自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 658話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ラティルの言葉に驚く議長

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658話 議長がラティルの子供の祝福をしにやって来ました。

◇他の選択◇

部屋の中に入って来た議長は

ラティルに、

久しぶりだと挨拶をした後、

ラティルの具合が悪いと

聞いていたけれど、

とても元気そうで本当に良かったと

温かい声で話しました。

ラティルは、議長が来た理由は

自分の赤ちゃんを祝福するためだと

聞いたと告げると、彼は、

長い間待っていた赤ちゃんだからと

両腕を広げて優しく話しました。

そして、ラティルに近づくと、

 

陛下も、私も。

 

と静かに付け加えました。 

ラティルは

議長に誰かを祝福する力が

あるのかと、

笑顔を保ちながら尋ねました。

 

いつもラティルは

議長が腹黒な人だと思っていました。

今でも、その評価は

変わりませんでしたが、

アリタルとシピサと一緒に

3人で過ごした時代の記憶が

できたせいか、以前ほど

彼が苦手ではなくなりました。

少なくともアリタルは

議長を怪しい者ではなく、

本当に友達だと思っていました。

 

議長は目尻が曲がるほど笑って

 

もちろん。

 

と答えると、広い執務室を見回し

赤ちゃんはどこにいるのかと

尋ねました。

ラティルは、

自分の部屋にいるだろうと

淡々と答えると、侍従を手招きし、

議長に椅子を持って来させました。

侍従が出て行くと、

議長は椅子に座りながら、

赤ちゃんを見ることができるかと

尋ねました。ラティルは、

 

ダメだ。

 

と即答しました。

議長は、ラティルに似ていても

ラナムンに似ていても

とても愛らしいと思うと言って

再度、ラティルに頼みましたが

彼女は何も考えずに首を横に振ると

議長が来た理由を尋ねました。

 

議長は、祝福しに来たと答えると、

ラティルは、

自分を祝福するように。

代わりに伝えておくからと言うと

議長は微妙な表情を浮かべました。

ラティルと議長は無言のまま、

数秒間、互いに見つめ合いました。

そして、ついに議長は、

昔、最初のロードが

大神殿の地下で見た、

 

最初の選択は繰り返される。

罪が大きいと、一度の人生で

償うことはできない。

 

という言葉を、彼女が教えてくれたと

先に口を開きました。

 

それに続いてラティルが、

 

この場に存在するが存在しない人に

機会を与える。

 

と言うと、議長は言葉を止め、

眉をひそめました。

彼は本当に驚いた表情でした。

しばらく口をポカンと開けて

ラティルを見つめた後に、

笑い出しました。

それから議長は、

皇帝はいつも自分を驚かせる。

本当に素晴らしい。

本当にすごいと喜びました。

ラティルは、

偏見かもしれないけれど、

議長が過剰に喜ぶ姿が

むしろ気になりました。

 

議長は両手を握り締め、

行儀よく膝の上に置くと、

それならば、

長々と説明する必要もないだろう。

皇帝は予言に出てきた

二度目の機会を持つ人かもしれないと

言うと、

 

そうでしょう?

 

と確認しました。

 

たぶん。

 

と、ラティルはわざと

曖昧に答えました。

 

議長は、

その一節を解釈するために、

本当に一生をかけた。

色々、試してみればいいのだけれど

残念ながら、

ロードは本当に強力な存在だったので

勝手に試してみることができなかったと

話しました。

 

ラティルは、

それにしては、あまりにも

頻繁に現れたと皮肉を言うと、

議長は、ラティルの言葉を気にせず、

自分の言葉を続けました。

 

彼は、

完全な始まりは終わりと繋がっている

という部分は、2回目の機会を持つ人が

アリタルが受けた最初の選択肢を

再び受けることになると解釈している。

もちろん今回は、

他の選択をしなければならないだろう。

同じ選択をしたところで、

また呪いが

繰り返されるだけだからと話しました。

 

ラティルは、

やはり議長は、

祝福をしに来たのではないと思い、

それが祝福なのかと尋ねました。

しかし、議長はそれには答えず、

アリタルは最初の選択として、

子供のために死ぬことを選んだ。

それならば、皇帝は

別の選択をしなければならないと

提案しました。

それから、

しばらく呼吸を整えた議長は

子供の命を奪って皇帝が生きる選択だと

意味深長に付け加えました。

 

ラティルは頬杖をついて

議長を見ていましたが、

腕を捻りそうになりました。

彼女は眉をつり上げ、

決して祝福ではないと非難しました。

しかし、議長は

皇帝にとっては祝福かもしれない。

皇帝が生きられる道だし、

呪いも解けると、平然と答えました。


ラティルは姿勢を直して座りました。

顔には出しませんでしたが

彼の言葉は、かなりの衝撃でした。

それでも、ラティルは

議長の言ったことも、

呪いを解く方法かもしれないと

漠然と考えてみました。

しかし、ギルゴールに言ったように·

ラティルは子供が嫌なだけで、

命を奪いたいわけでは

ありませんでした。

 

議長は、

覚醒したロードには子供がいなかった。 

だから、こんな機会が

来ることはなかったと、

昔のことを思い出すように

呟きました。

 

ラティルはアリタルの目を通して見た

柱を思い浮かべました。

そして、その分かりにくい言葉と

アリタルの衝撃を思い出しました。

アリタルは、その言葉を

それなりに解釈しましたが、

彼女の解釈にも

多くの誤りがありました。

 

アリタルは子供を助けることが

繰り返されると言いましたが、

あえて子供を生かさなくても

覚醒は可能でした。

ラティルは、辛うじて

議長の言葉に反論する余地を

見つけ出しました。

 

ラティルは、

アリタルは何度も選択をした。

セルの手によって死ぬのは

アリタルが最後にした選択だった。

しかし、悲劇は

それ以前から続いていた。

議長は、それを知っているはずだと

指摘しました。

議長は、知っていると

素直に認めました。

 

ラティルは、

それなのに、

まだ何もしていない子供の

命を奪うなんて、

聖騎士を自任する人が

言うことではないと非難しました。

 

議長は、

アリタルの最初の選択は、

死んだ子供を

生き返らせることだった。

皇帝は、

そこから始めたいということかと

尋ねました。

議長の質問に、

ラティルは言葉が詰まりました。

 

議長は、

どうせ皇帝の子供は、

皇帝の命を奪おうとするだろうと

言うと、ラティルは、

そうならないかもしれないと

反論しました。

しかし、議長は、

ギルゴールを見れば分かる。

あれだけ強くても

運命に振り回されていると

言い返しました。

 

ラティルは、今すぐ議長を

追い出したくなりましたが、

彼を追い出したからといって

この問題が解決されるわけでは

ありませんでした。

 

議長は、

アリタルが選んだ流れを変えるために

どれだけ努力したか分からない。

しかし、残念な結果に終わった。

けれども、幾多の歳月を経て、

ようやくチャンスが訪れた。

皇帝は、この機会を捨てるのかと

尋ねました。


ラティルは、

捨てないと答えると

机の鐘を押しました。

続けてラティルは

振り回されることもないだろうと

付け加えました。

 

扉が開き、

侍従が中に入って来ました。

ラティルは目で議長を指すと、

お客様が帰ると言うので、

お見送りをしてと指示しました。

仕事をしていたラティルは、

夕方になるや否や、

すぐに机から立ち上がりました。

 

執務室へやって来た宮医は、

ラティルが意識を取り戻し、

出産して間もないので

休んで欲しいと言いました。

しかし、ラティルは

宮医に申し訳ないと思いつつ、

彼女からもらった薬を飲んで

赤ちゃんを見に行きました。

 

宮医は、

休まなないラティルを見て、

今、皇帝が、驚くほど

健康な状態だということは

知っているけれど、

何ヵ月か前も、

あれだけ元気だったのに、

突然倒れたと心配しました。

そして、

どうしても安心できない宮医は、

とうとう赤ちゃんの部屋まで

付いて行きました。

彼女は、

ラティルが赤ちゃんに会いたくて

急いでいたのかと尋ねました。

 

ラティルは部屋に入るや否や、

ゆりかごの中を覗き込みました。

柔らかい布に巻かれ、

豊かな髪の赤ちゃんが、

ぽっちゃりとした顔だけ

見せていました。

 

赤ちゃん。

 

ラティルは注意深く

赤ちゃんを呼んでみました。

寝ていた子供は、

ラティルが呼ぶや否や

瞼を上げました。

母親のことが分かるようだと、

宮医は興奮しながら囁きました。

 

しかし、ラティルは

赤ちゃんの黒い目を見ると

再び鳥肌が立ち、

適当に喜ぶふりをすることが

できませんでした。

そして、宮医が出て行った後も

赤ちゃんに

手を触れることすらできず

ぼんやりと眺めていました。

 

議長は、

赤ちゃんと自分の間の不仲は

運命だと言いました。

これに反論するために、ラティルは

わざと業務が終わるや否や

勇気を出して

赤ちゃんを見に来ました。

しかし、何度見ても

赤ちゃんの額にだけ

目が集中してしまいました。

 

自分はアリタルの転生で

ドミスの転生でもあるけれど、

その二人とは、

言葉も考え方も違う。

この子も同じだ。

けれども、カルレインは

自分がドミスと大きく違っていても

自分とドミスが

同じ人だと思っていた。

彼はドミスの体と記憶を持つ

アイニではなく、

体も記憶も違うけれど、

魂が同じ自分をドミスだと

思っていたことを思い出しました。

 

その時、扉が開く音と共に

後ろから自分を呼ぶ

低い声が聞こえて来ました。

ラティルは後ろを振り向くと

ラナムンが扉を閉めていました。

 

ラナムンはラティルの方へ

歩きながら、

赤ちゃんを見に来たのかと

尋ねました。

ラティルは彼に向かって手を伸ばし

硬くて大きな手を握ると

自然にため息が出ました。

 

ラティルは、

ラナムンも長い間、

気が動転していたのに、

きちんと話もできなかったと

嘆きました。

ラナムンはラティルのそばに近づき

赤ちゃんを見下ろしながら、

十分理解していると、

冷たい声で呟きました。

そして、自分もまだ

ショックを受けたままだと

付け加えると

慎重に赤ちゃんの頬を撫でました。

ショックがまだ残っているとはいえ

ラナムンはラティルよりも、

上手に感情を

コントロールしているようでした。

子供に触れるラナムンの手は

とても優しく慎重でした。

 

ラティルは、ラナムンが

赤ちゃんの面倒を

よく見ているようだと言うと、

ラナムンは、それを否定し

イーギナス伯爵夫人が

ほとんど赤ちゃんの世話をしている。

自分は、

たまに顔を見に来るだけだと

返事をしました。

 

ラティルは、

乳母は大変だと呟くと、

赤ちゃんの額ではなく

目と鼻と口を見ようと努めました。

集中して見ると、赤ちゃんの顔から

ラナムンが見えましたが、

力を抜くと、

再び額だけが目につきました。

 

ラナムンは赤ちゃんから手を離すと

この子をどうするつもりなのかと

尋ねました。

ラティルは、

自分の前世と自分が違うように、

そして、

アニャとアイニが違うように、

この子も別の人間として

生きていくのだろう。

そのように育てなければならないと

呟くと、壁際の椅子に座りました。


ラナムンは

揺りかごの持ち手を握ったまま、

ずっとその場に立っていました。

そして、ラティルが

大変そうに見えると

指摘しました。

彼女は、時間が薬になることを

願っていると返事をすると 

壁に頭を当てて

ゆっくりと呼吸しました。  

 

ラティルはカルレインに

赤ちゃんが自分の命を奪う

運命かもしれないという話を

しませんでしたが、

こうしてラナムンと一緒にいると

彼には話してあげなければ

いけないという気がしました。  

彼は赤ちゃんの

もう一人の親なので、

赤ちゃんのことを

徹底的に知る権利もありました 。

 

ラティルは、

他の人には、まだ言っていないけれど

初代ロードが、

自分に子供を産むなと言った理由を

突き止めたと話しました。

 

赤ちゃんが泣いたので、

ラナムンは赤ちゃんを抱きながら

ラティルを見つめました。

しばらくして、ラティルは、

初代ロードは、

自分の転生に子供が生まれたら、

その子が、その人の命を奪うと

思っていたと話し、

両手をギュッと握り締めました。

冷たい顔で赤ちゃんを抱いていた

ラナムンの動きが止まりました。

彼の表情には

変化はありませんでしたが、

瞳孔はいつもより

大きくなっていました。

赤ちゃんは、

しきりにむずかっていました。

 

ラナムンは、

それはどういうことかと

尋ねました。

 

ラティルは、

初代ロードの命を奪ったのが

その人の子供だった。

初代ロードは、

自分の運命が繰り返されると

思っていたと答えました。

 

ラナムンの瞳が揺れました。

赤ちゃんが大声で

泣き出しました。

ラナムンは機械的

赤ちゃんを抱き上げましたが

表情が、以前とは

全く違っていました。

 

その時、扉を叩く音がして扉が開き

宮医の助手が入って来ました。

助手は、

皇女をあやした方がいいかと

尋ねました。

ラティルが手を振ると、

助手は再び扉を閉めて

出て行きました。

ラティルは手を伸ばして

立ち上がりました。

 

ラナムンは、ずっと赤ちゃんを

抱き続けていました。

しばらくすると、

赤ちゃんは泣き止みました。

ラナムンが赤ちゃんを

揺りかごに寝かせると、

ラティルは、

ようやくそこに近づきました。

あまりにも泣いたせいで

赤ちゃんの顔が赤くなっていました。

ラティルは、この前、カルレインに

自分の子供を

コントロールできなければ

親ではないと言った言葉を

後悔しました。

 

ずっと黙っていたラナムンは

ゆっくり口を開くと、

自分が子供を連れて出て行くと

言い出しました。

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議長は、ラティルに

子供の命を奪えばいいと

酷いことを言いましたが、

議長は、本気で

そんなことを言ったのではなく、

ラティルが

そんなことを考えないように

牽制したような気がしました。

ラティルから見れば議長は

怪しい人だけれど、彼は

アリタルと友達で、

シピサを可愛がって

彼女の遺言通り、

ずっと彼の面倒を見て来ましたし、

自分にも呪いの責任が

少しはあると思っていうので、

彼なりに何千年間も呪いを解こうと

思い、頑張って来たのでは

ないかと思います。

それに議長は、アニャドミスの魂を

取り出し時に魂を浄化したので、

子供は、彼女ほど悪辣な性格では

ないと思います。

 

ラティルのために、

赤ちゃんを連れて出て行こうとする

ラナムン。

これでラティルを愛していないと

言ったら、嘘だと思います。

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