自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 先読み 原作 271話 危機に瀕したクライン ハーレムにいた時のことを懐かしむ

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271話 ラティルは、自らクラインを助けに行くことにしました。

◇縛られたクライン◇

ダガ公爵は別荘の中に入ると、

側近たちと一緒に

お茶やコーヒーを一杯ずつ飲みました。

そして、お菓子を食べながら、

クラインが、子供の頃から

どれだけ暴れん坊だったか。

性格が、顔ほど良ければ、

従う貴族も多かったはず。

自分自身で身を滅ぼしたと

くすくす笑いながら悪口を言いました。

 

しかし、ミシャル侯爵は、

クラインが、

側近たちに地下監獄から連れ出され

彼を殺す準備のため、

大きな杭に縛り付けられているのを

窓越しに見て、鳥肌が立ちました。

彼は、ダガ公爵が、

クラインを殺すと言いながら、

彼の子供時代から青年時代のことを

回想しながら笑っていることに

鳥肌が立ちました。

 

長い時間が経ち、

お菓子がほとんどなくなると、

ダガ公爵は窓から、

クラインを見ました。

炎天下にいたクラインは

頭がフラフラしていました。

 

それを見たダガ公爵は、

ゾンビスープ事件が起こった日に、

自分よりかなり若いラトラシル皇帝に

人前で頭と頬を殴られた侮辱が

少し解消するような気がして、

気分が良くなりました。

 

彼は明るい顔で立ち上がると、

幼い頃から見て来た皇子を

見送りに行くと、

側近たちを誘いました。

◇ハーレムが懐かしい◇

全身を縛っているロープを

どのようにして切るか、

武器として使える物はないか、

諦めずに探していたクラインは、

横に並んで縛られているアクシアンに

 

私の言う通りですよね?

 

と聞かれたので、

そちらを向きました。

彼は、にこっと笑っていました。

クラインは、

何が言う通りなのかと尋ねると、

アクシアンは、

自分は、時々変なことを言うけれど

クラインのことを、

とても心配していると言いました。

 

彼は、この渦中に

そんなことを言うのかと

文句を言いましたが、アクシアンは

こういう時だから、話している。

自分は彼のことがとても好きだと

くすくす笑いながら言いました。

ぐったりしているバニルは、

アクシアンのことを

バカ、間抜けと呟きました。

それを聞いたアクシアンは、

バニルのことも大好きだと言いました。

 

バニルは、この渦中に笑わせるのかと

アクシアンを非難しましたが、彼は

こういう時だから笑う必要がある。

泣いたら、雰囲気が悪くなると

言いました。

 

クラインは、自分を挟んで

アクシアンとバニルが

言い争いを始めると、

タリウムで過ごした時のことを

思い出しました。

 

アクシアンの言葉に、

いつも興奮していたバニル。

いくら待っても、

皇帝は姿を現さないし、

側室の数は増える一方。

自分を愛していると思った皇帝は

兄と付き合っていた。

 

当時は、

ストレスを感じていたけれど、

このような状況になると、

あの時のことが、

懐かしく思い出されました。

 

他の側室たちと言い争いをしても、

時々、戯れて遊んだり、

皇帝が久しぶりにやって来ると、

「なぜ、今頃来たのか」と言って

寂しがったり、

時々、皇帝が自分を見る目に

愛情を感じたりしたのが

良かったと思いました。

 

またハーレムに戻れば

同じことが繰り返され、

皇帝が来ないと、

ブツブツ文句を言いながら、

ハーレムの中を走り回るのだろうと、

クラインは、微かに笑いました。

 

彼は、ハーレムにいた時、

皇帝は自分を好きな気持ちが

1ミリでもあるのかと、

いつも気になっていました。

言葉では、そう言っても、

それが本当なのか、

クラインは、

いつも気になっていました。

 

結局、知らずに行くことになる。

 

クラインは、突然笑い出すと

涙をこぼしました。

アクシアンとバニルは、

言い争いを止めて、

慌ててクラインを見つめました。

 

彼らに、

泣かないでと言われたクラインは、

顔をしかめ、

泣いていない、

雨が一滴降っただけだと

断固として主張しました。

バニルとアクシアンは頷き、

自分の頭の上にも一滴落ちた。

空が真っ黒なので、

もうすぐ雨が降りそうだと

言いました。

 

クラインは、2人を交互に見て

ニッコリ笑いました。

いつも寂しいと思ったけれど

3人で逝くのなら、

寂しくないと思いました。

 

その時、

空も、美しい皇子を連れて行けると思い、

嬉しがっていると、

ダガ公爵の

不愉快な声が聞こえてきました。

 

彼は側近を従えて、

3人の前に立ちましたが、

アクシアンとバニルには

一瞥もくれず、

クラインだけをじっと見つめた後、

顔がもったいない。

言うことさえ聞けば良かったのにと

舌打ちしました。

 

クラインは瞬きもせず、

ダガ公爵を睨みました。

普段なら、誰もが怖がる

このクラインの視線は、

ダガ公爵にとって、

捕まった獲物の最後のあがきに見え

面白いだけでした。

 

ダガ公爵は、

こんな風に逝くことが悔しいか。

時が来れば、

ヒュアツィンテも彼の元へ送るので

待っているように。

クラインの妻も送るので、

あちらで

仲睦まじく暮らすようにと言って

ニヤリと笑いました。

 

そして、ダガ公爵は一歩下がって

手を出すと、

側近は公爵に剣を差し出しました。

公爵は両手で剣を握り、

空高く持ち上げると、

バニルは目を閉じましたが、

クラインはダガ公爵を睨みました。

そして、ダガ公爵が

剣を振り下ろそうとしたその時、

 

お父様!

 

と遠くで、

女性の叫び声が聞こえたので、

ダガ公爵はたじろぎました。

邸宅から庭園へ続く道に

アイニが立っていました。

彼はかっとなり、

彼女の後ろにいる侍女たちに向かって、

誰がアイニを呼んだのかと

叫びました。

ルイスがうつむいたので、

ダガ公爵は、

怒りを抑えられませんでした。

 

アイニは、父親の前へ行き、

クラインが真犯人なら

捜査をするべきだ。

こんな風に処理してはダメだと

抗議しました。

ダガ公爵は眉間にしわを寄せると、

証拠がないので、

状況証拠で処理するしかないと

主張しました。

しかし、アイニは、

処刑をするにしても、

きちんと捜査をして、

手続きを踏まなければならない。

個人的な恨みを晴らすようなことを

するべきではないと言いました。

 

ダガ公爵はアイニの断固たる顔を見て、

舌打ちをしながらも、

剣を横にいる護衛に渡しました。

護衛はアイニの顔色を窺いながら、

剣を鞘に納めました。

 

この状況を

恐ろしく思っていたミシャル侯爵は

密かに安堵のため息をつき、

アイニと視線を交わしました。

危ういところだったけれど

彼女が来てくれたので、

嬉しいほどでした。

 

しかし、

クラインを殺す直前で

邪魔されたダガ公爵は、

邸宅の中に入ろうとしましたが

再び腹が立ってきたので、

クラインの胸倉をつかむと、

これで終わりではない。

自分が話したことは全て事実だ。

ヒュアツィンテ皇帝も

ラトラシル皇帝も

順番に送ってやると、

アイニに聞こえないように、

クラインの耳元で脅迫すると、

その言葉が終わる前に、

クラインはダガ公爵の首筋を

噛みちぎりました。

彼は悲鳴すら上げられず、

喉が詰まるような音を出して

よろめきました。

側近たちは、慌てて、

クラインからダガ公爵を

引き離しました。

ダガ公爵は手のひらで

首を押さえていましたが、

指の間から、血が流れていました。

アイニは悲鳴を上げながら、

父親に近づき、

医者を呼ぶように命令しました。

アイニは泣きながら、公爵を見た後

恨みの目でクラインを睨みました。

彼は、口にくわえていたものを

吐き出しました。

彼の口元は血に染まっていました。

 

それを見たアイニは、

怒りが頂点に達し、

クラインの首を絞めると、

自分は彼を助けたのに、

なぜ、父親を攻撃したのかと

叫びました、

 

驚いた侍女とミシャル侯爵は、

アイニの元へ駆けつけ、

彼女をクラインから

引き離そうとしましたが、

アイニはクラインの首を

つかんで離しませんでした。

彼女の目は、

憎悪で真っ赤になっていました。

 

同じように首を噛みちぎると

叫んでいるアイニを、

クラインは冷たい目で眺め、

アクシアンは、この騒ぎの中、

落ちた剣を引き寄せようと、

足を最大限に伸ばしていました。

 

その時、シュッという音を立てながら

矢が飛んできて、

アイニの手の甲に刺さりました。

彼女は悲鳴を上げて、

後ろに下がりました。

人々は驚いて叫びましたが、

アイニは痛みを忘れて、

上を見上げました。

頭上に大きな白い鳥がいて、

その上に、ラティルが矢を持って

座っていました。

人々は驚き、ざわざわしました。

 

鳥が下へ降りてくると、

ラティルは飛び降り、

彼らの間に着地しました。

公爵一派はざわめきながら、

後ろに下がりましたが、

アイニはラティルを睨みつけました。

 

ラティルは、

アイニから目を離すことなく、

持ってきた短刀で

クラインを縛っている綱を切り、

彼女が短刀を彼に渡すと、

クラインは、

アクシアンとバニルの綱を切りました。

 

アイニはラティルを睨みつけると

タリウム

自分たちの敵になろうとしているのか。

これは、どういうことかと

尋ねました。

ラティルは、肩をすくめ、

自分の側室に罪を被せて、

私的に処刑しようとしているなら、

すでに、カリセンが

宣戦布告したのではないかと

逆に質問しました。

 

アイニは、父親を指差して、

その側室が父親を殺したと言いました。

しかし、ラティルは、

倒れて痙攣しているダガ公爵を

チラッと見ると、

まだ、生きている父親を殺すなと

言いました。

 

アイニは、

クラインが先に父親の首を噛んだと

叫びました。

しかし、ラティルは

それを見ていない。

アイニがクラインの首を

絞めているところから見たと

言いました。

 

ラティルを睨んでいたアイニは、

涙を流しながら、

1人で来た勇気は誉めるけれど

ここから、どうやって抜け出すのか。

ラティルが言うように、

自分たちは私的に

クラインを処刑しようとしたけれど、

これを見たラティルを

おとなしく帰らせると思うのかと

尋ねました。

そして、アイニの言葉が終わるや否や、

ダガ公爵の護衛と側近たち。

アイニが連れてきた護衛たちが同時に

ラティルに向かって武器を構えました。

アクシアンとバニルとクラインは

彼女を守るために、

大きな三角形型に彼女を囲みました。

 

しかし、ラティルは、

その様子を見て笑い、

なぜ自分が1人で来たと思うのかと

尋ねました。

その言葉が終わった瞬間、

四方からパチンという音が

聞こえて来ました。

驚いた公爵一派が周囲を見ると、

いつ来たのか、

真っ黒な服を着た青白い群れが

塀全体を囲み、

公爵一派に向かって

弓を構えていました。

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原作のタイトルから、

この白い大きな鳥は

グリフィンのようです。

大きくなれば、

ロードを乗せて飛べるというのは

本当だったようです。

 

クラインのことが好きでなければ

ラティルは、グリフィンに乗って

飛んで来たりしないし、

クラインを助けるために、

他国の皇后に矢を放ったりしないし

黒死神団の傭兵たちを

連れて来たりしないと思います。

クラインがタリウムへ戻った後、

ラティルがどのくらい

自分のことを愛しているか、

他の側室たちに

自慢できるネタとなりそうです。

 

ダガ公爵は

大きなダメージを受けましたが、

それ程までにクラインの恨みは

大きかったのでしょうね。

クラインを散々な目に合わせたり、

悪事をたくさん働いてきたダガ公爵に

同情する気にもなれません。

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