自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 616話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 父親の助言通りにしたけれど・・・

f:id:myuieri:20210206055100j:plain

 

616話 ラティルがサーナット卿の膝の上に座っているところを誰かに見られてしまいました。

◇ラナムン vs. サーナット卿

ラナムン?

 

ラティルは、

慌てて名前を呼びました。

名前が呼ばれると、

ラナムンは待っていたかのように

歩いて来ました。

 

ラティルはラナムンを

ぼんやりと見上げましたが、

遅ればせながら、

自分とサーナット卿が

どのような姿をしているかに気づき、

すぐに、彼の膝の上から降りました。

 

いつ来たの?

 

ラティルは恥ずかしさを隠すために

わざと平然と尋ねました。

ラナムンはラティルから

サーナット卿の方へ視線を移しながら

ラティルが彼の膝の上に

座った時に来たと答えました。

 

ラティルは、

ラナムンの冷淡な返事を聞いて

顔に熱が上がって来ました。

 

そうですか!

じゃあ、見るものは

全部見たんでしょう。

 

そう思ったラティルは困ってしまい、

サーナット卿とラナムンを

交互に見つめていましたが、

ラナムンは、なぜここに来たのかと

一番無難な質問をしました。

なぜなら、

ここは人通りの少ない場所なので、

ラナムンが散歩に来て、

偶然この場面を見た可能性よりは、

最初から目的があって、

ラティルを訪ねてきた確率が

高いと思ったからでした。

 

しかし、ラティルが口を開く前に、

先にサーナット卿が微笑みながら

皇帝の足が痛そうだったので、

自分が椅子の代わりをしていただけ。

だから、誤解しないで欲しいと

言いました。

 

サーナット卿!

 

言葉では誤解するなと言っているけれど

誤解することを願っているような

口調だったので、ラティルは

心の中で悲鳴を上げました。

 

しかし、ラナムンは

片方の眉を吊り上げ、

サーナット卿を上から下まで

ジロジロ見ながら、

皇帝のそばで、皇帝を守るべき者が

椅子の役割をしているなんて、

騎士団長として役立たずだと

笑いながら言いました。

 

ラナムンの棘が刺さった言葉に

ラティルは目を丸くしました。

彼女は、

ラナムンとサーナット卿を交互に見て

二人の心が傷つく前に

止めなければならないと思い、

 

ラ・・・

 

と急いで口を開きましたが、

それより先にサーナット卿が、

役に立たないのではなく、

役に立つことが多い。

自分は皇帝に、多くの役割を

果たすことができると言いました。

 

その言葉にラナムンは、

つまり、

一箇所に落ち着いて使われることは

できないということかと

皮肉を言いました。

サーナット卿は、

自分が、あまりにも有能なのでと

言い返しました。

 

有能な騎士団長が

椅子の役割をしますか?


周りに敵がいないのに、

いない敵を

斬るわけにはいきません。

 

周囲に敵が現れるかもしれないから

警戒し続けるべきでは

ないでしょうか。

 

もしかして、その敵は

ラナムン様でしょうか?


陛下の近衛騎士団長である

サーナット卿が、

私を恋敵と呼ぶのですか?

面白くもないな。

 

そんなはずがありません。

陛下の近衛騎士団長である私が、

側室のラナムン様と

陛下の愛情をめぐって

争うような立場に

なるはずがありません。

ラナムン様は、

陛下が最も寵愛する側室ですので、

そんなことは、

お気になさらないと思いますが。


でも、あなたは気にしているようです。

 

二人の男の言葉のやりとりが

速くなるほど、

ラティルの目が動く速度も

一緒に速くなりました。

 

ラティルの見たところ、

サーナット卿はラティルのことが

好きだけれど、 側室ではないので

自分の気持ちを露わにするのは

難しい状態でした。

逆にラナムンは、

ラティルのことが好きではないけれど、

側室だから、

十分に嫉妬できる立場でした。

 

このように二人は

相反する立場だったので、

あのように火花を飛ばしているように

見えるのだと、

ラティルは考えました。


どうしよう。

 

ラティルは、

その姿を焦りながら

見つめていましたが、

それでも、自分は

皇帝なので良かった。

このような状況に困ったとしても

二つのうち一つを

選択する必要はないのだから。

二人が戦ったら、

逃げればいいのだからと

ずるいことを考えました。

しかし、

ラナムンとサーナット卿の視線が

同時に自分に向けられるや否や、

その考えは、一気に消えました。

 

ラティルは、

口を何度かパクパクさせると、

今度は、サーナット卿が割り込む前に

なぜ、ラナムンはここへ来たのかと

急いで尋ねました。

 

私をめぐって戦わないで!

 

と叫ぶことはできないので、

先程しようとした無難な質問を

改めてしたのでした。

 

ラティルの言葉は、

全く脈絡がありませんでしたが、

ラナムンもサーナット卿と

口論したくないのか、

ラティルと話があると

冷静に淡々と答えました。


ラティルは、

どんな話かと尋ねましたが、

ラナムンはサーナット卿を

見つめました。

彼がいなくなった後に

話すという視線でした。

 

ラティルは、

サーナット卿が聞いていても

大丈夫だと、

笑いながら話しましたが、

ラナムンの表情が氷のようになると、

サーナット卿に下がるよう

指示しました。

彼は、自分はラナムンと違って、

ラティルの言葉によく従うということを

誇示しようとするかのように、

すぐに「はい」と答えると、

遠くへ行ってしまいました。

 

二人だけになると、ラティルは

話してみろと言わんばかりに

ラナムンを見つめました。

 

ラナムンは、

最後のサーナット卿の視線に

圧倒されたのか、しばらく、

唇をギュッと閉じていましたが

ようやく、

 

会いたくて来ました。

 

と答えました。

 

 

その、ラナムンに似合わない告白に

ラティルは、

しばらくボーッとした表情で

ラナムンを見つめました。

そして、遅ればせながら

驚いたラティルは、目を大きく見開き

 

えっ?

 

と聞き返しました。

 

ラナムンは、

その一連のラティルの反応を見て、

耳を少し赤く染めながら、

「冗談です」と答え、

心の中で父親を責めました。

 

アトラクシー公爵は息子に、

自分はラナムンの母親と

恋愛していた時、

彼女に会いたいという言葉を

一日に10回以上言ったのに、

ラナムンは、その程度の努力もせずに

皇配を狙うのかと、

大声で言ったからでした。


ラティルは、

ラナムンの耳がますます赤く染まると、

つられて自分も恥ずかしくなりました。

 

あっ、もしかして

冗談じゃなかったの?


そう思ったラティルは

視線の置き場に困り、

訳もなく隣にある

ケヤキを見つめました。

 

幸いにもラナムンは、

本当に話したいこともあったのか、

実は体に微妙な変化が起こったと

落ち着いて打ち明けました。

 

ラティルはほっとして

再びラナムンを見ながら

「変化?」と聞き返しました。

ラナムンは、

訓練の量は、

アニャドミスを封印した後、

むしろ減ったのに、

少し強くなった感じがする。

それに、ギルゴールに

面白い能力を使うと言われたと

答えました。


本当に?

 

ラティルは不思議そうに

ラナムンのあちこちを

観察してみました。

外見上は、

あまり変化がありませんでした。

最近よく休んでいるせいか、

肌のキメが

もっとすべすべになって

真珠のようでしたが、

これは強くなったこととは

関係ないだろうと思いました。

 

ラティルは、

どうしてなのかと聞きました。

ラナムンは、

分からないけれど、

皇帝に伝えた方がいいと思って来たと

答えました。

 

そうなんですね。

 

とラティルは、ぼんやりと答え、

不思議だけれど、

どうして、そうなったのかは

自分もよく分からないと

返事をしました。

 

ラナムンは、

それでも、皇帝に

教えてあげるのが正しいと思った。

皇帝には、

自分のことを教えるつもりだ。

そうすることで、皇帝は

不安にならないだろうからと

穏やかな目で、

ラティルを見下ろしながら

言いました。

 

その視線を受けたラティルの顔に

熱が上がって来ました。

彼女は訳もなく微笑み、

ラナムンは思いやりがあると

思いました。

 

それと同時に、これならば

サーナット卿がいる所で、

話してもいいのではないかと

思いましたが、

どうやら、ラナムンは、

サーナット卿のいる所では

何も言いたくなかっただけの

ようでした。

 

ラティルは、星の中でも

一番きれいな星と同じくらい

美しい顔のラナムンが

稚拙なことをすることさえ、

可愛く思えました。

 

ラティルは、

ラナムンが教えてくれたことに

お礼を言うと、

彼は相変らず耳を赤く染めたまま

傲慢な態度で頷きました。

◇メラディムの嘆き◇

その時刻、サーナット卿は

ラナムンとラティルが

どんな話をしているのか

とても気になり、

好奇心を抑えるために

わざと速いペースで

歩き回っていました。

 

近所に出かけたメラディムは、

遅ればせながら、

ギルゴールと側室たちが、

対峙したことについて聞くと、

両手で顔を覆い、

 

ダメ!

なぜ、誰も私を

起こしてくれなかったのですか!

 

と悲鳴を上げました。

カルレインは、

メラディムが湖の底にいたからだと、

当たり前のように答えると、

メラディムは、カルレインなら

自分を起こせたはずだと

抗議しました。

 

カルレインは、

ギルゴールを前にしている状況で

湖に入れと言うのかと言い返すと、

メラディムは、

それはそうだけれど、

自分は、とてももどかしいと

嘆きました。

 

カルレインは、

苦しそうなメラディムを

冷ややかに見ながら、

彼の髪の毛についた木の葉を

取ってやりました。

 

メラディムは、

それで誰が勝ったのかと

不機嫌そうに尋ねると、

カルレインは「ご主人様」だと

答えました。

メラディムは、

どのように決着がついたのか

分かったかのように頷きました。

そして、

それなら良かった。

ギルゴールが敗北した瞬間に、

自分がそこにいなかったら、

とても悔しかっただろうからと

言いました。

 

それから、メラディムは

タッシールの住居がある方を見ながら

最近、自分の弟が、

全然顔を見せないとぼやきました。

タッシールは、

何か一人で頑張っているようだと

カルレインが話すと、メラディムは

何を頑張っているのかと尋ねました。

しかし、カルレインは、

それについて、

あまり気にならないのか、

大したことないという表情で

肩をすくめました。

 

メラディムは

 

愛情がない、愛情が!

 

と叫んだ後、

なぜギルゴールは、

百花を攻撃したのかと尋ねました。

カルレインが、

あの狂った吸血鬼は、

何を考えているのか分からないと

答えると、眉をひそめて、

百花と大神官の住居がある方を

見ました。

 

ギルゴールが壊した扉を補修するために

その周りを大工たちが

行き来していました。

百花は、どうせ扉を変えるなら、

もっと素敵に変えようと思い、

あちらに、

彫刻を掘ることができるかとか、

端の方には、宝石を三列に並べたいとか

木材は、少し柔らかくて

硬いものがいいと、大工たちに、

あれこれ要求していました。

 

大神官は、百花の首が

一日に二回も折れたにもかかわらず

体も心も大丈夫そうに見えると

安堵しました。

それに百花は、

あまり怒っているように

見えませんでした。

 

しかし、大神官が安堵するや否や、

百花は大工たちへ

全ての要求を伝え終えたのか、

大神官のそばに近寄ると、

ギルゴールという男は

とても危険なので、

ここに置いておくような

者ではないと言って、

大神官に同意を求めました。

 

大神官は、

ギルゴールが愛想よく振舞った後、

矢のように百花に飛びかかり、

すぐに攻撃したことを思い出し、

安全な人ではないだろうと返事をし

頷きました。

 

しかし百花は、

大神官のその反応だけでは

物足りないのか、

自分だから、

あのようなことをされても生きていた。

他の人たちだったら、

首を折られた時に、すでに死んでいた。

運よく、一回目は助かっても、

二回目には死んでいただろうと

冷たく言いました。

 

大神官は、

それはそうだけれど、

ギルゴールは百花が

死なないことを知っていて、

攻撃したのではないかと

反論しました。

百花は、

同意できないという表情でした。

どうやら、今回のことで

ひどく腹を立てているようでした。

実際、何もしていないのに、

突然、首を折られたら、

誰でも怒って当然だと思いました。

 

再び百花は、

ギルゴールはここにいてはいけないと

主張しましたが、

大神官は百花の言葉に

無条件に賛成することは

できませんでした。

ギルゴールは、

ラティルが対抗者のように

振る舞う上で、

大きな役割を果たしていると共に

彼自身の力がとても強いので、

ロードの仲間たちの間で

かなり大きな役割を

果たしていました。

今回の事で、

百花とギルゴールが仲違いをすれば

その結果を背負うのは

ラティルになる可能性が

高いと思いました。

 

結局、大神官は、

百花が腕を組んだまま、

軽蔑するような表情で考え込むと、

すぐに温室の方向を指差し、

たとえ理由があったとしも

あんなことをしてはいけないが、

それでも理由があるだろうから、

自分がギルゴールと

一度話をしてみると言いました。

 

話が終わるや否や、

大神官は急いで住居の外へ出て

回廊へ走って行きました。

しかし、あちこち歩き回っても、

ギルゴールを

見つけることができませんでした。

もしやと思って、

夜になるまで温室の前で

待っていましたが、

大神官ともあろう方が、

何をしているのかと、

ギルゴールの吸血鬼の侍従に、

同情の眼差しを

向けられただけでした。

 

結局、大神官は、

ギルゴールを探すのを諦めて、

再びハーレムの中に入りましたが、

暗い遊歩道を歩いていると、

意外にも皇帝が見えました。

大神官は浮かれて

駆けつけようとしましたが、

彼女の横にいる人を見て

立ち止まりました。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain

f:id:myuieri:20210206071517p:plain

もしかして、

アトラクシー公爵は

公爵夫人に片思いをしていて、

彼女のハートを射止めるために

1日に10回以上、

「あなたに会いたかった」と

言ったのでしょうか。

それがうまくいったので、

ラナムンにもやらせようと

思ったのかも。

けれども、

そのような言葉を口にするのに

似つかわしくないラナムンに

同じことをさせたら、ラティルに

変に思われるのではないかと

考えた方が良かったかもしれません。

ラナムンは

その言葉を口にするのに

抵抗があったかもしれませんが

ラティルとサーナット卿が

イチャイチャしているのを

見てしまったことで、

勇気を出せたのかもしれません。

それなのに、

ラティルの反応が・・・

ラナムンが可哀そうだと思いました。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain