自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 661話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 子育てに相応しい側室

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661話 ラティルは、赤ちゃんを連れて出て行ったラナムンを追いかけました。

◇暗い森の中◇

ラナムンは、ふかふかの籠の中で、

眠っている赤ちゃんを

覗き込みました。

赤ちゃんは、あまりにも小さく、

ラナムンは赤ちゃんを見ると、

思わず小さな手を握りました。

彼は眉を顰めました。

心臓の片隅がヒヤッとしました。

 

皇帝の前では、

すべてがうまくいくと言ったけれど

実際、ラナムンは

全く自信がありませんでした。

しかし、赤ちゃんが嫌われる姿も

子供が皇帝を憎む姿も

見たくありませんでした。

 

その時、馬車が突然止まり、

宮医の助手が悲鳴を上げ、

籠が揺れました。

ラナムンは籠を押さえましたが、

 赤ちゃんは泣き出しました。

どうしたのかとラナムンが尋ねると、

何かが現れたという御者の

微かな声が聞こえました。

 

ラナムンは宮医の助手に

子供の面倒を頼むと、

剣の鞘に片手をかけて

馬車の外に出ました。

月明かりが十分届かないので

山道は暗く、

馬車の中の赤ちゃんの泣き声だけが

聞こえて来ました。

 

身を隠して付いてきた

吸血鬼の傭兵たちが

近づいて来ると、ラナムンに

中に入っていてもいいと告げました

彼らは護衛するように

馬車を囲みました。

 

ラナムンは、彼らが、

突然、豹変して

敵になる可能性があることを

知っていたので、中に入る代わりに

自分の剣を抜きました。

 

大丈夫ですか?

 

御者が自分の席に座ったまま

中腰の姿勢で後ろを振り向きながら

尋ねましたが、

すぐに御者は悲鳴を上げて

頭を抱え込みました。

その頭の上を吸血鬼の傭兵の一人が

飛ぶように通り過ぎて、

飛びかかって来た大きな獣を

剣で打ちのめしました。

キャッキャッという声が

森の中に消えました。

傭兵たちを率いる吸血鬼は、

ラナムンに、もう一度中に入るように

言おうとしましたが、

口をつぐみました。

恐怖におびえた御者とは違って、

ラナムンの表情には

変化すらありませんでした。

彼が対抗者だからなのか、

傭兵は500年前の対抗者のアニャを

思い浮かべました。

 

ラナムンは、

あれは何かと尋ねました。

ラナムンの質問を聞いて

我に返った傭兵は

4本の足と2本の腕を利用して

木の上に座っている怪物を見ました。

怪物の頭が、

素早く左右に揺れていました。

 

傭兵は、

怪物だと答えると、ラナムンは

そんなことを聞いたわけではないと

抗議しました。

しかし、傭兵は、

あの怪物の名前が何であれ、

普通は、皆、髪を切ったら死ぬと

答えると、声を荒げて

 

処理します!


と叫ぶと、傭兵たちは

四方に散り散りになり、

木の間に隠れていた怪物たちと

戦い始めました。


御者は急いで

ラナムンのそばへやって来て

これはどういうことなのか。

ここにも怪物が現れたのかと

尋ねました。

ラナムンは、

口をほとんど動かさずに

とんでもないことだと答えました。

 

御者は声を押し殺しながら、

この付近で怪物が現れたという話は

一度も聞いたことがない。

少し離れているとはいえ、

遠くない所に首都があるので、

ここに怪物が現れたら、すぐに、

聖騎士でも、神官でも兵士でも

大勢、送り込むはずだからと

言いました。

 

それから、御者は

ラナムンを信頼に満ちた目で

見つめました。

いつ来たかは分からないけれど、

突然、傭兵たちが現れて

怪物と戦ってくれているし、

目の前の美しい青年は

対抗者3人のうちの1人でした。

これなら、安心できると思いました。

 

ラナムンは御者に、

念のために中に入っているよう

指示しました。

ラナムンが話すや否や、

御者はすぐに馬車の中に入りました。

 

ラナムンは剣を持ったまま

四方を見回しました。

もし傭兵たちが逃した怪物が

飛び出して来たら、

すぐに斬る必要がありました。

 

ラナムンは、落ちて来たガラスの破片と

本の山を思い浮かべないよう

努めました。

そのことと今回のことは

無関係だろうと思いました。

 

その時、怪物1匹が、

ラナムンの方へ

襲いかかって来ました。

傭兵が後を追いかけていましたが、

スピードは似たり寄ったりでした。

ラナムンは御者台の上に一気に登ると

怪物を斬り落としました。

奇妙な音を立てて割れた怪物は

あっという間に煙のように消えました。

 

すごいです!

 

とラナムンを称賛した傭兵は

馬の横に立ち止まると、

彼は、対抗者の剣で斬ったからなのか

それとも対抗者が斬ったからなのか

気になると呟きました。

 

ラナムンが返事をする前に

傭兵は他の怪物に向かって

走って行きました。

3、4回、傭兵たちは

怪物を逃したけれど、

大きな脅威になることは

ありませんでした。

 

少し安心したのか、

御者が窓から首を突き出して。

怪物はいつまで出てくるのだろうかと

尋ねました。

ラナムンは馬車の上に登り

暗い森の中を見回しました。

ラナムンは対抗者でしたが

人間でした。

夜空の下の鬱蒼とした木々の間は、

彼の目には

暗く見えるだけでした。

 

その時、馬車の中で赤ちゃんが

先程とは違って、

喉が張り裂けるように

泣き始めました。 

ラナムンは

どうしたのかと尋ねながら、

馬車の上から降りて、

窓を半分ほど開けたその瞬間、

自分を見ていた助手が

目を大きく見開きました。

ラナムンが振り返った時には、

怪物の顔が

ほとんど目の前にありました。

 

その瞬間、横から飛んできた矢が

怪物の頭を貫通しました。

矢が飛ぶ方向に怪物の頭が傾くと

ラナムンは、怪物を斬りつけました。

ねっとりした血が飛び散ると、

馬が暴れ始めました。

 

ラナムンは馬を落ち着かせ、

矢が飛んで来た方向を見ました。

皇帝が手にした弓を

少し下の方に下げました。

ラナムンは、

ぼんやりと彼女を見つめました。

目が合うと皇帝は

照れくさそうに笑いました。

彼女の乗った馬が

ラナムンの方へ向かって来ました。

 

彼はラティルに

なぜ、ここへ来たのかと尋ねました。

ラナムンは、自分の声が

もう少し温かくなることを

願っていましたが、

相変らず冷たい声でした。

 

ラティルは、

ラナムンを捕まえに来たと答えると

彼の腕を掴みました。

そして、

 

行かないで。


と囁くと、

彼の腕をもう少し強く掴みました。

再び、御者は

窓から顔を出しましたが、

皇帝は、容赦なく御者の頭を

押し込みました。

 

うわっ!

 

御者の悲鳴を無視して

窓を閉めた皇帝は目を瞬かせながら

彼を見つめました。

ラナムンは唇を固く閉じて

皇帝の手の甲に、

自分の手を乗せました。

怪物が襲って来た時より、

心臓が大きく鼓動しました。

 

お望みなら。

 

と呟くと、ラナムンは

わざと視線を落としました。

皇帝が乗ってきた馬が

二人といないバカを見るように

ラナムンを見上げていました。

◇行かないよね?◇

怪物を倒した後、傭兵たちは

あちこち歩き回りながら

死んだ怪物の死体を回収しました。

 

驚いた馬に水を飲ませ

干し草を食べさせようとした御者は

怪物の死体から流れ出る、

ネバネバした黒い血を見て

吐きそうになりながら、

なぜ、それを持って帰るのかと

尋ねました。

 

傭兵は、元々、この辺りは

怪物が現れていなかったのに、

見たことのない種類の怪物が

群れを成して現れた。

当然、調査する必要があると

答えました。

 

御者は、なぜ怪物の死体を

調査するのか尋ねました。

傭兵は、怪物たちも

それぞれ好む生息地が違うからと

答えました。

御者は、なぜ傭兵は、

怪物たちの好む場所が分かるのかと

尋ねましたが、500歳の傭兵は

御者の純真な質問に腹を立て、

 

邪魔だから消えて!

 

と怒鳴りました。

 

一体、自分が何をしたのか。

御者は消えたかったけれど、

そうすることができなかったので

馬車の下にある箱を取り出し、

馬の前に置いて蓋を開けました。

馬が中に入っている飼い葉を

噛んでいる間、御者は、

皇帝が乗ってきた馬の手綱を握り

馬車の馬の方に引っ張りました。

その一方で、御者は、

皇帝とラナムンのいる方を見ないよう

必死に努めました。

皇帝とラナムンは

大きな岩に並んで座っていましたが

2人の後ろにぽつんと立っている

近衛騎士の目つきが、あまりにも

重荷に感じられたからでした。

 

ラティルは、御者が

そんなことを考えているとは

夢にも思いませんでした。

ラティルは、危機一髪で

ラナムンを救い出せたことに

安堵するばかりでした

 

ラティルは、

山にも怪物が現れるとは思わなかったと

呟きながら、無意識のうちに

ラナムンの手を握ろうとしましたが、

強烈な視線を感じて、

手を引っ込めたり出したりを

繰り返しました。

ラナムンは、ラティルが

自分の手を握ろうとして握らず、

ずっと、もぞもぞしているのが窮屈で

先に握ってしまいました。

ラナムンは、サーナット卿が

自分を睨みつけても

少しも気にしませんでした。

 

ラナムンは、

ラティルがいなかったら、

危なかったと言いました。

ラティルはラナムンに

 

行かないよね?

 

と静かに尋ねると

ぽつんと止まっている

馬車を横目で見ました。

おそらく馬車の中では、

助手が赤ちゃんを

なだめようとしていると思いました。

 

ラナムンは、

皇帝がこんな風に捕まえに来たら

行くことはできないと、

少しも嬉しそうでない様子で

答えながらも、

ラティルの手をより強く握り、

なぜ、急に心変りしたのかと

尋ねました。

ラティルは、

ラナムンが出て行くことを

ずっと反対していたと答えました。

 

しかし、ラナムンは、

百日間、様子を見守った後、

結局諦めたのではないかと

言い返しました。

その言葉に、ラティルは、

諦めてはいけないと思ったと

答えると、ラナムンの手を

じっと見下ろしました。

彼の手は、少し震えていました。

 

ラティルは、

自分の両親は自分を諦めたけれど、

自分は諦めないつもりだ。

それに神の予言によれば、

おそらく自分の番の時も

機会が与えられるらしい。

だから、自分たちが

あの子をきちんと育てたら、

今度は変るかもしれないと

話しました。

 

ラナムンは微かに頷くと、

サーナット卿を見つめました。

彼は馬車を見つめていましたが

視線を感じたのか首を回しました。

ラナムンはゆっくりと手を伸ばし、

皇帝を自分の懐に入れました。

ラナムンは、

自分と皇帝と子供の3人で

うまくやっていけるだろうと

言いました。

 

◇父の子は皇女◇

怪物の死体を回収し、

傭兵たちの護衛を受けながら

馬車が宮殿に戻った時は、

すでに夜明けが過ぎていました。

人々は、

療養のために旅立った皇帝の側室を

皇帝が連れて帰って来たことよりも、

傭兵たちが運んで来た怪物の死体に

より驚きました。

 

我が子よ!皇女様!

 

アトラクシー公爵が、

どうやって知ったのか、

分かりませんでしたが、

すでに、彼は宮殿の前で

ウロウロしていました。

そして、助手が赤ちゃんを連れて

馬車から降りるや否や

駆けつけて来ました。

アトラクシー公爵は、

助手が赤ちゃんを誘拐したかのように

奪い取ると、抱き締めました。

 

朝から騒がしいですね。

 

扇子で扇ぎながら、

タッシールも現れました。

ラティルは近づいて来た下男に

弓を渡しながら、

どうして分かったのかと尋ねました。

タッシールは、

皇帝が突然馬に乗って

宮殿の外に飛び出したのだから

知らないわけがない。

宮殿の人々は、

皆、皇帝の行動だけを見ていると、

冗談交じりに答えると、

アトラクシー公爵が抱いている

赤ちゃんを、

見物するように見つめました。

 

ラティルはタッシールが

赤ちゃんの額を見ていることを

知っていましたが、

知らないふりをしました。

そして、兵士たちに、

宮殿から少し離れた場所に

使わない建物が一つある。

使わないからといって

どこか壊れたりしてるわけではなく、

掃除をする必要があるけれど、

とにかく、そこへ怪物の死体を

運ぶことにしようと指示しました。

 

アトラクシー公爵は、

ようやく怪物たちが目に入ったのか

目を大きく見開くと、

自分の息子を捕まえに行って

怪物も捕まえて来たのかと尋ねました。

 

ラティルは、

もう少し息子のことも気遣って欲しい。

ラナムンは怪物のせいで

危ないところだったと

アトラクシー公爵に耳打ちしました。

彼は、遅ればせながら、

ラナムンを見つめ、

 

我が子よ。

 

と呟きました。

しかし、ラナムンは、

父の子は皇女になったのではないかと

冷たく皮肉を言うと、

赤ちゃんを抱いて、

とりあえず建物の中に入りました。

◇側室たちの性格◇

赤ちゃんを育てると決心したラティルは

その日の午後、仕事をしている途中で

側室たちの性格について

紙に書き出しました。

 

ラナムン

冷たい 社交性なし。怠惰。

 

ゲスター

小心者、善良。勉強好き。

 

カルレイン

無愛想、カリスマ性あり。セクシー。

 

タッシール

賢い、 ふてぶてしい。計算的

 

クライン 

快活、純粋、傲慢。

 

メラディム

優しいけれどフナ。

 

ザイシン

善良、生真面目、運動狂。

 

ギルゴール

家出癖あり。精神がおかしくなる。

 

侍従長は、

ラティルの走り書きをチラッと見て、

なぜ、それを書いているのかと

尋ねました。

ラティルは、

赤ちゃんをしっかり育てたいと

答えました。

侍従長は首を傾げ、

それが今書いていることと

関係があるのかと尋ねました。

 

ラティルは、

赤ちゃんを完璧で善良に育てたい。

赤ちゃんの人格形成のために、

性格の悪い側室たちは

赤ちゃんと二人きりで

長く居させないようにしたいと

説明しました。

 

侍従長は、

あまりにも極端ではないかと

反論しましたが、ラティルは、

自分の赤ちゃんは

本当にとても優しくて、

レアンのように

正義感に支配されないように

育てなければならないと

返事をしました。

 

侍従長は再び紙を見て、

この中で残った人は誰かと

尋ねました。

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サーナット卿はラティルの騎士で、

常に彼女を護衛しているので、

その記載がなくても、

今回、ラティルとラナムンが

ベタベタしているのを見たように

他の側室たちと仲良くしている姿を

何度も見たかもしれないし、

ラティルが側室たちと

夜を過ごしている間、

部屋の外で待っていることも

あったかもしれません。

常にラティルのそばに

いられなくなるのは辛いけれど、

業務上の騎士でなくなれば

目の前でラティルと他の側室たちが

ベタベタするのを見なくて済む。

それも、

サーナット卿が側室になることに

決めた理由の一つかもしれないと

思いました。

 

側室たちの性格判断。

ゲスター以外は、ほぼ正解。

ラティルは彼のことを

小心者だと思っているので

彼を養育者に

選ぶことはないでしょうけれど

もしも、ゲスターを選んだとしたら

陰で何をするか分からない

恐ろしさがあると思います。

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