自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 683話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ようやくゲスターの本性を知ったラティル

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683話 ギルゴールの菜園で、頭の花たちの会話を聞いたラティルは、その足で、ゲスターの所へ向かいました。

◇幻想が壊れた◇

虫一匹も殺せない顔をしているのに

サーナット卿を手のひらに乗せて

嘲弄していたなんて。

ラティルは、

ゲスターの優しそうな笑顔に、

もっと衝撃を受けました。

 

ラティルは心が乱れて

何も言えないでいると、

ゲスターは上半身を起こして

ラティルを呼び、

どうしたのかと尋ねました。


ラティルは、

ゲスターがサーナット卿を

怪物の所へ送って愛を失わせたのは、

もしかして故意だったのかと、

やっとのことで口を開きました。

 

ラティルは、

ゲスターが、そうだと認めるのと

否定するのと

どちらがいいだろうかと考えながら

ゲスターの固く閉ざされた唇を

じっと見つめました。

 

それからラティルは視線を上げると

ゲスターの眉がつり上がっていました。

ゲスターは布団をめくって

ベッドから起き上がり、

ラティルと向かい合うと、

それが間違っていることなのかと

思ったより落ち着いた声で

答えました。

 

ラティルは眉を顰め、

ゲスターは間違っていないと

思うのかと尋ねました。

ゲスターは「はい」と

今回も落ち着いて答えました。

ラティルはその堂々とした返答に

言葉を失いました。

こんな時でも、ゲスターの表情は

とても穏やかで、

この上なく善良そうでした。

 

ラティルは、

間違っているときっぱり言うと、

ゲスターは、

自分はサーナット卿を

危険にさらしてはいない。

彼は皇帝を愛さなくなっただけだと

小さな声で反論しました。

 

ゲスターは吸血鬼でないせいか、

起き抜けの髪が乱れていました。

しかし、

もじゃもじゃとした髪の毛でさえ、

子猫みたいで、可愛く見えました。

ラティルは、

この愛らしくて可愛いゲスターの言葉に

頭が痛くなりました。

 

ラティルは、

あり得ないと抗議すると、

ゲスターは、

自分は皇帝の夫で、

サーナット卿は自分の妻に

下心を抱いた男だ。

それをじっと見守れと言うのか。

そちらの方が、

もっとおかしいのではないかと

反論しました。

 

ラティルは、

そんな風に思っていたのなら

感情をなくすのではなく

言葉で言うべきだったと非難すると、

ゲスターの眉の両端が下がりました。

とても弱い動物が、

怒られて、しょんぼりしているように

可哀そうな雰囲気になりました。

 

ゲスターは、

自分がサーナット卿に

皇帝を愛さないでほしいと頼めば、

サーナット卿は、分かったと言って

皇帝を愛さなくなるのだろうか。

そんなことはないと反論しました。

 

しかし、ラティルは、

ゲスターも後ろめたくて

言わなかったのではないか。

本当に間違っていないと思ったら、

話したはずではないかと言い返すと

ゲスターの顎が少し上に上がり

ラティルを見下ろすようになりました。

まだ眉の両端は下がったままなので

角度を少し変えただけでも、

ゲスターは可哀そうに見えました。

 

それから、ラティルは、

サーナット卿は、

まもなく側室になるところだった。

以前から約束していたけれど、

色々な事情で遅れていただけだと

説明しました。

すると、ゲスターは

自分は団体生活が好きで、

他の男性と同じ屋根の下で

暮らしているわけではない。

皇帝を愛しているから、

我慢に我慢を重ねていると

抗議しました。

 

彼の話し方が少し変わって来ました。

ラティルは、

ランスター伯爵が出て来たのかと

思いました。

 

ラティルは、

サーナット卿が側室になるのが嫌で、

前もって阻止したということなのか。

それでも、ゲスターは

勝手にサーナット卿の感情を

ゴミ箱に捨ててはいけないと

非難しました。

しかし、ゲスターは、

言葉で止めることができたなら

そうしていたと言い返しました。

 

ゲスターの話し方が

コロコロ変わるので、

ラティルは彼に

翻弄されているような気がしました。

 

ラティルは、

ゲスターがサーナット卿を

害したことを問い詰めに来たのに、

ゲスターは、

しきりに話題を逸らしながら、

自分自身を正当化していると

非難しました。

ゲスターは、

全てのことには原因と結果がある。

皇帝は、自分のしたことの結果を

追及しているので、

原因について説明していると

目を細めて言い訳をしました。

 

ラティルは、

こんなことをしても、

ゲスターはすまない気持ちさえなくて

がっかりしたと非難しました。

ゲスターは愛のためにやったことだと

自分を正当化しました。

 

ラティルは、

ゲスターの淡い茶色の目を

じっと見つめました。

誰よりも柔らかくて温かい光を放つ彼が

このような態度を取ることが

信じられませんでした。

図書館で会うと、

照れくさそうに笑いながら本を閉じた

あの春の日差しのような男は

虚像だったのかと思いました。

 

ラティルは、

一般的な夫婦ならそうだけれど

ゲスターは側室に入って来た。

自分はゲスターを受け入れたけれど、

ゲスターも願書を出した。

それなら、ある程度の特殊性は

考慮する必要があると

言いきかせました。

 

しかし、ゲスターは、

その特殊性ゆえに、

増え続ける男たちを

我慢してくれと言うのかと

言い返しました。

ラティルは、

一般的な夫婦であっても

対話をして解決しなければならない。

人の感情を勝手に抜いてはいけないと

警告しましたが、ゲスターは

それはできないと、

冷静に反論しました。

 

ラティルは首が

ズキズキ痛んできました。

いつもラティルの意向に合わせて

「はいはい」と答えていたゲスターは

本当に幻想の中に存在した人物でした。

 

ラティルは、

本気で言っているのか。

それとも自分の意見に反対したくて

言っているだけなのか。

ゲスターは、

誰かがゲスターの感情を

勝手に出し入れしても

構わないのかと尋ねました。

 

ゲスターは、

皇帝が怒っているのは、

自分がサーナット卿の心を

なくしたからではない。

皇帝がサーナット卿を

好きだったからだ。

もしも、皇帝が、

負担に思っていて嫌っている相手の

下心をなくしたのなら、

このように怒っただろうかと

尋ねました。

 

ラティルはゲスターを

じっと見つめました。

ゲスターは屈することなく、

その視線に耐えました。

二人とも何も言わないので、

時計の秒針の音が

やたらと大きく聞こえました。

 

しばらくしてゲスターは、

皇帝が、このような自分が嫌いで、

出て行って欲しいなら、

出て行けと言って欲しいと

告げました。

 

ラティルは、

自分を脅迫しているのかと聞きました。

ゲスターは、

自分が出て行くことが

皇帝を脅迫することになるのかと

聞き返しました。

 

ラティルは、腹立ちまぎれに

飛び出て来そうな言葉を抑え、

怒りをコントロールしました。

彼の言葉に、

頭の中が真っ白になりましたが、

何も言いませんでした。

 

ラティルにはゲスターが必要だし、

ゲスターはカルレインと違って、

ラティルと争えば去ってしまう人だと

ギルゴールが

サーナット卿に言っていた言葉が

思い浮かびました。 


ラティルは、

しばらくゲスターの目を覗き込むと、

ゲスターに失望したという理由で、

ゲスターに自由を与える必要はない。

なぜ、自分の手の内に入った男を

手放さなければならないのか。

失望したなら、失望したまま

一緒にいる。

しかし、自分たちの仲が

以前のようになることを

期待するなと告げると、

ゲスターに背を向けました。

 

するとゲスターは、

ほんの少しだけ

ラティルの袖口を掴みました。

ほんの少し力を入れれば、

すぐに離れてしまうほど、

微弱な力でした。

ラティルは立ち止まって

振り向きました。

 

自分は皇帝を救うために

魂を売ったことを後悔していないと

ゲスターは

聞こえるか聞こえないくらいの声で

囁きました。

ラティルは目を見開いて

ゲスターを見ましたが、

彼を振り切って外に出ました。

 

外側の部屋で、

トゥーリは苛立たしげに

行ったり来たりしていましたが

ラティルを見ると、

急いでお辞儀をしました。

彼は、お坊ちゃまと喧嘩したのかと

あえて聞くこともできませんでした。

 

ラティルは、

ゲスターの住居を離れた後、

ハーレムの外に出る道を

素早く歩いて行きました。

それから、チラッと後ろを振り向くと

窓の後ろに

ゲスターが立っているのが

見えました。

彼は、ぽつんと立って

ずっとラティルを見つめていました。

ラティルも一緒に

彼を見つめていましたが、

踵を返して、

自分の執務室に戻りました。

 

執務室の机の向こうに

サーナット卿が俯いたまま

立っていました。

目が合うと、

サーナット卿の瞳が揺れました。

ラティルはサーナット卿が

ゲスターのことを

話してくれるかもしれないと

思いましたが、彼は節度を保って

挨拶するだけでした。

 

ラティルも、

ゲスターの所へ行って来たという

話をする代わりに、椅子に座って

インク瓶の蓋を開けました。 

◇動物の仮面たち◇

仕事をしている時に、

カルレインが少しだけ訪ねて来て、

今夜、8時に、

動物の仮面たちと約束をしたと

ラティルに教えてくれました。

 

その日の夕方、ラティルは

万が一のために

食事を普段の半分だけ食べた後、

抜け出す準備を終えました。

約束した時刻に近づくと、

ラティルは着替えて

窓から外へ出ました。

待ち合わせの塀の前に行くと、

カルレインとタッシールと

サーナット卿が来ていました。

 

サーナット卿まで

来ていると思わなかったラティルは

彼を見てギクッとしました。

サーナット卿は、

彫刻のように立っていましたが、

ラティルが自分を見ると、

朝のように丁寧に挨拶しました。

タッシールは、

その、あやふやな雰囲気に

満足しているのか、

 

なんて素敵な光景なんだ!

 

と楽しそうな声で言いました。

 
ラティルはタッシールの脇腹を

痛くないようにつねると、

 

行きましょう。

 

と促しました。

 

カルレインはタッシールを抱くと、

一行は高い塀を軽々と越えました。

カルレインは

平凡な商店街のように見える

3階建てのレンガ造りの建物の前に

一行を連れて行きました。

実際、向かい側には

賑やかな料理店があり、

家族連れの人々が行き来していました。

ラティルは、

マントのフードをかぶりながら

このまま入ればいいのかと

尋ねました。

 

カルレインは「はい」と答えると

隣でサーナット卿が、

持ってきた袋を開け、

狼の形の仮面を取り出して

かぶりました。

それを見たタッシールが、

コンセプトが確かだと

感嘆するふりをすると、

狼の仮面の下に現れた顎に

力が入りました。

 

ラティルは、

カルレインも仮面をかぶると

思いましたが、

彼はすぐに扉を開けました。

 

建物の中に入って3階まで上がると

扉が2つしかない狭い廊下が現れ、

そのうちの1つを開けると、

宮殿の中会議室ほど広い空間が

現れました。

その中央にある

大きな円形のテーブルに

あらゆる動物の仮面を

かぶった人たちが集まって

座っていました。

動物の仮面たちは、同時に

ラティルの方へ顔を向けました。

そして、ラティルを発見すると

同時に立ち上がりました。

 

カルレインは、

 

ロードだ。

 

と短く説明すると、

ラティルの背中をそっと押しました。

ラティルは思わず前に進みました。

動物の仮面たちは、

ラティルを覗き込みながら

注意深く観察しました。

彼らは顔を隠していましたが、

目と鼻の下が露出しているので、

ラティルは、彼らが仮面の中で

どんな表情をしているのか

探ることができました。

 

彼らの中では、鹿の仮面が

一番好意的な笑みを浮かべていて、

ラティルのそばに一番先に近づくと

このように会えて本当に嬉しい。

元気だったかと挨拶をしました、

続いて、鼠の仮面が近づいて来て、

ラティルの手を握りながら、

 

ロードォォォォーッ

 

と叫びました。

 

3番目に近づいてきた人は

虎の仮面をかぶっていました。

虎の仮面も、ラティルに

何か言おうとしましたが、

それより一歩先に、

鹿の仮面が虎の仮面を指差し、

ロードはあの虎にお金を貸したのに、

返してもらっていないので、

返してもらわなければならないと

言いつけました。

怒った虎は鹿に向かって

拳を振りかざしましたが、

鹿の仮面は軽く避けて

くすくす笑いました。

 

それを皮切りに、

他の動物の仮面たちも、

どっとラティルに駆け付けて来て

自己紹介をし始めました。

彼らは、

会いたかった、会えてよかった。

本当に嬉しい。懐かしい。

カルレインの悪党だけが

ロードに会っていた。

遊びに行こう。遊びたい。

一緒にパーティーしようなどと

話しました。

 

ラティルは、彼らに囲まれている中、

1人でテーブルに残っている

狐の仮面を見ました。

他の人がいないので、

1人でテーブルに残っている

狐の仮面は、特に目につきました。

 

ラティルは心の中で舌打ちしました。

よりによって、

サーナット卿を巡って、

ゲスターと言い争いをした数時間後に

ゲスターとサーナット卿と

ラティルの3人が

一堂に会したからでした。

 

ラティルの所に、

他の動物の仮面が集まっていても

狐の仮面は興味がないかのように

優雅にお茶を飲んでいて、

知らんぷりをしていました。

ラティルがいくら狐の仮面を見ても

彼は首さえ回しませんでした。

 

ラティルは眉を顰めて、

さっと首を回すと、

カルレインと目が合いました。

彼は不思議そうな目で

ラティルと狐の仮面を

交互に見ているうちに

目を大きく見開きました。

 

彼はラティルに

何かを聞こうとしましたが、

その前に鹿の仮面が

どこから出して来たのか分からない

紙吹雪を撒き散らしながら、


ロードが来たからには

世界征服です!

 

と叫びました。

ラティルは急いで鹿の仮面の口を

押さえました。

鹿の仮面は

紙吹雪を撒いた姿勢のまま

止まりました。

それを見た動物の仮面たちは、

くすくす笑いながら、


ロードに口を掴まれた!

 

ロード、仮面を脱がせ!

 

と叫びました。

 

しかし、ラティルが

世界征服に興味がないと告げると

騒いでいた動物の仮面たちは、

一気に静かになりました。

仮面の中の瞳が、

変な言葉を聞いたかのように

ラティルを見つめました。

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吸血鬼は、寝て起きたばかりでも

髪が乱れないのですね( ˙0˙)

もしかして髪も伸びないなら

美容院へ行かなくても済むかもと

くだらないことを

考えてしまいました。

 

今まで、たくさんゲスターの力を

利用して来たラティルは、

彼の能力を知っているからこそ、

彼が出て行って、

自分の敵に回ることを

恐れていると思います。

それに、ラティルは

彼に騙されてはいたけれど、

危害を加えられてはいません。

 

今まで、ゲスターは

ラティルの知らない所で

悪事を働いて来たけれど、

ラティルに

本性を知られてしまったので、

今度、何か問題が起きれば、

彼が疑われる可能性も

出て来ると思います。

そのため、ゲスターは

今までと同じ調子で、

悪いことができなくなると思います。

 

打算的ではあるけれど、

ラティルは彼を監視しながら、

彼の力が必要な時は、利用し、

時には彼に飴を与えて懐柔しながら、

彼を手元に置くのが

一番いいのかもしれません。

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