自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 638話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ アリタルの記憶

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638話 ラティルは、怪物が大神官を食べると聞いて驚きました。

◇不思議な出来事◇

ラティルは、

ギルゴールの腕を引っ張ると、

その怪物は、

大神官であるザイシンも

食べることができるのかと

尋ねました。

ギルゴールは、

抱きしめた花に鼻を当てて

匂いを嗅ぎながら頷きました。

ラティルは、

そんなことが可能なのかと尋ねました。

ギルゴールは、

人間だって毒を食べたりする。

食べたら死ぬだけだと答えました。

 

ラティルは、

その怪物は頭がいいと

ギルゴールは言っていたのに

食べたら死ぬと分かっていて

ザイシンを食べるのかと

声を低くして尋ねました。

ギルゴールは、

食べて死にたいのではないかと

答えました。

そして、彼は、

子供たちのために作られた

小さな模型の列車を跨ぐと、

颯爽と歩いて行きました。

ラティルはギルゴールに

付いて行けば良かったけれど、

彼は何を知っていて、

ひたすら進んでいるのか

時々、疑問を感じました。

 

あなたは、きちんと大神官を

探しているんでしょう?

 

この質問をするかどうか、

ラティルが迷っている時、

ギルゴールは、ある地点に向かって

大切に抱いていた花束を

投げつけました。

 

何しているんですか?

 

ラティルは、空中に向かって

一直線に伸びていく花束を見ました。

そして、花束がどこかにぶつかると

消えたので、目を大きく見開きました。

 

どこへ行ったんですか?

 

ギルゴールは答えずに、

先程、花束が消えた地点に

歩いて行きました。

彼がどれほど強いかを知っていながらも

ラティルは、うっかり「危ない!」と

言いそうになりました。

でも、頭のいい怪物が、

見守っているかも知れないと思い、

口を固く閉じました。

 

ギルゴールは、

花束が消えた所の近くに立ち、

そこに向かって手を伸ばしました。

彼が何かを掴んで引っ張りました。

それは、ところどころが枯れて

カサカサになった花束でした。

 

他の捕まった人たちとザイシンも

そうなってしまうのだろうか。

 

ラティルは心配になり、

ギルゴールの方へ走って行きました。

ところが途中で、

何か変なものを踏んだような気がして

戸惑いました。

 

どうしたんですか?

 

と尋ねるギルゴールに、ラティルは

何かを踏んだようだと答えましたが

地面を見下ろすと、

ぱっと飛び跳ねました。

ラティルの足元に、

大きくて硬いゼリーのような目が

見えたからでした。

 

目!

 

ラティルは、

ピョンピョン跳ねながら目を踏んだ後

屋台の上に登りました。

その巨大な目は、

踏まれてヒリヒリしたかのように

瞼にしわを寄せましたが、

瞼が下がると、それは再び、

普通の地面のように変わりました。

さらに、その上には、

色とりどりの装飾用の紐が

並んでいました。

 

ラティルは、

ギルゴールをぼんやりと見上げると

あれは、何だったのか。

目のようだったと言いました。

ギルゴールは、目だと答えました。

ラティルは怪物の目かと聞き返すと、

この怪物は自然に溶け込んでいるので

相手にするのが難しい。

普通の人間では、

居場所も見つけにくいと答えました。

 

話を終えるや否や、

地面に転がっていた食べ物が

空中に一つ二つと飛び上がり、

同時に、ラティルに向かって

飛んで来ました。

ラティルは、おもちゃが並べられていた

テーブルを持ち上げ、

盾のように使用しました。

ラティルは飛んで来る食べ物を遮って

テーブルを下ろすと、

今度は拳ほどの大きさの袋が

飛び上がって、

ラティルの方へ飛んで来ました。

 

何なの?

 

ラティルは、

再びテーブルを盾に使いましたが

ドンと音がして

テーブルに穴が開きました。

ラティルは細長いテーブルを蹴り上げて

自分の前に立てた後、

屋根と屋根の間に吊ってある

ロープにぶら下がりました。

袋同士が勝手にぶつかって

地面に落ちると、ラティルは、

再び地面に下りました。

 

あれは何だったの?

 

ラティルは当惑しながら

ギルゴールに尋ねました。

 

私だけ攻撃されたけど?

 

勘違いではありませんでした。

ギルゴールは依然として

元の場所にいたからでした。

 

ラティルは、

もしかして目を踏んだせいかと

尋ねました。

ギルゴールはラティルに近づくと、

たぶん違うと思うと答えました。

 

でも、飛び上がった物が全て

自分の方へ飛んで来たと思っていると

ギルゴールは、

ラティルの方へ飛んで来て

地面に落ちた物の一つを拾いました。

手のひらほどの可愛い人形が、

あっという間に灰のように

消えました。

 

それから、ギルゴールは

手を振りながら

どこかを見つめました。

ラティルの目には、

平凡な旅館のように見える所でしたが

ギルゴールは、

その中に何かがあるかのように見ていて

そちらへ進みました。

 

どこへ行くの?


ラティルは、ギルゴールの後を

付いて行きながら、

また何かを踏んでいるような

気がしましたが、

今回はあえて地面を

見下ろしませんでした。

 

ギルゴールは旅館の扉を開けて

中に入りました。

奇妙なほど強い食べ物の匂いが

漂って来ました。

しかし、ラティルを真っ先に捉えたのは

豚肉と桃の匂いではなく、

誰かの胸ぐらをつかんで、

キョロキョロしている大神官でした。

 

ザイシン?!

 

ラティルが叫ぶと、

彼は、ラティルの方を振り向き

目を見開きました。

ザイシンは、何か叫びましたが、

声が聞こえませんでした。

そしてラティルが近づく前に

彼の姿は消えました。

 

ラティルは、

先程ザイシンが立っていた

テーブルまで駆けつけました。

ラティルはツルツルの木の表面を

撫でながら、ギルゴールを見ると

ここにザイシンがいたのにと

呟きました。

ギルゴールは、

確かにいたけれど、

自分たちがやって来たから隠された。

大神官の目には、

自分たちが消えたように

見えただろうと言いました。

 

そして、ラティルが

それ以上、質問する前に、

ギルゴールはラティルを抱いて、

ひらりと窓を飛び越えました。

二人が建物の外に出るや否や、

後ろから轟音が聞こえて来ました。

振り返ったラティルは、

箱が両側から押されたように、

旅館が半分に折れているのを

発見しました。

 

ギルゴールはラティルを

荷車の上に下ろしました。

ラティルは、

ギルゴールの肩を揺さぶり、

あの中にザイシンが

ずっと残っているわけではないよねと

尋ねました。

ギルゴールは、

こうなってみると、

自分も分からないと答えました。


ラティルは、

先程、ギルゴールは

本体だけ捕まえればいいと

言っていたけれど、

その本体は、

一体、いつ捕まえるのかと尋ねました。

ギルゴールは、

先程、お嬢さんが踏んだあの目が

本体だったと答えました。

本当なのかと聞き返すラティルに

ギルゴールは肩をすくめ、

ずっと歩き回りながら

探すしかないと答えました。

ラティルは、

逃げたらどうするのかと

尋ねましたが、ギルゴールは、

この怪物の最大の弱点は、

逃げる速度が遅いことだと

答えました。

 

ラティルは、

再びギルゴールに付いて

歩かなければなりませんでした。

そのようにして、

どのくらい歩いたのか。

ラティルは、ふと虫の鳴き声が

消えたことに気づきました。

ラティルが、少し驚かせただけで

慌てて飛んで行った鳥たちも、

見えませんでした。

ラティルは空を見上げました。

完全に夜になっていました。

 

行こう、お嬢さん。

 

ギルゴールが、

ラティルの手に触れそうで

触れないように触りました。

 

うん。

 

その瞬間、ラティルは

変な感じがしました。

 

ギルゴールの手は、

こんなに熱かったっけ?

 

カルレインほど

冷たくはありませんが

ギルゴールの手も

熱くはありませんでした。

ところが今、キルゴールの手は

タッシールやラナムンよりも

温かいので、

おかしいと思ったラティルは、

ギルゴールの手を見つめました。

そして、心臓をドキドキさせながら

視線を上げました。

 

 

ラティルは反射的に、

後ろに3、4歩後退しました。

一緒にいたギルゴールの姿は

跡形もなく、

顔に、牛のような目だけがある何かが

その場に立っていました。

足元の椅子に躓いたラティルは

後ろに倒れそうになりました。

 

ギルゴール?違うよね?

 

街灯の灯りを頼りに

見つめていると、後ろから

 

うん。

 

という声が聞こえてきました。

振り返ってみると、

ギルゴールが花束を持って

立っていました。

 

あっ!

 

ラティルは驚いてギルゴールを叩くと

彼は、

 

私だよ、お嬢さん。

 

と言いながら、

首を後ろに引きました。

 

ラティルは、

自分が一緒にいたギルゴールと

今現れたギルゴールを交互に見た後、

素早く向きを変えました。

どちらのギルゴールも、

ギルゴールのように見えましたが、

二人ともギルゴールでは

ありませんでした。

 

夢中で走っていたラティルは、

先程、ザイシンを発見した

旅館の前で止まりました。

壊れたはずの旅館は

何ともなっていませんでした。

ラティルは何が何だか分からず、

じっと立って前を見ているだけでした。

その瞬間、再び地面に

固いゼリーのような目が現われました。

 

ラティルは避ける代わりに、その目を

拳で強く2、3回叩きました。

それから顔を上げると、

再び鳥たちが、バタバタと

飛び立ちました。

食べ物の匂いが

あちこちから漂ってきて、

虫の鳴き声もしました。

 

人々が、床のあちこちに

倒れているのが見えたラティルは、

体を起こして周りを見回しているうちに

前から歩いてくるザイシンを

発見しました。

 

ラティルを見つけたザイシンは

 

陛・・

 

と言ったところで

慌てて口を閉ざし、ラティルの元へ

急いで駆けつけました。

ラティルはザイシンに、

彼がザイシンだという証拠を

見せろと言いました。

ザイシンは

 

えっ?

 

と聞き返すと、ラティルは

 

早く!

 

と急かしました。

 

ザイシンは、

祈祷文を全部唱えようかと

提案しましたが、ラティルは

 

神聖力!

 

と叫びました

走ってきたザイシンは、

いきなり近くにいた人のケガを

すぐに回復させました。

 

浄化!

 

ラティルが再び叫ぶと、

ザイシンは

「はっ!」と気合を入れて

岩を割りました。

 

よろしいですか、陛下?

 

彼が頼もしい筋肉を突き出すと、

ようやくラティルは安心して、

ザイシンの肩に体を預けました。

ラティルは、

自分の筋肉で間違いない。

あの怪物は、

ギルゴールの真似をしていた時、

花を食べなかったから、

ザイシンの筋肉も真似できないだろうと

言いました。

ザイシンは、

訳が分かりませんでした。

 

それからラティルは、

ザイシンをギュッと掴むと、

どこへ行っていたのかと

遅ればせながら抗議しました。

ザイシンは、

自分はずっとここにいた。

人々が皆倒れていたので

起こそうと努力していたと

答えました。

 

それから、彼は戸惑いながら、

そうしているうちに

変なものが現れて相手にしていたら

皇帝が見えた。

皇帝の所へ行こうと思ったら、

皇帝は、またいなくなったと

説明しました。

 

ラティルは、しばらく躊躇った後、

その時、自分のそばに、

ギルゴールもいたのかと尋ねました。

ザイシンは、それを否定し、

皇帝は、初めて会う人と

一緒に立っていたと答えました。

 

ラティルは、

 

初めて会う人?

 

と聞き返すと

しばらく躊躇った後、大神官は

神官の服のようなものを

着ていたけれど、それは赤かった。

皇帝のそばで自分を見ながら

笑っていたと、耳元で囁きました。

 

ラティルは背中がぞっとし、

全身、鳥肌が立つのを感じました。

大神官は、ラティルの顔から

血の気が引いたのを見ると、

途方に暮れて、

彼女をさっと持ち上げました。

そして、とりあえず

ここを出なければならないと

言いました。

 

大神官に抱かれて村の外へ出ると、

ちょうど副団長が

馬に乗って走って来たところでした。

その後ろには、

馬に乗ったカルレインが見えました。

 

ラティルのそばに来た副団長は

馬から急いで降りながら、

皇帝の言葉をギルゴールに

伝えに行ったら、留守だったので、

代わりにカルレインを連れて来たと

説明しました。

 

馬から降りたカルレインは、

ラティルの前に近づき

あちこち見回すと、

ため息をつきました。

◇怪物の正体◇

帰りの馬車の中で、カルレインは、

あの怪物は、

自分の力で勝てそうな人は、

すぐに食べてしまい、

強い人を見ると、

連れ回しながら食べてしまう

悪い奴だと説明しました。

 

ラティルは、あの怪物は、

ギルゴールの真似が上手だったと、

ぼんやりと考えていましたが、

そういえば、あの怪物が真似をしていた

ギルゴールは、

花をちぎって食べなかった。

怪物は花を食べたくなかったようだと

思いました。

 

カルレインは、

あの怪物は、

記憶の一部を見ることができると

説明しました。

ラティルは、

カルレインの足にもたれかかって

横になりました。

あの怪物に付いて回ったせいで、

すっかり疲れてしまい、

気力が少しも残っていませんでした。

 

大丈夫ですか?

 

心配してくれる大神官にラティルは

祭りで経験したことを話しました。

大神官は、本当に不思議だ。

怪物たちは皇帝を

攻撃しないと思っていたと言いました。

ラティルは、

そんなことはない。

怪物は自然現象で、

自分とは関係ないからと主張しました。

 

ザイシンは、

自分も、それは聞いたことがあるけれど

ロードと力を合わせた怪物もいたと

聞いていると返事をしました。

それからザイシンは

馬車の窓を半分ほど開けて

ラティルが涼しい空気に

当たれるようにしてくれました 。

 

ラティルは、

ザイシンと久しぶりに

デートするところだったのにと

嘆くと、ため息をつき、

ザイシンの足の上に手を乗せました。

もし神聖力が通じる体だったら、

神聖力を使ってくれと頼んだくらい

疲れていました。

 

カルレインは、

そんなラティルをじっと見つめ、

彼女のお腹を見ました。

視線を感じたラティルは、

 

どうして?

 

と尋ねると、カルレインは、

そういえば、500年前、

ドミスと出会う前、

ギルゴールと一緒に歩き回っていた時

あの怪物に会ったことがあると

打ち明けました。

ラティルは、

 

えっ、そうなの?同じ怪物?

 

と尋ねると、

馬車がガタガタ揺れたので、

ザイシンとカルレインは、

同時にラティルを捕まえました。

自分は大丈夫だと言って

ラティルが手を振ると、

二人とも素早く手を離しました。

 

カルレインは

ラティルの肩を撫でながら、

当時、ギルゴールは、

あの怪物は、

ギルゴールの時代に多かった怪物だと

言っていたと話しました。

 

ラティルは、

ギルゴールの時代なら、

アリタルの時かと尋ねました。

カルレインは、

あの時代のロードは、あの怪物を

とても上手に使っていたと

ギルゴールが話していたと

答えました。

 

ラティルは、

 

アリタル?

 

と聞くと、カルレインは、

元々、ギルゴールは、

笑いながら怪物を相手にするけれど

あの怪物を見た時は

すごく嫌がっていたと話しました。

 

ラティルは、

少し変な怪物だったと

思わず同意しましたが、

ふと思い浮かんだことがあり

腰を上げました。

 

そういえば、

その記憶の一部を見るという怪物は

自分にアリタルの記憶を

少し見せてくれた。ということは、

意識していないだけで、

自分にアリタルの記憶が

あるということなのだろうか。

それとも、

その怪物にアリタルの記憶が

あるということなのかと考えました。

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吸血鬼であるカルレインと

大神官であるザイシンが一緒に

ロードであるラティルを

見守っている姿。

今世以前だったら

絶対にありえない場面に

ほっこりしました。

今世は今までとは何かが変わるという

期待を抱かせてくれました。

 

さて、いよいよ、

ロードと対抗者の戦いが

500年周期で繰り返される謎が

もうすぐ明らかになります。

今から、ワクワクしています。

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