自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 496話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 普通の黒魔術師にはできないこと

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496話 黒い炎を蹴ったラティルに、クロウは、お前は誰だと尋ねましたが・・・

◇大混乱◇

蹴ってはいけなかったのだろうか。

ラティルは黒魔術師たちが

なぜ、あんなに驚いた表情なのか

理解できませんでした。

ゲスターに聞けば、

答えが分かると思いましたが、

ここで、そんな質問をするわけには

いきませんでした。

ラティルは、

黒魔術師たちと一緒に驚く代わりに

いたずらっぽく笑いました。

 

彼らはラティルの笑顔を

どのように解釈したか

分かりませんでしたが、

ラティルと黒魔術師たちは、

互いに相手を何となく警戒しました。

 

そのような状態のまま、

どのくらい時間が流れたのか

分かりませんでしたが、

ついにクロウは、

ラティルたちが

誰なのかは知らないけれど、

味方ではないのは確かだ。

彼らは自分の呼びかけに応じて

来たわけではないようだと呟くと、

空中で手を握りました。

その手の周りに、

濃い灰色の煙が現れました。

彼が手のひらを広げた瞬間、

丸くなった煙は、あっという間に

ゲスターとラティルに

撃ち込まれました。

 

あのような煙も

蹴ることができるだろうか。

ラティルは

速いスピードで飛んで来る煙を見て

考えました。

入り口は閉まっているので、

狐の穴から

逃げなければならないかも

しれませんでした。

 

どうすればいいのか。

ラティルはゲスターに尋ねるように

チラッと見ましたが、

彼はラティルも煙も

見ていませんでした。

仮面から覗く瞳は

クロウに固定されていました。

そして、煙が近づいて来た瞬間、

ゲスターは手のひらを広げました。

 

ラティルは、何が起こったのか

すぐには把握できませんでしたが

何度も瞬きしているうちに、

ゲスターの手のひらの上に

真っ黒な蛇がいて、

その蛇が煙を吸い込んでいるのが

見えました。

傷一つなく滑らかで、

黒曜石のような蛇でした。

それに驚く暇もなく、

その蛇は素早く前方に飛び出し、

クロウの顔を攻撃しようとしました。 

クロウが負けそうになると、

黒魔術師の誰かが、

「助けて!」と叫びました。

その叫び声を皮切りに、

黒い煙、炎の塊が飛び出して

四方を飛び回り、瞬く間に辺りは

大混乱に陥りました。

 

黒魔術師たちとの戦いよりも

騎士たちの戦いに

慣れているラティルは、

黒魔術師たちが地に足を着けたまま

何かを投げ続けることに困惑しました。

 

そのような状況が

どのくらい続いたのか。

ラティルとゲスターの

立っている所を中心にして、

周囲に不穏な気配が漂っているかと

思ったら、

白っぽいものが浮かび上がりました。

そして、それは瞬く間に

巨大で黒い、名前の分からない

怪物に変わりました。 


怪物は形が整う前から

周りの黒魔術師を投げ始めました。

黒魔術師たちは逃げたり

飛ばされたりしました。 

そうすると、四方から発射されていた

炎の塊もすべて消えました。

黒魔術師たちの攻撃が一気に止み、

あっという間に、

その空間は静かになりました。

 

ラティルは、ゲスターとクロウ、

倒れている黒魔術師たちを

交互に見ました。

その時、自分の前に作った

黒い盾を消しながら、クロウは

ゲスターに、

「あなたは誰ですか」と尋ねました。

そして、クロウは

ゲスターから目を逸らすことなく

普通の黒魔術師は、

絶対にそんなことはできないと

呟きました。


ラティルは黒魔術について、

何の知識もないので、彼らやクロウが

なぜ、あれほどまでに驚くのか

理解できませんでした。

なぜ、彼らが、あのような目で

ゲスターを見つめるのかも

理解できませんでした。

彼らが黒い煙や炎の塊を投げたのと、

ゲスターが怪物を出現させたのとは

何が違うのかも理解できませんでした。

しかし、ゲスターを見る

クロウの表情を見ると、

彼の驚きが、どれほど大きかったかは、

理解できました。

 

ゲスターが黙ったまま、

じっとクロウを見つめ続けると、

彼は我慢ができなくなったのか、

悪態をついて、

どこかを杖で叩きました。

それと同時に、壁と床の隙間から

黒い煙が噴き出しました。

 

他の黒魔術師たちは悲鳴を上げ、

煙を消せと叫んでいましたが、

その黒い煙が落ち着いた時、

クロウの姿は、すでに消えていました。

ラティルは、

クロウはどうしたのかと尋ねると

ゲスターは、

彼は逃げたと答えました。

ラティルは、「逃げたのか?」と

聞き返すと、ゲスターは頷き、

この空間自体が彼の領域なので、

色々な仕掛けが施されていた。

先程の黒い煙もその1つだと

答えました。

 

ラティルは何か言おうとしましたが、

聖騎士のことを思い出して

彼の方を見ました。

聖騎士は檻の中で鉄格子をつかんで

ラティルたちの方を

注意深く見ていました。

ラティルは、そちらへ駆け寄りました。

ゲスターが黒魔術師たちを

相手にしているのを見て、

自分が、そばに付いていなくても

大丈夫だと思いました。

 

聖騎士のそばに近づいたラティルは

切羽詰った口調で、

大丈夫かと尋ねました。

ラティルの顔が、突然近くに現れると、

聖騎士は鉄格子から手を離し、

後ろに下がりました。

 

ラティルは自分の顔を触りながら、

聖騎士が「サビ」の顔を

知らないことに気づいたので、

自分は皇帝の側の者だと

すぐに知らせました。

 

ラティルは周りを見回しました。

黒魔術師たちは、

ゲスターを警戒していたので、

ラティルたちの方を

見向きもしませんでした。

 

ラティルは、

タナサンに到着したと

連絡が来るはずの時間が過ぎたのに

何の知らせもなかったので、

皇帝の命を受けて探しに来たら、

このようなことになってしまった。

一体、どうしたのかと尋ねました。

聖騎士は、

ラティルが具体的に状況を話すと

疑いが晴れたのか、

少し複雑だと答えました。

 

ラティルは、

ラナムンについて、

聖騎士が

対抗者扱いされていることについて、

ギルゴールや他の護衛や

アイニについて、

複雑でもいいので教えて欲しいと

頼みました。

 

聖騎士は、

ラティルの肩越しを見ました。

彼女もチラッと後ろを見ました。

黒魔術師たちが

壁の片隅に群がっていました。

ゲスターは彼らの前で

何かを話していましたが、

距離が離れているので、

何を言っているのかは

聞こえませんでした。

安堵したラティルは、

再び聖騎士を見ると、

彼は、まだ不安な様子で

耳を近づけて欲しいと頼みました。

 

ラティルは腰を曲げて

耳を近づけると、聖騎士は、

ギルゴールが、

吸血蝶を一匹ずつ退治するよりは

根こそぎ倒した方がいいと言ったと

小声で話しました。

 

ラティルは、

吸血蝶を見たかと尋ねました。

聖騎士は、

見ていないけれど、

タナサンへ行く途中、

急いで首都から逃げて来た人に会って

話を聞いた。

彼の話を聞いている途中、

突然、ギルゴールは、

自分がラナムンのふりをして、

敵に捕まる計画を立てた。

吸血蝶を、一箇所だけに

呼び出しているのを見ると、

犯人が近くにいると言ったと

答えました。

 

ラティルは、

聖騎士が捕まった後は、

次はどうするつもりだったのかと

尋ねました。

聖騎士は、

計画がばれてはいけないと言って、

その後のことは教えてくれなかったと

答えました。

 

ラティルは額を手で押さえました。

ギルゴールがいるのに、

一体どうして、聖騎士1人だけが

捕まったのかと思ったら、

ギルゴールが原因だったのかと

思いました。

 

ラティルは、他の人たちの無事を

確認しましたが、聖騎士は、

自分は捕まってしまったので、

その後の消息は分からないと

答えました。


ラティルは頷き、

再びゲスタに近づきました。

一体、彼は黒魔術師たちに

何を話したのか、

何人かの黒魔術師は

すすり泣いていました

何人かの黒魔術師は、

クロウが去ったので、

ロードが自分たちのために

復讐してくれるだろうと

叫んでいました。

 

ラティルは、

何をしていたのかと尋ねると、

ゲスターは肩をすくめ、

彼らが何度も

攻撃しようとするので

じっとしていろと言ったら

こうなったと答えました。

 

ゲスターが後ろに下がると、

黒魔術師たちの視線は

一気にラティルに向けられました。

吸血蝶を処理しに来たのに、

どうして急に

事がこんなにこじれたのかと、

ラティルは心の中で

ため息をつきました。

 

しかし、黒魔術師たちは

ロードのために集まっていました。

集めたのは、アニャドミス側の

黒魔術師のようでしたが、

まだ彼らは、

あちらに取り込まれてはおらず、

ただ集まっただけでした。

しかし、

彼らを解放するには数が多過ぎるし

まだ悪事を犯していないので、

命を奪って口を塞ぐわけにも

いきませんでした。

それに、まだ幼さの残る

朱色のマントのような

黒魔術師もいました。

 

ロードが自分たちのために

復讐してくれる。

ロードのために集まって

こうなったので、

ロードも自分たちのことを

知っていると思うと、

彼らが呪文のように

唱えているのを聞いて、

ラティルは、

そんなことはない。

クロウが、どんな戯言を

言ったのか知らないけれど、

そもそもロードは自分だからと

打ち明けるや否や、

重苦しい沈黙が訪れました。

黒魔術師たちは、

皆、黙ってしまいました。

単なる沈黙以上の重圧が、

彼らを圧迫しているのが見えました。

 

しばらくして、黒魔術師たちは

互いに視線を

素早く交わし始めました。

ラティルの言葉を信じていいのか

どういうつもりで

あんなことを言ったのか分からず

混乱しているように見えました。

ラティルは、

彼らが落ち着くのを待ちました。

そうしているうちに、

静かだった黒魔術師たちは

ひそひそ話し始めました。

 

本物みたいですよね?

想像とは違う。

もう少し威厳があるはずだ。

しかし、あの狐の仮面は、

一度に複数のダークリーチャーを

呼び出した。

そんなことができるのは、

黒魔術理論書を編纂した

アウエル・キクレンくらいだ。

あのような黒魔術師と一緒にいるなら

彼女にも、何かあるのではないか。

あの人も黒魔術を足で蹴って

弾き飛ばした。

 

ラティルは、彼らの囁きを

のんびりと聞いていました。

そうしているうちに

人の言うことを信じやすい

黒魔術師たちが互いに説得し合って、

「本当にそうなのか」と思い始め、

一気に静かになった瞬間、

ラティルは、

そのタイミングを逃さず、

彼らが望むのが復讐ならば、

申し訳ないけれど、

自分が望むのは安定と和合だと

話しました。 

黒魔術師たちは静かになりました。

 

ラティルは、

クロウのことを

言っているのではなく、

黒魔術師たちが初めて集まった時に

ロードが目覚めたので、

復讐する時が来たと

彼らが騒いでいたことを言っている。

でも、この話は後ですると

言いました

 

黒魔術師たちは

反論しようとしているようでしたが

ラティルはさらに説明する代わりに、

ゲスターに、

この黒魔術師たちを、

どこかに集めておく所はないかと

尋ねました。

今は、彼らを説得する時間は

ありませんでした。

 

ギルゴールがどういうつもりで

聖騎士をラナムンに偽装して

ここに残したのか

分かりませんでしたが、

クロウが逃げてしまったので

ギルゴールの計画は

失敗に終わったと思いました。

それにラティルとゲスターも、

やはり予想もしていなかった

今回のことで、

計画が失敗したのは同じなので

急いでタナサンの首都へ行って、

状況を見なければなりませんでした。

 

黒魔術師たちは警戒し、

自分たちをどうするのかと

叫んでいましたが、

ラティルは、

彼らの叫び声を無視したまま、

ゲスターだけを見つめました。

 

ゲスターはため息をつくと、

まず、この地下に閉じ込めておく。

先程、調べてみたところ、

ここは隠れ家的な役割もするのか

生活必需品があちこちにあった。

外へ出る道と中へ入る道を塞いで

行ってくればいいと思うと

答えました。

◇聖騎士の処遇◇

偽ロードに呼び出されて

集まった黒魔術師たちは、

後で説得することにし、

ラティルとゲスターは

彼らを地下の空洞に閉じ込めた後、

クロウが戻って来ても、

彼らを連れ出せないように

罠をしかけました。

 

自分たちを閉じ込めるなんて

とんでもない。

なぜ、自分たちを閉じ込めるのか。

そちらがロードだなんて

信じられないと、

何人かの黒魔術師たちは

反論しましたが、その声は小さく、

弱々しいものでした。

 

黒魔術師のことを処理すると、

ラティルとゲスターは

閉じ込められていた聖騎士を解放し

彼だけを連れて

地下から抜け出しました。

すでに日が昇ろうとしていて、

空が茜色に染まっていました。

ずっと気が滅入っていたせいか、

それとも何日も飢えていたのか、

委縮している聖騎士を

平らな岩の上に座らせ、

ラティルはゲスターに

これからどうすればいいかと

尋ねました。

黒魔術師たちは、

後で、この件がすべて片付いたら

説得すればいいと思いました。

 

ラティルは、

疲れ切った聖騎士を見ました。

彼女は、

席を長く外すことができないので

宮殿に戻らなければなりませんでしたが

聖騎士の前で、

姿を消すわけにはいきませんでした。

だからといって、

聖騎士を先ほどの地下に

一緒に閉じ込めることもできず、

狐の穴に連れて行くことも

できませんでした。

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ゲスターが

狐の仮面をかぶっている時は

別の人格が現れていると思いますが

もしかして、仮面の下にも、

別の顔が現れているのではないかと

思いました。

もし、そうであれば

口の形も違うはずですが、

狐の仮面をかぶっていれば、

そちらの方へ視線が行くので

口の形を気にすることも

ないのではないかと思いました。

 

いつも、おどおどしているくせに

内心は腹黒で、

狐の仮面をかぶっていない時は、

陰湿な黒魔術ばかり

使っているゲスターが

今回は、カッコいいと思えました。

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