自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 569話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 打算的な母親と大きな息子

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569話 ラティルは、やって来た青年に「私の可愛い子」と叫びました。

 

実は、議長と現れた青年は

「私の可愛い子」と呼ぶには、

大き過ぎました。

ラティルの発言を他の人が聞いていたら

とんでもないと思うに

違いありませんでした。

しかし、ここにいるのは

青年とラティルと議長だけでした。

 

その青年は、

ラティルが「可愛い子」と

呼んでいるのを聞いても、

すぐには返事ができませんでした。

当惑したり、笑ったり、

気分を害したりもしませんでした。

フードのせいで

表情がよく見えませんでしたが、

一見すると、そのようでした。

青年は躊躇いながら、

議長の方を振り向くばかりでした。

困ったらすぐに議長を見るなんて、

彼は議長を頼りにしているようだと

ラティルは思いました。


ラティルは彼らを観察しながらも、

顔から悲しげな様子を

消すことはありませんでした。

「可愛い子」ではなく、他の言葉を

使わなければならなかったのかと

思いましたが、

すでに口の外に出た言葉を

取消すことはできませんでした。

その上、あの青年は、

以前、ラティルがギルゴールに

「私たちの子供のことを考えて」と

言った時、確かに反応しました。

 

議長は青年が自分を振り返ると

妙な笑みを浮かべました。

その意味深長な笑顔は

どこか不安そうに見えました。

 

ラティルは議長が、

気勢をそぐのではないかと心配で、

袖口をギュッと握りました。

しかし、意外にも議長は、

皇帝が青年に、

何か話があるようなので、

2人だけで話してみないかと、

ラティルに役立つことを言いました

 

ラティルは「どうして議長が?」と

思い、眉をつり上げましたが、

青年は、躊躇うような視線で

ラティルを横目で見ると、

「私は・・・」と呟きました。

 

ラティルは、

心の中では驚いていましたが、

すぐに、また悲しい表情をして

青年を見つめました。

ラティルは、あの青年について

知っていることが

あまりありませんでしたが、

何とかして、知っている情報を

最大限利用して、青年の好感を

引き出さなければなりませんでした。

 

ラティルは、

青年が自分を見ていると、

顔の筋肉に力を入れて、

眉の両端を下げました。

青年は、

唇をピクピク動かしていましたが

ついに議長に、微かに頷きながら

そうするので、

少し待っていて欲しいと頼みました。

 

ラティルは議長が席を外すと

予想外の結果に喜びを感じました。

あの青年と話をしている時に、

議長が邪魔したらどうしようかと

心配していたのに、

青年につきまとっている議長が

勝手に離れて行くなんて、

こんなにいいことはないと思いました。

扉が閉まる音がして、

ついに青年とラティルが

2人だけになると、

ラティルは静かに歓呼しました。

一方、青年は、とても緊張した顔で

ラティルを見つめていただけでした。

 

ラティルは、まず勇気を出して

青年に近づきました。

青年の瞳が揺れました。

ラティルは、

青年の目の前に立つと、

彼女が青年より背が低いため、

彼のフードの下に隠れている

顎を見ることができました。

ラティルはゆっくりと手を上げて

彼のフードを

慎重に後ろに下げました。

 

青年は微動だにせず、

ラティルを見てばかりいました。

フードが後ろに下がると、

ついにギルゴールに似た顔が

現れました。

幻想の中のように、

ギルゴールと瞳の色は違っていました。

 

あの瞳はアリタルの瞳だと思いながら

ラティルは、

「こうして、また会えた。」と

ゆっくりと話し始めました。

 

青年はラティルを

ぼんやりと見つめながら、

自分が誰だか覚えているのかと

尋ねました。

ラティルは「私の子供」と答えました。

 

一言、言っただけなのに

青年の瞳が一気に潤いました。

しかし「私とギルゴールの子供」と

ギルゴールの名前を付け加えるや否や、

悲しみに浸っていた青年の瞳は

一気に暗くなりました。

 

今までラティルは、青年がギルゴールに

「出て行って死ね」と言ったという

レッサーパンダの言葉を

少し怪しんでいました。

いくらなんでも、父親に

そんなことを言うはずがないと

思っていました。

 

ところが、

名前を聞いただけで、

あれだけ表情が変わるということは

本当にそんなことを

言ったかもしれないと思いました。

 

ラティルはギルゴールについて

もっと尋ねる代わりに青年に、

「元気でしたか?」と尋ねました。

青年は答えずに、

唇をピクピクさせていました。

ラティルは、

それでも気にしませんでした。

彼女は、

青年を5、6歳の子供だと思って

接することにしました。

 

青年は、ラティルを

ぼんやりと見つめていましたが、

しばらくすると、

自分が誰なのか分かるかと

尋ねました。

ラティルは、

「私の子供」と答えました。

 

ラティルは、

先程も同じことを言ったし、

前に会った時、彼は自分のことを

「おかあさん」と呼んだのにと

思いました。

 

ラティルにとって、

こんなに大きくなった子供は

負担でしたが、それを見せることなく

嬉しそうに笑い、

もう一度会えて嬉しいと言いました。

しかし青年は「私の子供」と

呼んだからといって、

すぐに、ラティルに

なびいたりしませんでした。

初めこそ、動揺していましたが、

すぐに怪訝そうな視線を送りながら

自分のことを覚えているのかと

聞いて来ました。

嬉しさが一通り過ぎると、

今度は疑いが

押し寄せてくるようでした。

 

ラティルは、すぐに頷きましたが、

青年があれこれ過去について

聞いて来ても、

それに答えられなければ、

自分がどんなに悲しい顔をしていても

無駄だと思ったので、彼女は、

記憶がゆっくりと戻って来ているので

まだ多くのことが思い出せていないと

あらかじめ予防線を張りました。

 

青年は、

記憶が戻って来ているのかと

尋ねました。

ラティルは、

最初は何も知らなかったけれど、

時間が経つにつれて、

前世の記憶が思い浮かんで来ると

答えました。

その言葉に、青年は驚きました。

 

ラティルは、

自分の記憶の中の彼は

まだ幼過ぎると呟くと、

片手で青年の頬に触れて、

母親のような表情を

作ろうとしました。

しかし、鏡を見ながら練習した

表情の中で、

そのような表情はなかったので

自信がありませんでした。

結局、ラティルは

表情の演技に重点を置くより、

知識を誇示することにしました。

 

ラティルは、

彼の目元をそっと撫でながら

彼の目は自分に似ている。

幼い頃の顔が

そのまま大きくなったようだと

呟きました。


青年はラティルの手の上に

自分の手を重ねました。

彼が重々しくため息をつくのが

感じられました。

心が少し動いたのか、

心臓の鼓動が速くなりました。

ラティルは青年を

じっと見つめました。

 

その状態が

どれくらい続いたのか。

ついに青年は沈んだ声で、

母が過去を覚えているのに

父をそばに置くのを見て、

変だと思っていたけれど、

母の記憶が

完全ではないからなのですねと

呟きました。

 

ラティルは同意する代わりに

若者の肩を軽く叩きました。

ラティルは昔のことについて

まともに知らず、

推測しかできないので、

彼に何と言っていいかわからず、

青年の言葉に

反論することができませんでした。

 

ギルゴールに「出て行って死ね」と

言った青年の言葉に同意し、

彼の悪口を言うことで、

青年が彼の命を奪うと言い出したら、

それこそ悲劇でした。

しかし、

じっと立ったままでいるのも、

とても、ぎこちないと思いました。

だからといって、

自分は忙しいから、

今日はこの辺にしておく。

後でまた来てくださいと言って

帰すこともできませんでした。

それに、ラティルは

アニャドミスの居場所を

青年に聞き出す必要がありました。

 

最終的にラティルは、

ここまで来たついでに

食事でもしないかと、

最も無難な提案をしました。

しかし、その後、

しばらく後悔しました。

少なくとも、

数千年ぶりに会った息子に、

一緒に食事をしようと誘うなんて、

全然、親らしくないと思いました。

彼を抱きしめて、

大泣きすべきだったかと考えていると

青年は首を横に振りました。

 

ラティルは、がっかりしました。

もしかしたら、あの青年も

最初、少し惑わされたけれど、

自分と同じ年頃のラティルを

見ているうちに、

母親とは思えなくなったのかも

しれませんでした。

 

しかし、青年は、

母がお腹が空いているなら

食事をするように。

自分は母を見ていると、

意外な提案をして来ました。

その言葉に、

ラティルはぎこちなく笑いました。

彼が見守っているところで

食事をしろと言うのか。

きっと胃もたれするだろう。

一緒に食べないのなら

自分も食べない。

彼が見守っている中で

どうして食事をすることができるのかと

思いました。

 

ラティルは、

それでは、一緒に散歩でもしようかと

提案しましたが、

彼は、今度も首を横に振り、

自分は、ただ母を

ずっと見守っていたいと言いました。

 

長い時間を経て家族に会ったのに

ただ、じっと

見つめていたいだけなのか。

それとも、あの青年に、

他の本音があるのだろうか。

 

ラティルは混乱しました。

でも、青年を見て

不安になったラティルは、

先程のように、

ご飯を食べよう、散歩をしようと

提案するだけでは

いけないという気がしました。

ラティルが本当の親だということを

青年に示さなければ

なりませんでした。

 

ラティルは、母親とレアンが

何をして遊んだか

思い出そうとしました。

しかし、2人は

一緒に遊んでいませんでした。

母親は皇太子である息子に

少し厳しい方だったし、

レアンも両親に

優しい性格ではなかったので、

あまり役に立ちませんでした。

 

結局、ラティルは青年の手を取り、

壁の近くにある長いソファまで

歩いて行き、彼を座らせると、

「一緒に座りましょう。私の可愛い子」

と言いました。


ラティルは「可愛い子」と呼ぶ時、

もっと愛情を込めなければ

ならないのではないかと

思いながら、

青年を心配そうに見ました。

しかし、彼の耳が赤いのを見て

安堵しました。

それほど、

気分を害していないのを見ると

青年はアリタルと仲の良い

母子だったに違いありませんでした。

 

その状態で、どのくらいいたのか。

両手を合わせて

ギュッと握りしめていた青年は、

ラティルに、

どのようなことを憶えているかと

尋ねました。

 

ラティルは、

子供たちが幼くて、

自分とギルゴールが人間だった時代、

子供たちのことを

「可愛い子」と呼んだ。

とても可愛かった。

彼らは、

自分とギルゴールを混ぜたような

顔をしていた。

子供たちは、とても小さくて、 

もぞもぞしていると、

まるで子犬のようだった。

特に青年は父親のことが好きだったと

答えました。

 

ラティルは、

ギルゴールの話を出したことで、

青年が気分を害したのではないかと

心配しましたが、 しかし彼は、

とても大切な話を聞いているような

切実な表情をしていました。

それを見たラティルは

良心が痛みましたが、

そのような場面を見たのは事実なので

嘘はついていない、大丈夫だと

自分に言い聞かせて、

青年を見つめました。

 

青年が自分の言葉に

騙されたかどうかは、

まだ見分けがつきませんでした。

それを見たラティルは、

提案するふりをしながら、

慎重に自分の目的を

果たすことにしました。

 

ラティルは、

まだ記憶が完全ではないので、

なぜ、青年が議長と一緒にいるのか

分からないと言った後、

青年が結婚しているのかどうか

尋ねました。


青年はラティルの話を

ぼんやりと聞いていましたが、

結婚の話が出ると、

驚いて腰を浮かせました。

ラティルは青年の態度から

彼が結婚していないことが

分かりました。

 

ラティルは、

自分は保守的なので、

子供たちは結婚まで、母親の懐の中で

大きくならなければならないと

思っている。

議長と一緒にいる理由がなければ、

自分と一緒に暮らさないかと

提案しました。


ラティルは、

青年をじっと見つめました。

もし彼がそうすると言ったら、

青年はラティルが

アニャドミスを探していることを

自然に知ることになるだろうし、

そうすれば、彼は

アニャドミスの居場所も

教えてくれるだろう。

完璧な計画だと思いました。

 

ラティルは希望に満ちて

青年を見つめました。

しかし、その若者は

ラティルをじっと見つめた後、

深々と頭を下げました。

その態度から、

すでに答えが出ているようでした。

 

ラティルは心臓がドキドキしました。

あまりにも、

本性を出し過ぎたのかと思い、

ハラハラしながら、

返事を待っていると、青年は、

議長に自分を任せたのは母だと

思いがけないことを言いました。

「私が?」と聞き返したラティルは

「なぜ?」という言葉が

飛び出そうとするのを

辛うじて防ぎました。

 

青年は、あらゆる憂いを

自分の背中に背負った人のように、

長い間、議長は

自分のそばに一緒にいてくれて、

自分を育ててくれた。

母親を愛しているけれど、

今さら議長を捨てることはできないと

答えました。


なぜ、議長がアリタルの子供と

一緒にいるのかと思ったら

アリタルが自分で預けただなんて。

しかも育てたということは、

幼い頃から育てたのかと考えました。

 

ラティルは、

少しショックを受けました。

アリタルは、

あの策略に満ちたような議長を

子供を預けるほど

信頼していたのだろうか。

なぜ子供の父親である

ギルゴールが元気なのに、

あえて議長に子供を任せたのか。

 

ラティルは疑問とショックで

何も言えませんでした。

議長は、ただのクソ野郎だと

思っていたのに、

自分の子供の世話をしてくれた

クソ野郎だったことを知ると、

動揺しました。


青年は、そんなラティルを

じっと見つめると、

母の前世の身体がどこにあるか

教えてあげようかと提案しました。

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何千年もの間、

ひたすら母親を待ち続けていた

シピサに対し、

あまりにもラティルが打算的過ぎて、

今回のお話のラティルは

あまり好きではありませんが、

自分と同じくらいの年の男性を

息子と思うのも無理があるし、

アニャドミスを

何とかしなければならないという

気持ちが強かったので、

このような行動を取るしか

なかったのかもしれません。

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