自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 698話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ シピサの頼み

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698話 ラティルとヒュアツィンテの手紙のやりとりは、まだ続いています。

◇拒絶◇

カリセン内部で、

アイニに対する処遇を決めることと

外国の皇帝の影響力の下で

処罰することとは全く違う。

アイニの件は、私の方で処理する。

これは我が国のことだから

手を出さないで欲しい。

 

ヒュアツィンテは、

ダークリーチャー部隊が

攻撃しようとしたのが

タリウムであることを

知りませんでした。

この情報まで提供すれば、

なおさらカリセンは

アイニの味方をすると思い、

ラティルはこの情報を

渡さなかったからでした。

その結果、ヒュアツィンテは

このような返事を寄こしました。

 

ヒュアツィンテは、

私がカリセンの内政干渉をすると

思っているのだろうか。

 

ラティルは、

手紙をくしゃくしゃにして投げ捨て

ベッドに腰を下ろしました。

 

どうすれば良いのだろうか。

だからと言って、

今さら、タリウムの話を

持ち出したところで、

ヒュアツィンテは、

もっと気分を悪くするだろうと

思いました。

ラティルは頭が痛くなりました。

◇臨時のままでいて◇

窓を見上げていたクラインは、

この頃、皇帝が

自分の部屋に来ないと呟くと

掴んでいたカーテンを放し

立ち上がりました。

 

クラインは、

自分が臨時の側室のせいだろうか。

最近、特にいい加減に

扱われているとぼやくと、

バニルは、

もともと皇帝は、

あまりハーレムに来ないと言って

すぐにクラインに

陛下2の人形を持って来ました。

 

クラインは、

皇帝があまりハーレムに来ない上に、

もっと来る回数が減れば、

顔を見るのが大変になると

ぼやきました。

 

しかし、バニルは、

それでもクラインは、まだましだ。

ラナムンは、子供ができたのに、

あまり皇帝は訪ねて来ないと

慰めました。

 

けれども、クラインは、

皇帝がラナムンを訪ねないのと

自分に何の関係があるのか。

ラナムンはラナムンだと

抗議すると、バニルは

それはそうですと返事をしました。

 

クラインは不機嫌そうな顔で

部屋の中を行ったり来たりしました。

アクシアンは

剣刃を磨いていましたが、

その会話に割り込みませんでした。

 

しかし、クラインが、

とにかく、自分が

臨時の側室のせいで、

いい加減に扱われている。

皇帝の所へ行って、正式な側室に

変えてもらわなければならないと、

重要な決定を、

あまりにも簡単に下したので、

アクシアンも剣を横に置いて

話に割り込んで来ました。

 

アクシアンは、

正式な側室になると

メリットもあるけれど

デメリットもあると話しました。

クラインは、

離婚したくても

自分で勝手にできないという

デメリットかと尋ねました。

アクシアンは、

デメリットは色々あるけれど、

今のところの最大のデメリットは、

ヒュアツィンテ皇帝と

ラトラシル皇帝の間の雰囲気が

良くないことだと答えました。


バニルは、またアクシアンが

どんな戯言を言うのか、

ハラハラしながら

見守っていましたが、

クラインと共に驚きました。

 

バニルは、

雰囲気が悪いとは

どういうことかと聞き返すと

クラインは険しい表情で

愛憎のもつれかと尋ねました。


しかし、

アクシアンは淡々と否定すると、

そんな問題ではない。

タリウム情報員と

カリセン情報員に聞いたところ、

ここ数日間、二人の皇帝の間で

伝書鳩が、

忙しく行き来しているそうだ。

それに、二人共、

あまり表情が明るくないと

話しました。

 

クラインはむっとして

ベッドに腰を下ろすと、

皇帝と兄が喧嘩しようがしまいが、

自分に何の関係があるのかと

尋ねました。

アクシアンは、

皇子はカリセン出身だ。

友好国の時はそれがメリットだけれど

両国の間がこじれると、

立場が苦しくなると答えました。

 

その後、しばらくアクシアンは

話を続けるのを躊躇いました。

しかし、クラインの表情は、

すでに歪んでいました。

一方、バニルは唇を噛み締めながら

アクシアンを注視しました。

 

言うべきことは言うべきだと

思ったアクシアンは、

ここにいることが困難になったら、

皇子は安全のために、カリセンへ

帰らなければならないと告げました。

 

クラインは、なぜ、自分が

帰らなければならないのか。

兄と自分は何の関係もないと

抗議しましたが、

アクシアンは、

血が繋がっているからと答えました。

そして、皇帝との間に

子供ができれば大丈夫だけれど、

それまでは、状況を注視しながら

待った方がいい。

どんな理由で、

二人の皇帝が喧嘩をしているのか、

まだ分からないからと

付け加えました。

◇強気のアイニ◇

その時刻、ヒュアツィンテは悩んだ末に

首都の郊外に人を送り、

アイニを連れてくるよう指示しました。

彼女はヒュアツィンテに

久しぶりだと挨拶をしました。

 

数ヶ月ぶりに会ったアイニは、

公爵家から出ても

顔色が悪く見えませんでした。

むしろ、以前より表情が

引き締まっていました。

お元気そうで良かったと

互いに挨拶を交わした後、

ヒュアツィンテは、

アイニがミロの王室と手を組んで

怪物部隊を作ったのは本当かと

尋ねました。


アイニは、側近に

その話を聞いた時から、

ヒュアツィンテに呼ばれることを

覚悟していたので、

それを信じたから、

自分を呼んだのではないかと

冷静に答えました

 

ヒュアツィンテは、

違うなら違うと言え。

違うと信じたいからと詰め寄ると

アイニは、そのために

自分を呼んだわけでは

ないのではないかと言い返しました。

 

ヒュアツィンテは、

今回の件は自分が葬る。

可能だと思う。大臣たちも、

それを望んでいるからと告げると、

アイニは黙ったままでした。

 

続けてヒュアツィンテは

アイニを呼んだのは

警告するためだ。

今回アイニを守るのは

アイニが対抗者で、

アイニの存在を

国民が頼りにしているからだ。

しかし、アイニを守ることで

得られる利益よりも

損失が大きいのであれば、

その時は保護しないと警告しました。

 

しかし、アイニは

そっと口角を上げると、

カリセンでなくても、

自分を欲する国は多い。

タリウム以外のすべての国が

自分を歓迎するだろうと

言いました。

 

ヒュアツィンテは

脅迫しているのかと尋ねました。

アイニは、

脅迫するなと言っている。

自分もカリセンを愛しているので

自分がカリセンを

離れるようにしないで欲しいと

頼みました。

 

ヒュアツィンテの瞳が揺れました。

アイニはこのことで、

彼がストレスを受けたかと思うと

少しすまない気がしました。

彼女は、以前ほどヒュアツィンテを

憎んでいなかったからでした。

 

しかし、アイニは、

自分は、もう誰かの命令に

従うのはうんざりだと

言いました。

ヒュアツィンテは、

母国を大事にしていると言いながら

外国の王室が怪物部隊を作るのを

手伝ったのか。

それに、黒魔術師を匿ったことで

ひどい目に遭いながら、

死んで怪物になった姫と

内通するなんてと

アイニを非難しました。

しかし、彼女は、

タリウムを恨んでいた

可哀そうなお姫様を助けただけと

反論すると、ヒュアツィンテは、

 

タリウム

 

と聞き返して、眉を顰めました。

今まで出てきた情報の中に、

タリウムはどこにも

関係していませんでした。

しかし、ザリポルシ姫は

タリウムに恨みを抱いていたのかと

考えていると、アイニは、

皇帝がどうやって、

そのような情報を掴んだのかは

知らないけれど、

カリセンはミロの攻撃対象に

含まれていなかったと話しました。

 

アイニは、

ヒュアツィンテの顔の筋肉が

どのようにねじれているのかを

はっきりと目に焼き付けました。

 

彼女は、

タリウムの話は皇帝に

伝わっていないようですねと

確認しました。

◇次の手◇

アイニは宮殿を出ると、

考えを整理するため、

首都の郊外まで暗い夜の街を

歩きました。

そして、家の近くに着く頃になって

ついにアイニは考えを終えました。

 

彼女は、なぜ、カリセンが、

急にその情報を手に入れたのか

不思議に思っていたけれど、

タリウムの話だけが抜けて

伝わったところを見ると、

どうやらラトラシルが送った

情報だったようだと呟きました。

静かにアイニの後を付いていた

黒魔術師は、

人魚が住む湖の近くで出会った

皇帝を思い浮かべました。

 

黒魔術師は、

アイニを狙ったのだろうかと

尋ねました。

アイニは、

そうだろうと答えました。

黒魔術師は、

大丈夫だろうか。

以前ヒュアツィンテ皇帝と

ラトラシル皇帝が、

付き合っていたと聞いていると

心配しましたが、アイニは

大丈夫。

他の対抗者であるラナムンは

皇帝との間に子供まで生まれたので、

絶対にカリセン人になることはない。

対抗者を詐称するラトラシルも

ここに来ることがないので、

ヒュアツィンテ皇帝は

自分を保護するしかない。

彼はカリセンを愛しているし、

自分もカリセンを愛しているからと

肯定的に話しましたが、

浮かない表情をしていました。

今回は何とかなったけれど、

このようなことが繰り返されたら

困ると思いました。

 

黒魔術師は、

静かに家の扉を開けてくれました。

アイニは家の中に入ってからも、

しばらくテーブルの前に座って

揺れる蝋燭だけを見つめていました。

 

アイニは、

ヒュアツィンテは有言実行する人だ。

自分を捨てるよりも、

手の内に入れておく方が損すると思えば

自分を守ってくれないだろう。

ラトラシルは、

自分が彼女の秘密を知っているので

何としてでも自分を

攻撃し続けるだろうと思いました。

 

黒魔術師は、静かに家の中を

歩き回っていましたが

窓を開けて空気を入れ替えると、

濃いコーヒーを

アイニに持って来ました。

 

アイニは、

コーヒーの香りだけを嗅ぎながら

しばらく座っていた後、

手紙を書くと、

ついに口を開きました。

◇シピサの提案◇

ヒュアツィンテの最後のメモに

ラティルは返事をしませんでした。

ヒュアツィンテは、今度は伝書鳩

立て続けに送って来ませんでした。

ラティルは国事に没頭し、

しばらくその件について

丸ごと脇に押し退けました。

 

そんなある日、手ぶらのシピサが

ラティルを訪ねて来ました。

シピサが、あの味の薄い食べ物なしで

ラティルを訪れるのは

非常に稀だったので、

彼女は、無理に食べ物を

食べなくて済むのが嬉しくて、

 

シピサ、早く来て!

 

と、いつもより歓迎しました。

そして、何の用事で来たのかと

尋ねました。

本当に何かあって来たのか、

シピサはすぐに答えられず、

ラティルの机の上に散らばった

紙だけを見下ろしていました。

 

ラティルが紙を一つにまとめて

横に置くと、ようやくシピサは

以前の自分の行動を謝りに来たと

ゆっくり口を開きました。

 

ラティルは、

以前の行動とは何かと聞き返すと、

一緒に食事をすることにした時、

自分が

帰ってしまったことだと

答えました。

 

何も考えずに

シピサを見ていたラティルは

目を大きく見開きました。

そして、しばらく何も言えずに

シピサを見つめるだけでした。

 

ラティルは最初にシピサに

ゼリーをプレゼントした後も、

度々、シピサにゼリーを送ったり、

持って行ったりしました。

シピサはその度に

喜んではいましたが、

ラティルは

シピサが突然訪ねてきて謝るとは

一度も考えたことが

ありませんでした。

 

どうしてシピサがそうしたのか

ラティルは

訳が分かりませんでしたが、

彼女は大丈夫だと返事をして

すぐに立ち上がると

シピサを抱きしめました。

そして、彼の背中を叩いた後に

彼を放すと、

シピサは耳まで赤くして、

頭を下げました。

 

ラティルは、

シピサがそう言ってくれると

本当に嬉しいと言って、

両手でシピサの頬を包み込み

笑いました。

しかし、

シピサの目元に涙が滲み出ると

ギルゴールの顔が浮かんで来たので

ラティルは素早く彼を放しました。

 

それから、シピサは

父の誕生日に

皇帝が準備してくれたように、

父と皇帝と一緒に過ごす機会を

もう一度作ってくれないかと、

思いがけない頼みをして来ました。

ラティルは机に付いている

鐘を押そうとしましたが、

その状態で石のように

固まってしまいました。

シピサの突然の好意のせいで

頭の中がグルグル回っていました。

 

窓の向こうに鳥が飛んで行くと、

ようやくラティルは正気に戻り、

もう一度計画しようかと

明るく尋ねました。

そして、また外で3人で

美味しい物を食べようと誘いました。

 

シピサがなぜ急に謝罪して来て、

好意的になったのかは

分かりませんでしたが、

良いことは良いことでした。

もしかして、

ゼリーが効果を発揮したのだろうかと

考えました。

ラティルは嬉しくて仕方がない

ギルゴールの姿が

目の前に浮かびました。

 

シピサは、

思ったよりも積極的で、

自分が場所を決めてもいいかと

聞いて来ました。

ラティルは喜んで頷きました。

自分が決めようが

シピサが決めようが、

どこへ行っても、

冷たい雰囲気を解くことができたら

それで満足でした。

そして、ついに

シピサと約束した日になりました。

シピサは、近くの町のお祭りに

一緒に行きたいと言いました。

 

ラティルは夕方の仕事が終わると

すぐに着替えました。

そうでなくても

ヒュアツィンテとアイニのことで

頭を痛めていたので、

嫌なことは、

しばらく忘れようと思いました。

そして、ラティルは、この機会に

父子が仲良くなる姿を見て

心を落ち着かせることにしました。

 

ところが、

ラティルが出かけようと

扉を開けた時、応接間の向こうから、

ラティルを呼ぶ緊迫した

乳母の声が聞こえてきました。

 

ラティルは、侍女たちよりも先に

扉を開け、

どうしたのかと尋ねました。

乳母は、どれだけ急いで

駆けつけたのか、壁につかまって

荒い息を吐いていました。

それでも息を整えながら乳母は、

皇女の具合が悪いと叫びました。

ラティルは、

 

ザイシンは?

 

と尋ねると、乳母は、

大神官は、

他の領地の神殿に招待されて

出かけていると答え、

ラティルに早く来てと訴えました。

ラティルは時計を見ました。

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ヒュアツィンテは、

アイニが怪物を作ることに

関与していたことを知っても、

アイニが対抗者だというだけで

彼女を擁護しようとするのは、

間違っているような気がします。

自国のためを思って

そうしたのでしょうけれど、

アイニがザリポルシ姫を

そそのかしたせいで、

ミロが怪物部隊を作り、

それが他国に被害を及ぼしたら、

カリセンが責められることも

あり得るのではないかと思います。

 

タリウムの力を借りるのは

プライドが傷つくかもしれませんが

すでにヒュアツィンテは

何度もラティルに助けられているので

素直にラティルの助けを

受ければいいのにと思います。

 

ラティルは、

自分やタリウムが攻撃されたり、

危険な目に遭いそうにならなければ

むやみやたらと誰かを

攻撃する人ではないと思います。

今回のことだって、

アイニが先に手を出そうとしたので

ラティルは、やられる前に

対策を施しただけです。

以前、アイニが考えていたように

ヘウンと二人で

どこかへ行って暮らせば、

彼女は穏やかな日々を

過ごせるようになると思います。

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