自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 634話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 子供を諦めたくないラティル

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634話 ラティルとラナムンが一緒にいる所へ鉄の球が飛んで来たことで、ラティルは側室たちを招集しました。

◇カルレインの意見◇

クラインは不機嫌そうな顔で

やって来ましたが、

ラティルの厳しい表情を見ると

眉をひそめながら、

 

陛下、どうしたんですか?

 

と尋ねました。

ラティルの返事がないと、

クラインはラナムンを見つめました。

彼はラティルから3つ離れた椅子に

座っていました。

その間には誰も座っていなかったので

クラインは

 

どうしたんだ?

 

と呟きながらも

ラティルの隣に座りました。

ラナムンは目を細めて

彼をチラッと見ましたが、

「消え失せろ」と言う代わりに

小さな何かを弄っていました。

クラインは「何だろう?」と思って、

そちらに体を向けると、

ラナムンが弄っているのは、

赤ん坊が履くような靴下でした。

 

嫉妬したクラインは、

それをどうして

持ち歩いているのか。

父親になることを

ひけらかしているのかと、

文句を言いましたが

ラナムンは返事をしませんでした。

 

まもなくザイシンが現われると、

皆に伝達し終えたと

ラティルに報告しました。

そして、ザイシンは

キョロキョロ見回した後、

クラインと反対側の

ラティルの隣に座りました。

 

クラインは、

ザイシンが座るや否や、彼に、

なぜ、呼んだのかと尋ねました。

呼ばれたから来たものの、

ラティルの顔は強張っているし

ラナムンは何も言わなかったので、

息詰まる思いでした。

 

ザイシンは、

ちょっと変なことがあった。

さっき・・・と答えているところで

タッシールとメラディムが

入って来たので、話が途切れました。

 

いや、どうしたんですか?

急に会議って?

 

ラティルの向かい側に座った

メラディムが尋ねました。

タッシールは、

ザイシンの隣の席に座りながら、

彼女の顔色を、さっと窺いました。

もしかして、ラティルは、

アイニ前皇后について、

全て話さなかったことを

残念がっているのかと思いましたが、

ラティルは、

そんな表情をしていなかったし

そのことで呼んだのであれば、

側室全員を招集することは

ないだろうと思いました。

タッシールは、

ラナムンが手に持った靴下を

見つめました。

もしかして、あれと

関係があるのかと考えましたが

 

私を呼びましたか?

 

と、ライオンの尻尾をつけた鳥が

大げさに騒ぎ立てながら

飛んで来たので、

タッシールの気が散りました。

 

グリフィンは、

すぐにラティルの前に飛んで来ると、

浮かれて尻をフリフリしました。

 

続いて、

 

ロードが私を呼びました!


と叫んでいるレッサーパンダ2匹を

ゲスターが両腕に一匹ずつ抱えて

現れました。

ゲスターは、あの気性とは裏腹に

意外と動物が好きなようだと

タッシールは思いました。

ゲスターは、嫌だと言いながら、

あの毛むくじゃらを

いつも世話しているようでした。

 

最後にカルレインが、

 

急用があると聞きました。


と言って入って来ると、

自分が最後であることに気づき、

扉を閉めました。

 

皆がなかなか揃わなくて、

待ちくたびれたクラインは、

一番最後に来るなんて、

すでにカルレインは

気が抜けている。

これから、一番最後に来る人は

罰ゲームを受けさせるべきだと

ラティルに囁きました。


タッシールは、クラインが、

なかなか奸臣のようだと思いました。

そして、いつ来たのか、ギルゴールが

自然に席に着いているのに

遅ればせながら、気づきました。

 

一方、ラティルは

側室が互いに牽制し合っている姿を

見ながらも、反応しませんでした。

一人で物思いに

耽っているようでした。

しかし、実際、ラティルは

ラナムンと靴下を見つめていて、

他のことを考える暇も

ありませんでした。 

 

ラナムンが、

全員集まったとラティルに教えると

ようやくラティルは、

ザイシンがボールで遊んでいたら、

突然、それが

ラナムンの方へ飛んできて、

扉を粉々に砕いたと話しました。

 

ザイシンは、運動用のボールだと

訂正したかったものの、

空気を読んでじっとしていました。

 

クラインはザイシンの腕を見ながら

ボールが扉を壊したのかと

尋ねました。

ザイシンは「はい」と答えました。

 

ラティルはギルゴールを見つめながら、

ラナムンと剣を交えていた時、

自分の方が勝っていたのに、

自分の剣が折れて

自分の方に飛んで来たのを

覚えているか。

しかし、今は立場が逆になり、

しかも、程度がひどくなった。

対抗者とロードが戦うと、

運は対抗者に味方するはずなのに、

子供ができてから、

急に反対になってしまった。

変だと思わないかと尋ねました。

 

他の人たちも、

皆、ギルゴールを見つめました。

彼は持ってきた赤い液体を

一人ですすると、

肩をすくめながら、

自分も、どうしてなのか

分からないと答えました。

 

ラティルは、

「知らないの?」と聞き返すと、

ギルゴールは、

自分が知っているのは、

観察して気づいたことだけだと答え、

半分ほど液体を残すと

再び、コルクの蓋をしました。

その言葉を聞いたメラディムは

ロードが妊娠するのは、今回が

初めてではないかと言いました。

 

ラティルは、

ギルゴールの顔色を窺いながら、

最初のロードは

子供をもうけたのではないかと

慎重にアリタルの話を切り出すと、

ギルゴールは、

あの時、アリタルは

ロードではなかったと

他人事のような振りをして、

ラティルの言葉を一気に否定しました。

 

雰囲気が冷え冷えとして来たので、

ラティルは頬を掻きながら、

 

それでは、皆知らないんですね。

 

と呟きました。

 

ゲスターは、顔の半分を

クリーミーで隠しながら、

やはり、赤ちゃんは

ラナムンが嫌いなのではないかと

言いました。

ラナムンはゲスターを

睨みつけましたが、

ゲスターは、クリーミーを盾にして、

ラナムンの視線を避けました。

ラナムンは、クリーミー

しっぽを振っているのを見ると、

ため息をついて頭を下げました。

ラティルは髪の毛を撫でながら

数百年も生きている老いぼれたちを

見回しましたが、

彼らでさえ沈黙していました。

普段、レッサーパンダたちに

偉そうに振舞っている

グリフィンでさえ、突然、

生まれたばかりのヒヨコのように

ピヨピヨ鳴きながら、

 

ロード、抱きしめてください。

 

と言いました。

 

結局、この事態について

誰も知らないということかと

ラティルは考えました。

 

彼女はグリフィンを抱いて

背中を撫でながら、ラナムンに、

理由が分からないので仕方がない。

これから自分たちは、

三歩ほど離れて過ごすことにしようと

提案しました。

ラナムンは反論しようとしましたが

すぐに、クラインが、

とてもいい考えだと賛成しました。

他の側室も皆、頷きながら、

それで何の問題もないと呟きました。

皇帝の最初の子供の父親になり、

強力な皇配候補として

急浮上したラナムンが、

ラティルの近くに行けなくなれば、

彼らにとって、損することは

一つもありませんでした。

その時、じっと事態を見守っていた

カルレインが手を上げました。

 

ラティルは目を輝かせ、

前のめりになりながら、

何か思いついたことがあるのかと

尋ねました。


カルレインは、

ギルゴールよりは、はるかに

生きている年数が少ないけれど、

物静かで賢い男でした。 

それに、ギルゴールよりも

新鮮な頭脳を持っているので、

いいアイデア

思いついたのかもしれないと

期待しました。

ラティルはカルレインに

話してみるよう促しました。

 

ところが、カルレインは、

その子はちょっと不吉だと、

ラティルの予想と、

かなり反した意見を述べました。

 

カルレインは、

その子は忌まわしい。

今は、ご主人様と一体となって

ラナムンを攻撃しているけれど

生まれた後もそうだろうか。

生まれた後は、ご主人様を

攻撃するかもしれないと言いました。

 

ゲスターは

レッサーパンダを下ろして、

カルレインを見つめました。

タッシールも「うん?」と呟き

カルレインを見ました。

ギルゴールも、ガラス瓶で

テーブルを叩くのを止めました。

 

続けてカルレインは、

議長の言ったことも気になると

言いました。

それから、しばらく躊躇った後、

子どもは問題ないのだろうかと

尋ねました。

 

テーブルに繋がれている

小さな鐘が鳴りました。

ラナムンは、

口を開こうとしましたが

鐘の音を聞くと、

また口をつぐみました。

ラティルが驚きを押し殺すために、

鐘を鳴らしたのでした。

 

許可が下りると、下男たちは

きれいに盛ったバタークッキーと

オレンジジュース、

コーヒーなどを持って来ました。

彼らが食べ物を

テーブルに置いている間、

誰も口を開きませんでした。

下男たちが全員いなくなっても、

2分ほど、沈黙が漂っていましたが

一番先にラナムンが、

どういう意味なのかと口を開きました。 

カルレインは、

その言葉の通りだと、

完結に答えました。

氷のようなラナムンの表情が

さらに冷たくなりました。

ラティルは、

手のひらに押し付けられた

グリフィンの背中から、

心臓の鼓動を感じました。

 

ラナムンは、

皇帝に子供を諦めろとでも

言うのかと、率直に尋ねると、

グリフィンの心臓の鼓動は、

さらに大きくなりました。

 

「そうですね」と、

カルレインは、

直接的な表現は控えましたが、

ラティルは目をパチパチさせました。


タッシールは腕を組み、

いつもと違って笑顔を浮かべずに、

カルレインの意見も、

ある程度は一理あると呟きました。

 

ラナムンは首を傾げると、

一理あるのか。

タッシールも、このまま

子供を諦めろと言うのかと尋ねました。

 

タッシールは、

そうしろと言っているのではない。

けれども、自分も赤ちゃんが

皇帝にとって

危険かもしれない思うと答えました。

 

しかし、メラディムは、

聞いたところによれば、

攻撃されたのはすべてラナムンで、

ロードもその点が変だと思い、

この会議を開いたのではないかと

反論しました。

大神官は静かに頷きました。

タッシールは肩をすくめると、

皇帝とラナムンの間で起こった事故は、

どちらかが一方的に危険だった。

二人が踊っている時に、

ラナムンだけの首が折れ、

剣も皇帝の方だけ折れた。

今回の事件について、

よく考えてみれば、

何か違いが見えるのではないかと

話しました。

 

ラティルは唾を飲み込みました。

タッシールが

説明を補足してくれたことで

カルレインの不安が理解できました。

本が頭の上に落ちた時も、

シャンデリアが落ちて来た時も、

鉄球が飛んで来た時も、

すべてラティルとラナムンは

くっ付いていました。

攻撃対象はラナムンだったけれど、

ラティルも巻き込まれやすい

危険範囲内にずっといました。

 

下男たちが置いて行ったおやつに

誰も手をつけませんでした。

甚だしくは、

気の利かないクラインさえも

口をポカンと開けて

目だけを動かしていました。

ランブリーは額に手を当てながら

 

これは困ったな! 

 

と呟きました。

◇産みます◇

ラティルは、

何も考えずに花を撫でていると

上から、

 

カレイ

 

と呼ぶ声がしたので、

頭を上げました。

タッシールは

レモネードの瓶詰めを持って

ラティルを見下ろしていました。

 

いつ来たの?

 

タッシールは返事の代わりに

ラティルの頬に冷たい瓶を

当てました。

 

ラティルが目を細めると、

タッシールは笑いながら

ラティルの隣の席に座りました。

1.5人程度が座れるベンチに

2人が並んで座ると、

すぐに窮屈になりました。

ラティルは押し出されないように

彼の尻をそっと押しました 。

 

タッシールは、

これは席代だと言って

レモネードの瓶を

ラティルに差し出しました。

彼女は、

 

だから、押すのをやめて!

 

と抗議しましたが、

結局、きまり悪そうに瓶を受け取り

彼の足をトントンと

2、3回叩き、お礼を言いました。

 

タッシールは、

 

それは私が直接・・・

 

と言ったので、ラティルは、

 

作ったの?

 

と尋ねると、タッシールは

作れと指示したと答えました。

 

ラティルが呆然として

タッシールを見ていると

彼は一人で大笑いしました。

タッシールは再び瓶をつかむと、

コルク栓を抜きました。

 

ラティルが一口飲むと,

氷のような冷気が首を伝って

お腹の中に落ちました。

 

ラティルは、再びタッシールに

瓶を差し出すと、

 

慰めに来てくれたんだよね?

 

と尋ねました。

 

しかし、タッシールは

答える代わりに、

これはレモネードを入れた瓶で、

自分たちの商団の新製品だ。

これで、皇帝も使う物だと

宣伝できると言いました。

 

ラティルが呆然として見つめると、

タッシールは、また笑い

冗談だと言いました。

ラティルは、

冗談に聞こえなかったと呟くと  

タッシールはラティルの手の甲に

瓶を当てながら、

先ほど話したことのせいで、

ずっとこうしているのかと

尋ねました。

ラティルは反対の手で、

瓶からこぼれた水滴を拭いながら

頷きました。

 

タッシールは、

子供を産まないのが正しいと思うかと

尋ねました。

ラティルは、すぐに

「いいえ」と答えました。

それから、ラティルは、

事情があって

子供を産めない人もいるのに、

そんな状況ではない自分が、

子供が危険かもしれないという

可能性と、

確実なことでもなく、

漠然とした推測のために

子供を諦めるのは

少し違う気がすると言いました。

 

その言葉にタッシールは、

 

そうですか?

 

と聞き返すと、ラティルは、

 

タッシールはどう思う?

 

と逆に質問しました。

 

タッシールは、

どうやら、口を出すには

慎重にする必要がある問題だと

答えました

 

ラティルはお腹を撫でました。

妊娠初期には、

様々な症状が現れるそうだけれど

ラティルは、

頻繁に眠くなることを除けば、

まだ、これといった症状は

ありませんでした。

しかし、子供は、

ラナムンと向き合う度に、

確実かつ危険に、

自分の存在を示していました。

ラティルは、

この子は、危険なのだろうかと

考えましたが、

たとえ本当に子供が危険でも、

自分がコントロールできると思う。

自分の子供一人を

コントロールできなければ

両親ではないと言いました。

 

ギルゴールは、

タッシールとラティルが

並んで座っているのを見て

彼らに近づきましたが、

音もなく消えました。

 

ラティルは、

再びお腹を見下ろしました。

タッシールと話しているうちに

漠然としていた決断が

確実になりました。

 

私は産みます!

 

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アイニへの復讐という目的を

達成することができたことで

タッシールは

余裕が出て来てのでしょうか?

他の側室たちを鋭く観察したり

ラティルをカレイと

呼んだりする姿が、

以前のタッシールに戻ったようで、

やはり、タッシールは

こうでなくてはいけないと

思いました。

 

私は、ラナムンを酷い目に

遭わせたのは、

未だにゲスターだと思っていますし

ゲスターは、

怒ると何をしでかすか分からない

怖さがありますが、

他の誰でもない、彼の所に

グリフィンと

レッサーパンダたちが入りびたり、

ゲスターも彼らの面倒を

見ているということは、

意外と情に厚いところが

あるのかもしれません。

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