自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 549話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 完全に精神が壊れたギルゴール

f:id:myuieri:20210206055100j:plain

 

549話 カルレインに腹の中を探られたゲスターは、あそこに誰かが魔法陣が設置したようだと言い出しました。

◇3人の共通点◇

人のいい大神官は、

道に迷うところだったのに良かったと

喜びましたが、

カルレインは眉をひそめました。

ずっと口をつぐんでいたゲスターが

怪しげなタイミングになってから、

方向の話をし出したのに、

少しも疑わないなんて、

大神官でなければ、

どこかで詐欺に遭いそうな

性格だと思いました。

しかし、カルレインが嘆く中、

大神官は、

すでに先頭に立って進んでいました。

どうせ他の方法もないので、

カルレインもそちらへ足を運びました。

 

ゲスターは片手で口元を隠したまま、

目を細めて、

カルレインの方をチラチラ見ながら、

一番後ろから、

彼らに付いて行きました。

 

カルレインは、

どうして、そんなに後ろから

付いて来るのかと尋ねると、

ゲスターは「怖いから」と答えました。

カルレインは、

本来の口調で嘘をついたらどうか。

皇帝がいなければ、

ゆっくり話すのも面倒なのではないかと

指摘すると、ゲスターは

「はい」と、はきはき答えました。

 

そのように話しているうちに、

遅ればせながらカルレインは

距離を空けて先を歩いていた大神官が

いつの間にか見えなくなっていることに

気がつきました。

カルレインは大声で、

大神官を呼びましたが、

彼は返事をしませんでした。

 

地面に罠でも

仕掛けてあったのだろうか。

 

カルレインはゲスターに振り回されて

大神官を顧みなかった

自分を責めながら

前へと走り出しました。

彼の目には、特に何も見えず、

罠と呼べるようなものも

ありませんでした。

 

カルレインは「まさか」という気持ちで

ゲスターを振り返りました。

目が合うと、

ゲスター不愉快そうに首を傾げ、

その目は何なのかと尋ねました。

カルレインが堂々と

「疑っている目」と

答えようとしたその時、

カルレインが思っていたより

ずっと先から、こちらへ来てと

彼とカルレインを呼ぶ、

大神官の豪快な声が聞こえてきました。

ゲスターの目が、

ますます細くなりました、

 

今度ばかりは、自分が

性急にゲスターを疑ったことを

認めたカルレインは、

素早く向きを変えて、

大神官の声が聞こえた方へ

駆けつけました。

 

花が咲いた柳の近くの茂みに、

大神官の堂々とした背中が見えました。

カルレインが近づくと

大神官は腰を伸ばし、

手で谷の対岸を指差すと、

「あちらを見て」と言いました。

 

カルレインは大神官のそばに近づくと

急な谷を挟んだ対岸の中央付近に

特に窪んだ所がありました。

上の方から蔓が垂れ下がっている上、

巧妙な角度で、

他の岩に隠れているため、

確信することは難しいけれど

洞窟のようでした。

 

大神官は、

あの中にヒュアツィンテ皇帝が

いると思うかと尋ねました。

カルレインは、

誰かが見つけて

助けてくれるかもしれないので、

山の真ん中に縛っておいたとは

思わないと答えました。

大神官は、同意しました。


カルレインは、

ゆっくりと付いて来たゲスターを

振り返りながら、

魔法陣が設置された方向は

ここから遠いのかと尋ねました。

 

ゲスターは、

大神官を意識しているのか、

あそこみたいだと、

再び、間延びした口調で答えると、

カルレインは、

一気に反対側の絶壁へ走って行き、

鉤のように突き出た岩を掴みました。

 

すごいですね!

 

その姿を見た大神官は感嘆しながら

自分も走りたいと意気込みました。

ゲスターは、

大神官は人間だけれど、

カルレインは人間ではないと

言いましたが、

大神官は、自分たちには

筋肉という共通点がある。

でも、ゲスターも心配しないように、

少しだけ鍛えれば、

自分と共通点を持つことができると

主張しました。

 

しかし、ゲスターは、

必要ないと拒否しました。

大神官はゲスターのことを

怠け者だと非難しました。


大神官は首を傾げ、ゲスターが

どれだけ素晴らしい骨格を

持っているかを

知らせようとしましたが、

ゲスターは、

カルレインが到着したようだと

告げました。

 

カルレインは垂れ下がった蔓を始末し、

彼らが見ていた絶壁の窪みの中に入ると

洞窟で合っていると叫びました。

 

言葉が終わるや否や、

大神官は「ハッ!」と気合を入れて

後ろに下がり、

ものすごいスピードで走って来ると、

ぴょんと飛び上がりました。

大神官を持ち上げて

運ぼうとしたカルレインは、

彼が自分の方へ飛んで来るのを見て、

急いで後ろに

下がらなければなりませんでした。

カルレインがそうするや否や、

大神官は洞窟の端に

重い音を立てて着地しました。

カルレインと目が合うと

ニヤリと笑いました。

しかし一歩遅れて目を丸くし、

自分たち2人のうち、どちらかが

ゲスターを連れて来るべきだったと

叫びました。

 

しかし、カルレインは、

自分とゲスターのどちらかが

大神官を連れて来るべきだったと思うと

反論しました。

 

大神官は自分の腕を見下ろすと、

理解できないといった目で

カルレインを見つめました。

カルレインは首を横に振り、

代わりに大神官を横に押しました。

するとすぐに大神官が立っていた場所に

羽毛のように軽く

ゲスターが着地しました。

 

びっくりしました!

 

大神官は、そんなゲスターを見て

驚いて叫びました。

彼が変な方法で

あちこち瞬間移動するように

出かけているのは知っていましたが、

こんなに長い距離の崖を飛び越えるとは

思ってもみなかったという顔でした。

 

大神官はゲスターに

どうやって渡って来たのかと

尋ねましたが、偉大な黒魔術師は、

自分を弱々しいスズメを見るように

見つめる大神官を無視し、

カルレインに洞窟の奥を指差し、

早くあちらへ行ってみよう。

時間に余裕はあるけれど、

万が一に備えてと、急かしました。

◇真っ黒な突風◇

今度はゲスターが一番先頭に立ち、

その後を大神官とカルレインが

付いて行きました。

3人は、いつどこから敵が飛び出しても

対峙できるように、

心の準備をしながら、

速くも遅くもない速度で

洞窟を進みました。

 

そのようにして、

どのくらい歩いて行ったのか。

迷路のように

分かれ道が続くせいで、

一行は思ったより進む速度が

遅くなりました。

カルレインは焦りながら

時計を取り出して確認し続けました。

洞窟を見つけるまでは

余裕があると思っていましたが、

予定していた時間が

少しずつ迫って来ていました。

 

我慢できなくなったカルレインは

ゲスターに、

魔法陣の力を感じた方へ

進んでいるのかと尋ねました。

ゲスターは、

そうしている。

しかし、力がどの方向から

感じられるかが分かるだけで、

その力がどちらの道に進むべきか

矢印を描いてくれるわけではないと

今度は真剣に答えました。

 

魔法陣の力が右側から感じられたので

右側へ進んでも、

その道が突然左に曲がってしまったら、

仕方がありませんでした。

洞窟の壁を突き抜ける力は

ありましたが、

危険な箇所に誤って触れれば、

洞窟が崩れる可能性があり、

過激な方法はできるだけ

慎重にする必要がありました。

 

そのように、しばらく移動していると

眉間にしわを寄せながら

冷静に前を進んでいたゲスターが

ある地点で立ち止まり、

聞こえるようで聞こえないような

声で罵声を吐きました。

カルレインは、

何が起こっているのか聞かずに

ゲスターのそばに駆けつけると、

すぐに彼の表情も固まりました。

 

なぜですか?

どうしたのですか?

 

その気配に気づいた大神官が

すぐに、

カルレインとゲスターの間に来ると

目を大きく見開きました。

 

彼が口を開く前に、

ゲスターは両腕に

カルレインと大神官を抱え、

急いで狐の穴に飛び込みました。

彼らが通った場所の上に

真っ黒な突風が通り抜けました。

◇動かないギルゴール◇

その時刻。

ラティルとギルゴールは

クラインの助けを借りて

アニャドミスと戦い続けていました。   

 

ラティルは地面に少しずつ増え始めた

傷跡を見て

期待を膨らませました。

このような状況で油断して、

仕事を台無しにすることは

絶対に許されませんでしたが、

次第にアニャドミスの動きが

鈍くなるのを見て心が揺らぎました。

 

何人かの力を合わせて

アニャドミスと戦っているとはいえ

覚悟していたよりは

アニャドミスの実力が

圧倒的に上回っていないおかげでした。

理論上は、

対抗者の力とロードの力を

併せ持つ最強の存在が

アニャドミスでしたが、

実際に戦ってみると、

彼女はそのすべての力を

消化しきれていないようでした。

それは、

アイニと魂が分かれたためなのか、

ドミスの身体を奪ってから

間もないためなのか、

それとも、対抗者の力が

生前より弱くなったためなのかは

分かりませんでした。

しかし、ラティルは確かに

勝機を見出しました。

 

アニャドミスは、姿を隠したまま

戦うのが面倒だと判断したのか、

やがて姿を現し、

以前より猛攻撃を開始しましたが、

ラティルはそれを見ながらも

心の中で希望を抱きました。

 

このままいけば、

適当に側室の暗闘を見守り、

彼らをなだめながら

国政を運営する平穏な暮らしが

いよいよ目前に迫っていると

思いました。

本格的な戦いが繰り広げられ、

多くの人々が苦しむ前に、

すべてを終わらせる機会が

身近に迫っていました。

 

ギルゴールの拳と

アニャドミスの剣がぶつかる瞬間、

ラティルは

ギルゴールが横に逃げると思い、

その方向に向かって

剣を振り下ろしました。

しかし、ギルゴールが止まったまま

避けなかったため、

ラティルはギルゴールを切らないよう

急激に身体をひねり、

剣の進路を曲げなければ

なりませんでした。

そのおかげで、ギルゴールを

斬らずに済みましたが、

ラティルの横に

大きな隙ができました。

 

アニャドミスはその隙を逃さず、

一気に剣を振り上げ、

ラティルの肩を狙いました。

戦いが始まって以来、

初めてラティルは剣に斬られ、

炎の矢が貫通するような痛みが

肩をかすめて通り過ぎ、

腕が裂けるように

重く感じられました。


ラティルは、

剣をもう片方の手に持ち替え、

アニャドミスを蹴飛ばして

彼女との距離を広げました。

 

しかし、終始完璧に

ラティルと協力していたギルゴールは

依然としてその場に立っているだけで

今回もラティルを

サポートすることができませんでした。

 

初代対抗者の魂を入れた剣が

効果があるようですね!

 

窮地に追い込まれたアニャドミスは

感心しながら、

ギルゴールに向かって

剣を突き刺しました。

 

しかし、ラティルは

彼女が振り下ろす剣の刃を蹴り、

アニャドミスの剣の進路を変え、

ギルゴールの背中を引っ張り、

 

気をつけて!

 

と叫びました。

切羽詰った状況なので、ラティルは、

剣の中に

初代対抗者の魂が入ったことにも

驚く暇がありませんでした。

しかし、ギルゴールは

正気ではありませんでした。

ラティルは彼を呼びました。


ラティルはギルゴールの前に立ち、

片腕でアニャドミスと

素早く剣を交わしました。

怪我をした腕は痛みもひどく、

重く感じていました。

 

ラティルは、ギルゴールの名を

呼び続けました。

ギルゴールは、あの剣を

拳で叩きつけたら、

あのようにに変わってしまった。

どういうことか分からないけれど、

その初代対抗者の魂というのが

何か作用したようだ。

そうでなければ、ギルゴールが

急にあのようになるはずが

ありませんでした。

 

アニャドミスは、

一体あのような剣を

どこから持って来たのか。

それよりも、初代対抗者の魂を、

一体、どうやって剣に入れたのか。

普通の剣ではないと

思っていたけれど、

まさか、あのような剣だとは

思いもしませんでした。


アニャドミスと剣と剣を突き合わせて

ひたすら力だけで

戦うようになったラティルは

足が後ろに押されるのを感じ、

数百羽の鳥が

同時に羽ばたくような音を聞いて

ちらっと上を見ました。

山全体に広がっていた

全てのダークリーチャーを

こちらに呼び寄せたのか、

何百ものダークリーチャーが

並んでグリフィンの方へ

向かっていました。

 

よそ見している暇があるのかと

言って、アニャドミスは

ニヤリと笑いながら、

剣を握った手から力を抜くように

手を伸ばすと、ラティルに向かって

無形の力を撃ちました。

ラティルは剣を振り上げて

その力を受け止めましたが、

剣ごと身体が後ろに押し出されました。

 

その隙を狙って、アニャドミスは、

まだ動かないでいる

ギルゴールの首を狙いました。

時間が急に遅くなったように、

その動く姿が一つ一つ

ラティルの目に入って来ました。

ラティルはアニャドミスに

罵声を浴びせながら、

彼女の腕を叩きつけるために

怪我をした腕を動かしました。

しかし、アニャドミスのスピードは

ラティルより少し早く、

彼女の剣が、

ついにギルゴールの首に触れた瞬間、

ラティルの目は次第に

大きくなって行きました。

 

しかし、瞬きをした後、

ラティルが見たのは、

飛んで行くアニャドミスの姿でした。

先程、移動していた時の力に

耐え切れず、

ラティルはフラフラになりながら、

これはどういうことかと思い、

ギルゴールを見つめました。

石のように固まっていた

ギルゴールの様子が

すっかり変わっていました。

彼の眼球は、少しの隙間もなく

真っ赤になっていました。


お前が、あの子を掘り出したのか。

 

ラティルは、

あれだけ慎重に扱っていた彼の精神が

ついに壊れてしまったことに

気づきました。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain

f:id:myuieri:20210206071517p:plain

ゲスターがいるので、

カルレインは吸血鬼としての力を

完全に出し切っては

いないでしょうけれど

彼が気づかないうちに、

どんどん先に行ったり、

かなりの距離がありそうな崖を

飛び越える超人的な大神官が

本当にカッコいいと思いました。

これも、全て日頃の努力と

神の恵みと

ラティルが呆れるくらい

大量の肉を食べている

おかげなのでしょう。

そして、邪心を抱いている

ゲスターを少しも疑わない

ピュアな大神官が好きです。

 

ギルゴールは

アニャドミスの剣に触れた時に

そこに息子の魂が宿っていることに

気づき、最初、何が起こっているか

分からなくて、

動きが止まってしまったけれども、

墓の下で眠っている息子の魂を

掘り起こして、剣の中へ入れたことに

気づいた途端、

猛烈な怒りが湧き起こったのだと

思いました。

ギルゴールは、

心から家族を愛していたのに、

彼ら全員を失ってしまった。

息子たちは無理でも、

アリタルだけは取り戻せると信じ

何千年も生きて来たのに、

息子の魂を悪用されれば

精神がおかしくなるのも

無理はないと思います。

 

ところで、

初代対抗者の魂が、ずっと墓の下に

留まっていたということは

必ずしも対抗者は

転生するわけではなく

500年ごとに選ばれた者が

その使命を受け継ぐという

ことなのでしょうか?

ギルゴールが何千年もの間、

アリタルを見つけらなかったのは

ロードも必ずしも

転生するわけではなく、

ロードがいなくなれば、

500年後に、その使命を持つ者が

誕生するということでしょうか?

 

色々考えると

よく分からなくなるので、

この辺で止めておきます。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain