自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 637話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 秋祭りでの出来事

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637話 サーナット卿はレアンに送った手紙のことをばらしたアトラクシー公爵に腹を立てています。

◇絶対に妨害する◇

サーナット卿、

陛下から、お叱りを受けましたか?

 

近づいて来たアトラクシー公爵が

とても優雅な態度で

話しかけました。

彼の、とても心配そうな声に

サーナット卿のこめかみが

蠢きました。

 

陛下はとても怒っていましたか?

 

アトラクシー公爵は、

心配そうな表情で

サーナット卿の顔を覗き込みました。

 

そんなに怒ってはいません。


サーナット卿は淡々と答えると、

アトラクシー公爵の肩越しに

視線を固定し、

 

失礼します。

 

と挨拶をして、彼の横を

通り過ぎました。

すると、後ろでアトラクシー公爵は

近衛騎士なら、

近衛騎士らしいことをするよう

気をつけろと警告しました。

 

サーナット卿は立ち止まり、

頭を半分後ろに向けました。

アトラクシー公爵と目が合うと、

彼は、

少し恋に目がくらんだくらいで、

家族を苦しめては

いけないのではないかと

目上の人のように忠告しました。

 

サーナット卿は、

なぜ、アトラクシー公爵が

それを知ったのかは分からないけれど

自分と皇帝が

互いに好き合っていることを知って

こんなことをしたことに気づきました。

 

サーナット卿は、

アトラクシー公爵も

気をつけた方がいいと思う。

息子の面倒を見ようとして

息子を失うことがあるからと

忠告しました。

 

アトラクシー公爵は老練な人物らしく

その言葉にカッとしませんでした。

サーナット卿は、

さっと踵を返すと、

速いスピードで歩いて行きました。 

 

大きな人影が角を曲がって

見えなくなると、公爵は、

ようやく高尚な表情を崩して

舌打ちをし、

あの生意気な態度を見たか。

ロルド公爵の息子は善良だけれど、

あれは話すことからしてダメだと

サーナット卿を非難しました。


少し離れた所にいた公爵の側近は、

近づくと、

サーナット卿に対する皇帝の信頼は

相当なものだそうだから、

もし彼が口を滑らせたりしたら

大丈夫だろうかと心配しました。

そして、彼は、公爵の肩に

止まろうとする虫を手で掃いました。

宮殿の庭園は、とても美しいけれど

暑くなると、少し虫が多くなりました。

 

アトラクシー公爵は、

彼は皇帝に「レアン皇子」の

烙印を押されたから

今は口を開くことができないだろうと

答えました。

側近は、

それなら良かったと言いました。

 

しかし、アトラクシー公爵は、

皇帝がサーナット卿を信頼しているので

時間が経てば、

話そうとするかもしれないと

言いました。

側近は目を丸くし、

それではどうすればいいのかと

尋ねました。

 

公爵は、

手を擦りながら舌打ちをすると、

サーナット卿が、

絶対に側室にならないように

妨害すると答えました。

 

側近は、

側室になるのかと尋ねました。

アトラクシー公爵は、

たぶん、子供が生まれる頃に

側室になろうとする。

ならないかもしれないけれど

その時に備えて、妨害する理由を

見つけなければならない。

あの狐のようなものが側室になれば

ラナムンを骨まで砕いてしまうと

言いました。

◇怒り◇

翌日、国務会議に参加したラティルに

大臣たちは、

サーナット卿は、

レアン皇子の親友なので、

妊娠中の皇帝のそばにいるのは危険だ。

万が一のためにも、

赤ちゃんが生まれるまで、

サーナット卿を近寄らせないように

しなければならないと、

一斉にブツブツ言い始めました。

 

ラティルは

侍従が持って来てくれた

氷のたくさん入った

フルーツジュースのグラスを

手で包み込み、熱を冷ましてから、

敵が侵入した時に、

サーナット卿がそばにいないせいで

自分が危険な目に遭ったら、

大臣たちが責任を取ってくれるのかと

尋ねました。

大臣たちは静かになりました。

 

ラティルは、すぐに怒りが

収まりませんでした。

会議が終わると、ラティルは

いつもより足音を大きく立てながら

執務室に歩いて行きました。

バタンと音を立てながら椅子に座ると、

すぐに侍従たちが駆けつけて

団扇で扇いでくれましたが、

ラティルは椅子に体をもたれて

座りました。

 

大丈夫ですか?

 

侍従長が近づいて来て、

机に細長い紙を置いて尋ねました。

 

ラティルは、

アトラクシー公爵が

レアンとサーナット卿を

結びつけたことで腹が立っている。

それは分かっているけれど、

サーナット卿に腹が立つのて、

さらに腹が立つと返事をすると、

侍従から団扇を受け取り、

速いスピードで扇ぎました。

 

侍従長は何も言わずに

書類だけ、かき回しました。

ラティルは腕を組んで、

侍従長がかきまわした書類を

1枚だけ取り上げました。

 

業務がほぼ終わる頃、 侍従長は、

首都付近の村で

秋祭りが開かれるそうだ。 

体の調子が良ければ、

頭を冷やすのを兼ねて

しばらく行ってきてはどうかと

提案しました。

◇消えた人々◇

ラティルは侍従長の提案を受け入れて、

ザイシンを連れて

祭りに行ってくることにしました。

ザイシンは、

ラティルに声をかけてもらったことが

信じられず、何度も侍従に

 

陛下と私と2人でですか?

 

と尋ねました。

彼の大きな声と図体に怯えた侍従は、

護衛はついて行くけれど、

側室の中で行くのはザイシンだけだと、

後ずさりしながら答えました。

 

その日の午後、

業務を早く終えたラティルは、

ザイシンを連れて、

わざと素朴な内装の馬車に

乗り込みました。

 

ラティルが

 

行きましょう。

 

と声をかけると、ザイシンは、

皇帝と二人で遊びに行くなんて、

とても嬉しいと、馬車の中で

大声で叫びました。  

 

シーッ

 

ラティルが静かにしろと、

合図を送ると、

ザイシンはようやく自分の口を

自分の手で塞ぎました。

しかし、

目尻はずっと下がっていました。

 

その純真に喜ぶ姿に、ラティルは

もっと早く連れて行けば良かったと

申し訳ない気持ちになりました。

護衛として付いて来た副団長は、

馬車の中から聞こえてくる

ザイシンの声を聞きながら、

彼の上官に同情しました。

 

ついに馬車が止まると、

副団長は皇帝が出られるように

馬車の扉を開けてくれました。

ラティルは馬車から降りながら

涼しい空気を思う存分吸い込みました。

暦の上では秋だけれど、

夏のような天気だったため、

空気からも夏の香りがしました。

薄いマントですら羽織りたくない

天気でした。

 

副団長は、

この奥に入ると、

イカと桃を氷と一緒に

食べるおやつが出て来ると

教えてくれました。

ラティルはザイシンの手を握り、

浮かれながら村の中に入りました。

 

うん?

 

ところが、笑っていたラティルは

笑いを堪えて、辺りを見回しました。

遠くから聞こえてくる虫の鳴き声と

美しい夕焼けはそのままなのに、

その下に広がる風景から、

異様な静けさを感じました。

ラティルは、周囲を見回し続けると

その理由に気づきました。

ザイシンも、ほぼ同時に気づき、

 

陛下、誰も人がいません。

 

と囁きました。

 

ラティルは、

一番近くにある屋台へ

歩いて行きました。

串に刺したソーセージが焼け過ぎて、

真っ黒に変わっていました。

氷の入っているコップは横に倒れていて

お客さんが立っているべき場所には

調味料が付いたハンカチが

落ちていました。

 

ザイシンはハンカチを拾い、

それを元に戻しながら

調味料は乾いていないと言いました。

 

ラティルは、さらに奥に入りましたが

やはり歩き回る人は

一人も見えませんでした。

祭り用の風船は勝手に飛び回り、

爆竹は爆発しないまま、

積まれていました。

 

どうしたんでしょうか?

 

副団長が怯えた声で尋ねました。

ラティルは、以前、百花が

若者たちが消えた事件について

話していたと答えると

ザイシンを見ました。

彼は目を大きく見開き、素早く頷くと

自分も話を聞いた。

彼が、そこを調べに行って、

少し遅れて帰って来たことがあると

話しました。

 

ラティルは、

これと関連があるだろうかと

尋ねました。

ラティルの質問に、

ザイシンは首を横に振ると、

分からない。

ここに、若者ばかりいたとは

思えないからと答えました。

 

副団長は目を見開いて、

皇帝と大神官を交互に見ました。

彼は優れた騎士でしたが、

このような超自然的な現象に

ひどく恐怖感を覚えました。

そこへ、ラティルが、

もう少し見て来ると言って

さらに中に入ろうとしたので、

副団長は急いでラティルを捕まえ、

 

危ないです、陛下!

 

と彼女を止め、

皇帝が強いのは知っているけれど

今は、自分一人の体ではない。

もし変なことが起きて

人々がいなくなったのなら、

絶対に一人で行ってはいけないと

断固として反対しました。

 

仕方なく、ラティルは承知し、

結局、彼女は、

大神官が一人で中に入ってくるのを

待ちながら、副団長と一緒に

馬車の中で待機しました。

しかし、1時間が過ぎ、2時間が過ぎて

空が真っ暗になるまで、

ザイシンは、戻って来ませんでした。

ラティルは懐中時計を見ながら、

ダメだと思い、馬車から降りました。

 

陛下、危ないです!

 

と言って副団長は、

再びラティルを引き止め、

まず、宮殿に戻らなければならないと

言いました。

しかし、ラティルは、ザイシンが

助けを求めて来るかもしれないのに、

どうして、帰ることができるのかと

反論しました。

けれども、副団長は、

一番大事なのは皇帝だと主張しました。

しかし、ラティルは副団長に、

宮殿に戻って

ギルゴールを連れて来るよう命令し、

無理やり副団長を送り返しました。

その後、ラティルは、

再び村の中へ入ってみました。

 

奇妙な寂寞感はあったものの、

夕焼けの下で美しく見えた村は

暗くなったためか、

先程より、はるかに陰気に見えました。

ラティルは、周りから影が

自分を見つめているという感じを

受けました。

 

500年周期で怪物が増えると

言っていたよね。

 

そう呟いたラティルは、

誰かが持ってきた薄い木の板を踏むと

ボキッと折れる音が突然鳴り、

鳥たちが、

バタバタと飛び上がりました。

 

ザイシン?

 

ラティルは声をかけましたが、

戻ってくる返事はありませんでした。

ラティルは、

さらに村の中へ歩いて行きながら、

ザイシンはロードの体を乗っ取った

アニャドミスの攻撃も

浄化していた男だ。

神の愛を受け、神性に満ちた大神官が

怪物の襲撃により

危険にさらされることはないと、

無理やり、

肯定的な考えをかき集めました。

 

そうするうちにラティルは、

ふと、こんな光景を

以前にも見たことがあるような

気がしました。

 

うっ!

 

稲妻のように、頭を貫通する痛みに

ラティルは、

しばらく立ち止まりました。

さきほどまで、活気のあった場所は、

そのまま見捨てられていました。

ザイシンが無事かどうか

確かめたいと思いました。

 

ラティルは、前に進み続けていくと

遠くにギルゴールが見えました。

彼に近づこうとしましたが、

人々がラティルの周りを

取り囲みました。神殿の人々でした。

 

大臣館様!

私たちが、大神官様の命を

奪わないようにさせてください。

 

堕落していない姿に

戻ってください!

 

彼らは泣いていました。

そして、武器を持っていました。

ラティルは、

自分の手を見下ろしました。

血だらけでした。

その時、

 

お嬢さん!

 

と呼ぶ声が聞こえたので、

ラティルは目を開けて

前の人の肩を掴みました。

ギルゴールが、

目の前に立っていました。

 

大丈夫ですか?

 

ラティルは目をパチパチさせると

ギルゴールの顔を撫でました。

 

何してるの?

 

ラティルが、

いたずらをしていると思ったのか、

ギルゴールは目尻が曲がる程

笑いました。

ラティルは周囲を見回しました。

武器を持って、

周りを取り囲んでいた神官たちは

いませんでした。

ラティルは、

あそこにいると思ったギルゴールが

こちらにいたので、

不思議に思いましたが、

先程は幻影を見たのだろうと思い、

ギルゴールに、

どうしてこんなに早く来られたのかと

尋ねました。

ギルゴールは、

走るのが速いからと答えました。

 

しかし、ラティルは、

副団長はギルゴールほど

走れないと言って、

時計を確認しました。

もしかして幻想を見ている間に

時間があっという間に

過ぎたのかと思いました。

しかし、そうではありませんでした。

 

ラティルは怪訝そうな目で

ギルゴールを見つめると、

彼はにっこり笑いながら、

じぶんを置いて出かけたから

ついて来た。

邪魔をするつもりだったと

告白しました。


ラティルは驚きのあまり、

口をポカンと開きました。

ギルゴールは知らんぷりをして

首を傾げながら、

大臣館は、まだ見つかっていないのかと

尋ねました。

ラティルは、

見つけたら、分かるのではないかと

ぶっきらぼうに答えると

ギルゴールの腕を振りました。

 

一体、これはどういうことなのか。

人々は、皆どこへ行って、

なぜ、ザイシンまで消えたのか?

これも怪物の仕業なのかと

尋ねました。

 

ギルゴールは、

怪物だけれど、

こんなに騒々しい所に現れる

怪物ではないので変だ。

結構頭のいい奴なのにと答えました。

 

ラティルが、

 

頭がいいって?

 

と聞き返すと、ギルゴールは、

文字通り、

自然現象のような怪物だけれど、

頭がかなり優れている方なので

絶対に捕まるような所へは行かない。

無理をして

大神官を捕まえたりしないと答えた後、

なぜ、ラティルが

ここへ来たのかと尋ねました。

 

ラティルは、お腹の中で

何かが蠢くような気がしました。

ギルゴールはにっこり笑うと、

屋台に置かれた一束の花を

抱き上げました。

そして、何だかわからないけど、

行ってみようか。

この怪物は、

本体だけを見つければいいと

誘いました。

 

ラティルは、

ザイシンとみんなを救えるのかと

尋ねました。

ギルゴールは、

まだ、食べられていないならと

答えました。

ラティルはショックを受けました。

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アトラクシー公爵は、

彼が善良だと評するゲスターが

ラナムンに何をしたか知れば、

ゲスターの方がマシだと

言うことはないでしょう。

 

サーナット卿は、

側室に何かあれば、

ラティルが悲しむことを知っているので

彼自ら、

ライバルを蹴落とそうとすることは

しないでしょうけれど、ゲスターは

側室が被害を被ることで

ラティルが悲しもうが苦しもうが

関係なく、気に入られなければ

側室たちに手を出す。

彼のラティルへの愛は

思いやりが欠如した

自己中心的な愛のように感じました。

 

大神官は侍従が怯えるほど

人に脅威を与える体を

しているのですね。

彼を襲おうとする者がいても

それだけで、躊躇しそうですが、

そういえば、大神官は

自分の身を守るために、

カジノのディーラーを隠れ蓑にして

暮らしていました。

今は、ラティルの側室になったから

堂々と暮らせるように

なったのかもしれないけれど、

お話の最初の頃、

大神官を襲ったのは誰だったのかと

ふと、疑問に思いました。

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