自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 628話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ラティルがギルゴールに言われたくないこと

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628話 ラティルがギルゴールを捕まえようとして屋根の上を飛び回っていたところを、下男に見られてしまいました。

◇皇帝らしくない◇

使用人は、

ラティルと目が合うや否や、

すぐに倒れました。

その後ろには、

ギルゴールが立っていました。

ラティルは、

ギルゴールを掴んでいたはずの手を

空中で、あちこち動かしてみました。

 

いつ、あそこに行ったの?


ラティルが呆れていると、

ギルゴールが近づいて来て、

彼女の手を下ろしてくれました。

 

ラティルは、

ギルゴールの胸ぐらを掴んでいて、

その手が払い退けられた感じも

しなかったのに、

ギルゴールがあそこにいたことに

面喰いましたが、ギルゴールは

返事をしませんでした。

 

ラティルは訳もなく、

空中で手を振りながら、

ギルゴールを見つめました。

彼はテラスの手すりまで行き、

そこに寄りかかると、眉をひそめながら

お嬢さんが自信満々なのは

知っているけれど、

もう少し気をつけて行動した方が

いいのではないかと忠告しました。

 

ラティルは、

意識していない時は、よく走れたと

反論すると、ギルゴールは、

意識した途端、すぐに

走れなくなったと指摘しました。

 

ラティルは、

彼が普通に小言を言う姿を見て、

彼の精神状態が少し良くなり、

それで戻って来たのかと、

ほのかな期待を抱きました。

 

ラティルは、

 

大丈夫かな?

 

と思いながら

そっと彼のそばに近づき、

並んで座って足を伸ばし、

 

怒りは少し解けた?

 

と頭を傾げながら尋ねました。

ギルゴールの精神は

崩壊していなさそうでした。

 

ラティルの質問に

ギルゴールは目をパチパチさせながら

自分はお嬢さんに怒ったことがないと

答え、ラティルの額に

小さなハートを描きながら笑いました。

そして、

なぜそんなことを聞くのかと

尋ねました。

ラティルは訳もなく手を上げて

額を擦ると、

怒っていないにしては、

彼の姿が見えなかったし、

側室の集まりにも出なかったからと

答えました。

 

ギルゴールは、

自分がそんな所に出て欲しいのかと

尋ねると、

ラティルは肩をすくめました。

ギルゴールが出席すると、

他の側室たちは、

気分を悪くするかもしれませんが

出席しなければ、

ラティルが気になりました。

 

ギルゴールは、

自分はそういう所に

行くべきではないと思うと、

今度はラティルの腕に

ハートを描きながら言いました。

 

ラティルは、

彼がそうしたいなら、好きなように

させておくことにしました。

ラティルも、

ギルゴールが側室たちの集まりに

きちんと参加する姿が

想像できないのは同じでした。

ラティルがギルゴールに望む

最も現実的で適度なレベルは、

百花の首を

抜いてしまわない程度でした。

 

しかし、ラティルが

そう考えるや否や、ギルゴールは、

あの下男は始末した方がいいと言って

大股で下男のいる所まで歩いて行き、

倒れた下男を片手で持ち上げました。

額と腕にハートを描いてくれた

優しい男は瞬く間に消えました。

ラティルは、

ギルゴールの腕をつかんで、

彼を止めました。

ギルゴールは下男を放さないまま、

始末した方がいいと勧めました。

 

ラティルは、

この人が何をしたのかと尋ねると、

ギルゴールは、

お嬢さんを見たからと答えました。

ラティルは首を横に振り、

腕を軽く振りながら、

敵を始末する時は自分も迷わない。

しかし、この人は、

ただ自分の仕事をしていて、

たまたま自分たちを見ただけだと

言いました。

 

ギルゴールはラティルが腕を振ると、

それに合わせて、

いたずらに体を揺すりました。

少しもラティルの話を

真剣に聞いている様子は

ありませんでした。

 

ラティルは、

彼が怒っていないという言葉が

嘘であることに気づきました。

彼は相変わらず怒っていました。

 

ラティルが眉をひそめると、

ギルゴールは下男を下に置きながら

今は彼は敵ではないけれど、

このことで驚いて、

聖騎士たちにお嬢さんの話を

するかもしれない。

そうしたら敵になるかもしれないと

言いました。

 

しかし、ラティルは、

この下男は、自分たちを

少し見ただけで、1秒も経たないうちに

ギルゴールが気絶させたので、

幻を見たと思うだろうと

主張しました。

 

しかし、ギルゴールは、

世の中がすべて有利なように

回るわけではないと言うと

下男の背中を踏みました。

ラティルは彼の足を叩いて止めました。

しかし、ギルゴールは

繰り返し背中を踏み、

ラティルはそのたびに

ギルゴールの足を叩きました。

 

ギルゴールは軽く踏む程度でしたが、

ラティルは一瞬、

ギルゴールが足に力を入れて

下男の命を奪うのではないかと

心配になりました。

 

そのようにして

ラティルとギルゴールが

気絶した下男の周りを

何周か回っているうちに、

ラティルは徐々に

怒りがこみ上げてきました。

その怒りを

自由に表に出せないことで、

より一層、腹が立ちました。

 

そして40周程、回った頃、

ラティルは我慢できなくなり、

なぜ、自分の言うことを

聞かないのかと尋ねました。

ギルゴールは、

一人でのんびりと笑いながら

お嬢さんも自分の言うことを

聞かないではないかと

言い返しました。

 

ラティルは、

ギルゴールが、お話にならないことを

しようとするから止めているだけ。

ギルゴールが、

サンドイッチを食べるか、

白いパンを食べるかで

悩んでいるのなら、

ギルゴールの言うことを聞いてあげた。

しかし、今、ギルゴールは

敵でもない弱い人の命を

奪おうとしていると非難すると

誰かが通り過ぎる音がしたので、

ラティルは口を閉じて

振り返りました。

そしてまた前を見ると、

ギルゴールはラティルのそばに

立っていました。

 

ラティルが驚く暇もなく、

彼は腰を屈めて

ラティルと目を見合わせると、

何が違うのかと、

嘲弄するような声で尋ねました。

ラティルは目を見開き、

ギルゴールに負けないように

彼を睨み続けました。

ギルゴールは瞬きもせずに

ラティルを見下ろしながら

笑っていました。

 

その、にこやかな笑顔を

しばらく見ていましたが、

ついにラティルは、

 

勝手なことをするなら、

どうして側室になったのか。

さっさと出て行って

好きなように生きなさい!

 

と怒って叫んでしまいました。

 

私に、

人間と仲良くしろと言うのか?

 

誰かの命を奪わずに

留まっていることが、

そんなに難しいことなの?

 

話を終えるや否や、ラティルは

ギルゴールが、また消えたことに

気づきました。

 

まさか、側室を辞めろと言ったから

本当に辞めるの?

 

ラティルは歯ぎしりしながら

周囲を見回しました。  

遠く離れた屋根の上を

ギルゴールが走って行きました。 

ラティルは、

その後ろ姿を睨みつけていましたが

我慢できなくなり、

屋根から飛び降りて、

ギルゴールのいる方向に

速く走って行きました。

 

ほとんどの宮殿の建物は高いので、

ラティルは屋根の上を

走り回るのが大変でした。

しかし、屋根の上を

走ることができなければ、

安全な道を

走ればいいだけのことでした。

しかし、このようにラティルが

追いかけてくるのも嫌なのか、

ギルゴールは屋根の上を

ウサギのように走り回り、

チラッと下を見下ろすと、

プッと笑って速度を上げました。

 

それを見たラティルは

一層、悲しくなりました。

なぜ、あのような者がいるのかと

呆れました。

 

そして、ラティルは、

自分が屋根の上まで

付いて来れないと思って

ギルゴールは嘲笑っているのだと

思いました。

怒ったラティルは、

必ずギルゴールを捕まえると誓って

上だけを見て走り、

 

あなたは、何かあったら

一人で逃げる卑怯な男だ!

 

と叫びました。

しかし、いくら走っても

距離が縮まらないので、

ラティルはギルゴールに向かって

 

頭がネズミの糞みたいな奴だ!

 

と大声で叫びました。

 

ギルゴールが

ラティルを振り返りながら、

プッと嘲笑ったのを思い出すと

彼女は涙が自然とこぼれて来て、

 

あなたは、

ネズミの糞ほどの悪い奴だ!

ネズミの丸い糞だ!

 

と罵倒すると、ラティルは

誰かにさっと持ち上げられて、

グルッと一周しました。

そして、クルクル回った後、

床に立って振り返ると、

後ろにギルゴールが立っていました。

 

え?

 

ラティルは、先程、

ギルゴールが走っていた

屋根の上を見ました。

誰もいませんでした。

後ろを見ると、

ギルゴールがため息をついて、

ラティルを複雑な目で

見つめていました。

 

あれ?

 

ラティルが二つの方向を

交互に見ていると、

ギルゴールはラティルの口元を

拭いてあげるふりをしながら

皇帝が、そんな言葉を

口にしているところを

想像してみろと言いました。

 

そしてギルゴールは手袋を脱いで

ポケットに入れると、

ラティルの目の周りの細かい涙まで

両手で丁寧に拭い、舌打ちすると、

誰かさんは赤ちゃんではないと

思っていたけれど、

こんなことで、

赤ちゃんみたいに振舞うなんてと

ぼやきました。

 

無礼な! 誰が赤ちゃんだって!

 

ラティルはカッとなって

叫びましたが、ギルゴールが

髭が豊かなシャレー侯爵を

赤ちゃんと呼び、

年齢が推定できない

メラディムのことも、

赤ちゃんと呼んだことを思い出して

口をつぐみました。

 

ギルゴールは、

ラティルが泣いたために

少しむくんだ目を見ると、

目元を撫でながら舌打ちをし、

フナの王様に似ていると言いました。

 

その言葉に

ショックを受けたラティルは

ギルゴールを見つめ、

彼の腕を振り払うと、

ギルゴールは本当に性格が悪い。

どうして、

喧嘩して少し腹が立っただけで

逃げるのか。

話をしている間に怒りが解けて

仲直りだってできると言いました。

 

しかし、ギルゴールは

ラティルの怒りを

聞き流しているような表情で、

 

そうそう、私が悪い、私が悪いです。

 

と返事をしました。

ラティルは、

さらに怒りを露わにしました。

しかし、ラティルは口を開けても

言葉を吐くことができないでいると、

ギルゴールは眉をつり上げて、

 

なぜ怒るのか。お嬢さんが先に

側室を辞めろと言ったから

辞めようとしたのに、

追いかけて来て、

ネズミの糞だとか鳥の糞だとか、

ああ、汚い。

 

と抗議すると、ラティルは、

 

鳥の糞の話はしていません!

 

と反論しました。

 

ラティルは、

さらに反論しようとしましたが、

しばらく考えた後に、

側室を止めろと言ったのは

腹立ちまぎれの言葉で、

本気ではなかったと謝りました。

 

そして、ラティルは

しばらく自責した後、

ギルゴールを横目で見ました。

ラティルはプライドを捨てて

謝りましたが、ギルゴールは笑顔で

ラティルを見つめていました。

そして目が合うと、明るい声で

 

ああ、可愛いです。

 

と言いました。

ラティルが口元の両端を

下げたにもかかわらず、

ギルゴールは笑っているだけでした。

ラティルは、ギルゴールの両頬を

ギュッとつねって

伸ばしたい衝動に駆られました。

こちらは過ちを認めているのに、

彼が自分を見下すように

笑ってばかりいると、

またもや腹が立ちました。

そんな中でも、

自分がギルゴールの精神状態が

無事かどうかを確認していることに

悔しさを覚えました。

しかし、ギルゴールが

ラティルのお腹の上に手を乗せて

 

お父さんは、誰ですか?

 

と聞くと、

ラティルの目から力が抜けました。

以前、ギルゴールは、

ラティルの偽妊娠を

あっけなく見抜いたように、

今、ラティルが妊娠中であることを

すぐに気づいたようでした。

ラティルは、

恥ずかしいのを隠しながら、

ラナムンだと答えました。

 

それを聞いたギルゴールは、

ラティルのお腹の周りを

何度か撫でて腰を伸ばしました。

それから、ため息をつきながら、


私は、一体お嬢さんが

何を考えて生きているのか

分からない。お嬢さんは、

ちょっと性格が変だと思う。

 

と呟きました。

その言葉は、まさにラティルが

ギルゴールに言いたいことなのに、

当の本人に、

そんなことを言われて呆れたラティルは

ついに我慢できなくなって、

彼の頬を痛くない程度に

噛んでしまいました。

◇他に誰が来たの?◇

ギルゴールは眠っている

ラティルの腕を撫でました。

気絶させたまま置いて来た下男を

すぐにでも処理しに

行きたかったけれど、

ラティルがネズミの糞、鳥の糞と

叫んでまで追いかけて来た

彼女の誠意を思い出したので、

まずは、

そのままにしておくことにしました。

 

変な人間だ。

 

ギルゴールはラティルの頬を

押しながら笑いました。

彼の顔色を窺っているようでも、

結果だけを見れば、

自分勝手にしているようだし、

冷静な性格のようでも、

柔らかいパンのような面もありました。

アリタルのような

話し方をするかと思えば、

アリタルと全く違うように

話したりもしました。

ギルゴールは、

ラティルの髪の間に手を入れて、

何度も後ろに流しました。


実はギルゴールは、

留守をしていた数日間

百花が会って来たという

アリタルの血族を

久しぶりに訪ねていました。

彼らは、神の祝福を受けて

あちこちを彷徨う

遊牧民になっていました。

 

彼らは、

ギルゴールが誰だか全く気づかず、

最近、アリタルについて

聞かれることが多いと言って

笑いました。

ギルゴールは、彼らに

アリタルと似ている部分が

少しでもあるか探っていましたが、

「多い」という言葉が気になりました。

 

ギルゴールは、

聖騎士団長と自分以外に、

他の誰が来たのかと尋ねましたが

血族は返事の代わりに

温めたヤギの乳を渡して

立ち上がりました。

ギルゴールは

その場を離れようとする、

その血族の手首を掴み、

 

答えてから行かなくちゃ。

 

と言いました。

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妊娠しているのに、必死で

ギルゴールを追いかけるラティル。

まだ妊娠初期で、

流産の危険があるのにと

前話でも思いましたが

ラティルは途中まで覚醒して、

体に穴が開いても、

自ら回復することができるくらい

丈夫な体になっているので、

ちょっとやそっとのことでは

流産しないのかもしれないと

思いました。

 

ラティルは皇帝なので、

誰もが彼女を敬い、彼女の言うことを

聞かなければいけないと、

ラティルは思っているけれど、

ギルゴールは、

ラティルを皇帝として見ていないし

今まで自由気ままに生きて来たので、

ラティルの機嫌を取ろうとしないし

自分が気に入らなければ

彼女の言うことを聞くことも

ないのだと思います。

そのように二人の感覚が

ズレているせいで、

ギルゴールが怒っていなくても

ラティルには、

怒っているように見えるのかも

しれません。

ギルゴールが本当に怒っていたら

ラティルが汚い言葉を吐いたことを

戒めてくれたり、自分の手で

ラティルの涙を拭ってあげたりは

しないと思います。

 

ところで、

アリタルのことを聞きに来た、

もう一人の人って、

議長だと思いますが、

もし、彼だったら、

また良からぬことを

考えているのではないかと心配です。

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