自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 670話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ サーナット卿の心変わりへの疑い

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670話 サーナット卿の態度に腹を立てたラティルは、彼の家へ押しかけましたが・・・

◇人の心は一瞬で変わる◇

ラティルは、サーナット卿の目から

少しでも嬉しそうな気配を

探そうと努めましたが、

彼は怪訝そうな顔を

しているだけでした、

 

ようやく諦めたラティルは

サーナット卿に少し話そうと頼むと、

彼は眉を顰めながら、

自分は皇帝と話すことはないと

返事をしました。

しかし、ラティルが

自分にはあると言うと、

サーナット卿は承知しました。

執事は二人の顔色を窺いながら、

こっそりと厨房へ行きました。

 

執事の足音が完全に遠ざかると、

サーナット卿は

残っている階段を全て降りて来て、

こんな夜中に話したいことは

何なのかと尋ねました。

 

ラティルは、

自分が焦っていることを

悟られたくなかったため、

わざと落ち着いた声で、

側室の誓約式を

数ヶ月、延期して欲しいと言われて

怒ったのかと尋ねました。

それを聞いたサーナット卿は、

その話をしに来たのかと尋ねました。

 

ラティルは、

怒っているのでなければ

サーナット卿の態度が理解できないと

答えました。

しかし、サーナット卿は、

何度も話したけれど、

自分は全く怒っていないと

返事をしました。

 

その時、廊下を通りかかった下女が

急いで後ずさりして、

立ち去りました。

ラティルはサーナット卿を

つかみそうになりましたが、

その足音を聞いて手の力を抜きました。

 

ラティルは、

それならば、どうして、

一日で人が変わってしまったのかと

尋ねました。

サーナット卿は、

元々、人の心は一瞬で変わるものだと

答えました。

 

ラティルは、

あっという間過ぎる。

徐々に相手に

背を向けるようになる時期が

あるのではないかと

反論すると、サーナット卿は、

自分は、

ずっと皇帝に背を向けていた。

皇帝が自分を見ないので、

知らなかっただけだと、

言い返しました。

 

ラティルは口をパクパクさせました。

サーナット卿が、

怒っているので

その気になれないと言ったり、

最初から、

騎士まで辞めて去ると言えば

理解できると思いました。

しかし、サーナット卿は

気持ちが冷めたと言いながらも、

とても穏やかでした。

 

ラティルは、サーナット卿に

 

私の騎士ですよね?

 

と尋ねました。

 

サーナット卿は、

自分は皇帝の騎士だし、

依然として皇帝に忠誠を誓うと

答えました。

ラティルは、

 

愛は?

 

と尋ねると、サーナット卿は、

それは命令かと聞き返しました。

 

ラティルは、執事が

階段の壁に張り付いて、

こちらへ来ることもできず、

途方に暮れているのを発見しました。

 

ラティルは、

 

失礼したね。

 

と言って、

サーナット卿に背を向けました。

執事は、

お茶を持って来たので、

もう少し坊ちゃんと話して欲しいと

慌ててラティルを呼び止め、

二杯のお茶が乗った盆を持って

近づいて来ました。

 

ラティルは、

顔は動かさず、目だけで

サーナット卿を指しながら、

彼に、二杯飲ませるようにと

指示しました。

 

サーナット卿は

ラティルを送って行くと言って

彼女に近づきましたが、

ラティルは拒否し、

お茶を飲むよう命じました。

 

サーナット卿はラティルに

怒っているのかと尋ねました。

彼女は、怒っていないと答えました。

しかし、サーナット卿は

どうせ皇帝も、自分のことを

それほど深く思っていないのに

どうして怒っているのかと

尋ねました。

ラティルは、

怒っていないと否定すると、

サーナット卿が

付いて来られないように、

急いで外に出ました。

バタンという音を立てて

扉を閉めたラティルは、

急いで階段を駆け下りました。

 

それから、どのくらい進んだのか、

後ろから、ラティルを呼ぶ

執事の緊迫した声が聞こえてきました。

彼女が後ろに顔を向けると

よろめきながら走ってくる

執事が見えました。 

彼は、サーナット卿に

気づかれないよう、

こっそり出て来たと言って、

ラティルの、すぐ前に近づくと、

息を切らしながら

お辞儀をしました。

ラティルは、

どうしたのかと尋ねると、

辛うじて腰を伸ばした執事は、

坊っちゃんを許して欲しいと

死を前にした老将のように

哀願しました。

 

ラティルは、

サーナット卿に

裏切られたわけではないので

許すことなどないと反論しました。

しかし、執事は、

先程の坊っちゃんの言うことは

すべて嘘だと訴えました。

 

その言葉に、ラティルは、

サーナット卿が、あれだけ、

はっきり言うのを見る限り

彼の心は、

しっかり閉ざされていると思うと

反論すると、執事は

絶対に違うと否定しました。

 

ラティルは、

当然、執事は、

サーナット卿の肩を持つだろうと

思ったので、

 

分かった、分かった。

 

と返事をして、

話を締めくくりました。

執事の気持ちは分かるけれど、

サーナット卿に振られた後、

彼の肩を持つ言葉は

聞きたくありませんでした。

 

しかし、執事は、

嘘ではない。

ただ言っているのではなく

証拠もあると訴えました。

ラティルが、

 

証拠?

 

と聞き返すと、執事は、

証拠と言うには曖昧だけれどと

言葉を濁しました。

ラティルは、

 

どうして?なぜ?

 

と聞き返すと、執事は、

このことについて

話していいか分からないけれどと

前置きをした後、

坊ちゃんは、二日前までは、

皇帝が約束を忘れたようだと言って

寂しがっていたと打ち明けました。

 

ラティルは、

側室にするという約束かと

尋ねました。

執事は「はい」と返事をし、

それで、自分が助言をし、

一緒に上着も破いたと答えました。

 

ラティルは、針と糸を借りて

服を繕っていた

サーナット卿を思い浮かべながら、

あれは、執事のアイデアだったのかと

思いました。

 

それが起こったのは、

まさに昨日のことで、

サーナット卿とラティルの間の雰囲気は

ほのぼのとしたピンク色でした。

それなのに、どうして一日で

心変わりするのか、

ラティルも、その点が

引っかかりました。

 

自分は約束を忘れていたのに、

あと何か月か待って欲しいと

サーナット卿に頼んでしまった

ラティルは、後悔の念が湧き起こり、

肩が重くなりました。

どうせ好色だと悪口を言われるなら

適当に言い繕って、

彼を側室に迎えた方が

良かったのではないかと思いました。

 

執事は、

そこまで坊っちゃんは悩んでいたのに、

翌日には、皇帝のことで

全く悩まなくなったので、

自分は皇帝と坊っちゃんの仲が

うまくいったと思った。

ところが、夜中に

二人が喧嘩をしているのを見て、

とても変だと思った。

たった二日で、

人の心がこんなに変わるものなのかと

尋ねました。


ラティルも、

それは変だと答えました。

執事は、

だから坊ちゃんは本気ではないと

主張しました。


その言葉に、

ラティルは興味を覚えました。

本当にそうだろうか?

サーナット卿の演技の実力が

優れていて、

うまく気持ちを

隠しているのだろうかと考えていると、

サーナット卿が

こちらへ歩いて来ながら、

執事の言うことは聞かなくてもいいと

言ったので、

ラティルは肩を落としました。


彼女の目の前まで

近づいて来たサーナット卿は、

ラティルの顔色も窺わずに

何をしているのかと、

執事を叱りました。

そして、ラティルには、

執事が余計なことを言ったと

丁重に謝罪しました。

彼女が口を挟む隙も

ありませんでした。

 

話を終えた彼は、

ラティルに礼儀正しく挨拶すると、

すぐに背を向けて

行ってしまいました。

ラティルは、

やはりサーナット卿が

怒っていると思いましたが、

話す表情を見る限り、

落ち着いているように見えました。

 

それにしても、

二日で気が変わるなんて、

これは一体どういうことなのかと

不思議に思いました。

◇最高の恋人◇

ラティルは宮殿に戻ってからも

サーナット卿のことを考えながら

眠りにつきました。

 

翌朝は、

レアンが倒れたと

秘書が慌てて叫びながら

入って来たので、

サーナット卿のことを考える暇も

ありませんでした。

髪を整えていた侍女たちは、

ラティルの顔色を窺いながら

退きました。

 

ラティルは、

レアンが倒れるなんて、

一体、どうしたのかと尋ねました。

秘書は、

レアンの邸宅に出入りする医師が、

彼が倒れているのを発見したという

知らせが30分前に入って来たと

答えました。

 

ラティルは、

なぜ倒れたのか。睡眠不足?

その程度なら

自分に報告しなくてもいいと言うと

秘書は、

医者の話では

全体的に体調が良くないそうだと

答えました。

ラティルは、

宮医を送って診察させるよう

指示しました。

 

秘書が出て行くと、侍女たちは、

ラティルの顔色を窺いました。

そして、侍女長が代表で、

支度を続けようかと尋ねましたが、

ラティルは断ると、紐を口にくわえ、

自ら髪を一つに結びながら

寝室を出ました。

 

廊下に立っていたサーナット卿が

自然にラティルの後を追って来ました。

昨夜、ラティルが自宅に来たことなど

なかったかのように

平然とした態度でした。

その態度にラティルは、

さらに胸が押し潰されました。

 

ラティルは宮医が

戻ってくるのを待っている間、

何もしませんでした。

サーナット卿も、ラティルの後ろで

微動だにせず立ったまま、

話しかけることもありませんでした。

 

約2時間後、

ついに宮医が帰って来ました。

宮医の顔が曇っていたので、

ラティルは彼女が口を開く前に、

どんな報告をするか推測できました。

 

ラティルは宮医に

レアンはどうだったか。

本当に具合が悪いのかと尋ねました。

宮医は、実際、

レアンの体力はかなり衰えていて

体重もたくさん落ちて

筋肉も弱くなり、

全般的に体調が悪い。

特に精神的に参っていると答えました。

 

なぜ、レアン皇子がと、

侍従長は、そっと口出ししました。

宮医は、

レアン皇子は、

いつも人々に囲まれて

暮らしていたせいではないかと

自分の推測を述べました。

ラティルは唇を固く閉じました。

その通りだったので

何も答えたくありませんでした。

 

宮医が、

ラティルの顔色を窺いながら

立ち去った後、侍従長

ラティルの肘に届きそうな

インクの瓶を横に片付けると、

やっと、おとなしくなった

皇子の支持者たちが、

また騒ぎそうなので大変だと

ぼやきました。

ラティルは、

レアンが倒れたのに

部屋の中に閉じ込めていると

非難するだろうと言いました。

 

侍従長は、

大神官を送って、

治療してもらったらどうかと

提案しました。

ラティルは、

とりあえず、

そうしなければならない。

それくらいすれば、

誠意は伝わるだろうと

返事をしました。

 

しかし、侍従長は、

皇子の病気が

寂しさのせいなら・・・と

心配すると、ラティルは、

大神官の治療で、

十分であることを願うと

返事をし、ため息をつきました。

 

それから、ラティルは

後ろにいるサーナット卿を

チラッと見ました。

この状況をじっと見守っていたのに、

彼の表情に、

特別な変化はありませんでした。

侍従長もサーナット卿を見ましたが、

彼も、サーナット卿は

どうしたのかという表情を

していました。

 

やはり第三者が見ても、

サーナット卿の反応は

以前と明らかに違いました。

サーナット卿は、

一日で心変わりすることもあると

言っていましたが、

これだけ気持ちが変わるのは

変ではないかと思いました。

 

侍従長は、

秘書たちに会って来ると告げると

ラティルとサーナット卿を交互に見て

そっと外へ出て行きました。

 

二人きりになると、

ラティルはサーナット卿を

振り返りました。

しかし、彼は、

ラティルに話しかけられるのが

怖かったのか、

自分も近衛兵たちを

黙らせて来ると言って、

侍従長の後に続いて、

外に出てしまいました。

 

一人残されたラティルは

固く口を閉ざしたまま、

閉まった扉を見つめました。

 

陛下? 大丈夫ですか?

 

ゲスターが、扉の間から

頭を突き出すのを見て、

ラティルは目から力を抜き、

苦労して、

いつものように声を整ると、

レアンのことで来たのかと

尋ねました。

 

ラティルは、

レアンが倒れた話が、

もうハーレム内に広まったのかと

思ったのですが、

ゲスターは、その話を

全く知らないかのように

首を傾げながら、

 

レアン皇子様ですか?

 

と聞き返しました。

 

ラティルは、

それでは何の用事で来たのかと

尋ねました。

ゲスターは、

ミロにいる黒魔術師が誰なのか

確認したいと答えました。

 

ラティルは、

それについて調べてみることを

提案しましたが、ゲスターは

自分が直接行って来ようと

思っているので、

それを伝えに来たと話しました。

 

ゲスターには苦労をかけると、

労いの言葉をかけた後、

ラティルは立ち上がろうとすると、

彼がそばに近づいて来ました。

ラティルは彼の肩を抱くと、

再び、悲しみが押し寄せて来ました。

感情が、

本当におかしくなっていました。

 

ゲスターは、それに気づいたのか

どうして、そんなに

悲しそうな顔をしているのかと

囁くような声で尋ねました。

ラティルは、全然、悲しくない。

ゲスターのことが

心配だからと答えて、

無理やり笑いました

 

しかし、ゲスターは

その言葉に騙されることなく、

自分は皇帝のことを知っているし

皇帝を愛しているので、

皇帝の気持ちが分かると言うと、

悲しまないで欲しいと

ラティルを慰めました。

 

それからゲスターは、

割れたガラスに触れるように

慎重にラティルの手を握りました。

その気弱そうな手と

暖かい体温に触れると

ラティルは心臓がドキドキしました。

二人はしばらくの間、

互いの手を握っていました。 

ラティルもゲスターも

手を抜いたりしませんでした。

 

ふと、ラティルは、

ゲスターこそ、

最高の恋人ではないかと思いました。

彼はラティルを怒らせたことは

一度もないし、

彼は恋人同士の争いすら知らず、

いつもまっすぐ

ラティルを見つめるだけでした。

 

ゲスターは、

ミロへ行って来たら

皇帝とデートがしたいと頼みました。

ラティルは、 必ずそうすると

返事をすると、

ゲスターの大きな手が

ラティルの手を包み込みました。

彼は恥ずかしがり屋でしたが、

手が大きくて

しっかりしていました。

 

ラティルは、

今回もサーナット卿を

連れて行くのかと尋ねました。

ゲスターは、

早く移動しなければならないので、

今回は、

一人で行って来ると答えました。

 

ラティルは、

扉から出て行くゲスターに

気をつけて行って来てと

手を振りました。

ゲスターは名残惜しそうに

何度も、後ろを振り向きながら

出て行きました。

再び一人になると、ラティルは、

自然にため息をつきました。

おかしくなったのは

サーナット卿一人だけのようなので

ラティルは、ほっとしました。

 

恥ずかしいので

口にするつもりはないものの、

ラティルは昨夜、

サーナット卿が心変わりした理由を

しばらく考えた末、

とんでもない仮説まで

思いつきました。

サーナット卿だけではなく、

他の側室も、

自分を遠ざけたらどうしようという

不安もありました。

 

しかし、ゲスターを見る限り、

変わったのは

サーナット卿だけのようでした。

おそらく、心変わりは

伝染したりしないだろうけれど

ゲスターがサーナット卿と

一緒にミロに行って、

ゲスターまで冷たくなって

帰って来たら、

本当に傷つくと思いました。

 

ところでゲスターは

一人で怪物を処理できるようなのに、

なぜ、この前は

サーナット卿に頼んだのか。

面倒くさいからなのかと、

ぼんやり考えながら、

ラティルは首を傾げました。

 

そういえば、

サーナット卿の態度が変わった日に

彼は怪物を

処理して来たのではないかと

思いました。

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少し前の話で、レアンが、

彼の支持者と思しき者と

連絡を取り合っていることが

分かったことから、

彼が具合が悪くなったのは、

軟禁状態から解放されるための

策略のような気がしました。

 

ラティルが

何カ月も意識を失ったせいで

人々の不安が、さらに大きくなり

レアンを連れ戻せという意見も

頻繁に聞かれるようになった今、

具合の悪いレアンを

ラティルがぞんざいに扱ったら

なおさら、

彼女の評判を落とすことになる。

レアンは、それを狙って

わざと自分の体を弱らせ、

精神的に参っているふりを

したのではないかと思います。

 

知らぬが仏。

ラティルは、

ゲスターがサーナット卿を

酷い目に遭わせたことを

知らないから、

彼のことを最高の恋人だなんて戯言を

言っていられるのでしょうね。

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