自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 657話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 国務会議でのラティルの提案

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657話 先皇后と乳母は、ラティルの元へ子供を連れて来ましたが・・・

◇赤ちゃんの名前◇

ラティルの目には

赤ん坊の額だけが見え、

子供の顔が、

ラナムンに似ているところは

見えず、額の模様だけが

目に入りました。

その子供は自分の子供ではなく、

アニャドミスの生まれ変わりだと

考えていました。

 

陛下・・・

 

乳母の瞳が揺れると、

ラティルは無理矢理、

手を差し出しました。

乳母は安心して、

すぐに赤ちゃんを手渡しました。

ラティルは

赤ちゃんを抱きしめましたが、

髪の毛が、腕に軽く触れるだけで

鳥肌が立ちました

 

それに気づいた皇后は、

自然にラティルから

赤ちゃんを受取りながら、

名前を何にするつもりなのかと

尋ねました。

ラティルは、

すぐに布団の中に入ると、

少し考えてみる。

きちんと付けてあげなければ

ならないと答えましたが、

今、思い浮かぶ名前は、

アニャ、ドミス、 アニャドミスの

3つだけでした。

◇隔たり◇

三日ほど、ラティルは、

わざと何もせずに

ベッドでゆっくり休みました。

この途方もない出来事に取り組んで

勝利するためには、

最大限、頭を空にして

休息しなければなりませんでした。

 

レアンを推す大臣たちを抑え込み

自分と敵対する運命を持って生まれた

最大の敵の転生をどうすべきかも

考えなければならないし、

側室たちの中で誰を皇配にすべきか、

皇配にならなかった側室たちを

どうやって管理すればいいのかも

悩まなければなりませんでした。

 

ラティルは、

単に狂っていると思っていた

ギルゴールに、

恐ろしい過去があるということを

知りました。

カルレインも、

苦しい過去を持っていました。

クラインはラティルのために

自分の魂を賭け、他の側室たちも、

全員、ラティルと

複雑に絡み合っていました。

ラティルは以前のように、

側室たちを、

大臣たちの視線を引き付けるための

政治的利用の対象とは

考えにくくなりました。

 

そうしているうちに、

ラティルは幻想の中で見た

ギルゴールのことが

しきりに思い出されたので、

そっと温室を訪ねてみました。

本来なら、

赤ちゃんを見に行くべきだと

思いましたが、

そちらには、

まだ足が向きませんでした。

 

ラティルは、

乳母もいるし、宮医の助手も

付いているからと、

無理矢理、肯定的なことを考えて

ギルゴールの温室へ向かいました。

 

ラティルが温室の中に入るや否や、

ザイオールが駆け寄って来て、

 

陛下!本当にお久しぶりです!

とても嬉しいです!

 

と感激に満ちた声で挨拶しました。

 

ラティルは、

自分たちはこんなに仲が良かったのかと

目元を拭く振りをしながら

冗談を言うと、ザイオールは、

ただでさえ、

ギルゴールの性質が悪いのに

ラティルが意識を失っている間、

なおさら・・・

と言いかけたところで、

話すのを止めて逃げました。

ギルゴールの手が、

ザイオールのいた場所を

掠めるように通り過ぎました。

ギルゴールは、空中で

手を泳がせながら、

彼は日に日に逃げ足が早くなると

文句を言って、舌打ちをしました。 

そして、ラティルがギルゴールに

いつ来たのかと聞く前に、

彼女の腰を抱きました。

ラティルは反射的に

彼の手の甲を、

そっと、つねりました。

ギルゴールは、

寂しそうなふりをしながら、

自分に会いに来たのではないかと

尋ねました。


ラティルは、

アリタルの記憶の中の

凄然としたギルゴールを見た後で

ヘラヘラ笑うギルゴールを見ると、

そわそわしました。

凄然としたギルゴールを見た時も

ずっと考えていましたが、

今のギルゴールと昔のギルゴールは

本当に別人のようでした。

彼を慰めに来たのに、

へらへら笑う姿を見ると、

何を慰めればいいのか分からず

言葉に詰まりました。

 

ギルゴールは、

しきりにラティルが

自分の目を見つめると、

より強く腰を抱き締め、

自分の方へ引き寄せながら

どうしたのかと尋ねました。

ラティルは

ギルゴールの胸に抱かれながら、

自分でも気づかないうちに、

 

どこにも異常がないね。

 

と思わず、

口に出してしまいました。

 

何が?

 

と聞き返すギルゴールに、

ラティルは、

しまったと思いましたが、

アニャドミスが

自分の子供として生まれ、

カルレインから、

ギルゴールが一言も喋らないと

聞いて、ギルゴールも

ひどくショックを受けたと思ったと

素直に打ち明けました。

しかし、

アリタルのことがあるので、

その後は、

何も言いませんでした。

 

以前、テラスで、ラティルは、

アリタルがギルゴールのために

去ったことを彼に話しましたが、

ギルゴールは、とぼけて

受け流しました。

一度、そうされると、

またその話を持ち出すのは

大変でした。

 

ギルゴールは、

ラティルの髪の毛を

噛むふりをしながら笑うと、

衝撃を受けるようなことが

何かあるのか。難しくないと

言いました。

 

ラティルは、

 

難しくないって?

 

と聞き返すと、ギルゴールは

普通に育てればいい。

お弟子さんの赤ちゃんだからと

答えました。

 

ラティルは、

それができないと抗議すると、

ギルゴールは、

赤ちゃんが、アニャドミスの

生まれ変わりだからかと

尋ねました。


ラティルは頷くと、

ギルゴールの指を軽く握りながら

過去が繰り返されているので

赤ちゃんが、セルのようになったら

どうしたらいいのかと呟きました。


ラティルは、

アリタルがセルと戦っていた場面を

覚えていました。

アリタルは、

十分にセルに勝つことができたのに

わざとセルに負けました。

この勝敗までが

繰り返されると思ったからでした。

そして、

アリタルによって作られた足枷は、

彼女の生まれ変わりたちが

代々受け継いで来ました。

 

ラティルは、

すぐにギルゴールの顔色を窺いました。

彼は、

自分の子供たちの話をするのを

嫌がっていたので、

彼の反応が心配でした。

過去のギルゴールは、

とても優しい男だったということを

知りましたが、今の彼は

その優しい聖騎士では

ありませんでした。

そして、セルの名前が出ると、

やはりギルゴールの瞳が揺れました。

ラティルは、

彼の精神が崩壊する前に、

素早く両手で彼の顔を包み込み、

食い入るように目を合わせました。

ギルゴールは、

子供がアニャドミスのように

変わる頃には、

自分が始末してやると

笑顔で囁きました。

ラティルが、

 

始末?

 

と聞き返すと、ギルゴールは

お嬢さんが見ていない所で

始末するというのはどうだろうか。

その頃になると、

大きくなっているから

罪悪感もないと言いました。

しかし、ラティルが考える前に

 

ダメ!

 

と先に返事が出ました。

ラティルは、

あの子の顔を

見たくないこととは別に、

あの子が死ぬことも

望んでいませんでした。

しかし、これでいいのだろうか?

アリタルは子供を助けるために

このようなことをしたけれど

子供を助けようとする選択は

正しいのだろうか?

しかし、アリタルは

死んだ子供を助けたけれど、

ラティルは、生きている子供を

守ろうとしていました。

ギルゴールは、

 

あの赤ちゃんが嫌いなのに

どうして?

 

と尋ねました。

ラティルは、

嫌いでも自分の子供だからと

答えました。

しかし、ギルゴールは、

あの子は、

赤ちゃんではないかもしれないと

ラティルの耳元を触りながら

囁きました。

彼の態度は、まるで悪魔が

人を悪い方向に導くようでした。

 

その言葉を聞いたラティルは

昔の優しいギルゴールが

すでに消えたということを

改めて実感しました。

数年間、アリタルの記憶の中で

昔のギルゴールを見てきたせいか。

今日は特に、

二つのギルゴールの隔たりを

はっきり感じました。

彼を元の姿に戻らせることが

できるのだろうかと、

ラティルは疑問に思いました。

 

彼に会いたくて来たけれど、

実際に会うと、

むしろ心が混乱してしまいました。

ラティルは、

 

もう帰る。

 

と告げると、すぐに背を向けました。

 

ギルゴールは、

遊んで行かないのかと

聞きましたが、ラティルは

後で来ると答えました。

◇ラティルの提案◇

翌朝、ラティルは

国務会議を開くよう指示しましたが

自分が参加するという話は

しませんでした。

ラティルは、そうしておいて、

会議が始まって15分ぐらい過ぎた頃、

いきなり扉を開けて

会議室に入りました。

皇帝が来ることを知らずに、

言い争いをしていた大臣たちは

驚いて、同時に「陛下!」と

叫びました。

 

特に喜んだのは

アトラクシー公爵で、彼は、

もう歩き回っても大丈夫なのかと

叫びました。

ラティルは、

自分は特別なので、

気を失っている間も、常に元気だったと

玉座に座りながら、

わざと傲慢な口調で話しました。

 

大臣たちの何人かは

眉をひそめましたが、

反論することはできませんでした。

何ヶ月もの間、意識を失って

食べたり飲んだりせずに、

あれだけ元気だというのは、

皇帝の凄さの証だったからでした。

 

ラティルは、

そんな大臣たちを見ながら、

来る途中、

面白い話をしていたようだけれど

そのまま続けるように。

自分は、まだ頭がいっぱいなので

しばらく話を聞いていると

指示しました。

 

大臣たちは、ラティルが来るまで

レアンに関することについて

言及していました。

何人かの気の利く大臣たちは、

皇帝に騙されたことに気づきました。

皇帝は、大臣たちが

皇配と臨時後継者問題で

言い争うのを見て倒れ、

意識を失いました。

だから、

皇帝が最初から会議に参加すれば、

しばらくは、皇帝の顔色を窺い、

その話題を持ち出すことは

ありませんでした。

しかし、皇帝は、

大臣たちが率直に行動することを

望んでいました。

だから、彼女は後から

登場したのでした。

ロルド宰相は、

皇帝が15分間、扉の外で

大臣たちが言い争う声を

全て聞いていたと確信しました。

 

しばらく、大臣たちは、

互いに見つめ合いましたが

今になって話題を変えることは

できませんでした。

結局、彼らは、

話の続きを始めました。

 

8カ月近くも経ったのに、

依然として彼らの話は、

ラティルが意識を失う前と

ほとんど変わりませんでした。

ラティルを支持する大臣たちは、

赤ん坊の父親であるラナムンを

皇配にすべきだと主張し、

別の大臣たちは、

ラナムンは対抗者で、危険だから、

他の側室を皇配にすべきだとか、

まず、赤ちゃんを後継者にすべきだ

などと主張しました。

一方、レアンの支持者は、

彼は長い間、

皇太子教育を受けて来たので

緊急事態が発生した場合、

レアンを自宅の監禁から

解放するような措置を

取るべきだと主張しました。

ラティルは首を傾げながら

人々に話すよう促しました。

 

大臣たちは騒ぎながらも、

皇帝が、

また気を失うのではないかと

彼女の顔色を窺いました。

しかし、ラティルは

これまで以上に健康そうに見えました。

何人かの大臣たちは、

その神秘的な姿に

訳もなく背筋がぞっとしました。

 

大臣たちは30分程、

騒いでいましたが、

皇帝が一言も言わずに

自分たちをじっと見つめていると、

皆、徐々に負担を感じ始めました。

大臣たちが静かになると、

ラティルはにっこり笑いながら

大臣たちの言う通りだと言いました。

 

大臣たちは、

皇帝が即位した時に、

その言葉の最後に

爆弾発言をしたことを思い出し

反射的に固まりました。

 

しかし、ラティルは、

長い間気絶していたので、

色々と感じたことが多い。

皇配も必要だし、後継者も必要だ。

万が一に備えて代理人も必要だと

以前とは違い、

意外と素直に話をしました。

大臣たちは、

皇帝が私的な感情を抑えて、

もう少し広い目で

状況を見ようとしているのかと

少し期待しました。

 

ところがラティルは、

自分が、また意識を失ったり、

他の用事で、急に席を外しても、

大臣たちが何を主張したのか

確認できればと思う。

だから、自分が後で確認できるよう

レアン皇子を呼んでくることを

願う人たちの名簿を作って、

提出してもらえないか。

それを詳しく見て、誰が自分を、

こんなに心配してくれるのか

確認してみると言いました。


ラティルは微笑んでいましたが、

レアンについて言及した大臣たちは

同時に静かになりました。

言葉で言うのと、

公式に名簿を作って差し出すのとでは

重みが全く違いました。

下手をすると、

皇帝に反対するレアンの仲間として

完全に釘を刺されるかも

しれませんでした。

 

今、レアンについて

言及する人々の中には、

彼の支持者ではなく

中立の立場の人も多く、

彼らは、本当に

レアンの頭脳と能力を信じていたので

もしもの時のために、レアンについて

言及していただけでした。

それなのに、最初から

リストに名前を載せられたら

抜き差しならない

レアン皇子支持者に

なってしまうと思いました。

それに皇帝が、

その名簿で何をするか

誰も知りませんでした。

 

大臣たちは、

皇帝の狙いを知り、沈黙しました。

何人かの大臣たちは

皇帝が意識を失っていたことすら、

もしかして、皇帝が

レアンの名前を挙げる人々を

選び出すために、

わざと罠を仕掛けたのではないかと

疑いました。

 

ラティルは、

なぜ誰も話さないのか。

自分の意見が今一つかと催促すると

レアン支持者の表情は

暗くなりました。

 

皇帝がいきなり

会議に参加するというので、

また気を失うのではないかと

心配していた侍従長は、

あえて笑いを隠しませんでした。

◇議長の来訪◇

ひとまず、レアン支持者たちを

静かにさせたラティルは安堵し、

数ヵ月ぶりに

執務室へ歩いて行きました。

レアン支持者たちが、

また新たな手を見出してくることは

分かっていましたが

名乗りを上げる覚悟がない限り、

とりあえず、口を閉ざしているだろうと

思いました。

 

よくできました。


シャレー侯爵が

笑いながら言いました。

ラティルも彼に笑いかけようとした時

秘書が中に入って来て、

聖騎士議長の来訪を告げました。

 

彼が、赤ちゃんの誕生を

祝福したいと言っていると聞いた

ラティルは、

机に座ろうとして、

そのまま固まりました。

 

議長が?しかも祝福?

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ラティルはギルゴールが

昔と違って優しくないと

思っていますが、

ギルゴールは、

ダガ公爵の陰謀で

閉じ込められたクラインを

助けてくれたし、

どこかへ行ってしまった時でも

ラティルが危機に陥れば、

どこからともなく現れて

助けてくれたり、

泣いている赤ちゃんをあやしたりと

性格はひねくれて、

おかしくなっているけれど、

元の優しさは健在だと思います。

彼はアリタルへの想いを

押し殺していた時のように、

自分の感情を表に出さないように

しているだけだと思います。

 

大臣たちを、

上手くやり込めたラティル。

彼女は、帝王教育を

あまり学んでいなくても、

皇帝としての才覚は

備えていると思います。

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