自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 445話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 真実に近づきつつあるタッシール

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445話 酔いつぶれたラティルが目を覚ますと、その前に・・・

◇記憶がない◇

これは一体どういう状況なのか。

ラティルは慌てて

起き上がろうとしましたが

自分の目の前にいる相手が

ラティルの頭を包み込み、

自分の方へ引き寄せながら

もう少し寝なさいと囁きました

 

その人が誰なのか

声を聞いて判断しようと

思いましたが、

相手の声がかすれていて

誰なのか分かりませんでした。

 

それに、その言葉を聞いているうちに

また眠気が襲ってきたので、

ラティルは思わず目を半分ほど

閉じました。

ところが、

眠りに陥りそうだった意識は

目の前にある誰かの上半身に

付けられたキスの跡を見るや否や

はっきりしました。

ラティルは目を丸くして

きれいな肌に描かれた

赤い跡をぼんやりと見ました。

 

このキスの跡は、

身体の持ち主自身が

絶対に作ることができない

位置にある。

すなわち、きれいな上半身に

キスの跡を作ったのは

自分自身である確率が高い。

 

そう思ったラティルは

相手を支えにして、

慌てて上半身を起こしました。

すると、並んで横になった

相手の顔がよく見えました。

ラナムンでした。

ラティルは驚き、

彼の名前を呟きました。

 

ラナムンは目を半分ほど開けながら

もう寝なくてもいいのかと

尋ねました。


ラティルとは違い、

ラナムンからは

お酒の匂いが全くしなくて

平然としていました。


ラティルは

何か言おうとしましたが、

軽い筋肉痛を感じて、

ビクッとしました。

まさか、まさか、まさか

このように酒に酔って

記憶が消えたまま、ラナムンを

初めて自分のものにしたのでは

ないだろうと、

心の中で叫びながら

ベッドから立ち上がりました。

幸い筋肉痛があるものの、

あまり気になるほどでは

ありませんでした。

夢うつつのまま、初めての夜を迎え

記憶も失くしてしまったわけでは

なさそうでした。

 

それでも念のため、

ラティルはベッドから降りると、

その場をグルグル回りました。

やはり、筋肉痛は

それほどひどくありませんでした。

次にラティルは、ラナムンを見ました。


彼は乱れた布団の間に

キョトンとして座っていましたが、

それだけでも色情的でした。

ラティルは、ラナムンの肌の上にある

赤い跡が

一つや二つではないことに気づくと

顔が熱くなって来ました。

ラティルは、ラナムンに

誰にやられたのかと尋ねました。

 

ラナムンは、

皇帝の側室にこんなことができる人は

他にいるだろうか。

自分の力不足で、

皇帝以外の人は思い浮かばないと

答えました。


やっぱり自分がやったのか・・・

 

ぼんやりとラナムンを見つめていた

ラティルは、

再びベッドに座ると、ラナムンは

昨日、ラティルは自分にくっついて

離れようとしなかったと説明しました。

 

ラティルは、

自分はおかしくなったと思い

両手で頭を抱え込みました。

 

続けてラナムンは、

ラティルがきちんと歩けなかったので

ベッドに寝かせ、

おしぼりで顔を拭いてあげようとしたと

説明すると、ラティルは

お礼を言いました。

 

続けてラナムンは、

ラティルがむやみに

ラナムンにくっ付いて来るので

雰囲気が高まったと説明すると

ラティルは、

話はここまでにしてと

言いたくなりました。

 

しかし、最後まで行かなくても

筋肉痛が残っているので、

ラティルは何かをしたに

違いないと思い、

「話を続けて欲しい」という

視線を送ると、ラナムンは、

ギリギリのところだったけれど、

ラティルはとても酔っていて、

正気を失っていたので

そのような状況で、

初めての夜を過ごしたくなくて

ラティルを慰めながら

横になっていたと

淡々と説明を終えました。

 

ラティルは恥ずかしくて

頭も上げられないでいると、

ラナムンは、

何も覚えていないのかと尋ねたので

ラティルは、

覚えていないと答えました。

 

続けてラナムンは、

自分に何と言ったのかも

覚えていないのかと尋ねました。


ラティルは、

自分は酔った状態で、

一体、どんな話を

どのくらい話したのか気になり

枕に埋めていた顔を少し上げ、

変なことを話していないかと

尋ねました。

すると、ラナムンは、

自分と皇帝との間に生まれる子は

黒髪に違いないと、

やたらと笑っていたので、

とても嬉しかったと答えました。

 

ラティルは、

それが、そんなに

笑って喜ぶことなのか、

子供の髪の色なんて

どうでもいいではないか。

自分は、本当に酔っ払って

正気ではなかったと思いました。


ヒュアツィンテの結婚式の日の

クラインとのこともそうだし、

今回のこともそうだし、

ラティルは、

今後、どんなに大変なことがあっても

お酒は酔うまで飲まないことに

決めました。

どうやら自分は、

酒に酔うと記憶が途切れて

やたらと喋り出すのは

間違いありませんでした。

 

ラティルが起き上がると

ラナムンは、どこへ行くのかと

尋ねました。

ラティルは、二日酔いで

頭がガンガンするので

少し風呂に入って来ると答えました。

ラティルは風呂から出ると、

ようやく少し正気を取り戻し

回廊を歩いて行きましたが、

相変わらず、

昨日飲んだ酒のせいで

頭がガンガンするので、

早く自分の寝室に戻って、

布団に突っ伏したいと

思いました。

ところが、

回廊を半分ほど歩いたところで、

今度はタッシールに出くわしました。


タッシールは、

軽い足取りで歩いていましたが、

ラティルを見るや否や、

彼女の横に来て、

ラティルの腰を抱きながら、

一体、いつ自分の部屋へ

来てくれるのかと尋ねました。

 

いつも通りの

タッシールの行動でしたが、

胃がむかむかしていたラティルは

力が抜けてしまい、

タッシールの肩に頭をもたれて

しばらく立っていました。

 

ラティルに

小言を言われると思っていた

タッシールは、

彼女がじっと立っているので、

不思議に思いながら

ラティルを呼びました。

 

彼女は、

二日酔いでめまいがすると言って

タッシールに寄りかかって

立っていました。


タッシールは

ラティルの頭頂部を見下ろし、

笑い出すと、

自分の部屋で少し休んでいかないかと

誘いました。

彼の下心は丸見えでしたが、

ラティルは

本当に気分が悪くなったので

そうすると頷きました。

タッシールはヘイレンに

スープを持って来るよう

指示しました。

◇傷ついたラナムン◇

ラティルを送り出したものの

彼女の青白い顔が

気になったラナムンは、

結局、上着だけを羽織って

外に出ました。

 

ラティルは、

お腹の具合が悪いと言っていたので

抱っこしたり、おんぶして運べば

もっと嫌がるかもしれませんが、

それでも、

きちんと部屋に入るかどうか

見届けた方が気が楽だと思いました。

たとえ、彼女の後ろに

すでに他の騎士がいたとしても。


ところが、

胃がむかむかすると言って

一人で出て行った皇帝は、

タッシールに

身体をぴったりくっ付けて

歩いていました。

 

皇帝がタッシールの部屋に入るのを

見たラナムンの瞳が揺れました。

ラナムンの横を付いて来たカルドンは

恥ずかしくなって固まりましたが

何も言わずにいるのは

余計、気まずいので、

皇帝は大丈夫そうなので、

早く帰って食事をするようにと

努めて明るい声で言いました。

 

しかし、ラナムンは

カルドンの慰めの言葉に

反応しませんでした。

彼は、その場に立ちつくし、

遠くで閉まった扉を

ぼんやりと見つめてから、

自分は皇配になるために

ハーレムへ来たと言いました。

 

カルドンは同意し、

あんなことは

気にしてはいけない。

皇配の席に上がるのは

ラナムンだと慰めました。

 

ラナムンは、

皇帝を愛しているから

ハーレムへ来たわけではないと

言いました。

カルドンは同意し、

ラナムンに気にしないようにと

言いました。

 

次にラナムンは、

自分は揺るがないと言いましたが、

カルドンは、

それをいちいち口にする方が

揺らぐと思ったものの、

それを率直に話すことができず

口をつぐみました。

 

ラナムンは、

気分が良くない。

こんなことになるなら

側室にならなければ良かったと

言いました。

カルドンはラナムンを

気の毒に思いました。

◇非公式の指示◇

ラナムンが自分を

見守っていたことを

知らないラティルは

タッシールの部屋に入ると

ソファーに座り、

彼は彼女の隣に座りました。

 

ラティルは、タッシールの肩に

完全に身を預けました。

やはり彼は、

自分を楽にしてくれていいと

思っていると、彼は

ラティルの口の中に飴を入れました。

彼女が目を丸くして

タッシールを見つめると、

彼は飴の瓶を振りながら

二日酔い用の飴だと言って

ラティルに感想を聞きました。

 

ラティルは、正直に

美味しくないと答えると

タッシールは、

自分がこれを売ったら

買う気はあるかと尋ねました。

 

ラティルは、

その飴がサンプルで

自分に試食させたのかと尋ねると

タッシールはにっこり笑いました。

 

思わずラティルは、

痛くないように

彼の額を指で弾こうとしましたが

タッシールは首を横に曲げて

避けながら、なぜ、

彼女の手に負えないくらい

たくさん酒を飲んだのかと尋ねました。

ラティルは、

「どうしてかな?」と呟きました。

 

タッシールは、前日の、

ラティルとの最後の会話を思い出し

苦笑いすると、

先帝の墓にメモを残した犯人が

先帝の側近だということが

そんなにショックだったのかと

尋ねました。

ラティルは、当然だと答えました。

 

ラティルの言葉に

タッシールの顔色が

少し暗くなりました。

先帝の側近が、ラティルを

疑っているということだけでも

これだけショックを受けているのに

もしも、暗殺の件に

サーナット卿とカルレインが

関連しているということまで知れば

皇帝がどれほど傷つくか心配でした。

 

ラティルは、

一体なぜ、父親の側近は

自分を疑ったのだろうか。

仲も良かったし、

喧嘩したこともなかったのにと

呟くと、タッシールは、

恐ろしい推測を口にするには

まだ証拠がないので、

先帝の暗殺が起きる前に

タイミングよく、ラティルが

席を外したからではないかと、

わざと、もっともらしい理由を

述べました。

 

幸いにも、ラティルは、

確かに、そういう意見もあった。

少数だけれど、

自分が席を外したことが疑わしいと

騒いでいた人もいたと認めました。

 

しかし、すぐにラティルは

眉をひそめながら、

飴をガリッと音がするほど噛み砕くと

しかし、それは馬鹿げている。

自分に神殿へ行けと言ったのは

父親だったと言って、砕いた飴を

口の中で溶かし始めました。

 

それを聞いたタッシールは

完全に固まってしまいました。

その言葉は、どの記録にもなく、

タッシールも調査をしましたが、

初めて聞いた言葉でした。

これは、ラティルへの

非公式の指示だったという意味でした。

 

もしかして、先帝は

神殿へ行く途中のラティルの命を奪えと

命令したのではないか。

それを知ったロードの側の者たちが

先手を打ったのではないか。

先帝の側近は、それを知って

ラティルを

恨むようになったのではないかと

疑いました。

 

タッシールは、

自発的にラティルが

レアン皇子に会いに

神殿へ行ったと思っていました。

しかし、

それが先帝の命令だと聞いて

ますます疑念を抱きました。

 

もし、そうだとしたら、

先帝がサーナット卿に

情報を隠すよう指示した後、

彼が戻って来てすぐに

あえて神殿に送ったのはなぜなのか。

サーナット卿が騎士だと知らずに

ラティルの息の根を止めろと

指示したのか。

しかし、そうするためには、

サーナット卿を続けて2度も

長距離を移動させる必要はない、

サーナット卿が

先帝の命令に従ったとはいえ、

疲れてうまく任務を遂行できないと

断る可能性もある。

それでも、

あえて2度、走らせたのだろうか。


タッシールの表情が青白くなりました。

もしかして先帝は

サーナット卿も疑っていたのか。

情報をサーナット卿に渡して

隠せと言ったのは、彼を試すためで、

サーナット卿もロードの側だと

確信したことで、

皇女と一緒に息の根を止めようと

レアン皇子の所へ送ったとしたら?


先帝が、

娘がロードであることを知って、

悪い命令を下したという可能性を

何となくは想像していたけれど、

思いのほか具体的に

疑念を抱いたタッシールは、

思わずラティルの手を

握ってしまいました。

新たに生じた疑いが、

さらに残酷なため、

タッシールは言葉に詰まりました。

 

ラティルは、タッシールが突然

自分の手を

握しめたままになっているので

笑いながら、

掴まれていない、もう片方の手の小指で

彼の腕を突き、

どうしたのか。

何か可愛いことでもするつもりなのかと

尋ねました。


気が重くなったタッシールは

ラティルの手を握ったまま

何も言えませんでした。

相手が他の人なら

客観的に整理して伝えて終わりでしたが

今回はそうすることもできないので

困りました。

 

ラティルは、

タッシールを呼び続けると、彼は、

 

陛下、もし ・・・

 

と口を開きました。

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前の晩、

自分と濃密な時間を過ごしたラティルが

部屋から出た途端、

別の男に張り付いているのを

見た時のラナムンは

ショックと怒りと嫉妬が

入り混った感情を

抱いたのではないかと思います。

けれども、ラナムンは

それを認めたくなくて、

動揺を隠すために、

自分は皇配になるために

ハーレムに入ったと、

必死で言い聞かせているけれど、

最後の、

側室にならなければ良かったという

言葉に、

ラナムンの思いが集約されていると

思います。

 

けれども、

側室になる前のラナムンは

自分以外のことには無関心で、

人に対して

何かをしてあげたいという気持ちを

抱いたことは

滅多になかったのではないかと

思います。

ハーレムに入ったことで、

ラナムンは

辛い思いをするようになったけれど

人間味を増すことができたのは

良かったと思います。

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