自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 694話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 自分の観点だけで物事を見るアイニ

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694話 ラティルは血人魚たちを率いて来たのかと言われましたが・・・

◇血人魚 vs. 人魚◇

ラティルは、

自分は隊長ではないと、

心の中で叫びましたが

表面では、そんなそぶりを

見せませんでした。

そして、自分より、

はるかに背の高い人魚に

見下ろされているので、

ラティルは顎を上げ、

目線を上げることで、

メラディムの言った通り、

世界最強者のように見せようと

努力しました。

 

ラティルは、その状態で、

自分は、ただ付いて来ただけだと

爽やかに答えました。

しかし、近づいて来た人魚は

一体、どこの誰が

嘘をついているんだという表情で

笑いました。

そして、

ラティルの前に立っている人魚は、

メラディムが人間に押されて

ナンバー2に成り下がったのかと

彼を嘲ると、

他の人魚たちも小さな声で笑いました。

彼らが一様に声を低くして笑うと、

その声は、

まるで泡がはじけるような音に

聞こえました。

人魚が手を振り回すと、

泡立つ音が消えました。

 

再び静かになると、人魚は、

どのような事情か分からないけど、

構わない。

新たなナンバー1の人間が

血人魚たちを率いて来たのなら

自分と戦おうと

ラティルに提案しました。

 

メラディムは、

じっと見物だけしていればいいと

言ったのに、

彼の言葉は悉く違うと

ラティルは心の中で嘆きながら、

自分は本当に付いて来ただけだと

きっぱり線を引くと、

メラディムを見ました。

 

人魚の王は、

自分は動くつもりはないので、

血人魚たちは、自分の部下たちを

相手にするようにと言いました。

 

しかし、メラディムは、

 

来い、人魚の王!

今日は、私たちだけで

決着をつけよう!

 

と大声で叫びました。

それを聞いたラティルは、

自分に近づいて来た人が、

人魚の王だということに

気づきました。

そういえば、この人魚は、

先ほど見た人魚たちより

髪飾りが華やかでした。

 

人魚の王は腕を組みながら

ラティルを上から下まで見つめた後

再びメラディムを見つめました。

どちらがナンバー1なのか

推し量っているようでした。

まもなく人魚の王は結論を下し

分かったと言うと、

メラディムの方へ歩いて行きました。

 

ラティルは腕を組んで

堂々とした姿勢を取ったまま

ティトゥにだけ聞こえるように

 

メラディムの方が強いんだよね?

 

と尋ねました。

 

たぶん。


と、ティトゥは自信のなさげな言葉を

自信を持って吐き出しました。

ラティルは、再びメラディムが

罠にはまらないことを願いながら

事態を見守りました。

 

人魚の王は

ゆっくりとメラディムに近づくと、

ある瞬間、突然姿を消しました。

メラディムと人魚の王の間に

大きな泡がポンと飛び散りました。

 

あれは何なのかと思ったラティルは

ティトゥの肩を掴もうとしましたが、

彼も、すでに、前に進んでいました。

ティトゥだけではなく、

その泡を皮切りにして、

様子を窺っていた人魚たちと

血人魚たちは、

互いに相手に向かって突進しました。

 

わあ!

 

ラティルは感嘆の声を上げました。

目の前まで近づいた血人魚と

人魚たちは、

互いに向かって拳を振りました。

ラティルも、

そこまでは見ることができましたが

そのようにすると、

彼らの間に必ず泡ができるので、

その後の部分を隠しました。

そのおかげでラティルは、

彼らが戦う姿を

まともに見ることができませんでした。

 

どちらが勝っているの?

 

ラティルは目を見開いて、

状況をきちんと見ようと努めました。

すると、ガラガラと、

石の扉が開く音が聞こえました。

他の人魚が来たのかと思い、

ラティルは

さっと後ろを振り向くと、

現れたのは

人魚ではありませんでした。

 

アイニ・・・

 

アイニが護衛のような格好の男を

後ろに従えて

扉の前に立っていました。

 

陛下がなぜ・・・

 

やはりアイニも、

半分魂が抜けたような声で

呟きました。

アイニはラティル以上に

驚いた顔でした。

 

ラティルはアイニに、

なぜここに来たのかと質問しながら

ここへやって来て初めて会った人魚が

人間の客について呟いていたことを

思い出しました。

それがアイニだったのかと

思ったラティルは、

 

人間のお客さんとは、

あなたのことのようだ。

 

と呟きました。

その頃、アイニも

驚いた表情を素早く収拾し、

落ち着いてラティルを見つめると

血人魚たちがやって来たと思ったら

皇帝が血人魚たちを率いて

人魚たちを侵略しに来たようだと

非難しました。

 

ラティルは、

侵略ではなく仲間争いだと

否定しましたが、アイニは、

人の地に攻め入ったことを

侵略と言うと反論しました。

 

ラティルは、

皇后様は利口だ。

それでは、戦いを誘う招待状を

送ったことは何と呼ぶのかと

ラティルはニコニコ笑いながら、

皮肉を言いました。

アイニの顔色が暗くなりました。

 

ドンいう音と共に、

洞窟の端から端まで

何かが飛んで行きましたが、

ラティルとアイニは顔を背けず、

互いに相手だけを見つめました。

 

ついにアイニは、

戦いに誘った時は、

あんなにたくさんの血人魚たちを

連れてくるとは思わなかったのにと

皮肉たっぷりに答えました。

 

ラティルは腕を緩め、

眉を顰めるふりをしながら、

アイニ皇后は、

いつも自分の都合のいい方向にだけ

物事を見ると指摘しました。

 

アイニは、

自分は、もう皇后ではないし、

皇帝のように、他人の観点で

自分を見ていたら

キリがないと言い返しました。

 

ラティルは、

だからといって、

自分の観点だけで

物事を見ていれば、

ただ駄々をこねることに

なるのではないかと反論しました。

その言葉に

アイニは口をつぐみました。

ラティルは洞窟の壁にもたれかかり、

依然として

泡だけが広がっている戦いの真ん中を

見つめました。

あれでは、どちらが勝っているのか

分からないと思いました。

 

アイニは戦いを見ていませんでしたが

ラティルは戦いを見ていました。

ただ、アイニが横を向いていることが

ぼんやりと見えたので、

彼女が自分を見つめているのは

分かりました。

 

ラティルは、

自分たちは友達になったと

思ったのに残念だと

ばかげたことを呟いてしまいました。

自分たちが、

友達になるところだったのは

事実だけれど、その時期は、

もう随分前に終わっていました。

 

アイニは、

友達は裏で裏切ったりしないと

抗議しました。

ラティルは、

それは分かっているけれど、

実践できないのが人間だ。

それでも努力はしてみるものだと

言いました。

 

アイニは、

自分が裏切ったと言いたいのか。

皇帝の側室が

自分と自分の家門を攻撃する時、

自分は、それに黙々と

耐えるべきだったと思うのかと

非難しました。

 

再びドンという音がして

何かが飛んで行きました。

ラティルは、アイニに

返事をしようとしましたが、

そちらへ顔を向けました。

人魚なのか血人魚なのか

分かりませんが、

誰かの歯が刺さっていました。

ラティルは眉を顰めました。

大きな泡の下を見ると、

倒れた人たちが一人二人

目に入り始めました。

 

負傷者たちが

あまりにも多くなっているのに

人魚と血人魚たちは

互いにくっついて

執拗に攻撃を浴びせました。

誰も戦いを止めるつもりが

ないように見えました。

メラディムと人魚の王は

どこへ行ったのか

見当もつきませんでした。

 

アイニは、

ラティルが何も言えないので、

知らんぷりをしていると呟きました。

しかし、ラティルは

口論を続ける代わりに、

戦いを止めなければならないと

呟きました。

 

アイニは、

いい加減、善人ぶるのはよせ。

人魚たちを攻撃しようとして

怪物を率いて来たのは皇帝だと

非難しました。

 

しかし、ラティルは

アイニの言葉を片耳で聞き流して

戦いの真っただ中へ

歩いて行きました。

それから、一番前にある泡を

蹴ると泡が爆発し、

人魚一人が床に飛んで行きました。

血人魚がその人魚を蹴ろうとしましたが

ラティルは、

彼の足を持ち上げて阻止しました。

血人魚は訳が分からず、

 

隊長?

 

と声をかけると、ラティルは

隊長ではないと言ったはずだと

警告しました。

そして、他の泡も

一つ一つ弾き飛ばしました。

どこかで人魚が勝っていて

どこかで血人魚が勝っていました。

ラティルは手を合わせて、

 

やめろ!

 

と叫びましたが、

誰もラティルの言うことを

聞きませんでした。

それでも、ラティルは

もう一度叫んでみましたが、

これではダメだと思い

袖をまくり上げました。

それから、泡を弾き飛ばすと、

捕まえた元気な人魚たちを気絶させ

戦うのを止めろと叫ぶのを

しばらく続けていると、

少し静かになったようなので、

ラティルは周囲を見回しました。

人魚と血人魚たちが

口をポカンと開けて

ラティルを見つめていました。

 

いつ来たのか、人魚の王は、

メラディムの髪を放すと、

ラティルの言葉と行動が伴っていないと

呟きました。

メラディムは頭をブンブン振って

髪をはためかせました。

やはり人魚の王も、

頭を飾った美しい装身具の

80%は抜かれていました。

 

ラティルは彼の言葉を無視して

倒れている人魚と血人魚を

指差しながら、

これなら、どちらが勝ったのか

分かるだろう。

もう戦うのはやめろ。

皆、ここで死ぬつもりなのかと

尋ねると、メラディムは、

 

まだダメだ!

 

と叫び、

前に立っている人魚王の頬を

バシッと叩きました。

一瞬、顔が横を向いた途端、

人魚の王は

再びメラディムに飛びかかり、

再び泡が

あちこちで生まれ始めました。

ラティルはため息をついて

入り口に戻りました。

その間に、

アイニはどこかへ行ったのか

消えていませんでした。

 

泡は約30分後に消え始めました。

泡が収まって来ると

どちらの方が

無事に立っている人が多いか

はっきり区別することができました。

多いのは血人魚たちの方でした。

人魚の王とメラディムも、

ようやく、互いを握っている

手を放しました。

 

人魚の王は、

あの人間が割り込んで

人魚たちを多数気絶させた。

その前は優劣がなかった。

これはきちんとした戦いではないと

抗議しました。

しかしメラディムは彼を無視して

倒れた人魚の数を数えました。

 

負けた方は捕虜になったり

命を奪われたりするのだろうか。

ラティルは緊張して、

事態を見守りました。

 

数を数え終わったメラディムは、

自分たちの勝利だと呟くと、

人魚の王は歯ぎしりしましたが

否定はしませんでした。

しかし、

こんな卑劣な手を使うなんてと

抗議しました。

けれども、メラディムは、

自分たちに罠を仕掛けたのは

一体誰なのかと鼻で笑って

言い返すと、

人魚王の頭の装身具の中で

最も大きなものを選びながら

自分たちの勝利だ。

誓約書を持って来いと

叫びました。

◇ラティルの懸念◇

ラティルは血人魚たちが

人魚たち全員の命を

奪うのかと思いましたが、

そうではなく、

メラディムは人魚たちに

千年間外に出ないという誓約書を

書かせました。

人魚の王は

歯ぎしりしながら署名し、

倒れた部下たちを連れて

どこかへ行ってしまいました。


ラティルは、

メラディムたちが人魚の命を

奪うと思っていたと打ち明けると

メラディムは、

人魚は血人魚のように

簡単に死なない。

それならば、

一人一人の命を奪うより、

誓約書を書かせて束縛した方が楽だと

簡単に説明し、

ラティルを見ながら笑いました。

そして、少なくとも今後千年間は

自分たちが人魚を詐称しても

大丈夫ではないかと  

冗談を言ったので、

ラティルは呆れて笑いました。

依然として観光詐欺に遭った

気分でしたが、

ひとまず勝利して良かったと

思いました。

 

ただ気になるのは、

自分がロードであることを

知らせる方法を

アイニが探していることでした。

そうでなければ、

アイニがここに来ることは

なかっただろうと思いました。

 

人魚を利用して、

ラティルがロードであり、

血人魚たちと

手を組んだという話をするのは

タイミングよく阻止できたけれど

次はどう出て来るか。

アイニが

ザリポルシ姫と交わした手紙が

どこまで彼女を

押さえつけることができるだろうかと

ラティルは考えました。

◇地上に戻ると◇

状況を整理したラティルは

メラディムの胸に抱かれて

水面に上がりました。

メラディムは

滑らかに水の流れをかき分け、

早いスピードで上昇すると、

湖の上に

ラティルを出してくれました。

彼女は、お礼を言いました。


ラティルは膝をついて

湖畔に上がると

リュックサックを下ろして

中から水を出しました。

メラディムが

湖の中で砕いた岩片が

湖畔に幾重にも

積み重なっていました。

 

どんな原理?

 

ラティルは、しきりに

のぞき込んでいましたが

意外にもメラディムは

水の外に出ることなく、

自分は、もう一度

中に入って来るので

少し待っていて欲しいと頼みました。

 

ラティルは、その理由を尋ねると、

宝物のようなものがあれば

持って来る。

この前は彼らが奪ったから、

今度は自分たちが奪うと答えました。

 

ラティルは、

どんな宝物なのかと

聞こうとしましたが、

メラディムは浮かれながら

水の中へ潜ってしまいました。

 

ラティルは

リュックサックを横に置き、

上着から水気を絞りながら

穏やかになった湖の水面を

見下ろしました。

 

次からは

付いて来ないつもりだったけれど、

自分が付いて来なかったら、 

最初の罠で血人魚たちは

大騷ぎになっただろうと思いました。

 

それでは、次も付いて来なければ

ならないのだろうか。

 

ラティルは、

意識が遠のきそうになりましたが

人々が、どっと押し寄せてくる

気配を感じました。

ラティルは、

ぼーっとしていましたが、

そちらへ顔を向けました。

槍を持った数十人の人々が、

こちらへ近づいて来ました。

ラティルは上着を着て

リュックサックを背負いました。

 

集まった人々は

武器を持って来た上、 数も多く

さらに緊張した顔をしていました。

人々は、

ラティルと少し距離を置いた所で

立ち止まりました。

 

ラティルは、彼らを

じっと眺めていると、

彼ら中の一人が後ろを振り向き、

 

対抗者様、

あの人が本当のロードですか?

 

と尋ねました。

 

対抗者?

 

ラティルは、

人々の間に立っている人を見ました。

先程、人魚と血人魚たちの戦いを

見物している途中で消えたアイニが

いつの間にか服を着替えて

立っていました。

 

その通りです。

 

アイニは、ラティルを

まっすぐ見つめながら答えました。

 

アイニに質問した人は、

それでは、本当にロードは

行方不明になった人たちを

血人魚という怪物に

拉致させたのかと尋ねました。

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メラディムたちは

本当は人魚だけれど、

人間と同じように

人魚にも種族があり、

自分たちとは種族が違う

人魚と一緒くたにされることを

嫌がっている。人魚もそれは同じ。

だから、血人魚と人魚は

自分たちが混同されないよう、

どちらか一方が表に出る時は

片方は隠れていることで

自分たちが、

ごちゃまぜにされることを

避けているのではないかと

思いました。

 

血人魚と人魚の戦いも

何千年と繰り返されて来たけれど

ロード vs. 対抗者のように

生死を賭けた戦いではなく、

どちらが人魚としての

覇権を握るかという純粋な思いで

戦っているのではないかと

思いました。

 

それを利用して

人魚たちの争いとは無関係な

ラティルを、

貶めようとするアイニが

本当に憎たらしいです。

自分が上に立つために

あらゆる画策をしたダガ公爵と

よく似ていると思います。

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