自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 629話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ラティルとラナムンの誕生パーティー

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629話 ギルゴールと百花の他に、アリタルのことを聞きに来たのは誰でしょうか?

◇もう一人の来訪者◇

尋常でない雰囲気を感じたのか、

他の者が武器を持って

飛び込んで来ました。

彼らは数え切れないほどの時間が

経過したにもかかわらず、

警戒心が強いままでした。

 

ギルゴールは、

彼らの警戒心が強くなったのは、

アリタルが神に背いたためなのか、

それとも、遊牧民として、

様々な国を彷徨っていたためなのか

気になりました。

 

放せ!

 

最も大柄な人が叫びました。

それから、ちょっとした口論も

ありました。

しかし、結局、彼らは、

ギルゴールと百花の間に来た

別の訪問者は、

神官のように見えたけれど、

一般の神官のようでなく、

小さな武器を持っていて、

顔がとても美しかった。

名前は知らせず、

自分を聖騎士団の議長だと

名乗ったと話してくれました。

 

ラティルが寝返りを打ったので

ギルゴールはアリタルの血族のことを

考えるのを止め、視線を落としました。

ギルゴールが熱心に梳いた髪の毛が

また乱れていました。

 

ギルゴールは

ラティルの頬を触りながら

眉をひそめました。 

 

◇大臣たちとの戦い◇

ダメです、陛下!

 

びっくり仰天した大臣1の叫び声に

ラティルは耳を

手で押さえそうになりました。

 

私も、今回の誕生日だけは

このまま何もしない訳には

いかないと思います。

 

と、大臣2は

比較的静かに話しましたが、

意見は大臣1と同じでした。

ラティルは頬杖をついて、

玉座の取っ手をトントン叩きました。

 

ラティルの誕生日が

間近に迫っていました。

彼女は、以前、計画したように、

今回の誕生日は、ラナムンと二人で

仲良く過ごすつもりでした。

他の側室たちに、

少し申し訳ない気もしましたが、

他の側室の誕生日の時も、

ラティルは、時間に余裕があれば

その側室のために、

一日、使っていました。

ラティルとラナムンは

誕生日が同じなので、

今回の誕生日に、自分が

ラナムンと一日を過ごすとしても、

側室たちは我慢できるだろうと

思いました。

 

ラティルは、

怪物たちが、あちこちで

少しずつ出没している。

まだタリウムの首都には

現れていないけれど、

いつ尖塔の鐘が鳴るか分からない。

だから、念のため、

大騒ぎしたくないと言って、

大臣たちの説得を試みました。

 

ラティルは、

側室たちの説得は想定内でしたが

大臣たちの説得は想定外でした。

 

彼らは、

だからこそ、パーティー

盛大に開かなければならない。

他の国に怪物が現れても、

依然としてタリウムは、

最も強大で強力な国であることを

皆に誇示しなければならない。

貴族たちに、

皇帝を立派に見せる機会を

与えなければならない。

彼らも皇帝と近づく機会が必要だ。

今、タリウムには

皇室が主催するパーティー

ほとんどないと、

一様にラティルの意見に反対しました。


ラティルは姿勢を変えて座り、

額をさらにしかめ、

アトラクシー公爵に

そっと目配せしました。

彼はラナムンの父親なので、

自分が彼と2人で

誕生日を静かに過ごしたいという

気持ちを

理解してくれると思いました。

 

ところが、彼は、

自分も一度は華やかなパーティー

必要だと思う。しかし、誕生日が

間近に迫っているのに、

何も準備していないので、

盛大なパーティは

今回も開くことができないだろうと

意外にも、

ラティルの肩を持ちませんでした。

 

ラティルは、裏切られた気分がして

しばらく何も言えませんでした。

アトラクシー公爵は、

ラティルに申し訳ないと思い、

そっと視線をそらしました。

しかし、彼は

皇帝の第一子の実父であるラナムンが

皇帝と共に盛大なパーティー

中心にいることを願いました。

二人で一緒に時間を過ごしても

誰もそれを知ることはない。

二人だけでデートするのは、

誕生日でなくてもいいと

思っていました。

 

ロルド宰相も、

皇帝がラナムンと一緒に

一日を過ごすのが嫌なので、

自分も皇帝の誕生日は

華やかなパーティを

開くべきだと思う。

皇帝の子供に、

プレゼントしたいという人も

多いだろうからと、

静かに過ごす誕生日に反対しました。

 

ラティルは大臣たちの意見を

一気に覆す方法を

一人で熱心に悩みましたが、

適当なアイデア

思い浮かびませんでした。

ラティルは15分間、

大臣たちと対抗しましたが、

結局、不満そうな様子で、

彼女の方が折れました。

◇休暇◇

落ち込んで執務室に戻る途中の

ラティルの後ろから、サーナット卿が

その時期に休暇に行くという

残念な言葉を口にしたので、

ラティルは驚いて、後ろを振り向き、

どこへ行くのかと尋ねました。

サーナット卿は、

メロシーの領地へ行ってくるつもりだと

淡々と答えました。

 

ラティルは、すぐに返事ができず、

少し経ってから、

自分の誕生日なのにと

消入りそうな声で抗議しました。

 

宮殿内において、二人の仲は、

知る人ぞ知るでしたが、

公式の恋人ではありませんでした。

だから、

ラティルの誕生日だからといって、

サーナット卿が

ここにいる義務はありませんでした。

 

ラティルは、

いつ行くのかと尋ねました。

サーナット卿は、

ラティルの誕生日の三日前に行って

誕生日の三日後に帰ってくると

答えました。

 

ラティルは、日程が巧妙だと

非難しましたが、

サーナット卿は、

わざとその日にしたと答え、

低い声で笑いました。

ラティルはさらにショックを受け、

執務室まで早足で歩きました。

 

ラティルが言ってしまうと、

侍従長は目を細めて

サーナット卿をチラッと見ながら

黙って休暇を使えばいいのにと

小言を言いました。

 

サーナット卿は静かに微笑むと、

ラティルの後に続きました。

◇末っ子の吸血鬼◇

ラティルの誕生日の3日前。

サーナット卿は休暇届を提出した後、

宮殿を出る前に、カルレインの住居に

しばらく立ち寄りました。

 

カルレインの部屋の中にいた

吸血鬼の傭兵たちは、

サーナット卿が扉を開けると、

一気に消えましたが、

彼が扉を閉めると、

再び、そっと戻って来て、

あちこちに座りました。

 

カルレインは、

サーナット卿が休暇を取る話を聞くと

眉を吊り上げ、

彼の顔を覗き込みながら、

この時期に休暇を取るのかと

尋ねました。

サーナット卿は、

少し考えることがあると

答えました。

サーナット卿の返事を聞いても、

カルレインは眉を下げませんでした。

 

彼は「考え事って?」と

聞き返しました。

しかし、サーナット卿は

黙ったまま、

笑ってばかりいました。

彼とラティルが、

初めて愛を交わそうとしていたのに

下女が入って来たため、

身を隠さなければならなかったこと。

その日の出来事により、

後日、ラナムンが

父親になったことなどが、

複合的に彼に衝撃を与えたけれど、

これを別の側室である

カルレインに話しても

何の役にも立たないと

思ったからでした。

 

しかし、カルレインは、

サーナット卿が休暇を取る理由が

ラティルのせいであることに

すぐに気づき、それを指摘しました。

サーナット卿は、

カルレインが、とても鋭いと

寂しそうに呟きました。

 

カルレインは、

騎士であるサーナット卿が、

まさか、皇帝のそばを離れることなど

考えていないだろうから、

側室になるかどうか、真剣に

考えてみるつもりなのではないかと

尋ねました。

 

サーナット卿は、その質問に

答えようとしましたが、

傭兵たちが自分の周りを囲んで

ぼんやりと眺めていると、

口をぎゅっと閉じました。

そして、冷たく睨みながら、

何を見物しているのかと

尋ねると、吸血鬼たちは

からかうような笑みを浮かべながら

またもや散らばりました。

 

カルレインの

侍従になりすましている

吸血鬼の傭兵デーモンは、

サーナット卿が末っ子だからと

彼をあからさまにからかいました。

サーナット卿は、

首を横に振りました。

とにかく彼が、

この500歳の吸血鬼たちの中で、

一番末っ子であることは確かでした。

 

サーナット卿は、

自分をからかおうと待機中の

傭兵を無視するために、

そんなことはないと思うけれど、

もし何かあったら、

すぐに連絡し欲しい、

自分はメロシーの領地で

両親と一緒にいるつもりだと

カルレインに頼みました。

カルレインは頷いて、

サーナット卿の肩を

2、3回叩きました。

◇気になる人◇

8月26日。

皇帝とラナムンの誕生日の午前中、

遠くない所で、思いがけず

爆竹の音が聞こえてきました。

ラナムンとアトラクシー公爵は

窓際に駆けつけました。

青い空に緋色の炎が

花のように広がりました。


アトラクシー公爵は、

どこかのバカが、夜に鳴らす爆竹を

今、鳴らしたようだと言って

舌打ちし、ソファーに座りました。

しかし、ソファーに座った公爵は

鏡の前に立ったラナムンの姿を

隅々まで観察すると、すぐに微笑み

 

とても美しい。

 

と褒め称えました。

そして、彼が皇帝と

並んで立っているのを見れば、

皆、ラナムンが未来の皇配であると

確信するだろう。

朝早くからラナムンを

訪ねてきた甲斐があると言いました。


ラナムンは鏡越しに

微笑んでいる父親を見ましたが、

ラナムンの表情に

変化はありませんでした。

 

アトラクシー公爵は手を下ろすと

すでに皇帝の妊娠は知る人ぞ知るだ。

少し安定した後に、

知らせた方が良かったと思うけれど

ラナムンが子供の実父だということも

知られている。

しかし、ロルド宰相を見て分かるように

ラナムンの養育権を奪いたいと思う人が

一人や二人ではないと、

ラナムンの住居へ来るや否や、

ずっと繰り返していた小言を

もう一度言いました。


それから、アトラクシー公爵は

ソファーから立ち上がると、

息子の後ろへ歩いて行き、

彼の肩を叩くと、

パーティー会場では、

ずっと皇帝のそばに

いなければならない。

皇帝と一心同体であるかのように

一緒にいるべきだ。

ラナムンが子供の実父であり、

未来の皇配であることを

皆に示さなければならないと

念を押しました。

 

ラナムンはこの話を、

すでに10回以上聞かされていたし、

あまりにも当たり前の話なので、

適当に聞き流していましたが、

ゲスターの方は気にする価値がないと

きっぱりと言いました。

 

アトラクシー公爵は

息子の自信に満足して頷きました。

ロルド宰相の息子は、

彼が見たところ、善良なだけで、

異性としての魅力は

大してないように見えました。

 

ところが、ラナムンが

むしろ気にすべきなのは、

皇帝の近衛騎士団長の方だと

サーナット卿のことに言及すると

アトラクシー公爵は

意外だと思いました。

彼は、

 

サーナット卿?

あの、赤毛のイケメン?

 

と尋ねました。

ラナムンは頷くと、

鏡に背を向けました。

そろそろ行く時間でした。

 

サーナット卿の話を

もう少し聞かせて、

なぜ? 何があったの?

 

アトラクシー公爵は

さらに尋ねましたが、

ラナムンは最後のボタンをかけて

扉の近くまで行くと、

この話は後でする。

まずは、皇帝のそばに

行かなければならないと言いました。

◇パーティー会場で◇

ラティルは、

いつもより少しヒラヒラして

不便だけれど、

はるかに優雅に見える身なりで

部屋の外へ出ました。

廊下に立っていた近衛騎士が

ラティルに近づき、

 

お連れいたします。

 

と声をかけました。

彼がサーナット卿でないため、

ラティルは少し落ち込みました。

 

なぜ、よりによって

自分の誕生日前後に

彼は休暇を取ったのか。

改めて、サーナット卿を

叱責したい気持ちが

ラティルに湧き起こりました。

しかし、毎日、苦労している中、

休暇に行った人を責めるのは

申し訳ないと思い、ラティルは

すぐに、そのような気持ちを消し去り

騎士の腕に自分の手を置きました。

 

皇帝陛下がいらっしゃいました!

 

パーティー会場が一望できる

メゾネットタイプのテラスに立つと、

声の良い役人が、

ホールで遊んでいる人々に向かって

叫びました。

話をしていた人々は

一斉に話すのを止めて、

ラティルに向かって挨拶をしました。

彼女は頭を上げてもいいと

手で合図をしました。

それから、階段を

下りようとしましたが、

いつから来ていたのか、

横からラナムンが、

そっと近づいて来ました

 

私がエスコートします、陛下。

 

ラナムンが目配せすると、

騎士は、すぐ後ろに退きました。

 

どうして他の側室はここにいなくて

ラナムンだけなのだろうか。

誕生日だから、

気を遣ってくれているの?

 

ラティルは不思議そうに

ラナムンの腕に手を添えました。

それから、そっとホール全体を

見回してみると、クラインが

メラディムと大神官に捕まり、

何か抗議しているのが見えました。

こちらへ来ようとして

捕まったようでした。

 

久しぶりにパーティーに参加した

タッシールは窓際にいて、

ラティルと目が合うと、

笑いながら細長いグラスを

持ち上げました。

ゲスターとカルレインは

どこに行ったのか見当たらず、

アニャはホールの隅で、

気まずそうな表情をしたり、

怒っているような表情をするのを

繰り返していました。

横に立っているギルゴールが

ニヤニヤ笑いながら

彼女を刺激しているようでした。

 

どうぞ。

 

ラナムンが囁きました。

ラティルは頷くと、彼と一緒に

ゆっくりと階段を下りて行きました。

その瞬間、頭の上で、

尋常ではない何かを感じました。

ラティルは、

それが何なのか確認する前に、

ラナムンを引き寄せました。

ラナムンもラティルを

保護しようとしましたが、

力に押されて、ラナムンが

ラティルの方に

ひっくり返りました。

 

ラナムンを抱き締めるのと

ほぼ同時に、ガラスが一斉に

割れる音が聞こえて来ました。

ラティルは、

ラナムンを抱きしめたまま

彼が立っていた場所を見ました。

ガラスのシャンデリアが

細かく砕け、階段の下に落ちて

転がっていました。

 

まただ。

 

ラティルはラナムンを

しっかり抱き締め、上を見ました。

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自分の愛する人

別の男と一緒に誕生日を祝われ、

しかも、その男との子供を妊娠し、

それに対するお祝いの言葉も

聞かされるなんて、

サーナット卿にとっては

地獄ではないでしょうか。

おそらく、他の側室たちも

多かれ少なかれ、

複雑な感情を抱いているはず。

それなのに、ラティルは、

サーナット卿が、この日を狙って

休暇を取得したことを怒り、

他の側室たちが

ラティルの近くにいないことを

不思議がるなんて、

傲慢だし、身勝手だと思いました。

ラティルは、

パーティーに出席していない

側室たちを恨むことなく、

出席してくれた側室たちに

感謝すべきだと思います。

でも、ラナムンの上に

ガラスを落としたのは

ゲスターだと思っているので

彼のことは恨んでもいいです。

 

ところで、

久しぶりに登場した捜査官のアニャ。

存在を忘れかけていました(^^;)

彼女は宮殿に来てから、

アニャドミスを助けるわけでもなく

時々、ラティルと絡む程度で

活躍する場はありませんでしたが、

彼女は、

アニャドミスが封印されたことを

知っているのでしょうか?

そういえば、

ゲスターの犠牲になった

アペラとネイトンは

どうしているのでしょうか?

アペラの他にも、

月楼から二人の下男が

ギルゴールに送られましたが、

その二人はどうなったのでしょうか。

 

月楼の王子は、

タッシールの対アニャドミス作戦の時に

自分の国へ帰りましたが、

もうタリウムへ戻って来ることは

ないのでしょうか。

 

アニャが登場したことで、

ちょこっと出て来て、

いなくなってしまった

登場人物のことが

気になってしまいました。

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