自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 原作 55話 65、66、67話 マンガ あらすじ 筋肉を鍛えてラティルを迎える準備をする大神官

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55話 上着の前をはだけているクラインを見てラティルは・・・

◇目を閉じた理由◇

早く服を着てと

ラティルは言おうとしましたが、

どこかで声が詰まってしまいました。

 

(本当に美しい。)

 

クラインの滑らかな肌を

見下ろしたラティルは

その肌触りが気になりました。

触れたら、肌に沿って、

手が滑り落ちそうでした。

あれだけ、堂々と見せているなら

確認しても良さそうだけれど、

触れた瞬間、

皇権を安定させるまで

枕を共にしないという一線を

越えてしまいそうでした。

 

けれども、クラインは

最初から、

そのように決めていたのか

艶めかしく寝返りを打つと

上半身を起こし、

しっとりとした声で

「陛下」とラティルを呼びました。

 

(一体どこで学んだのだろうか。)

 

ラティルは、

クラインの悩ましい微笑みに

目を閉じて、

彼に服を着るように命じました。

 

クラインは、

それが不服のようでした。

実は、

彼女のハートを射止めようとして、

この姿で横になった時から、

クラインはプライドが

傷ついていました。

それなのに、ラティルが

情けないとでも言っているかのように

目を閉じて命令したので、

彼の胸のどこかが

ぐちゃぐちゃになりました。

 

実際、ラティルは

彼の誘惑に負けないために

目を閉じたのですが、

クラインは、

そこまで気づきませんでした。

 

とうとう彼は冷たい顔をして

ぱっと起き上がりました。

先程まで

思い切り緩んでいたクラインの顔が

ラナムンのように

凍り付いていました。

 

彼は何も喋らずに服のボタンをかけ、

ラティルをちらっと見ると、

何も言わずに

外へ出て行ってしまいました。

 

どうしたの?

 

1人残されたラティルは

呆然と部屋の扉を眺めました。

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使節団◇

仮病を使って、

ラティルを誘惑するのに失敗した

クラインは拗ねてしまい、

彼女を避けるようになりましたが、

その後、数日間は

問題が起こりませんでした。

 

大臣たちと貴族たちは、

国際結婚政策を進めるラティルを

素晴らしいと考えていましたが、

彼女は、

誤解を解く必要はないと思い、

彼らの勘違いを放置しました。

幸いなことに、

黒魔術師に関することは

何も起こらなかったので、

ラティルは忠実に国務を遂行しました。

 

熾烈な俗世間の戦いを覚悟して

やってきた聖騎士たちは、

なかなか、ラティルが

ハーレムに来ないことに非常に当惑し

何か策を講じて、

彼女を連れて来るべきではないかと

大神官に提案しました。

 

それに対し大神官は、

 

来る時が来れば、

陛下はお出でになるので、

陛下がいつ来られても

鍛えられた筋肉で迎えられるように

運動することです。

さあ、みなさん運動しましょう。

 

と慈愛に満ちた姿で

聖騎士たちを励まし、

ハーレム内の庭園を

朝夕50周ずつ走り回りました。

 

それから半月程経っても、

ラティルはクラインを避けていたので、

彼を嫌っていた侍従長でさえ、

クラインを慰めなければと

心配し始めた頃、

ラティルが大神官を

側室に迎えたという噂を聞いた

隣国の月楼が

使節団を送って来ることになりました。、

 

ラティルは困ったと思いました。

月楼は

代々、友好的な国だけれど、

徹底的に強者に弱く

弱者に強い国でした。

すなわち、

月楼と友好的な国であり得たのは

タリウムが強いから。

月楼は数世代に渡り

タリウムと親密な関係を築きながらも

常に不意打ちを食らわす隙を

狙っていたので、

ラティルは、月楼が

この時期に使節団を送ってくることが

少し気になりました。

 

陛下は無事に即位し、

良い治世を見せてくださり、

国民も陛下の統治を気に入っています。

タリウムは強国なのに、

何を恐れるのですか。

 

とサーナット卿は

気楽に話しましたが、

ラティルは同意しませんでした。

 

ラティルは、

自分が大神官を側室に置いたことで、

他の国々が敵対するのではないかと

心配していると言いました。

 

サーナット卿は、

皆が敵対しても勝てると言いましたが、

ラティルは、

トゥーラが、どこかで

身をすくめていなければと答えました。

 

ラティルは、しばらく考えた後、

3日前に、

カリセンからも

使節団が来ていると聞いたのを

思い出しました。

彼女は、両国の使節団が同時に

到着するように、少し手を打つと

侍従長に話しました。

 

両国の使節団を

謁見の場で一緒に迎えるようにする。

クラインを連れて行けば

カリセンとタリウム

仲良さそうに見えるので、

月楼が周りの国々を揺さぶっても

無駄だと思うようになる。

向こうは両国が関係のあることを

知らないはずだから。

 

という彼女の計画を聞いた侍従長

良い案だと賛成してくれました。

 

彼は、ラティルの指示を遂行するため

急いで外へ出ました。

ラティルは、秘書にクラインを訪ねて

カリセンの使節団が来るから

きちんとした服装で

こちらに来るように伝えてと

指示しました。

 

ところが、しばらくして

沈んだ顔で戻ってきた

秘書の話によれば、

クラインは、身体の具合が悪くて

謁見に参加できないとのこと。

 

ラティルは、

使節団がいつ到着するかを

確認すると、

自らハーレムへ向かいました。

 

ラティルが部屋に現れると、

驚いた護衛は、部屋の中に向かって

陛下が来られたと

小さく叫びました。

しかし、何度叫んでも

中から何の声もしないので、

護衛の顔が青くなりました。

ラティルは、

護衛が声をかけるのをやめさせ、

彼に何かを言わせる隙を与えないまま

部屋の扉を開けて中に入りました。

廊下を通り抜け、

一気に寝室へ入ると

クラインは窓辺に座り、

窓枠に額を当てていました。

 

彼は、むやみに部屋へ入るのは

やめろと抗議しましたが、

彼の額に赤い痕があるのを見た

ラティルは顔をしかめました。

 

どのくらい、ああやっていたのか、

彼は部屋の中から、

ずっと窓の外を見ていたようでした。

それなら、ラティルが来るのも

見ていたはずなのに。

 

ラティルが自分の顔を見ていることに

気がついたクラインは

自分のやっていたことが

バレたと思い、

額をゴシゴシ擦りました。

ラティルは、

彼が半月間、自分を避けていた割には

それ程、怒っていないと思いました。

 

ラティルはクラインの腕をつかんで、

どうして、こんなに幼稚なのかと

尋ねました。

 

自分を幼稚だと言われたクラインは

ムッとしましたが、

ラティルは、クラインの国の使節団に

挨拶するのが嫌なのかと尋ねました。

 

クラインは、

その理由はわかっているはずだと

答えましたが、

ラティルは、

自分が稚拙だったことはないので、

幼い人の心は

検討もつかないと言いました。

 

ラティルに子供だと言われた

クラインは

口を開けてラティルを見つめたので、

彼女は、

顎を抑えて彼の口を閉じました。

そして、半月前、

クラインが床に寝ていた時、

自分がそのまま

行ってしまったからなのかと

尋ねました。

 

クラインが黙っているとラティルは、

 

仕方がなかった。

痛いと言うから心配になって

駆けつけたのに、

あんな風にしていたから、

腹を立てるしかない。

どんなに心配したことか。

 

と言い訳をしました。

そして、

自分の何が悪かったのかと尋ねた後、

彼女の得意な

「私は何も知らない」という表情で

クラインを眺めると

彼は、口をパクパクさせました。

 

クラインは、

ラティルが自分に思いを寄せていると

堅く信じていました。

カジノディーラーが現れて、

少し落ち込んだけれど、

後で、彼が大神官だとわかると、

彼が大神官だから、

ラティルが世話をしていると思い

また自信がつきました。

それなのに、あの日、

魅惑的に横になっていた自分を見て、

すぐに行ってしまったので

プライドが粉々になりました。

けれども、そのことで

ラティルを問い詰めれば、

自分の方が、

よりラティルを好きなように

見えるのではないかと思い

プライドが傷つきました。

 

ラティルは、もう一度、

私は何も知らないという顔で笑って

クラインに

 

何か話すように、

話さなければ何もわからない。

 

と、尋ねましたが、

彼は口をぎゅっと結んで

彼女の肩に

額をもたれかけました。

 

完全にクラインの調子が

戻ったと思ったラティルは、

長い話は後でゆっくりすることにして、

今は煌びやかに着飾ることを

提案しました。

 

何をするつもりなのかと

尋ねるクラインにラティルは、

 

カリセンから

使節団が来るそうです。

元気にしているところを

見せるべきです。

故郷の人に会いたくないですか?

 

と尋ねました。

 

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◇カリセンの使者◇

クラインをなだめたラティルは、

彼を着飾らせて、

謁見室へ連れて行くことに

成功しました。

 

クラインは、

ラティルが自分の面倒を

見てくれたので、

いつの間にか、気分が晴れ、

彼女と手をつなぎ、

誇らしげに肩を伸ばしていました。

 

それを見たラティルは笑いながら、

彼は身体だけ皇居に置いて

精神は深い山奥に置き、

澄んだ水だけ見て

育ったのではないかと考えました。

 

そして、クラインの正直な姿が

可愛いと思ったラティルは

何度も誓いながら

忘れてしまっていた、

 

純粋なところがある子だから

優しくしてあげないと。

側室の中では

一番信じられるじゃない。

 

と、もう一度誓いました。

 

さて、ラティルの目論見通り、

謁見室で

カリセンの使節団と共に

ラティルを待っていた

月楼の使節団は、

彼女がクラインを連れて現れ、

カリセンの使節団が

その姿を嬉しがるのを見て、

表情が暗くなりました。

 

それを見たラティルは

内心くすくす笑いながら

いっそうクラインを

気遣うふりをしました。

 

ところが、ラティルの立場で

事がうまく進んでいる中、

月楼の使節団が、

国際結婚を利用した政策は

今の代では便利だけれど、

その下の代になった時に

多くの副作用が起きるのではないかと

突然、言い出しました。

 

そして、カリセンの皇子、

大神官、功臣の息子まで、

立派な人を皆、手に入れて

後で管理できるのかと、

嘲るように言ったので、

その場の雰囲気が凍り付きました。

 

しかし、ラティルは、

月楼でも

同じようなトラブルがあったことを

指摘し、

心配してくれたことに

お礼を言った後、

月楼を反面教師にすると

笑いながら反撃したので、

月楼の使節団の方が

冷ややかな雰囲気になりました。

 

ところが、それだけで

使節団の攻撃は終わらず、

彼は、

婚姻を利用して政治を展開するなら、

直接、他の国の皇后か王妃になれば

一番良かった。

そうすれば、自分の兄弟を

殺さなくても良かったのに残念だと

言いました。

 

この言葉に、月楼から来た

他の使者たちも驚き、

肩を震わせました。

あらかじめ準備してきた

挑発でないのは明らかでした。

それなのに、皆が

その使者を止められない構図が変だと

ラティルは思いました。

 

使節団の責任者の伯爵より

失礼極まりない発言をした使者の方が

身分が高そうだけれど、

使節団の中に紛れ込んで来たのなら

実際の身分はどうであれ

礼儀正しくしろと、

言い返そうとした瞬間、

それまで沈黙を守っていた

カリセンの使者が

どっと笑い出しました。

大きな笑い声ではありませんでしたが、

周囲が静かだったので、

皆に聞こえました。

 

それを聞いた月楼の使者は、

眉をひそめて、

顔を後ろへ向けました。

 

人々の視線が集中した

カリセンの使者は、

 

あなたの姿は

ブドウを酸っぱいと言って

文句を言う狐のようです。

ハーレムに

才能のある青年を集めるのも

国に力があってこそ可能なこと。

月楼は

ハーレムに人を1人送ることさえ

受け入れてくれと、

何度も頼まなければならない

国なのだから、

ラトラシル陛下の意図を

理解できなくても当然かも。

 

と露骨に嘲弄したので

カリセンの使者たちも

ニヤニヤ笑いました。

侮辱された月楼の使者は

顔が赤くなりました。

 

カリセンの皇子が

側室になっていても、

側室出身の皇子にすぎないので、

カリセンの使者が堂々と

タリウムの肩を持つとは

思わなかった様子でした。

 

顔を隠して端にいる

カリセンの使者の言葉に

タリウムの大臣たちも

ニヤニヤ笑いながら、

月楼の使者たちを

見ていましたが

ラティルは

笑うことができませんでした。

むしろ、彼女の表情は

月楼の使節団たちと

似ていました。

 

あの声・・・

 

ラティルは固唾を飲みこんで、

マントを目深にかぶり、

顎だけ出しているカリセンの使者を

震える目で見つめました。

その使者は、

ヒュアツィンテであることは

明らかでした。

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原作を何度か読み返しましたが、

部屋を出て行ったのはクラインで

1人取り残されのはラティルなのに、

後半では、

ラティルが

出て行ったことになっていて

???

だったのですが、

こちらでは、

原作のままにしておきます。

 

あくまで想像ですが、

クラインの母親は

権力争いに興味はなく、

皇帝を心から愛して、

彼が来るのを

ひたすら待ち続けていた人なのかなと

思いました。

そして、息子のクラインに対しては

愛情深く優しく、

接したのではないかと思います。

皇帝が来ないことで母親が悲しむ。

その姿を見て、

父親に腹を立てるクライン。

それをなだめる母親。

彼が怒りっぽいのは、

持って生まれた性質かも

しれませんが、

母親の良い性質を

受け継いだように思います。

もしかしたら、

母親を早くになくして、

家族の愛情に飢えているのかも。

だから、ラティルに優しくされると

嬉しくて仕方がないのかなと

思いました。

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