663話 ザイシンは、何とか子供を育てられそうだと思いました。 ◇今なら大丈夫?◇ 赤ちゃんを ザイシンとラナムンに預けてから 3日目に、ラティルはザイシンを呼び 赤ちゃんの面倒を見るのは 大変ではないかと尋ねました。 ラナムンにとっては実の娘だし、 …
662話 ラティルは、どの側室を子供の養育者に決めたのでしょうか? ◇もう1人の養育者◇ しばらく ラティルの顔色を窺っていた侍従長は 子供を育てるのはラナムンだけだと 表面上、明るく陽気に叫びました。 ラティルは目を細めて 本気なのかと尋ねると、 侍…
661話 ラティルは、赤ちゃんを連れて出て行ったラナムンを追いかけました。 ◇暗い森の中◇ ラナムンは、ふかふかの籠の中で、 眠っている赤ちゃんを 覗き込みました。 赤ちゃんは、あまりにも小さく、 ラナムンは赤ちゃんを見ると、 思わず小さな手を握りまし…
75話 エルナの主宰する昼食会の日がやって来ました。 今日、そのネックレスを 付けていたら本当によかったのに。 見たかったのに、 残念だと、 テーブルの端に座った 男爵夫人が言い出した言葉が 会話の流れを変えました。 来月初めに迫った博覧会の話に 熱…
74話 ビョルンは巷の無頼漢のようなことを考えていると言いましたが・・・ 柔らかな唇が離れると、 誰のものなのか分からない 熱くて湿った息が あふれ出ました。 ビョルンは、その瞬間にも 半分、服が開けた状態で 喘いでいる妻を 静かな視線で眺めました。…
660話 アトラクシー公爵は孫を抱き締めて逃げ出しました。 ◇頼れるのは大神官◇ 人々は、アトラクシー公爵が 赤ちゃんを抱いて走る姿を ぼんやりと見つめました。 公爵は回廊を通って 炎天下の庭の遊歩道へ駆け込みました。 父上! その後を、ラナムンが 叫び…
659話 ラナムンは、突然、子供を連れて出て行くと言いました。 ◇一人では無理◇ 何を言っているの? ラティルは、 口をぴくぴくさせました。 ラナムンは、 赤ちゃんが皇帝の命を奪う運命に あるかもしれないと聞いたからだと 冷静に答えました。 ラティルは、…