自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 710話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ラティルのやり方がいい時もある

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710話 ラティルは会議の場で、いきなりレアンを呼べと侍従長に命じました。

◇急に思いついた◇

アトラクシー公爵は

そのようにしても大丈夫なのかと

気乗りしない声で尋ねました。

ラティルは、

もちろんだ。

レアンも、長い間、

閉じ込められていたので、

そろそろ過ちを悔いているだろうと

あっさり答えました。

それでも、皆、

とても訝し気な表情をしていました。

 

ラティルは、

大臣たちを怖がらせないために

いつもと違うやり方で

笑おうと努めながら、

まだ少し腹は立っているけれど、

たった一人の同母兄なので、

面倒を見なければならないと

言いました。

 

大臣たちは、

素早く視線を交わしました。

その状態が2、3分ほど続いた後、

ついに1人のレアン支持者が

皇帝は本当に情け深い。

レアン皇子も、

皇帝から大きな許しを受けたので、

これから国のために、

もっと頑張ってくれると思うと

言いました。

ラティルは、

国のために頑張る必要はないので、

静かに過ごして欲しいと

心の中で湧き上がる言葉を

ぎゅっと抑えながら、

慈しみ深く笑いました。 


会議が終わると、

侍従長がラティルに近づき、

そのようにしても大丈夫なのかと

心配そうに尋ねました。


ラティルは、

もちろん大丈夫だ。

そろそろレアンも

感じることがあるだろうからと

平然とした口調で答えました。

 

侍従長は、

突然、レアン皇子を許すと

思っていなかったので驚いたと

打ち明けました。

その言葉に、ラティルが、

自分も予想していなかったと

返事をしたので、侍従長

皇帝が考えたことではないのかと

尋ねました。

 

ラティルは、

タッシールの考えだと

言おうとしましたが、彼が

「このことは絶対に秘密だ」と

言っていたのを思い出し、

首を横に振りました。


ラティルは、

確かに自分が考えたけれども、

急に思いついたと言い訳しました。

◇机が・・・◇

ラティルは、

あとはレアンが来るのを待てばいいと

思いました。

いつも自由に過ごしていたレアンは、

何年も邸宅に閉じこもっていたので

喜んで出て来ると思いました。

 

ラティルは、

レアンと会った時に怒らないために、

鏡の前で熱心に

表情管理の練習をしました。

グリフィンとレッサーパンダたちは

ソファーに座り、

その姿を見守りました。

 

これはどう?

 

と尋ねるロードに、

動物たちは、

本当に恐ろしそうに見える。

さすがロードだと褒め称えました。

 

ラティルは、

優しそうに見えないのかと

尋ねると、動物たちは、

ロードが優しくて、どうするのか。

今がちょうどいいと答えました。

 

それでも、

一生懸命、表情を管理しながら

待つこと数時間。

夕方の仕事が終わった頃、

レアンを訪ねた秘書が近づいて来て

片膝をつくと、

レアン皇子の所へ行き、

今日で、監禁が終わるので、

望むなら家を移しても良いし、

宮殿の別宮で過ごしても良いと

伝えて来たと報告しました。

 

ラティルは報告を聞きながら

気まずそうに頷きましたが、

あっという間に明るく笑うと、

よく、やったと労い、

レアンも喜んだのではないかと

尋ねました。

ところが、秘書は

困った様子を見せて、

なかなか返事ができませんでした。

ラティルは眉を顰めて、

どうしたのか。

喜ばなかったのかと尋ねました。

 

秘書は話しにくいのか、

何度も口をパクパクさせていましたが

ついに、

皇子は皇帝に会うのが恥ずかしいので

ずっと邸宅に留まる。

許す必要はないと話していたと

視線を下げて打ち明けました。

 

ラティルは拳で机を叩きつけました。

ドカンという音がして

机がへこんだので、

秘書は目を丸くしました。

 

ラティルは、机が弱いと呟くと、

秘書は気まずい表情で

固い机の脚を見ました。

机の材質が何なのか、

正確には分かりませんでしたが、

皇帝の机を、

弱い材質で作るはずがないと

思いました。

 

ラティルは、

秘書が驚いているのを

気づかないふりをして

頭を悩ませました。

 

秘書は、

どうすればいいのか。

もう一度訪ねてみようかと

唾を飲み込んで尋ねました。

◇皇帝のやり方◇

本当に?

 

その知らせを聞いたタッシールは、

笑いを噴き出しました。

ヘイレンは、

 

シーッ!笑い声が大き過ぎます!

 

と注意した後、

訳もなく怖くなったので

周りを見回しました。

ここはタッシールの部屋ではなく

ハーレムの庭園の隅でした。

人影はないけれど、

誰かがタッシールの笑い声を聞いたら

無礼だと

思われるかもしれませんでした。

 

タッシールは、

自分が一発まともに食らったことが

おかしいからと言い訳をしました。

しかし、ヘイレンは、

自分は一発食らったのが

若頭だということを知っているけれど

他の人々は、

皇帝だと思っているので、

そんなに大声で笑ってはいけないと

注意しました。

 

それから、 ヘイレンは

再び周囲を見回すと、

レアン皇子が断ったせいで、

今、人々は、

レアン皇子が危険を察知して

来ないと言っているのではないかとか

皇帝が罠を仕掛けて

自分を呼んだと思い、

レアン皇子は出てこないと言ったなどと

勝手に騒ぎ立てていると

付け加えました。

 

タッシールは

分かった、分かりましたと言って

ようやく笑うのをやめました。

しかし、依然として、

片方の口角が上がっているので

まだ、にこやかな笑みを

浮かべているように見えました。

 

タッシールは、

思ったよりレアン皇子は

頭がいいと呟きました。

 

ヘイレンは、

レアン皇子が自ら退位するまで、

彼が皇太子であることを

反対する者は一人もいなかった。

今でも、レアン皇子を懐かしむ

支持者たちは多い。彼は、

自分たちの商団での若頭のような

立場だったのだろうと推測しました。

 

アンジェス商団には、

頭が良くて元気で

才能のある子供たちが

大勢いましたが、皆、当然のように

後継者はタッシールだと

考えていました。

単純に彼が第一子だからではなく、

すべての面でタッシールが

圧倒的に優れているからでした。

彼の弟たちでさえ、

タッシールが後継者になることに

反対しませんでした。

この点は、

アンジェス商団の兄弟たちが

友愛を保つ上で

大いに役立っていました。

仲が良いので、やはりタッシールも

可愛い弟たちを最後まで

面倒みるつもりでした。

 

ヘイレンが

レアン皇子と自分を比較すると、

タッシールは、改めて

皇帝の立場を実感したので

舌打ちしました。

 

ヘイレンは、

皇帝は頭を痛めているだろうと

心配すると、タッシールは、

怪物たちの件は、

皇帝には頭の痛い問題であると同時に、

良い防壁になっていると呟くと、

近くに咲いている黄色い菊を引っ張って

鼻先に突きつけました。

 

ヘイレンは、タッシールが

物思いに耽っていることに

気づいたので、空気を読んで

口をつぐみました。

タッシールは

ハチが飛んでくるのを見て

ようやく菊を放しました。

 

ヘイレンは、

どうしたらいいのか。

皇帝に次の策を

提案するつもりなのかと、

タッシールに次の策がないとは

考えもせずに尋ねました。

タッシールは口角を上げて

立ち上がると、

 

いいえ。

 

と答えました。

ヘイレンは、その理由を尋ねると、

タッシールは、

レアン皇子や自分や

アニャドミスのように

頭を動かすタイプには、むしろ、

皇帝のやり方がいい時もある。

じっとしていても皇帝が

うまく解決するだろうと答えました。

 

そして、タッシールは、

ミロの事件の時、

彼と対立した皇帝を思い浮かべながら

皇帝が解決できることは、

自分が乗り出さない方がいいと

付け加えました。

ヘイレンは戸惑いながら、

 

陛下のやり方って?

 

と尋ねました。

◇来なくていいよ◇

レアンは窓枠に腰をかけて

バイオリンを弾いていました。

元々、バイオリンの腕前が良かった上に

孤立しているうちに、

さらに音が良くなり、

宮廷の楽士と比べても

遜色がないほどでした。

 

彼は、ついに自由を手に入れる

寸前まで来たのに、

少しも動揺していないように

見えました。

使用人たちは、その姿を見て

しきりに感嘆しました。

外部の人と、まともに話ができず、

孤立して過ごしていれば

気が狂いそうなのに、

皇子は落ち着いて

毅然としていました。

使用人たちは、

レアン皇子と皇帝の間のトラブルを

残念に思っていました。

二人の仲がこじれていなかったら、

タリウムは、

もっと繁栄していただろうし、

皇帝が倒れたり

席を空けたりするたびに

困ることもなかったはずだと

思いました。

 

その時、誰かが扉を叩きました。

やって来たのは、

昨日、レアンを訪ねて来た

皇帝の秘書でした。

レアンは、

バイオリンを弾くのを止めずに、

 

また、どうしたの?

私は、

ここを出ないと言ったはずなのに。

 

と尋ねました。

 

皇帝の秘書は、帽子を脱いで

皇子の顔色を窺いながら、

途方に暮れました。

使用人たちは、皇帝の秘書が

皇子の毅然とした姿に

どう接すれば良いか分からず

困っていると考え、

いい気味だと思いました。

彼らは、秘書があれこれ理由を挙げて

レアンを、

再び説得すると思っていました。

しかし、レアンは、

本当に外に出ることに

興味がなさそうに見えたので、

秘書は、今回も困って

帰ることになるはずでした。

 

秘書は、

 

あの・・・陛下が・・・

 

と口ごもりました。

レアンは、

大丈夫だから話すように。

ラティルが何と言おうと、

自分の気持ちは変わらないと

言うと、秘書は、

それでは、

そのまま来ないでくださいと

言いました。

 

穏やかなバイオリンから

キーッと音がして、音がずれました。

使用人たちは歯を食いしばり

頭を下げました。

秘書は恥ずかしくて

首まで真っ赤になりました。

彼も皇帝が伝えた言葉を聞いた時、

何か聞き間違えたのではないかと

思ったからでした。

 

レアンは、

バイオリンと弓を下ろしながら、

沈んだ目で秘書を見ました。

秘書は、

 

恐縮です。

 

と言うと、

彼の視線を避けて頭を下げました。

皇帝と皇子の間に挟まれて、

とても困っていました。

 

レアンは秘書の頭頂部を見て、

ため息をつきながら

バイオリンを使用人に渡しました。

 

全く、いつも自分勝手なんだから。

 

と呟いたレアンが

意外にも笑っているので、

秘書は、ようやく安心しました。

彼は、レアンを説得するために

来たのではなかったので、

皇名を伝えた後、

すぐに帰ろうとしました。

レアンは使用人に目配せしました。

 

使用人に偽装したレアンの腹心は

素早く秘書に近づき、

秘書が半分ほど開けた扉を

再び閉めました。

 

レアンの腹心は、

ここまで来たのだから、

コーヒーでも一杯飲んでから

帰るように。

皇子も心を整理する時間が

必要だからと告げました。

◇明らかに罠◇

皇帝の秘書が、

応接室でコーヒーを飲んでいる間、

レアンの使用人に化けた腹心は

彼の書斎に入りました。

レアンは手を後ろに組んで

窓枠に立ち、悩みに耽っていました。

 

腹心は、レアンの近くへ行き、

どうするつもりなのかと

すぐに、尋ねた後、

この機会を逃したら、何年も、

このまま見捨てられることに

なるかもしれない。

秘書の態度を見ると、

王子を刺激するために、わざと

あのようにしているのでは

なさそうだと助言しました。

 

レアンは口角を上げました。

彼はこのような事態にも

落ち着いているように見えました。

腹心は、

レアンのバイオリンから

キーッと音がしたことは

思い出さないように努めました。

 

腹心は

皇帝が皇子を許すことにしたのに、

皇子が拒否したために腹を立てて、

考えを撤回したのだろうかと

尋ねました。

 

レアンは、

ラティルは、決して、今、

自分を許したりはしない。

彼女は、自分を許そうとして

呼んだわけでは絶対にないと

断言しました。

 

しかし、腹心は、

皇帝が罠を仕掛けて、

王子を呼ぼうとしたのであれば、

すぐに考えを撤回することは

ないのではないかと意見を述べました。

 

レアンは首を横に振ると、

何か計画がある。

もしかしたら自分を

試してみようとしているのかも

しれないと返事をしました。

 

腹心は、

どうするつもりなのかと尋ねました。

レアンは、

もう少し確実で安全に行きたいけれど

この機会を逃したら

次の機会がいつ来るか分からない。

しかし、これは明らかに罠だ。

どうすればいいのだろうかと言うと、

物思いに耽って、

窓の外をじっと見つめました。 

◇大臣たちの驚き◇

次の日。

朝の会議の時間に集まった

大臣たちは、互いに黙ったまま、

視線を交わしていました。

 

昨日の午前には、皇帝が、

突然レアン皇子を許すと言い出し、

午後には、レアン皇子が

大丈夫だと言って許しを拒否するという

異例の事態が起きました。

 

その一日の間に、大臣たちの間で

様々な噂が広まりました。

彼らは、今回、皇帝が

まともに一発食らわされたと

ひそひそ話しました。

事がこのようになったので

レアンの支持者たちは

皇帝を疑うはずだし、

レアンの支持者でない人たちも

皇帝に何か魂胆があるのではないかと

疑うはずでした。

 

皇帝は、久しぶりに

慈しみ深い姿を見せた後

体面を損ないました。

大臣たちは、会議の時に

皇帝が、どのように出るか

心配する一方で、

期待もしていました。

 

皇帝は侍従長から

今日の会議の案件のリストを

受け取ると、

昨日、ニュースを

聞いた人もいるだろうけれどと、

すぐに話を持ち出しました。

 

大臣たちは口を閉じて

皇帝を見つめていると、彼女は、

レアン皇子が今日の午後から

宮殿の別宮で過ごすことになったと

告げました。

大臣たちは皇帝が何と弁解するか

見守っていましたが

 

来るんですか?!

 

と叫びました。

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突然、ラティルが自分を許すと

言って来たのは何か魂胆がある。

だから、一度拒否しても、

ラティルは自分を説得するに違いない。

そう思ってレアンは

一旦、ラティルの申し出を断ったけれど

思いがけず、ラティルは、

レアンの拒否を受け入れた。

ラティルは頑固だから、

こうと決めたことは、

なかなか撤回することはない。

レアンは、自分の有利になるように

事を運びたかったけれど、

監禁が解かれなければ、元も子もない。

自分を別宮へ呼び寄せるのは

罠に違いないけれど、

自由になれないよりは

自由になった方がいい。

そう思って、レアンは

ラティルの申し出を

受け入れたのではないかと

思いました。

 

ラティルは、

レアンが自分の申し出を拒否したことで

机を壊すくらい、腹を立てたけれど

そもそも、なぜタッシールが

レアンを許せと言ったのか

分かっていないので、

レアンが監禁されたままでいたければ

それでもいい。

後は、またタッシールに

相談すればいいと

思ったのかもしれません。

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