぐなトンネルが

現れたような気分でした。

 

見守っていた人々も

皇帝が明るくなった表情で

再び移動し始めると、

安心して視線を離しました。

 

ところが、ハーレムの入り口を通り、

湖のほとりの道を通っていると、

意外にも宮廷人たちが

どぎまぎしながら、

どこかを見ていました。

 

ラティルは、そこに近づいて、

どうしたのかと尋ねると、

宮廷人たちは二つに分かれて

腰を下ろしていました。

ラティルは、

宮廷人たちが見ている場所を見て

目を丸くしました。

メラディムとギルゴールが戦っていて、

その付近でサーナット卿が

眉をひそめて立っていました。

 

どうしてこうなったのかと

尋ねるラティルに、宮廷人の一人が

答えようとしましたが、

サーナット卿がラティルに気づいて

彼女に近づきました。

そして、サーナット卿は、

自分がカルレインの所へ

向かっている途中で、

ギルゴールが突然現れて、

後ろから自分を蹴飛ばそうとしたと

説明しました。

 

ラティルは、

なぜ、ギルゴールとメラディムが

戦っているのかと尋ねました。

サーナット卿は、

分からない。

自分がギルゴールの攻撃を避けるや否や

メラディムが駆けつけて来て、

突然、ギルゴールの頭に水をかけた。

それから、この状況だと

答えました。

 

宮廷人が周りにいるせいか、

二人とも能力を発揮せず、

殴り合って戦っていました。

しかし、ギルゴールの髪と服は

水に落ちたばかりの人のように

びしょ濡れになっていました。

 

戦いを見ていたラティルは、

ギルゴールとメラディムが

少し離れた隙に、二人の間に入り

両手を差し出しました。

 

素早く突き出された

吸血鬼と人魚の拳が、ギリギリで

ラティルの手の上で止まりました。

二人は、なぜ口を挟むのかと

文句を言いました。

ラティルは眉をひそめ、

彼らを交互に見ると、

二人は、なぜ戦っているのか。

戦うなら、湖の中でするように。

人々が驚いているではないかと

叱責しました。

 

見守っていた宮廷人たちは、

喧嘩をするなと言って欲しいと

心の中で考えていましたが、

とにかく二人の側室が

殴り合いを止めると、ほっとしました。

二人の側室の戦いの火の粉が

どこに飛ぶかは

誰にも分からなかったからでした。

 

ギルゴールは、

髪の毛の水気を絞りながら、

仕方がなかった。

自分が歩いていたら、

お嬢さんの花畑が、

頭からお嬢さんの匂いを

漂わせながら歩いていたからと

言い訳をしました。

 

ラティルは膨れっ面をして

ギルゴールを見ていましたが、

その言葉にビクッとしました。

 

ラティルは、

 

私の匂いって?

 

と聞き返すと、ギルゴールは

 

そうですよ。

 

と返事をすると、手を振って

水滴をメラディムの方へ飛ばして

口元をニヤリと上げ、

 

なぜお嬢さんの騎士から

お嬢さんの匂いがするの?

 

と尋ねました。

不愉快そうにしていた

サーナット卿の表情が

初めて揺れました。

どういう事情なのかは

分からないけれど、

ひとまず、ギルゴールと戦いたくて

割り込んできたメラディムも、

遅ればせながら事情を聞くと

目を大きく見開いて

サーナット卿を見ました。

ラティルの顔に

ぱっと熱気が上がってきました。

 

サーナット卿から

私の匂いがするの?

 

その反応に、周りの宮廷人たちの目が

ト音記号のように変わりました。

サーナット卿と

寝たことはあるけれど、

何日も経っているのに、

今でも匂いが残っているのか。

一体、この狂った吸血鬼は、

どれくらい嗅覚が鋭いのかと

考えました。

◇休暇◇

陛下はとても楽しそうだ。

 

遠くない所で、

その状況を見守っていたクラインは

憂鬱そうな声で呟くと

ため息をつきました。

あまり、悲しまないで欲しいと

そばでバニルが慰めましたが、

クラインの沈んだ表情は

簡単には治りませんでした。

 

クラインは、

そばに残ってほしいと

皇帝に頼まれてから、

何日も経っているとはいえ、

皇帝が他の男たちを連れて、

とても楽しそうにしていることが

不満でした。

アクシアンは黙って地面だけを

見下ろしていました。

 

クラインはしゃがんで

湖水に手を浸し、

パシャッと音を立てました。

クラインは宰相から

「カリセンかタリウムか」という

手紙を受け取り、

頭が割れる一歩手前でした。

しかし、皇帝は全く彼のことを

気にしていないようでした。

 

クラインは、

最初のボタンを

突拍子もなくかけたのが

問題だったのだろうかとぼやきました。

 

バニルは

ボタンは新しくつければいい。

絶対に違うので、

落ち込まないように。

皇帝は、ただ好色だから

あのようにしているのだと

慰めましたが、

クラインは首を横に振って、

曲げていた膝を伸ばしました。

 

その姿を

じっと眺めていたアクシアンは

いっそのこと皇帝に

数カ月の休暇をもらったらどうかと

提案しました。

 

休暇って?

 

とクラインが聞き返すと、

アクシアンは、

両国の間の雰囲気がおかしいので、

しばらく身を避けているのも

良さそうだと助言しました。

 

クラインは、

このような時にカリセンへ行ったら

誤解を招くと思うと反論すると

アクシアンは、

必ずしもカリセンへ行く必要はないと

断固として話しました。

クラインは、

しばらく目をキョロキョロさせた後、

ゆっくりと頷きました。 

 

クラインは、

今ここで、何ヶ月も耐えていたところで

皇帝が自分を見つめてくれるとは

思えない。それならば、

むしろ、しばらく出かけて来た方が

皇帝の目を引くのに

良いかもしれないと思いました。

 

しかし、クラインは

皇帝が許してくれるかどうか

心配しました。

アクシアンは、

皇子は臨時の側室なので

望むなら、どこへでも行けると

いつもより強い口調で話しました。

 

その時、じっくり考えていたクラインが

突然、

 

ああ。

 

と何かを思い出したように

短くため息をつきました。

アクシアンは、

どうしたのかと尋ねました。

◇付いて来る三人◇

メラディムとギルゴールが戦うのを

止めたラティルは、

元々、行こうとしていた所へ向かって

再び、歩き始めました。

ところが、後ろを振り返ると、

メラディムとギルゴール、

サーナット卿が、ラティルの後を

ちょろちょろ付いて来ていました。

 

困惑したラティルは、

三人が付いて来る理由を尋ねました。

ギルゴールは、

 

そうだよ。

どうして君たちは付いて来るの?

 

と、堂々とラティルの真似をして、

メラディムとサーナット卿に

尋ねました。

ラティルに見つめられると、

ギルゴールは、何が問題なのか

分からないといった顔で

ラティルと腕を組みました。

 

ラティルは掴まれた腕を見ましたが、

ギルゴールは、心底、何が問題なのか

全く分からないという

表情をしていました。

 

メラディムは、

自分はギルゴールに付いて来たと答え

彼に縋り付きました。

サーナット卿は、

皇帝の騎士だからと、

苦もなく答えました。

 

ラティルは彼らに

すぐさま他の所へ行けと

言おうとしましたが、

必ずしも、その必要はなさそうなので

そのまま三人を連れて

ゲスターを訪ねました。

 

ラティルの訪問に、

明るい顔で部屋の外に出て来た

ゲスターは、

後ろにそびえる三つの頭を見て、

あっという間に真顔になりました。

 

ラティルは、

申し訳ないけれど、

少し、お願いがあって来たと、

ゲスターの背中を押しながら、

部屋の中へ入りました。

メラディムとギルゴールと

サーナット卿は、列をなして

後に続きました。

 

トゥーリは、

皇帝と坊ちゃんの甘いひと時を

邪魔するバカ者たちを睨みつけ、

息巻きながら出て行きました。

 

その間にゲスターは表情管理をし、

お願いとは何かと

哀れな声で尋ねました。

メラディムとギルゴール、

サーナット卿も

ラティルを見つめました。

相手を牽制するために付いて来たけれど

彼らもラティルが

なぜゲスターを訪ねて来たのか

全く知りませんでした。

 

ラティルは、自分と一緒に

父親の墓へ入ってくれないかと

小さな声でお願いしました。

サーナット卿は、目を大きく見開いて

皇帝を見つめました。

 

先皇帝陛下のお墓ですか・・・?

 

ゲスターも困惑した声で尋ねました。

メラディムは、

ロードは人の道に背くのかと非難し

舌打ちをしました。

 

ラティルは

メラディムの口を押さえ、

少し離れた所へ押し出すと、

皇家の墓は

家のような形をしているので、

家に入るのと同じようなものだと

説明しました。

 

ゲスターは、

素早く目をぱちぱちさせながら

お墓に入って、

何をするつもりなのかと尋ねました。

ギルゴールは目を細め、

黒魔術師を墓へ連れて行って、

やるようなことは、

全て歓迎されるものではないと

妙な目つきで囁きました。

 

ラティルは、悪いことを

しようとしているのではないと

きっぱり言いました。

 

ずっと沈黙していたサーナット卿が

もちろん、皇帝はそんな人ではないと

ラティルを庇うと、

ギルゴールの口角が

斜めに上がりました。

 

ラティルは、

サーナット卿の言葉に同意し、

自分は、ただ死んだ父の魂を

召喚したいだけだと話しました。

ギルゴールの上がった口元は、

すぐに下がりました。

サーナット卿は目を丸くして

ラティルを見つめました。

ゲスターも口を開けたまま

閉じられませんでした。

メラディムは、

やはり、人の道に

背いているのではないかと

再び確信を持って尋ねました。

 

ラティルは顔を真っ赤にし、

声を押さえながら、

父親に聞きたいことがあるだけ。

魂を召喚したからといって、

大事になるわけではないではないかと

言い訳をすると、ゲスターに

魂を召喚できるかと尋ねました。

ゲスターは目を丸くして、

皇帝が望むなら可能だと答えました。

 

ラティルは頷いて、

時計を確認しました。

ちょうど夕食の時間なので、

すぐに歩き回る人の数が

減るはずでした。

 

ラティルは、

もっと暗くなったら、

お墓へ行こうと誘いました。

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shaoron-myanmyan様が

以前、コメントで

メラディムが人魚と戦うのは

運動会のイベントみたいだと

書かれていましたが、メラディムは

人魚にしてもギルゴールにしても

本気で戦っているのではなく

運動会のイベントのように、

戦うのを楽しんでいるような

気がします。

ギルゴールもメラディムと戦うのは

長年の習慣あるいは趣味だと

思っているのかもしれません。

相手を死なせたいほど、

本気で憎み合っているのなら

とっくの昔に

片が付いていたでしょうし、

人の目を気にして、

本気を出さないということはないと

思います。

でも、そうでないということは

喧嘩する程、仲が良いというわけでは

ないけれど、

二人共、相手が死ぬことまでは

望んでいないのだと思います。

 

クラインがアニャドミスにさらわれたり

ダガ公爵に掴まっていた時、

ラティルは、彼のことをとても心配して

彼を助けに行きました。

クラインの言う通り、

彼はラティルの近くにいるよりも

少し離れていた方が、

ラティルの気を引けるように思います。

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