16話 麗奈はスーパーで新商品の試食係を担当することになりましたが・・・
試食係をやることが
気に入らない麗奈は、
真面目に仕事をせず、
座ってゲームをしながら、
勝手に客に試食品を食べさせ
どれが美味しいか、
シールを貼らせていました。
ある時、客の1人に
ナッツが入っていないか
聞かれた麗奈は、
「入っていない」と
空返事をしました。
ところが、それを食べた客の夫が
ピーナッツの
アレルギー反応を起こし
大騒ぎになりました。
ナッツ類は入っていないと
言ったのに、
どう責任を取るのか。
人を殺す気かと詰め寄る客に、
ナッツ類が入っているかどうか
自分が知るわけがないと、
思った麗奈は、
自分にどうしろと言うのか。
タダだからと言って、
勝手に食べさせたのは、
おばさんの方だ。
具合が悪いなら、
さっさと病院に行ったらどうかと
開き直ったので、
客は、責任者を呼べと騒ぎ立てました。
そこへ友也がやって来て、
麗奈にどうしたのかと尋ねると、
客は、
麗奈がピーナッツが
入っていないと言ったせいで
自分の夫が
アレルギー反応を起こしてしまった。
それなのに、麗奈は
夫がこんな目に遭っているのは
自分のせいだと言っていると
友也に訴えました。
彼は、心の中では
ここへ来るのではなかったと
思いながら、
客に、すぐに病院へ連れて行くと
伝えました。
「麗奈怖い」と訴える麗奈に友也は、
自分は客と一緒に病院へ行くので、
麗奈には、
タクシーで付いて来るように
指示しました。
分かったと返事をしながら、
麗奈は、これは全て、
この仕事を押し付けた
住吉のせいだと、
責任をなすりつけました。
病院で、麗奈は、
試食の中に
アレルギー物質が入っていることを
たぶん、美紗は
説明してくれたと思うけれど、
聞いた記憶がないと
友也に言い訳をして謝りました。
友也は、
麗奈が美紗のミスを
庇ってくれているけれど、
これがバレたら、
美紗は懲戒か減給になる。
これから結婚するのに
収入が減るのは困ると
思いました。
友也は、
最悪の場合、麗奈は
退職勧告だけでなく
損害賠償を
請求されるかもしれないので
これは2人だけの秘密にして、
客やスーパーから
苦情が入らないように、
怒りを鎮めてもらえるまで、
2人で謝りに行くことを
提案しました。
麗奈はお礼を言いながら、
友也に抱き着きました。
そして、
自分は契約社員だから、
クビになってもいいけれど、
美紗は、
ずっと務めて来た会社だから
自分は、とても心配していたと、
泣きながら言いました。
友也はぐっと手に力を入れて
麗奈の肩を抱いてトントン叩くと
美紗は本当に良い友達を持った。
麗奈は何も悪くないので
心配しないで、
自分を信じるようにと言って
彼女を安心させました。
麗奈は、
友也と富田課長は
比べ物にならない。
この男を手に入れたいと
思うのでした。
麗奈はきちんとやっているだろうか。
友也まで送ったけれどと、
美紗が考えていると、
友也から電話がかかって来て、
なぜ、3番の商品に
ピーナッツが入っていることを
麗奈に教えなかったのか。
自分がその場にいたから
良かったけれど、
大変な事になるところだったと
文句を言いました。
美紗は、3番の商品には
ピーナッツが入っているので
アレルギーポップを立てるようにと
きちんと麗奈に説明したのに、
彼女は、聞いていないと
主張しているのかと思うと、
ため息が出ました。
美紗は、
どのように事態を収拾したのかと
尋ねると、友也は、
美紗がクビになると大変だ。
このことを知っているのは
自分たち3人だけなので、
このまま終わらせることを
提案しました。
美紗は、
涙が出るような心遣いだと思い
友也にお礼を言うと、
自分が知っていることは
麗奈には言わないように。
自分の代わりに友也が
麗奈のケアをするように
頼みました。
電話を切った後、美紗は、
やはり麗奈は
期待を裏切らないと思いました。
住吉は家に帰ると、
自分の母親が
娘の面倒をみてくれて、
父親は夫と一緒に
食事の用意をしていて、
先にシャワーを浴びろと
言ってくれました。
住吉は、
他のことを気にせず
シャワーを浴びたのは
いつのことだったかと考えました。
住吉は美紗に
夫が娘の面倒を見ないこと、
ローンを返すので手一杯で
シッターも頼めないこと。
夫の両親は腰が悪いので
娘を抱くこともできないと
愚痴をこぼしていました。
すると、美紗は、
住吉の両親に
助けを求めたらどうかと
提案しました。
けれども、住吉は
自分が幸せに暮らしていると
思っていて、
夫が仕事を辞めたことも
知らない両親に、
心配をかけたくないと躊躇しました。
けれども、美紗は
会社は、
その気持ちを理解してくれないし、
育児ハラスメントを受けた
女性社員たちをたくさん見て来た。
住吉の両親は、
娘を助けたいと
思っているはずだから、
正直に話して、
助けてもらうことを提案しました。
住吉は、
美紗の助言通りにして良かった。
今回のプロジェクトは、
絶対に諦められない。
昇進すれば、富田課長にも
振り回されないし、
家族全員、幸せに暮らせると
思いました。
ところが、住吉の夫は、
自分が会社を辞めたことを
両親に告げ口し、
彼女が彼らを呼んだことを
怒りました。
住吉は、事前に
両親が来ることは話していたし、
夫は家事が嫌いなことを
指摘しました。
彼は、住吉が早朝出勤して
早く帰ってくればいいと
言いましたが、
彼女は、
同僚たちと一緒に残業するので
それは無理だと、何度も言った。
そんなに嫌なら、
夫が出て行くように。
この家は自分の名義だし、
ローンも生活費も
自分が払っていると抗議しました。
夫は、隣に義両親がいるので
大声が出せず、イライラしました。
そして、金で脅迫するのかと言って
住吉を卑怯呼ばわりすると、
彼女は、
この家から追い出されたくなければ
働いて金を稼ぐか
娘の面倒を見るか、
どちらか一つくらいは
きちんとしろと命令しました。
美紗のアドバイスのおかげで
住吉の夫が
言うことを聞いてくれるようになったと
電話でお礼を言う住吉に、
美紗は、自分も嬉しいと伝えました。
すると、
出張に行っているはずの部長が
美紗の横にいて、
住吉との電話は終わったのかと
尋ねました。
部長は、午後の飛行機で
出発する予定だけれど、
彼女に話があるので、
会社に寄ったと告げました。
出張当日に、
わざわざ会社に来てまで
何を話すのかと、
美紗は訝しみました。
2人は1階のカフェに行くと、
何と、そこに悠斗がいたので
美紗は驚きました。
嬉しそうに挨拶をする悠斗。
なぜ、彼がここにいるのか
疑問に思う美紗。
そして、部長と悠斗の間に
火花が散りました。
必要な情報を提供しないで、
客がアレルギー反応を起したのは、
麗奈の責任とはいえ、
会社の名を出している限り、
会社の責任となると思います。
それなのに、会社に報告しないで、
内内で済まそうとした友也は
きちんと職務を
果たしていないと思います。
それに、美紗自身のことを
心配するよりも、
お金のことを
気にしているところを見ると、
友也はお金目当てで
美紗と結婚したのだと
思いました。
そして、麗奈も
気に入らない仕事でも
きちんと責任を持って
やるべきだったし、
美紗の説明を
きちんと聞くべきだったのに、
いい加減すぎます。
彼女の性格を考えると、
美紗の会社の契約社員になる前も
真面目に仕事を
してこなかったように思います。
やはり麗奈と友也は
お似合いだと思います。