自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 536話 ネタバレ 先読み 現作 あらすじ ラティルの秘密の能力

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536話 サーナット卿は不審そうにゲスターを見つめました。

◇犯人捜し◇

ラティルはサーナット卿に

どうしたのかと尋ねました。

彼は、何でもないと答え

頭を下げると、

宮廷人たちを集めるために

ラティルより先に

廊下を走って行きました。

ラティルは、宮廷人たちが

集まる時間を与えるために

わざとゆっくり歩いて行きました。

 

クラインはしょんぼりして、

肩を落としたまま

ラティルの後を付いて行きました。

 

陛下に、

俺がわざとやったと思われたら

どうしよう?

殴ったのではなく、

ブレスレットだけ投げたのに。

まさか、それを踏んで

倒れるなんて思わなかった。

ところで、

本当に踏んだのだろうか?

踏んでないかもしれない。

 

ラティルは、

ひどく落ち込んでいる

クラインの生生しい心の声に

心を痛めました。

彼を慰めてあげたいけれど、

対外的に、

クラインは容疑者なので、

まだ容疑が晴れていない状況で、

堂々と彼を慰めることは

できませんでした。

 

代わりにラティルは

ホールの近くに着くと、

歩く速度を少し調節し、

クラインの手の甲を

かすめるように軽く叩きました。 

クラインが驚いた目で

彼女を見ましたが、

ラティルは視線を合わせずに、

ホールの中へ入りました。

 

その短い時間の間に

皆は素早く動いたようで、

広い部屋の中には

ハーレムで働く宮廷人たちが

多数集まっていました。

ラティルが入ると、彼らは怯えた顔で

同時に挨拶をしました。

 

ラティルは、

手を振りながら近づいてきた管理人に

全員、集まったのかと尋ねました。

管理人は、

病気休暇で15日間家に帰っている者と

休暇を取っている者たちを除いて、

全員、集まっていると答えました。

ラティルは、

席を外している宮廷人の中で、

今日出発したのは誰かと尋ねると、

管理人は、いないと答えました。

 

一体、これはどういうことなのか

管理人は心配そうな顔で

ラティルの顔色を窺いましたが、

目撃者が多い事件なので、

皆どんなことで呼ばれたのか、

薄々、分かっていると思い、

ラティルは、

具体的に説明する代わりに、

クラインに、

彼が見た宮廷人を探せと指示しました。

 

クラインが宮廷人の間を回って

顔を確認している間、

ラティルは焦燥感を隠すために、

徹底的に表情管理をしました。

クラインが

宮廷人を見つけたとしても、

その人が、

自分はそんなことを言っていないと

言い張ったらどうしようか。

そうすれば、自分が

クラインを庇うために、

余計な人を捕まえたと思われるなど、

心の中に、あらゆる良くない考えが

しきりに浮かびました。

その不安感は近づいて来る

クラインの表情を見ると

一気に大きくなりました。

 

ところが、クラインは心の中で


いない、どうしていないのか?

 

と呟きました。

ラティルも、

どうしてなのかと思いましたが

知らないふりをしていると、

クラインが動揺した目で

ラティルを見ながら、

自分に、そんなことを言った

宮廷人は、ここにはいないと

告げました。

 

ラティルは、

もう少し詳しく調べるようにと

促しましたが、

クラインは、

本当にいない。

身長はこのくらいで、

まだ少し幼い感じが

残っている者だったと答えました。

クラインの頭の中に、

彼が見た2人の宮廷人の姿が

浮かびました。

 

ラティルは舌打ちをしました。

クラインが、

とんでもない迷信の話を

聞いたという話に、

ラティルは彼が

罠にかかったと思いましたが、

その話をしてくれた人たちさえ

罠だったとは思いませんでした。

 

それでもラティルは念のため、

クラインが説明した宮廷人の特徴と、

この場にいない宮廷人たちの特徴が

一致するかと尋ねました。

管理人は困惑しながら、

全く違うと答えました。

ラティルも困ってしまいました。


陛下はクライン様を守るために

わざと犠牲者を選ぶんですか?

 

あの外国人皇子は

いつも事故を起こしますね。

 

どうせ臨時側室なのだから、

帰したらダメですか?

 

宮廷人たちは、

この事件の犯人がクラインで、

ラティルが寵愛する側室のために

犠牲者を選んでいるのではないかと

疑っていました。

クラインを信じているのは、

アクシアンとバニル、そして、

クラインの本音が聞ける

ラティルだけでした。

 

だからといって、

自分の評判のために、

罪を犯していないクラインに

罰を与えることもできなかったので

仕方なくラティルは、

大神官が戻って来たら、

ネイトンを治療してもらい、

彼が目覚めたら、

直接聞くことにすると告げました。

◇どちらも正しい◇

戻って来た大神官の治療を受けて、

目を覚ましたネイトンは、

頭の怪我をした部分を擦りながら、

後ろから、何かで殴られたのは

覚えているけれど、

その後のことは分からないと

小声で説明しました。

 

そんなこと言って

どうするんだ、この野郎!

あのブレスレットにぶつかって

階段を転げ落ちるなんて

あり得ない!

 

後ろにいるクラインが

心の中で大声で叫んだので、

ラティルは思わず、眉を顰めました。

ネイトンは、

皇帝が怒っていると思ったのか、

慌てて手を下ろしました。

そして、彼は臆病なのか、

 

本当に何かで殴られたのを最後に

記憶がないのだけれど、

どうしたらいいのか。

私が皇子様を攻撃すると思って

陛下が怒ったのだろうか?

 

と、すぐに本音が聞こえて来ました。

そして、ラティルは

ネイトンが階段を下りていると、

後ろからクラインの怒った声と

アクシアンが彼を止める声が

聞こえて来たので、

ネイトンは怖くなり、

足を速めた場面を

見ることができました。

ラティルは困り果てて

こめかみを擦りました。

 

ラティルは、クラインもネイトンも

真実を話しているので、

クラインが何か

罠にかかったような気がするけれど

とにかく、

彼が何かを投げたのも正しいと

言いました。

 

けれども、ラティルは、

薄いブレスレットが

当たったからといって、

階段を転がるとは思えませんでしたが

ブレスレットを踏んで

転がる可能性はありました。

 

ネイトンは、

わざと、あのようにしている。

先程、自分が怒ったせいで、

嘘をついていると

クラインは主張しました。

 

ネイトンは、

あの狂った皇子は何を言っているのか。

彼が怒って、物を投げたくせにと

心の中でクラインを罵倒しました。


2人の意見が完全に衝突する中、

人々の耳と目が

ラティルに注がれました。

神殿に行って、

急いで呼ばれた大神官と

彼に付いて来た百花も

ラティルをじっと見ました。

執務室に戻ってきたラティルは

仕事をしながら、

しばらく頭を悩ませていましたが、

夕方になると、

ネイトンに慰労金を与え、

ハーレムから少し離れた所に、

配属を変えるという決定を下しました。

 

侍従長は、

今、ネイトンは

ゲスターの下にいるけれどと

反論すると、ラティルは、

ハーレム内にいれば、

移動中に出くわすことが

あるかもしれないので、

機密に近寄れず、

少し楽な場所に移動させるよう

指示しました。


侍従長は、

ラティルを注意深く見ながら、

クライン皇子はどうするのかと

尋ねました。

ラティルは、

放っておくようにと答えると、

侍従長は、

がっかりした表情を浮かべ、

そのことで、宮廷人たちは

不満に思うのではないかと

言いました。

しかし、ラティルは、

不満なのは侍従長のようだと

指摘しました。

彼は、そんなはずがないと

弁解しました。

 

ラティルはため息をつくと、

とにかく、クラインのせいで

ネイトンが落ちたという状況だけれど

実際に現場を見た人はいないし、

ネイトン本人も覚えていないと

言っている。

クラインとアクシアン、

バニルを別々に呼んで、

ブレスレットの話をした

宮廷人について証言させたけれど

3人とも同じことを言ったと

話しました。

 

侍従長は、

口裏を合わせたのかもしれないと

言いましたが、

ラティルは、そんな暇も与えずに

聞いてみたと言いました。

侍従長は同意しました。

 

ラティルは、

とりあえず、この辺で終わらせる。

自分がクラインの所へ、

しばらく行かなければいいことだと

話しました。

 

侍従長は、

この曖昧な決定に、

あまり気乗りがしないようでしたが、

ラティルとしては、

どうしようもありませんでした。

 

クラインがネイトンに

ブレスレットを投げたのは

事実だけれど、

誰かの罠にはまったのも事実でした。

そのような状況で、

クラインを大々的に叱るのは

酷でした。

問題は、

クラインが罠にかけられたことを

知っているのは

自分だけだということでした。

 

ラティルは机に腕をついて

ため息をつきました。

今は、

内部で仲違いしてはいけないので

このように封じ込めたけれど、

アニャドミスを退治したら、

内部からこのような騒ぎが

起こるだろうと想像しました。

 

もちろん側室を入れる時は、

このように彼らだけで戦って

大臣たちと国民の注目を

集めることを望みましたが、

かなり騒がしくなると思いました。


このようなことを考えると、

皇配は、側室たちを

一気に全員掌握できる人が

いいような気がしました。

カルレインは、

側室全員が苦手だと思いました。

◇秘密の能力◇

トゥーリは、

ゲスターの髪を梳かしながら、

クライン皇子は、

すぐにかっとなる性格を

直さなければならない。

せっかく寵愛を受けたと思ったら、

数日で、このざまは何なのか。

皇帝は3日間ずっと、

クライン皇子を連れて歩いていたのに

今度は3日間、

訪ねて来ないと言って

舌打ちをしました。

 

トゥーリは

クラインが嫌いでしたが、

ネイトンも嫌いだったので、

今回の件に

動じることはありませんでした。

ただ、皇子がゲスターから送られた

ブレスレットを投げたことは

嫌でしたが、ついにネイトンが

ここから消えてくれた喜びのおかげで

少し怒りも和らぎました。

 

トゥーリは、

ネイトンに会わなくて済むことを

考えると嬉しい。

自分は彼が大嫌いだったと言うと、

ゲスターは

そんなのことを言うのは

止めるように。

可哀そうだからと注意しました。

 

しかし、トゥーリは、

ゲスターのそばで

皇帝の目でも引こうとして、

毎日、着飾っていた奴だと

非難しました。

 

トゥーリは、

ここに来た時から

偉そうな顔をしていたけれど、

何をどうしたのか、

日に日に外見が良くなっていく

ネイトンを思い浮かべ、

鼻で笑いました。

ゲスターは、

そのようなトゥーリを見て、

仕方がないといった風に

ぎこちなく微笑みました。

しかし、その笑みの下には

鋭い疑問が潜んでいました。


トゥーリが、

温めた牛乳を持って来るので、

しばらく本を読んでいてと言って

出て行くと、ゲスターは

作り上げた表情を解いて、

眉をひそめました。

 

明らかに、

クラインが疑わしい状況だったのに

なぜ皇帝は

クラインを疑わなかったのだろうか。

 

人々は、これ以上、

クラインを調べたところで

証拠が出て来ないので、

皇帝は処罰をしなかったけれど、

皇子は今回のことで

皇帝に嫌われたのだろうと

ひそひそ話していました。

しかしゲスターは、

もし皇帝が

本当にクラインを疑っていたら、

他の罰を受けただろうと

確信していました。

皇帝はクラインに

罰を与えたくないので、

数日間、彼と距離を置いて、

このことが収まるのを

待っているのだと考えました。

 

皇帝はクラインのせいではないと

信じている。

だからといって、

ネイトンの自作自演を疑ってもいない。

どうしてなのかと、

ゲスターは疑問を感じていました。

 

ゲスターは、ポケットの中から

水晶玉をいくつか出して、

手の上で転がしました。

数分そうしていると、

ドミスのことが思い浮かびました。

彼女は強いだけでなく、

自分の姿を隠す能力がありました。

もしかしたら、皇帝にも

自分たちに知らせていない

秘密の能力があるのだろうかと

彼は考えました。


そして、ゲスターは、

アニャドミスがエイレナの

ふりをしていたことに、

皇帝が、すぐに気づいたことを

思い出しました。

ゲスターは首を傾げました。

◇ゲスターの気になること◇

スパゲッティを食べていたラティルが

突然、宙を見つめながら、

ぽかんとしていると、

向かい側で食事をしていた

サーナット卿は、

一緒にフォークを下ろしながら、

どうしたのかと尋ねました。

ラティルは、

何か引っかかることがあると

答えました。

 

ラティルが

クラインを訪ねないにもかかわらず、

彼のことが心配で気にしていたのを

3日間ずっと苦々しい思いで

見ていたサーナット卿は、

クライン皇子のせいかと尋ねました。

しかし、ラティルは首を横に振り、

ゲスターのことだと答えました。

 

サーナット卿は妙な目つきで

ラティルを見つめながら

何が引っかかるのかと尋ねました。

 

ラティルは、

色眼鏡で見ているかもしれないけれど

今回の事件には、妙なところがある。

ゲスターは黒魔術師で、

様々な不思議なことを

演出することができる。

だから、少し気になると答えました。


実はラティルが気になっているのは

ゲスターが

黒魔術師だということだけではなく

狐の仮面をかぶると

妙に話し方が変わるのもそうだし、

タナサンで仮面を脱いだ時に、

全く違う顔が出たこともそうでした。

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ようやく、ラティルが

ゲスターの奇妙な点について

真剣に考え始めたようです。

今までも、ゲスターには

何かおかしいところがあると

ラティルは感じていたけれど、

次々と問題が起こった時に、

ゲスターが何かと助けてくれたし、

誰かに危害が及ぶことがなかったので

「まあ、いいか」くらいにしか

思っていなかったのかもしれません。

ところが、今回、クラインが

罠に掛けられたかもしれないこと、

そして、これまでラティルが

ゲスターの黒魔術を

実際に見て来たこと、

事件のきっかけが、

ゲスターがクラインに送った

ブレスレットであることから、

ゲスターの黒魔術と事件を

関連付けることが

できたのだと思います。

 

ついでに、グリフィンたちが

ゲスターのことを

変態だと呼ぶ理由についても

ラティルが知るところと

なればいいのにと思います。

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