自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 477話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 動き出す骸骨

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477話 頭蓋骨を並べる作業をしているところへ、ラナムンが現われました。

◇動き出す骸骨◇

ラティルが倉庫の床を見下ろすと、

そこは、一定間隔で置かれた頭骸骨で

いっぱいでした。

5歳の子供が見ても

怪しいと思うような光景に

ラティルはひどく困惑しました。

ラナムンがこの光景を見たら

何と言うのか。

趣味で骸骨を集めているとは

思わないだろうし、彼は賢いので

きっと、何かおかしいと

思うに違いありませんでした。

 

サーナット卿は心配そうに、

どうしたらいいか。

退けと言った方がいいかと

尋ねました。

 

ラティルは唇を噛んでいましたが

皆に、静かにしろという合図を送り

扉の前に近づきました。

外から中を見られないように

少しだけ扉を開けると、隙間から

ラナムンの姿が見えました。 

ラティルは、自分の頭を突き出し、

どうしたのか、何かあったのかと

無愛想に尋ねました。

 

ラナムンは、

ロードが侵入した事件で

ラティルに聞きたいことがあると

答えました。

ラナムンは、ラティルの態度が

本当に変だと思っているのか

眉をひそめました。

ラティルは中途半端に

扉をつかんだまま、

ぎこちなく笑い、

聞きたいことがあるのかと

聞き返しました。

 

ラナムンは、返事をする代わりに

扉から頭だけ突き出し、

できる限り扉を閉めている

ラティルの様子を見て、

そのように立っていれば

危険だと思うと心配しました。


続いてラナムンは

扉を少し開けようとしましたが、

ラティルは手を振り、

ラナムンが扉に触れないようにすると

自分はこの姿勢の方が楽だと

言いました。

 

ラナムンは、

宙に浮いた自分の手を

しばらくじっと見つめました。

その様子を見たラティルは、

すぐに、ラナムンが

心配してくれたことに

お礼を言いました。


しかし、ラナムンは

すでに不快感を覚えていたようで

ゆっくりと手を下ろすと、

ラティルが話したくないようなので、

これで帰ると告げました。

ラティルは、

急用があるので申し訳ないと

謝りました。

 

ラナムンは「はい」と返事をして

帰りましたが、

遠ざかるラナムンの後ろ姿を見ると

彼が機嫌を損ねたことが

一目で分かりました。

扉を開けて、中を見せ、

彼を宥められないことに、

ラティルは気まずい思いをしました。

しかし、ラティルは

首を横に振り、扉を閉めました。 

まずはタッシールのことを

考えようと思いました。

 

ラティルは複雑な気持ちを抑えて

再び、作業を進めるよう指示しました。

ゲスターは

ラティルの顔色を窺っていましたが

倉庫の中央に進むと、

何と言っているか聞き取れない

呪文を唱えました。

ラティルはその姿を

複雑な気持ちで見つめ、

ヘイレンはカルレインの後ろに隠れて

レッサーパンダを抱きしめて

その様子を眺めました。

 

レッサーパンダは意外と素直に

ヘイレンに抱かれていましたが、

頻繁に目が

カレイのようになるのを見ると、

最大限の忍耐力を

発揮しているようでした。

 

どれくらいそうしていたのか。

ゲスターの呟く声が止まる瞬間、

風のように飛んできた黒い光が

倉庫の中を一周すると、

隅に積んでおいた腕と足の骨が

頭蓋骨に向かって飛び始めました。


ラティルはびっくりして、

隣に立っている

サーナット卿の腕を掴み、

あれは何かと尋ねました。

サーナット卿は、

自分も初めて見ると答えました。

 

ラティルは、

サーナット卿の腕に

しがみついたまま、

骨が組み立てられ、

徐々に完全な形になっていくのを、

不思議そうに眺めました。

とても便利なことに、

いくつかの骨は、

ギフトボックスを破って

飛んで来ました。

しかし、いくつかの骨は

腕や足がなかったり、

腰の骨がなかったりもしました。

手足の骨が全くなく、

頭蓋骨だけの骨もありました。

 

そのすべての過程が終わると、

頭蓋骨の眼球部分から

かすかに光が出てきて、

骨が周囲を、

きょろきょろ見回し始めました。

 

これはどういうことですか?

え?仕事中だったんですけど?

ニャー。

 

完成した骨が、

それぞれ、呟きながら

右往左往する姿を

ラティルはぼんやりと見つめました。  

 

骸骨になっちゃった!

お母さん、周りが骸骨だらけ!

ニャー

 

ラティルはサーナット卿に

猫が一匹いるようだと

言いました。


不思議なのは、

驚いている骨たちが、

話をしながら、

そろそろと、ラティルの方から

遠ざかって行くことでした。

いくつかの骨は周りを見回し、

カルレインやメラディム、

ギルゴールなどを見て

ハンサムだと感心しているのに、

ラティルを見ると、

驚いて後ずさりまでし、

笑ったり泣いたりすることも

できませんでした。

 

それらの骨を

ラティルは一つ一つ調べましたが、

アニャドミスと思われる骨は

ありませんでした。

ゲスターも同じ考えなのか、

手を叩くと、動いていた骸骨は

あっという間に崩れ落ちて

床を転げ回りました。

 

ゲスターは、

足元に転がって来た骸骨を

軽く蹴ると、

この中にはいないと思うので、

他の骸骨でもう一回やってみると

言いました。

◇アニャドミスがいた!◇

一行は、再び退屈で単調な作業を

繰り返しました。 

おまけに、これまで確認した骨を

再び隅に追いやる必要があったので

仕事はさらに増えました。

 

これを片付ける時は、

また大変だと思いながら、

ラティルは山積みされている

無駄な骨を見つめました。

すべての作業が終わった後、

この骨を一つ一つ

梱包しなければならないことは

できる限り、忘れることにしました。

アニャドミスを召喚できれば、

梱包など大したことはないだろうと

思いました。

 

そして、使用した骨を隅に積み重ね、

新しい骨を一定間隔で

床に置く作業を終えた後、

ゲスターは再び倉庫の中央に立ち、

静かに呪文を唱えました。

今回も黒い風が倉庫の中を軽く吹き、

骨が一つずつ

組み立てられ始めました。

すでに一度見ているし、

2回も大作業をしたせいか、

今度は皆疲れていて、

それほど、不思議がりませんでした。

 

組み立てられた骸骨は驚き、

混乱し、互いに相手を

怖がっていましたが、

ラティルはアニャドミスを見つけようと

再び目を一生懸命動かしました。

 

こんなに苦労したのに、

アニャドミスの骨が

元からなかったらどうしようと

心臓がハラハラしていましたが、

今回は、少しアニャドミスのように

振る舞う骸骨が見えました。

皆、相手を見て驚いている中、

特に落ち着いて、

首を傾げながらゲスターだけを

じっと見つめていました。


ラティルは、

その骸骨を注意深く見つめ、

ギルゴールの腰から

対抗者の剣を取り出しました。

そして、そっと、その骸骨の方へ

歩いて行きました。

 

周囲の骸骨が皆びっくりして

どたばたと避けたせいで

ラティルがこっそり接近しても

あまり役に立ちませんでしたが、

ラティルが近づいてくることに

気づいたのか、

ゲスターを注視していた骸骨が

ラティルを見つめました。

そして骸骨と目が合った瞬間、

 

これはどういうことなのかと

思っていたけれど、

あの皇帝が起こしたことだったんだ。

私の以前の身体を使って

召喚したの?

かなり頭を使いましたね。

ランスター伯爵が助けたんですか?

 

と、数多くの声に紛れて

聞き取れなかった彼女の本音を

はっきりと聞くことができました。

ラティルは、

 

見つけた!アニャドミスです!

 

と叫びました。

 

一体、あの皇帝はロードなの?

それとも対抗者なの?

行動を見ると、確かにロードなのに、

なぜ、対抗者の剣を持っているの?

 

ラティルは、

対抗者アニャの骸骨を指差して

思わず大声で、

 

あれだ!

 

と叫びました。


わけもわからず、

他の骸骨がどっと横に退くと、

ゲスターは、

その骸骨の方を眺めながら

手を叩きました。

アニャドミスの骸骨を除く

すべての骸骨が崩れ、

転生した各自の体に戻りました。

 

あれ?

ランスター伯爵ではなく、

あの人間が

黒魔術を使ったんですか?

 

ラティルはアニャドミスの骸骨を

そのまま壊して

しまいたかったけれど、

あの中に、アイニ皇后が

一緒にいる可能性が高いので、

ゲスターを見ました。

彼は頷くと、

すぐに狐の穴の中へ消えました。


ラティルは時間を稼ぐために

アニャドミスに向かって

剣を振り回しました。

骸骨になっても、

アニャドミスは速い動きで

ラティルが振り回す剣を避けながら

手を伸ばしました。

しかし、手を伸ばしても

何も起こりませんでした。

ロードの身体がないので、

ロードの力を使えないからでした。

 

これくらいなら、

すぐに命を奪える。

すぐには、できないけれど、

いつでも相手にできると

ラティルは喜びながら

アニャドミスの足を

剣で叩きつけようとしました。

ところが、剣が足に触れる前に、

意外にも別の骸骨が転がって来て、

ラティルの身体がぐらつきました。

ラティルが悪態をつくと、

アニャドミスは

そのタイミングを逃さず、

すぐに対抗者の剣を足で蹴り、

自分が握ると、

ラティルを刺そうとしました。

ラティルは他の人の骸骨を

アニャドミスの顔に投げつけながら

避けました。

 

それとほぼ同時に

ずっと見守っていたギルゴールが

軽く飛んできて、

アニャドミスの背骨を

抜いてしまいました。

 

ギルゴール、また、お前が!

 

重心を失ったアニャドミスの骨が

そのまま崩れました。

ラティルは静かに歓呼しました。

成功への希望が

ぐっと近づいて来ました。

これで、タッシールを救い、

アニャドミスの命を

奪うことができると思いました。


その時、タイミングよく

アニャドミスの隠れ家から

戻って来たゲスターが

突然横に現れました。

 

あの能力を使うなんて、

彼はランスター伯爵なの?

顔を変えましたか?

 

ラティルは急いで

ゲスターの周りを見ましたが、

タッシールの姿が見えなかったので

心臓がドキドキしました。

ラティルは目を見開いて

ゲスターを見つめ、

もしかしてタッシールは

死んだのかと尋ねました。

ゲスターは答える代わりに、 

アニャドミスを見つめながら、

今すぐ、彼女を消した方がいいと

言いました。

 

彼の表情を見ると、

すでにタッシールは、

死んでいるというわけでは

なさそうでした。

しかし、一旦は

アニャドミスの魂を戻すことにしたのに

なぜ急に計画を変更するのか。

ラティルが、

その理由を聞こうとした瞬間、

屋根から「バン」という音が

したと思ったら、あっという間に

何ともなかった倉庫の屋根が

ばさっと落ちました。

 

その瞬間、

誰かがラティルを掴み、

すぐに身体が、

床のあちこちにぶつかりました。

状況を把握する暇もなく、

ラティルは床の上を

ゴロゴロ転がり、

何度も目の前がグルグル回りました。

身体が止まると、

ようやくラティルは、ゲスターが

屋根が崩れるや否や、自分を捕まえて

狐の穴に連れて行ったことに

気づきました。


驚いたラティルは、

他の人たちのことを尋ね、

上半身をぱっと起こしました。

今いるのはハーレムにある丘で、

下の方に倉庫が見えました。

 

ゲスターは、慌てているラティルに

全員、自分で逃げたはずだし、

下敷きになっても

大丈夫な者たちだと、

落ち着いているけれど、

自信のない声で教えてくれました。

 

しかし、ラティルは、

それを聞いても安心できませんでした。

丘の下で、

倉庫が崩れるのを見た人たちが

そちらに走っていくのが見えました。

皆、驚いて押し寄せているようでした。

 

あの中は骸骨だらけなので

行ってはいけないと思ったラティルは、

慌てて立ち上がり、

そこへ駆け寄ろうとしましたが、

そのラティルをゲスターは捕まえ、

タッシールのことを口にしました。

 

ラティルは立ち止まって

ゲスターを見ると、

タッシールを連れて来なかった理由を

尋ねました。

ゲスターは、タッシールが、

すでに一人で抜け出したようだと

答えました。


ラティルは、別の場所に

閉じ込められている可能性はないのかと

尋ねると、ゲスターは、

自分もそれを考えて、

すぐにアニャドミスを

消そうとしたけれど、

今、見たところ、

そのような人材はいないようだ。

どうやらアニャドミスを助けている

黒魔術師は

ずっと、この宮殿に一緒にいて、

あの屋根を崩したようだ。

タッシールは、

自分たちがアニャドミスを召喚した時に

逃げたのか、

それともその前に、

すでに逃げていたのか分からないと

いつもより静かに呟きました。

 

ラティルは、

とりあえずタッシールが

自力で帰ってくることを

願うしかないのかと呟きました。

 

ゲスターは、

アンジェス商団は

世界中に広がっているので、

タッシールは代価を払って、

きっと戻ってくると思うと言いました。

 

ラティルは、

どんな代価を払って来るのか

理解できませんでしたが、

急いでいたので、適当に頷きました。

タッシールが無事に

脱出したことを知ると、

今はすべての精神が

あの倉庫の方に注がれました。

 

タッシールは勝手に

帰って来ると思うけれど

あれは一体どうしたらいいのか。

何て言い繕えばいいのか。

敵が攻め込んで来て、倉庫が崩れて

骸骨が飛び散ったと言えばいいのか。

皆、大騒ぎすると思うけれど、

皇帝があの骸骨を全部集めて

黒魔術を使っていたと言うよりは

ましだろうと思いました。

 

ラティルは、

できるだけ人々が恐れることなく

解決しようとしましたが、

それでも、アニャドミスの骸骨を

見つけることができたので

良かったと思いました。

ゲスターも同意し、

ウロウロしている黒魔術師も

早く探してみると言いました。

 

頷いたラティルは、

騒々しい倉庫の方へ

急いで駆けつけました。

ゲスターの言葉通り、他の側室たちは

すでに皆、外に出て立っていたし、

彼らが皆、驚いた表情で

倉庫を眺める姿が、

倉庫の中から出て来たのではなく、

外から走って来たように見えました。

 

けれども、

カルレインとサーナット卿と

メラディムの服のあちこちが

飛び出しているのは、

アニャドミスの骨を

あそこに隠しているからに違いないと

ラティルは思いました。

 

ラティルは、

これは一体どういうことなのかと

尋ねました、

護衛兵は、

分からない。

突然崩れる音がしたので、走って来たら

こうなっていたと答えました。


屋根が崩れたせいで、

あの中に骸骨が置かれていたことは

誰も気づいていないようでした。

 

ラティルは第5警備団長と

少し話をした後、

倉庫から抜け出した側室たちを連れて

カルレインの部屋に移動しました。

 

扉を閉めると、

カルレインは足の骨を、

サーナット卿は腕の骨を、

メラディムは肋骨を、

ギルゴールは背骨を取り出し、

レッサーパンダも、

細かい骨を取り出して

投げるように置きました。

しかし、最も重要な

頭蓋骨がありませんでした。

ラティルは慌てて、

頭蓋骨はどこにあるのかと

尋ねました。

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骸骨たちがラティルを見て

遠ざかったのかは、

その骨に召喚された魂が

現世に転生していて

ラティルが皇帝であることを

知っていたからではないかと

思いました。

 

他の人でもできることを

やるのは目立たない。

けれども、誰もできないことを

やれば目立つ。

 

ラティルの危機に、

さっと助けに入るギルゴールは

ヒーローで、

白馬の王子様のようだと思いました。

彼は、自分を目立たせるために

計算ずくで、そのようなことを

しているのではなく、

単に面倒くさがり屋で、

自分だけにできることをやればいいと

思っているだけなのかもしれませんが

ギルゴールに対するラティルの信頼は

少しずつ増しているのではないかと

思います。

 

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