自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 503話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 傷つき悲しんでいるクライン

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503話 ラティルがやって来た途端、クラインは逃げてしまいましたが・・・

◇鬼ごっこ

知らないふりをしてあげるべきか、

全部見えていると言うべきか

ラティルは悩みましたが、

躊躇いながらも、彼女は

クラインの毛先をつかんで

そっと引っ張りました。 

するとクラインは、頭を上げました。

そして、ラティルと目が合うと、

彼の表情が固まったと思ったら、

すぐにクラインは飛び上がって

どこかへ走り出しました。

 

どこへ行くのかと叫んでも

帰って来ないので、ラティルは

彼が走っていく後ろ姿を

呆然と眺めていましたが、

彼女は窓を飛び越えて、

その後を追いかけました。

 

ラティルはクラインに

止まれと叫びました。

それを聞いて、彼は走りながら、

チラッと後ろを振り返りましたが

目を見開くと、

さらに速度を上げました。

 

ラティルはクラインに

なぜ逃げるのかと尋ねました。

逆にクラインは、

なぜ、追いかけて来るのかと

質問しました。

ラティルは、

クラインに会いに来たからと

答えました。

 

ラティルは、

片腕に花束を抱えて走りながら、

側室と鬼ごっこをしている姿を

他の宮廷人たちに

見られないことを願いましたが、

遅い夕方の時間に過ぎないので

歩き回っている人たちが多く、

彼らは、皇帝と側室の鬼ごっこ

呆然と眺めていました。

 

ラティルはため息をつき、

もっと速く走れば

捕まえられるけれど、

そんなことをしたら

クラインが怖がって、

気絶するかもしれないと思いました。

 

しばらくすると、

ついに周囲にいる人たちが減り始め、

誰もいないところに到着しました。

クラインが温泉に入り込んだのを

見つけたラティルは、

スピードを上げて彼に駆け寄り、

彼の腰を掴むと、捕まえたと言って、

ニヤリと笑いました。

ところが、その瞬間、

クラインの身体が後ろに傾き、

ラティルは彼を抱きしめたまま

温泉に落ちてしまいました。 

鼻と耳にお湯が入って痛くなり、

片腕に抱えていた花まで

重くなりましたが、

ラティルはもう片方の手で

クラインの身体を起こしました。

 

ラティルは、

なぜ逃げたのかと尋ねました。

クラインは全身びしょ濡れで立ち上がり

ラティルを恨めしそうに見つめました。

ラティルは、彼が

日記帳と推定されるノートを

持っていることに気づきました。

 

ラティルは花束を温泉の近くに置き、

彼の髪の水気を絞りました。

お湯が彼の髪から顔の上に流れ、

ただでさえ美しい顔を

さらに艶やかにしました。

水滴が銀色の髪から一滴ぽつりと落ちて

長いまつげの上に溜まりました。

何度か瞬きをすると、

水滴はそのまま落ちて

湿った服の中に紛れ込みました。

真夜中に、人がいない時だけ

そっと現れる妖精のような姿でした。

 

その姿を見ていると、

ラティルの怒りはほとんど収まり、

彼女は目の力を抜いて

クラインを見上げました。

彼は、さらにノートを

ギュッと抱きしめながら、

どうせ皇帝は、

他の側室だけに会いに行くのだから

あえて自分がいなくても

構わないのではないかと

膨れっ面をして答えました。

 

ラティルは、

どうして、そんな風に言うのかと

尋ねると、クラインは、

自分は事実を言っているだけ。

かなり長い間、皇帝は

他の側室とばかり付き合って、

いつも切り干し大根だけを

訪ねていて、

自分の所へは来もしないと

不平を漏らしました。

ラティルは、

切り干し大根とは誰かと尋ねると

クラインはゲスターだと答えました。

 

確かにクラインの言う通りだけれど

事情があったので仕方がなかったと

ラティルは思いました。

彼女はため息をつくと、

彼の手を握り、一緒に

温泉から上がろうとしましたが、

クラインは後ろに下がり、

胸元まで

お湯の中に入ってしまいました。

ラティルは日記帳が濡れることを

心配しましたが、クラインは

大丈夫だと答えました。

 

ラティルはクラインに、

もしかしたら、わざと濡らすために

お湯の中に入ったのか。 

自分の悪口でも書いたのかと尋ねると

クラインは驚いた様子だったので

やはり書いたんだと

ラティルは思いましたが

彼が一人で日記帳に文句を書くのを

止めたり、叱ったりしませんでした。

その代わり、

警戒する草食動物を諭すように、

クラインに会いたくて来たので

こちらに来たらどうかと言いました。

 

しかし、クラインは、

自分は簡単に捕まる男ではないと

反発したので、ラティルは、

十分にわかったので、

もうこちらへ来るように。

重要な話をしようと思って来たのに、

クラインが逃げたら

話すことができないと言いました。

 

しかし、クラインは

重要な話と聞いて目を丸くし、

顔の半分をお湯の中に入れ、

目と鼻だけを出したまま、

ラティルをじっと見つめました。

その瞳は、

少し怯えているように見え、

ラティルはさらに心苦しくなりました。

 

ラティルは、

何が怖いのか。

自分が本当にクラインを

食べようとしているとでも

思っているのかと尋ねました。


クラインが

ずっと抵抗しているので、

ラティルは眉をしかめました。

ラティルが見たところ、

クラインとラナムンは

ハーレムの中で

一番ハンサムだけれど、

心も一番狭いように感じました。

美しい外見と、

高貴な身分を持ったおかげで

他人の配慮だけを受けて生きていると

このようになるのかと思いました。

 

クラインは、

どんな重要な話をするつもりなのかと

尋ねました。

ラティルは、

クラインが出て来ないと話せないと

答えました。

 

クラインは、

それは自分の将来と

関係があるのかと尋ねました。

ラティルは「少し」と答えた瞬間、

 

まさか、面倒くさいから

帰れとでも言うつもりなのか。

もう側室が8人もいるので、

1人減らすのか。

 

と、クラインの心の声が

聞こえて来ました。

 

言葉以外にも、

当分の間だけタリウムに行けと言った

ヒュアツィンテの姿も幻のように

浮かび上がりました。

 

続いて、ここ数日、

クラインが宮廷人たちから聞いた

話にも気づきました。

 

皇帝は皇子様を

ほとんど訪れない。

側室をたくさん迎えてはいるけれど、

意外にもいつも訪ねて行く人だけ

訪ねて行く。

もしかしてカリセン皇子は

返すつもりなのか。

彼だけ、臨時側室として

ハーレムに来たのは、

政治的な理由からなので、

最初から長く置くつもりは

なかったのかもしれない。

それに、カリセン皇子を

側室として置いておくのは

少し負担だ。

今はともかく、

後で皇配ができたら

どれだけ立場が苦しくなるだろうか。

 

ラティルは舌打ちをしました。

クラインが臨時ハーレム管理者の

役割を果たしながら

宮廷人たちを訪ねることが多いため、

彼は色々なデマを

多く聞かされたようでした。

 

事情を知ると、ラティルは、

前に約束した通り、

クラインにも自分の秘密について

話すので、怖がらないで、

自分の方へ来るようにと

少し落ち着いた様子で話しました。 

 

ようやくクラインは、

上半身をお湯の外に出して

本当なのかと、

怪しみながら尋ねました。  

ラティルは頷くと、

クラインはついに立ち上がり、

ラティルの方へ

ゆっくり歩いて来ました。

 

ようやく彼の手を握ることに

成功したラティルは、

「捕まえた」と言って、

彼に、また逃げられないように

しっかりとつかんだまま

温泉の外へ連れ出しました。

 

クラインは、

その花は何なのかと尋ねました。

ラティルは、

めちゃくちゃになってしまったけれど

クラインにあげようと思って

持って来たと答え、

花束を渡しました。

クラインは、それを抱きしめました。

水に濡れた花束だけれど、

美しいクラインが

水に濡れたまま抱いていると、

一枚の絵のようでした。

 

クラインは、

急に花をもらって驚いたけれど、

こういうのもいいと言いました。

ラティルは、

クラインは花が好きなので、

わざわざ持って来たと言うと、

クラインの心の声が

 

花が好きな奴は誰だ?

俺を誰と間違えたんだ?

 

と叫びました。

 

微笑ましく、

クラインを見ていたラティルは

「あっ、しまった」と思いましたが、

花の香りを嗅ぎながら

自分の話を聞いてと言いました。

◇クラインの不満◇

ラティルは、

自分がロードであること。

ロードではあるが、

世間の評価が間違っていて、

実際ロードも大したことがないこと。

ラティルがロードと呼んだ

赤毛の女性「アニャドミス」の

正体について、

ゆっくりと打ち明けました。

 

そして、覚醒に関することや

カルレインとサーナット卿の正体、

他の側室が、どのようにして、

ラティルを助けるようになったのか。

ラティルの正体を知っている側室が

誰なのかなども、間違えないように

よく話しました。

 

それから、味方同士でも、

団結して活動していないので、

情報が錯綜すると混乱が起きる。

だから、味方同士は、最大限、

情報交換をしようとし、

誰かが新しいことを知った時は、

他の味方にも知らせていると

話しました。

 

ラティルは悩んだ末、

クラインが「純粋な魂」であること。

でも、百花は、

その事実をまだ知らない。

彼は、一応、味方に含まれるけれど、

臨時の味方のようなものだし、

彼が本気なのかも分からない。

本気だとしても、

怪物がロードと無関係であることが

証明されるまでは

臨時の同盟だと話しました。

 

クラインは、

「純粋な魂」について尋ねました。


ラティルは、先代の対抗者と

先代のロードが契約する時、

百花が盟約の仲立ちをしたと

話したけれど、

百花が当時の純粋な魂だったから

それが可能だったらしい。

何を基準に純粋な魂だと言うのかは

正確には分からないと答えました。

 

クラインは、自分と百花の二人が

純粋な魂なのかと尋ねました。

ラティルは、

百花はもう俗世に染まってしまったので

純粋な魂ではない。

他に純粋な魂がいるのか、

それとも1人だけなのかは

自分にもわからない。

けれども、純粋な魂を、

あえて2、3人探す必要はないと思う。

百花に純粋な魂の話をしたのは

議長だと話しました、

 

クラインは首を傾げました。

自分が純粋な魂だと言われても、

一体それが何なのか、

見当がつかないようでした。

 

話を終えたラティルは、

両手を握ったまま

彼の瞳が動くのを見て、

「どう?」と尋ねました。

 

クラインは、

なぜ、自分だけ、

ロードという赤毛の女性を

見ることができるのか。

その女性は、

なぜ皇帝を追いかけるのか。

なぜタッシールは、トゥーラ皇子が

生きているかのように話すのか、

なぜ皇帝は、

特定の何人かだけを呼んで

国事を論じるのかなど、

ずっと疑問に思っていたと言うと

穏やかだったクラインの表情が

急に凍りつきました。

 

ラティルは当惑して、

クラインを呼ぶと、

彼は強張った表情で、

偽皇帝事件の時も、今回も、

自分はいつも最後に全てを知らされると

不平を漏らしました。

 

ラティルは、クラインの名を呼ぶと、

彼は心の中で、

ラティルが自分と誰かを間違えて

花を寄こしたことに

文句を言っていました。

 

ラティルは、クラインの肩に

腕をかけようとしましたが、

止めました。

彼女は困ってしまい、

両足が浸かっている

温泉を見つめました。

 

ラティルは、

クラインが自分がロードであることを

受け入れてくれるかどうかだけを

気にしていましたが、

まさか偽皇帝事件の時と今を結び付けて

いつも全てを最後に聞かされる状況を

悲観するとは思いませんでした。

 

クラインは、自分がラティルに

信頼されていないということなのかと

尋ねました。

ラティルは、

そんなはずはないと否定しましたが

クラインは、

関係者は仕方がないとしても、

自分だって、

ラティルの役に立つ人のようなのに、

なぜ、ロードの敵である

ラナムンや大神官に先に教えたのかと

不平を漏らしました。

 

クラインの元気のない横顔に

ラティルは心が震えました。

彼を慰めるために、

そんなことはないと否定したくても

彼を説得する言葉が

浮かびませんでした。

実際、口の軽いクラインを心配して

いつまでも教えなかったので、

ラティルはどうすることもできず、

困ってしまいました。

 

それでも、とにかく

クラインを宥めるつもりで

彼の肩に手を上げると、

どうしよう。

 

俺は、怒っているけれど、

ずっと怒っていても大丈夫なのか。

陛下は悪の化身のロードなので、

もし、俺がずっと怒っていたら

陛下が・・・

 

と彼の本音が聞こえて来た後に

彼の頭の中に妄想が広がりました。

 

「言うことをよく聞け」と言って

クラインを押し、彼の顎を掴むと

強引にキスをしようとするラティル。

そして、教えるのを遅らせたければ

遅く知らせるし、

早く教えたければ、早く知らせる。

クラインは、

すでに自分の所有物なので

反抗するなと命令するラティル。

 

ラティルは、

あれが自分なのかと当惑しました。

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クラインは、

自分だけ除け者にされていること。

宮廷人に馬鹿にされていること

そして、ラティルが

全然会いに来てくれなかったことに

傷つき悲しんでいるけれど、

ラティルに怒りをぶつけることで

それを悟られないように

しているのではないかと思いました。

 

きっと、ラティルが会いに来てくれて

とても嬉しかったのでしょうけれど

それと同時に、

彼女の悪口を書いた日記帳を

見られたくなくて、

逃げることしか考えられなかった

クラインがいじらしいです。

 

ラティルがラナムンと並ぶほど

美しいのなら、彼といるだけでも

気分が良くなるはず。

用があるから

側室に会いに行くのではなく

美術鑑賞でもするつもりで

クラインに会いに言ったらどうかと

思います。

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