自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 388話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ アナッチャの野望

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388話 広場の壇上にトゥーラの頭がかけられていました。

◇収拾◇

あれは何なのかと

クラインはラティルの腕をつかんで

素早く尋ねました。

どれほど驚いたのか、

彼は自然に「陛下」と

連呼していました。

 

ラティルは、自分の異母兄の

トゥーラだと答えました。

クラインは、さらに驚きました。

彼は、ラティルが

皇帝の座に上がってから

タリウムに来たので、

トゥーラを見るのは初めてでした。

 

ラティルは、

自分が処刑させたという噂が

広まっている、その人だと話すと、

クラインは、

記念に頭をかけておいたのかと

尋ねました。

ラティルは、

そんなはずはないし、

かけておいたとしても、

今頃、腐っていると答えました。

 

それならば、あれは・・・

と、クラインは戸惑っていましたが

一つ一つ説明していると

時間がかかりそうなので、

まずラティルはサーナット卿に、

トゥーラは食餌鬼なので、

頭だけになっても死なないはず。

頭を外して持って来るよう

指示しました。

 

サーナット卿が、

そちらへ行こうとした瞬間、

今度は背後から、うなり声が

波のように押し寄せて来ました。

その声は次第に大きくなり、

やがて悲鳴のようになって

さらに近づいて来ました。

 

ラナムンは、危険だと言って

ラティルを両腕で包んで、

どこかへ行こうとしましたが、

ラティルは大丈夫だと手を振り

サーナット卿を見ました。

そして、まずはあの頭からと

言いかけたところで悪態をつきました。

サーナット卿が行く前に、

すでに、ぶら下がっていた頭が

消えていました。

 

トゥーラの頭を

あそこに吊るした者が

頭を回収していったと思ったラティルは

仕方なく、騒がしい所へ

行くことにしました。

 

彼女は、後ろから聞こえてくる

悲鳴の方へ走って行くと、

地面に倒れていた者たちの何人かが

バッタのように飛び跳ねながら

他の人たちを後ろから

襲っていました。

人々は、その度にさらに驚いて、

急いで逃げ回り、

バッタのようになった人たちに

捕まった人たちも

悲鳴を上げて地面を転がっていました。

 

ラティルは腰から剣を抜き

「収拾しなさい!」と指示すると  

すぐにクラインとラナムンは

武器を取り出して

敵に立ち向かいました。

 

ラティルは、

ポンポン飛びかかってくる人々を

剣の柄で気絶させました 。

バッタみたいだと言いながら

ラティルは剣を止めませんでした。

クラインとラナムンも同様でした。

 

確かにラナムンは強く、

クラインも

思ったより体の動きが速いので

敵を制圧することは

それほど難しくありませんでしたが、

ただ敵がどの方向へ飛び出すか

分からないのは厄介でした。

しかし、ラナムンもクラインも

少しも押されずに

敵をうまく相手にするので

ラティルは驚きました。

 

その時、「ハッ!」と

力強く気合を入れる声が

聞こえて来たかと思うと

誰かがラティルに飛びかかる人を

殴りつけ

「浄化!」と叫びました。

ザイシンでした。

 

しかもザイシンに殴られた人は、

ラティルやラナムン、

クラインが攻撃した人と違い、

一発殴られると

起き上がることもなかったし

突然バッタのようになり、

跳ね上がることもありませんでした。

 

彼が来てくれて

良かったと思う間もなく、

大神官はもう一人の人を掴んで

押さえつけ、

「安息」と叫びました。

 

ラティルは

ザイシンに翻弄される敵を一度、

クラインとラナムンを一度見た後、

今度はサーナット卿を探しました。

 

彼はザイシンとは違い、

静かに、かつ素早く

敵を制圧していました。

サーナット卿が触れた者たちも、

やはり倒れて

なかなか起き上がれませんでした。

この敵はゾンビより弱そうでした。

 

他の兵士たちも加わり、

ようやく収拾できた頃、

ラティルは、

倒れた者たちを治療していた

ザイシンに彼らの様子を尋ねました。

ラティルが被っていたマントのフードは

すでに脱げていました。

ザイシンは、

今治療中で、

幸いにも効果があると答えました。

 

人々はラティルをちらりと見て、

どこかで見た顔だと呟きましたが、

ザイシンが「陛下」と呼んだので

皆驚きました。

 

ザイシンが最後の人まで治療して

立ち上がると、

ラティルはザイシンに

砂の方にはまだ行っていないよねと

確認しました。

ザイシンは、

行く途中で何かあったようだったので

こちらから先に見に来たと

いつもより頼もしく答えました。

 

ラティルは彼の肩を叩くと、

砂のある方向を指差し、

あちらに行ってみるようにと

指示しました。

怪しい者が砂を撒いたけれど

砂が黒くなった。

敵も、そちらから走ってきたので

関連があるかもしれないと

付け加えました。

 

ザイシンが遠ざかると、

ラティルは

クラインとサーナット卿と

ラナムンを見ました。

3人も遠くに立って

ラティルを見ていたので

彼らに話しかけようとした瞬間、

皇帝が敵を撃退してくれたことが

嬉しくて、

胸がいっぱいになった人々が、

ラティルを歓呼し始めました。

そして、皇帝が対抗者だという噂は

本当らしい。

ラナムンも一緒に撃退したと

誰かが言うと、

人々は、ラティルとラナムンを

対抗者夫婦として称え始めました。

 

ラナムンは、そんな中でも

微動だにせず、

平然と立っていたので、

その姿はさらに素晴らしく

見えました。

 

クラインはこの光景を見て激昂し、

自分もラナムンと同じように

敵を相手にしたのに、

それはもう忘れてしまったのか、

自分を見ていなかったのかと

呟きました。

そしてサーナット卿を引っ張りながら

彼に同意を求めましたが、

サーナット卿は、苦笑いをして

頭を下げました。 

◇静かな存在◇

ラティルは、

ひそひそ話をしながら

自分たちを見つめ続ける人々に

慈しみ深く微笑んだ後、

警備兵が運んできた馬車に

乗り込みました。

一行もラティルに続いて馬車に乗り込み

警備兵は宮殿まで

馬車を走らせました。

馬車の中はしばらく静かでした。

 

ただお祭りを

楽しみに行っただけなのに、

突然広場の壇上に

トゥーラの頭がかけられたり

人々が倒れながら

ぴょんぴょん跳ねるし、

こっそり行ったのに、

自分たちの存在がバレてしまったし

皆、これはどういうことなのかと

思いました。

 

馬車が宮殿の中に到着した頃、

クラインが、

先程のあれは何だったのかと

尋ねました。

ラティルは分からないと答えた後、

サーナット卿を見ました。

彼も分からなくて、

首を横に振りました。

ラティルは

ゲスターなら分かるかもしれないと

呟きました。


遅ればせながら、ラティルは

ゲスターが静かに

どれほど大きな助けを

与えてくれたかに気づきました。

彼はあまり自分を表に出さなくても、

ラティルが気になることがあれば、

そばで教えてくれたし、

彼は黒魔術師なので、

人々のあの変な症状が何なのかも

教えてくれた可能性が高いと

思いました。

ゲスターは一体いつ帰ってくるのか、

ラティルは気になりました。

◇黒魔術の怪物◇

メラディムは夕方頃帰って来て、

この辺に狐の仮面はいないようだと

報告しました。

 

ラティルは彼を遣わしたことを

すっかり忘れていたので、

すぐに表情管理しました。

メラディムは、ラティルが

本を読んでいるように話していると

指摘したので、彼女は

あまりにも多くのことが

起こったからだと

ごまかしましたが、メラディムは

違うと思うと言いました。

 

ラティルはメラディムに

広場にかけられたトゥーラの頭や

何かに襲われて死んでいく人たち、

そして、突然バッタのように

他の人たちに飛びついた現象について

話しました。


メラディムは、

ラティルの話を聞いて

非常に驚きましたが、

意外な事実を教えてくれました。

 

その事実とは、

触れると死に、死ぬ直前に

突然他の人に飛びかかるのは

黒魔術で作った怪物の一つ。

もっとも、

元々黒魔術で作ったものは

怪物とは言わない。

ただラティルが見たというものは

少し変わっている。

「一緒に死のう」という

黒魔術にかかって死ぬと、

死ぬ直前に、

自分が一番嫌いな人の所へ飛んで行く。

すると、その人がまた死に、

その人も嫌いな人の所へ飛んで行く。

そのように恨みが積み重なって

100人が集まれば、デストという

実際の怪物に変わる、

というものでした。

 

ラティルは、誰かが

黒魔術で最初のスタートを

切ったということかと尋ねました。

メラディムは、

偽の狐の仮面が撒いた、

色の付いた砂が始まりのようだと

答えました。

 

ラティルは拳を握りしめました。

やはりトゥーラとアナッチャの

仕業なのか。

彼らの仕業でないというには

タイミングが絶妙でした。

 

メラディムは、

その「一緒に死のう」という

黒魔術にかかった人たちを

怪物と見るか、

黒魔術のダクリチョーと

見るかについては

意見が別れているけれど、

黒魔術詠唱者の言うことを

ほとんど聞かないので、

怪物に近いと言われていると

説明しました。

 

もしもアナッチャが犯人なら

混乱を起こそうとして、

これら全てを企てたのか。

一体なぜなのかと

ラティルは考えました。

◇アナッチャの野望◇

アイニはヘウンの頭が入った

ガラスドームを抱きしめながら

タリウム人である

アナッチャとトゥーラが

一体どうしてここまでやるのかと

尋ねました。

彼女から少し離れた椅子に

座っていたトゥーラは

アイニをちらりと見ました。


カリセンで拉致された彼女は

移動する時は、

ほとんど寝かされているので、

どこに行くのか分からず、

目が覚めると、

どこかの旅館の部屋の中にいました。

縛られてはいませんでしたが、

アナッチャとトゥーラのどちらかは

いつも彼女を見張っていたので

逃げ出す隙がありませんでした。

 

ところが今回到着した所は

扉を閉めていても

周りから賑やかな音が

聞こえてきました。

誰かが通りすがりに叫ぶ声で、

アイニは、

ここがタリウムの首都だということが

分かりました。

 

また、普段なら彼女のそばに

アナッチャかトゥーラの

どちらか1人が必ずいたのに、

2人共、不在でした。

また、2人の会話から、

彼らが何をしたかが分かりました。

 

タリウム人であるあの2人が、

なぜ一般の民間人たちを

このようなことに巻き込んだのか。

トゥーラは答えませんでしたが、

食べ物を抱えて

部屋の中に入って来たアナッチャが

対抗者が誰であるかを確認するため。

正確には、対抗者が3人いるという

言葉が本当なのかどうか確かめるため。 

こうしておけば、ロードが自分たちを

受け入れてくれるような

気がするからだと答えました。

 

アイニはアナッチャたちが

ロードの側に付くと聞いて

驚いてると、アナッチャは、

タリウムだから、この程度で済ませた。

最低限のことしかしていないと

話しました。

 

アイニは口をポカンと開けて

アナッチャとトゥーラを

交互に見つめながら、

再び、ロードの側に付くのかと

尋ねました。

アナッチャは、

「そうする」と答えました。

 

アイニは、

2人の頭がおかしくなったと

非難しました。

しかし、アナッチャは、

頭がおかしいのは

トゥーラを勝手に食餌鬼にした方だ。

自分たちには選択権がなかった。

トゥーラは望まないのに

この姿になった。

それならば、

この姿で生きていく方法を

見つけなければならないと

言い返しました。

 

そして、アナッチャは

アイニが持っている

ヘウンの頭を撫でながら、

ロードが世界を手に入れたら

食餌鬼のトゥーラの居場所ができる。

そうすれば、奪われた皇位

取り戻すことができるだろうと

言いました。

 

アイニはヘウンの頭を

さっと横に大きく動かして、

アナッチャの手が届かないように

しました。

そして、アナッチャに

夢を見るのはやめろ。

ロードが世界を

占領するようになったら、

その皇位は、

彼女自身が持つことになるので、

トゥーラに渡すはずがないと

言いました。

◇百花の自信◇

その時刻。

百花は封印されたロードの棺を

新しく移したという洞窟の前に

到着していました。

気のせいかもしれないけれど、

洞窟からは

忌まわしい雰囲気が

漂って来るようでした。

特に、ここだけ風が冷たく

鳥肌が立ちました。

 

百花に付いてきた聖騎士の1人は、

危険なので

中に入るのはやめた方がいいと、

心配そうに声をかけました。

別の聖騎士は、

洞窟の中に入った騎士たちの中で

無事に出て来られたのは2人だけ。

今回は敵も警戒しているだろうから、

もっと危険だと、百花を止めましたが

彼は平然と首を横に振りました。

そして、ロードが目覚めて

あの中にいたとしても

絶対に自分の命を

奪うことはできないから

心配するなと言って、

百花は自信満々の笑みを浮かべました。

そして、遠く離れた茂みを指差すと

彼らに

そこに隠れているように指示し、

仕事を終えたら迎えに行くと

言いました。

 

聖騎士たちは戸惑っていましたが

百花が洞窟の中に入り始めると、

部下たちは互いに顔色を伺って

彼が指した茂みに行きました。

 

百花は、洞窟の中央に向かって

歩き続けました。

彼が部下たちに言ったことは

ただの言葉ではなく、

あの中にいるものが

目覚めたロードだとしても、

彼の命を奪うことはできませんでした。

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アナッチャはトゥーラを

皇帝にしたがっていますが

母親のいいなりになってばかりで

自らの意思で動こうとしない

トゥーラが、

皇帝の務めをきちんと果たせるとは

思えません。

たとえ皇帝になれたとしても、

名ばかりの皇帝で、実質の皇帝は

アナッチャがなるような気がします。

アナッチャとダガ公爵は

国を自分の手中に収めたいという

共通の目的を持っていたために、

彼は彼女を匿ったのかもしれません。

 

トゥーラの居場所をつかむために

わざとラティルは

アナッチャを逃がしたのに、

カルレインとゲスターが

トゥーラをラティルの隠れ蓑に

していたために、

トゥーラもアナッチャも

捕まえることができず、

結局アナッチャは黒魔術師になって、

あれこれ問題を起こし、

ラティルと彼らの仲は

険悪になる一方のように思われますが

作者様はその期待を裏切る・・・

今後のお話の展開が楽しみです。

 

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