自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 先読み 原作 275話 再びラティルにプロポーズするギルゴール

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275話 ダガ公爵は食屍鬼になってしまいましたが・・・

◇失敗◇

ダガ公爵が目覚めた直後、

トゥーラは近くの墓場から

死体を掘り起こして来て

公爵に渡し、

それを食べて、ひと眠りした後は、

アナッチャの言葉のように、

はるかに自然に話すようになりました。

しかし、ダガ公爵は

人と付き合うことが多く、

大勢で、

まともな食事を取る機会がありました。

 

屍鬼は、一般的な食事では

栄養が取れないと、

アナッチャは教えてくれましたが、

アイニは、ダガ公爵の側近を集め、

食事をする場を設けました。

 

アイニは、

いつも死体ばかり

食べるわけにはいかない。

死体を食べて生きても、

人前で、きちんと食事をする姿を

見せなければならない。

まさか、それが不可能なのかと

アナッチャに尋ねました。

彼女は、

食べることは可能なので

心配しないようにと答えました。

 

ダガ公爵は、

少しぼんやりしていましたが、

アイニが食事の席を用意して呼ぶと

彼女に従いました。

アイニは、

側近たちを集めたので、

その人たちの前で、

スープを少しだけ飲んで来るように。

治療したばかりなので、

あれこれ食べる必要はないと

話しました。

ダガ公爵は首に巻いた包帯を触りながら

「分かった」と返事をしました。

 

アナッチャは、

クラインに噛まれた傷は、

時間が経てば、表面上は消える。

けれども、

強く押したり触ったりすると、

また出血するので、

気をつけるようにと忠告しました。

アイニは、

包帯を触り続けている

ダガ公爵の手首を

つかんで下ろしながら

そうしていると、

また血が出ると言って、

首を横に振りました。

 

食事の準備が終わり、

人々が集まると、

ダガ公爵は車椅子に乗って、

その場に出て来ました。

 

側近たちは、

ダガ公爵の治療はうまくいったと

聞いていたものの、

彼の顔を全く見ていなかったので、

公爵が、

比較的まともな姿で現れると

人々は安堵しました。

 

側近たちは、

とても心配していたとか、

血色がいいので、

順調に回復しているとか、

公爵が腕のいい医師たちを

後援していることに驚いたと

口々に話しましたが、

ダガ公爵は、まともに返事を

することができませんでした。

ダガ公爵が深刻な顔で、

口をつぐんでいるので、

側近たちは話をするのを止めて、

互いに顔色を窺いました。

 

隣の席で様子を窺っていたアイニは

その場の雰囲気がおかしくなると、

まだ、

父親の体調が悪いようだと言って、

彼にスプーンを握らせました。

ダガ公爵は約束通り、

スープを数口飲みました。

側近たちは、

公爵をチラチラ見ながら、

いつ首都に戻ろうかと、

最大限、声を低くして

自分たちだけで話しました。

しかし、

突然「ウェッ!」という声に、

側近たちは静かになり、

ダガ公爵を見ました。

彼は、緑色の嘔吐物を

吐き出していました。

 

アイニは下女に命じて、

すぐにダガ公爵を

食堂の外へ連れ出させましたが、

この様子を見た側近たちは

食事を続けられず、

アイニの顔色を窺いながら

スプーンを下ろしました。

 

状況が落ち着くと、アイニは、

食べ物を食べられると言ったのに、

なぜスープを2口飲んで吐いたのかと

アナッチャに抗議すると、

彼女は驚きました。

続けてアイニは、

緑色の変なものを吐いた。

きちんとできたのかと尋ねました。

 

アナッチャとトゥーラは

素早く視線を交わしました。

アイニは、2人の様子を見て、

父親を食屍鬼にする過程で

何か問題が起きたことに

気づきました。

アナッチャは、

生きている人を食屍鬼にしたので、

少し問題が起きたようだと

素直に謝りました。

そして、ダガ公爵の体調が悪いので

当分の間、

食事は別にすると伝えるように。

自分は問題を解決する方法を探す。

そんなに長くはかからないと思うので

心配しないでと言いました。

 

アイニはイライラしましたが、

他の黒魔術師を

見つけることもできないし、

あまり長い間、宮殿を

空けることもできませんでした。

 

アイニはアナッチャに、

宮殿へ付いて来られるかと尋ねました。

彼女は、優しく微笑みながら

「もちろんです」と答えましたが、

アイニは返事をせずに

出て行きました。

◇ギルゴールの意図◇

ラティルは、

ギルゴールの意図が

気に入りませんでした。

彼は何をしでかすか分からない

吸血鬼なので、

彼の行動一つ一つが尋常でないと

思いました。

 

クラインは、

突然、部屋の真ん中に現れた

ギルゴールに、

渋い顔をしましたが、

あの人が自分を助けてくれたと

ラティルに告げました。

ギルゴールは、

ラティルに向かって微笑んだので、

彼女は、よくやったと

彼を褒めました。

ギルゴールの口元が、

満足そうに上がりました。

気分を害してはいないようでした。

ラティルはぎこちなく笑うと、

彼の背中を2度叩きました。

 

クラインはベッドに座っていたが

眠れず、

ラティルとクラインの間にいる

ギルゴールは笑顔を見せ、

瞬きもせず、立っていました。

クラインは、

ラティルとギルゴールを

交互に見つめました。

ギルゴールは微笑んでいるけれど

一言も話しませんでした。

 

ラティルは、2人に言いたいことが

たくさんありましたが、

3人がいるところで、

特に話すことはなく、

口を開いては閉じるを

繰り返していました。

 

15分くらい、その状態が続き、

クラインの震える瞼を見て、

彼の忍耐心が切れかかっているのを

察したラティルは、彼の名を呼び、

彼の肩を押して、

ベッドに横にならせると、

クラインの胸を3回叩き、

明日、また来るので、

ゆっくり休むようにと告げました。

 

クラインは、

何か言いたそうでしたが、

ラティルは「お休み」と言って

彼の口に軽くキスをすると、

クラインは魔法にでもかかったように

力が抜け、

膨れっ面をしていましたが、

頷きました。

 

ラティルは、

ギルゴールに付いて来るように

合図をして、外へ出ました。

ギルゴールは、軽い足取りで

ラティルの後を

付いて行きましたが、

しばらく歩き続けて、

誰もいない庭に入った頃、

ラティルが後ろを振り向くと、

ギルゴールは、

とても怖い顔をしていました。

ラティルが立ち止まると、

ギルゴールも立ち止まり、

彼女をじっと見つめました。

 

なぜ、彼が怖い顔をしているのか

抗議しようと思いましたが、

もう一度、

クラインを助けてくれたことに

お礼を言いました。

相変わらず、ギルゴールの眼差しには

ぞっとしましたが、

口元が上がると、

少し怖い雰囲気が消えました。

 

ラティルは、彼の感情が

どのように流れていくのか

知る術がないので、

息苦しくなりました。

急に現れ、自慢するのは

いつものことだけれど、

なぜ、今日は機嫌が悪いのか

分かりませんでした。

 

その時、ギルゴールは

ラティルの首の横に触れました。

冷たい手に、

彼女は身震いしました。

ギルゴールはラティルの首を

軽く撫でながら、

自分は誰かを助けたり救ったりする

人ではないと言いました。

ラティルは、

人でもないと、揚げ足を取ると、

ギルゴールは、

もちろん、人でもないと言って

ニッコリ笑うと、

彼の雰囲気は、さらに和らぎました。

 

彼は窮屈なのか、

首を絞めている

ネクタイなのか何なのか

分からないものを、

片手でつまんで、

半分ほど緩めました。

その過程で、彼の青白い肌が、

見え隠れしました。

 

そして、彼は手を離すと

ラティルを見下ろしました。

ギルゴールの首筋が

大きく動くのを見て、

ラティルは、吸血鬼も息をして

唾を飲み込むのかと思いました。

 

ギルゴールはニッコリ笑うと、

悪戯っぽくて

おとなしい雰囲気になり、

隣で咲いている春の花をかじって

食べました。

ラティルは、

ギルゴールにとって、

花を噛んで食べる行為が、

自らを慎むための

儀式なのではないかと思いました。

 

春の花をいくつか食べたギルゴールは

ニヤニヤ笑いながら、

腰を下げて、ラティルと目を合わせ、

先ほどとは違う明るい声で、

ラティルが剣を抜くところを

自分が見ていたことを知っているかと

尋ねました。

ラティルは目を大きく開いて、

ギルゴールに、

カリセンに来たのかと尋ねました。

彼は、目じりを下げると、

カリセンで、

カリセンの皇子を助けたと

答えました。

 

ラティルは唇を噛みしめながら、

眉を顰めました。

自分が剣を抜くのを見たのなら、

アイニとラナムンが

抜くのも見たはず。

アイニに剣を渡していることから、

それ以前に彼女が

剣を抜くのを見ているだろうけれど

ラナムンが剣を抜くのを見たことに

ラティルはイライラしました。

 

ラナムンが、

対抗者になりたいと思わないよう

誘導しようと思っていたのに、

ギルゴールが彼に近づいて、

対抗者になれと説得したらどうしよう。

アイニは遠くにいるけれど、

ラナムンは近くにいる。

 

ラティルが考えを巡らしていると

ギルゴールが満足そうに

笑っていることに気がつきました。

人に気を揉ませておきながら、

その姿を見て喜ぶギルゴールに

ラティルは少し腹が立ちました。

 

ラティルは彼の両肩を

ぎゅっと握ると、

何人、剣を抜いても気にしないで。

自分だけを見ていると

約束したはずだと言いました。

ギルゴールは、約束の内容が

だんだん変わってきていると

言いました。

ラティルは、何の関係もないと

反論しましたが、ギルゴールは

大いに関係があると主張しました。

 

彼は、

自分がラティルだけを見ていたら、

どんないいことがあるのかと

尋ねました。

 

ギルゴールは

狂っているのに計算高い

心の中で悪口を言いながら

ラティルは、

ギルゴールが何を望んでいるのか

尋ねました。

 

ギルゴールは、

ラティルが彼の家の剣を抜いたので

自分と結婚しなければならないと

答えました。

 

彼女は、ギルゴールが

対抗者の剣について、

また同じ嘘をつくのかと思い、

表情が険しくなりました。

なぜ、急にそんな話をするのか

訳がわかりませんでした。

 

ギルゴールはラティルの鼻先に

自分の鼻先を軽く擦りながら、

自分は対抗者の剣を抜いた人と

結婚しなければならない。

自分の話を聞いているかと、

ラティルに尋ねました。

 

彼女は、仕方なく、

ラナムンと結婚したいのかと

尋ねました。

ギルゴールは、

気が滅入った表情をしました。

 

ラティルは、

すぐに冗談だと言いましたが、

ギルゴールの顔から、

茶目っ気が消えていました。

 

彼は袖でラティルの唇を拭きながら、

笑いました。

そして、

 

私がよそ見をしないためには

何をすればいいか、よく考えて。

私のお弟子さんは皇帝じゃない?

 

と言いました。

 

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なぜ、

自分を助けてくれたギルゴールが

自分の部屋にいるのか、

クラインは、

不思議に思っているはず。

今回は、ラティルのキスに

騙されてしまい、

それ以上、追求しませんでしたが、

バニルとアクシアンが戻って来て

いつものクラインに戻り、

ラティルとギルゴールが知り合いで

彼が宮殿にいると知ったら、

勝手に変な風に思い込みをして、

腹を立てて暴れる、なんてことが

なければいいと思います。

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