自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 640話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 消えたラティル

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640話 宮殿から人々の姿が消えました。

◇捕まったのは私◇

大きな鍋からは湯気が立ち上り

まな板の上には、

捌いていない魚が乗っていました。

しかし、人は誰もいませんでした。

 

台所に人がいないことは

ありませんでした。

夜に側室が

何かを食べたがることもあるので

夜間に勤務する料理人と助手たちが

昼より少ない数ではあっても

必ずいるものでした。

しかし、

あのお祭りの時のように

誰もいませんでした。

 

鍋の下では

小さな火が燃えていたので、

ラティルは水を注いで火を消した後、

鍋に手をそっと当ててみると、

熱気が一気に押し寄せて来ました。

生活感が残っているのに

人だけが消えていました。

 

他の側室の部屋まで

全て確認したラティルは、

自分の寝室に戻りました。

下女たちも侍女たちも

見えませんでした。

ラティルはロッキングチェアに座り

落ち着いて考えを整理しました。

 

大神官は、あの村から

自分だけが消えたと言った。

そして村人たちも皆ケガをしていた。

けれども、

最初あそこに到着した時は、

確かに村人がいなかったし、

自分は副団長と大神官と一緒にいた。

 

ラティルは紙とペンを取り出して、

祭りでの出来事を

時間ごとに書き留めました。

 

人々が捕まって負傷。

自分と大神官が現れると

怪物が自分だけを連れて行く。

大神官が歩き回って人々を治療。

自分が帰ってくる。

ギルゴールとカルレインが

調査に行った時は、

怪物の痕跡がない。


ラティルはペンを置きました。

再び自分一人が、

この空間に残っているということは

自分が怪物に捕まった確率が高いと

思いました。

 

ラティルは窓のそばに近づき

扉を大きく開けて目を閉じました。

風の音、鳥や虫の鳴き声など

自然が作り出すあらゆる音に

耳を傾けましたが静かでした。

その事実は、

怪物に捕まったのが

ラティルであることを

教えてくれました。

 

ラティルは下を見下ろしました。

暗殺者の侵入を防ぐため、

皇帝の部屋は、

ひときわ高いところにありました。

そのおかげで、皇帝の中には

少なくとも体力の弱い人は

いませんでした。

数多くの階段を

毎日上り下りしていると、

脚力が強くなりました。

 

それに宮殿は高い建物も多いし、

彫刻も多いし、地形も様々で

平地だった村のように、

地面に現れた目を見つけるのは

難しいと思いました。

 

ラティルは窓枠に腰をかけて

ため息をつきました。

あの目を何度か叩けば

元に戻れるはずなのに、

これをどうしたらいいのか

悩みました。

ギルゴールが議長を探すのに

時間が長くかかるだろうかと

考えました。

◇議長も知らない◇

おや、お客さんが二人もいますね。

 

予想外に、

ギルゴールとカルレインは

議長と早く顔を合わせることが

できました。

シピサが泊まっていた神殿に、

議長は一人で

過ごしていたからでした。

シピサが過ごしていた跡が

少しも乱れることなく

残っていたので、カルレインは

議長がシピサを

恋しがっていることに気づきました。

 

聞きたいことがあって来たんだ。

 

ギルゴールが

優しく笑いながら言うと、

議長は両腕を広げて一緒に笑い

 

いくらでも聞いてください。

 

と返事をしました。

 

ギルゴールは、

適当なクッションに座りながら、

議長がお弟子さんに

正しい選択をしろと言った理由や、

シピサの話では

議長がカレンダーを見て

計算しているそうだけれど、

その理由と、

アリタルの血族を訪ねた理由は何かと

尋ねました。

 

議長は彼らが来るまで世話をしていた

植木鉢の前に近づきました。

サイコパスは植物が好きなのかと

カルレインは気になりました。

 

議長は、

実際に子供を持つロードは

アリタル以来、

皇帝が初めてだからと答えました。

その言葉に、

カルレインとギルゴールは黙っていると

議長は、

このような条件が成立するのも難しい。

これで呪いが解けるかもしれないと

思ったと話しました。

 

ギルゴールは

議長の周りを獲物を狙う獣のように 

ゆっくりと回りながら、

お弟子さんは、

まだ完全に覚醒したわけではないと

反論しました。

しかし議長は、

一番条件が似ているからと言って

にっこり笑いました。

 

カルレインは、

お腹の中の子供が

ご主人様と対抗者であるラナムンに

脅威を与えているようだけれど、

それは、なぜなのかと尋ねました。

 

枝を剪定していた議長の手が

止まりました。

それは知らなかったのか、

彼は眉をひそめてカルレインを見ると

本当なのかと尋ねました。

カルレインは静かに頷きました。

 

議長は剪定ばさみを置き、

もう一度、本当なのかと尋ねました。

議長もお腹の中の赤ちゃんについて

そんなに多くのことを

知っているわけではなさそうでした。

 

結局、議長と話をしたものの、

これといった収穫は

ありませんでした。

帰り道、カルレインは、

ご主人様の子供でも構わない。

ご主人様のためなら、

自分は何をするか分からないと

断固として宣言しました。

ギルゴールは、

カルレインの考える何かについて

聞きませんでした。

◇消えたラティル◇

戻って来たカルレインは

すぐにラチルの部屋に

上がりました。

何の成果もなかったけれど、

とにかく行って来た話を

しなければなりませんでした。

しかし部屋の中には

誰もいませんでした。

カルレインは窓から飛び降り、

まず自分の住居に

行くことにしました。

ところが今日に限って

宮殿内を走り回る人が

とても多いように感じました。

 

何だ?

ちょっと慌ただしいぞ。

 

ギルゴールも同じ考えなのか、

後ろで呟きました。

カルレインは辺りを見回しました。

急いで行き来する人々の表情が

あまり良くありませんでした。

 

ギルゴールと別れて

自分の住居に戻ったカルレインに

デーモンは、

皇帝が何日も行方不明だ。

もしかして団長と一緒にいたのかと

尋ねました。カルレインは、

 

行方不明?

 

と聞き返すと、

そうなのかは分からないけれど、

元気だったのが突然消えて

姿が見えないと答えました。

 

カルレインは、

またどこかへ行ったのではないかと

聞きました。

デーモンは、

そうではないことを願っている。

世論が本当に悪くなってしまうからと

答えました。

 

カルレインは

ギルゴールの温室へ走って行きました。

彼は温室の真ん中に立って

目を閉じて天井を見ていました。

カルレインはギルゴールに、

話を聞いたかと尋ねました。

カルレインが近づくと、

ギルゴールはゆっくりと目を開き、

カルレインを振り返りながら

不快な匂いがする。

お弟子さんの誕生日の時の

あの匂いだと答えました。

 

カルレインは、

ご主人様が行方不明になったと

話すと、ギルゴールの腕を握りました。

ギルゴールは眉を顰め、

 

行方不明?家出?

 

と尋ねました。

カルレインは、

行方不明だと聞いたと答えると、

ギルゴールは再び鼻を鳴らしました。

カルレインは、

ギルゴールが何かをしている間、

遠くを見ていました。

 

約5分後、

ギルゴールはカルレインに近づくと、

赤い神官がこちらへ来たようだ。

お弟子さんに

付いて来たのではないかと言いました。

 

カルレインは、以前、自分たちが

一緒に行動していた時、

その怪物と戦ったことがあるけれど、

ギルゴールは、その怪物を嫌っていた。

あれは、一体何をする怪物なのかと

尋ねました。

 

当時、カルレインは

サーナット卿よりも若造だったので

彼はギルゴールに

全面的に頼っていたし、

彼を師匠であり友人であり

先輩であり兄弟のように思っていました。

当時、赤い神官と戦う時、

カルレインは、

ほとんど何もしませんでした。

当然のことながら、赤い神官について

聞きかじった程度で、

ほとんど何も知りませんでした。

 

ギルゴールは、

赤い神官は一定の空間を複製した後、

獲物をその中に入れて

食べる怪物だ。

ガーゴイルや、ゲスターの狐の巣窟と

似ていながらも違うと、

簡潔に説明しながら

温室の外へ出ました。

カルレインは、

すぐにその後を追いました。

 

ギルゴールは、

赤い神官は、

記憶を読んで詐欺を働くので、

普通、捕まって、その中に入った獲物は

自分が閉じ込められたことも

知らずに死んでいくと

速く走りながらも、

ゆったりとした口調で説明しました。

 

カルレインは、

半歩離れて走りながら

初代ロードと手を組んだのに、

どうしてご主人様を攻撃したのかと

眉を顰めて尋ねました。

 

ギルゴールは、

内心は分からないけれど、

初代ロード以外のロードと

手を組んだことが一度もない怪物だ。

初代ロードが、完全に

悪とされるようになったのに、

この怪物が一役買った。

元々、悪の中の悪と思われていたけれど

アリ・・・初代ロードが

自分の下に置いてしまったと

答えました。

 

それからギルゴールは、

片膝を立てて山頂に座っていた

アリタルを思い出しました。

アリタルの手によって、

たくさんの赤い神官が

あちこちに散らばりました。

ギルゴールが率いた騎士たちは

それぞれ赤い神官の領域に

散らばりました。

 

ギルゴール?

 

カルレインが呼ぶと、

ギルゴールは妙に笑いながら、

この怪物を相手にする方法を

見つけるのに苦労したと

付け加えました。

 

カルレインは、ギルゴールが

どこへ行くのかと思っていましたが

ギルゴールが到着したのは

ハーレムでした。

ギルゴールはラナムンの部屋へ

まっすぐ歩いて行きましたが、

ラナムンの部屋の前の護衛は

ギルゴールとカルレインを見ると

警戒しながら、

ラナムンは会議室にいると伝えました。

 

二人の吸血鬼が

会議室の中に入ってみると、

他の側室たちと毛むくじゃら3匹、

さらにはサーナット卿まで

集まっていました。

 

どこへ行って来たの?

 

ラナムンはカルレインとギルゴールを

交互に見ながら尋ねました。

ギルゴールは、

お弟子さんがどこに行ったのか

集まって討論していたのかと、

からかうような口調で尋ねると、

一番近い椅子を引いて座りました。

 

カルレインは、

議長に会って来たけれど

何の成果もなかったと答えると、

ギルゴールから、

少し離れた席に座りました。

 

二人が椅子に座ると、タッシールは

カルレインもギルゴールも

知らせを聞いて

ここに来たと思うけれど、

皇帝は何日も姿を見せていない。

それで皇帝が危険な状況で

行方不明になったのか、

それとも何も言わずに

どこかへ行ったのか議論していたと

状況を説明しました。

 

しかし、ギルゴールは

何も言わないので、

代わりにタッシールが、

あの問題の村に現れた怪物が、

また現れたと伝えると、

大神官を見つめました。

カルレインと目が合うと大神官は、

 

あっ、もしかしてあの?

 

と尋ねました。

 

カルレインは肯定し、

ご主人様は、その怪物が作った

空間の中にいるようだと

説明しました。

 

クラインは話の内容が

一つも理解できずに、

口だけぽかんと開けていました。

しかし、

どういう意味かは分からないけれど、

とにかく危険だということだけは

理解できました。

 

じゃあ、

どうすればいいんだ?ゴミ?

 

メラディムはギルゴールを見ながら

尋ねました。

ギルゴールは、お弟子さんは

捕まって死ぬ人ではない。

この怪物はロードの命を

奪うことはできないと答えました。

 

メラディムは、

それなら待てばいいのかと尋ねました。

ギルゴールは、

一生捕まえておくことはできると

答えました。

 

驚いているメラディムを無視して

ギルゴールは、腰につけていた剣を

ラナムンに渡しました。

ラナムンはテーブルを滑って来た

剣を捕まえて止めました。

 

対抗者の剣?

 

ギルゴールが送ったのは

対抗者の剣でした。

ギルゴールは笑いながら、

その怪物がお嬢さんを

隠している所に、

お弟子さんは一度は行けると

話しました。

 

皆の視線がラナムンに集中しました。

ラナムンは剣を掴みながら、

 

どうやって?

 

と眉をひそめて尋ねましたが、

 

頑張って?

 

と、帰ってきた返事が

あまりにも曖昧でした。

ラナムンは剣を鞘ごと握って

ギルゴールをじっと見つめました。

 

皆の視線が、

今度はギルゴールに向けられました。

彼は両腕を上げ、

自分は対抗者ではないと言いました。

 

ラナムンは、

方法を知らないのかと尋ねると、

ギルゴールは、

勘でやってみろと答えました。

しかし、剣を渡されて

勝手にやってみろと言われても

ラナムンは、すぐに何かできるわけが

ありませんでした。

 

ラナムンは立ち上がって

剣を抜きました。

他の側室たちが

ラナムンをじっと見つめました。

彼は肩が重くなるのを感じました。

 

ラナムンは、

どんな勘を使えばいいのか、

全く分かりませんでしたが、

皇帝を救わなければならないと

思いました。

どんなに自由気ままな皇帝でも、

一人で怪物に捕まっていたら

怖いだろうと思いました。

◇何も考えていない◇

ラティルは調理室に入り、

ふわふわのチョコケーキと

お茶を持って来た後、

近くの適当な部屋に入って

飲み食いしました。

それから寝室に入って

一眠りして起きたら

牛の目が横にいました。

 

悪い奴!

 

ラティルが叩こうとすると、

牛の目は急いで逃げ出しました。

周りを見回しても、いないので、

ラティルは再び散歩をしてから

食事をして、

また眠りにつきました。

そうして目を開けると、

牛の目が遠くから

ラティルを見つめていました。

 

それを見たラティルは、

なぜ、しきりに自分を見ているのかと

眉をしかめながら尋ねると、

牛の目は呆然としながら、

 

怖くないの?

なぜ、そんなに平然としているの?

 

と尋ねました。

 

ラティルは、

何も考えていないと

ぼんやり答えると、

牛の目は口をポカンと開けて

ラティルを見て、

もじもじしながら近づいて来ました。

 

しかし、ラティルが、

また頭を叩いてしまうと、

牛の目は遠くに退き、

壁にぴったりくっ付いたまま、

自分はアリタルのお使いに来たと

話しました。

 

ラティルは欠伸をしながら

ベッドに横になろうとしましたが

ぱっと起き上がって座ると

 

誰?

 

と尋ねました。

 

牛の目は、

適切な時が来たら

転生に伝えてくれと

アリタルに頼まれたと答えました。

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赤い神官の作った空間に

入り込んだラティルは、

いつどこに

赤い神官が現れるのか分からないので

ラナムンの心配を他所に

のんびり過ごすことに

したような気がします。

いつもは仕事に追われたり

侍従長に小言を言われたり、

側室たちのことで悩まされている

ラティルが、少しだけ、

この空間の中で、気ままに

バカンスを楽しんでいるようにさえ

感じました。

 

互いにライバル同士でも

ラティルを心配する気持ちは同じ。

ラティルがいなくても

彼女のために側室たちが集まれたのは

今まで力を合わせて戦ってきたことで

彼らは意識していないかもしれませんが

側室たちの間にも、

何らかの絆のようなものが

生まれているのかもしれません。

 

ギルゴールとアリタル。

愛し合っていた二人が

敵同士になってしまった。

赤い神官は、その辛い記憶を

思い出させるので

ギルゴールは赤い神官を

嫌っているのかもしれません。

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