自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 572話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ラティルだって気苦労が多い

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572話 青年の方が年上だとラティルから聞かされたカルレインはショックを受けました。

◇名案が浮かばない◇

考えてみれば、

ラティルの前世の子供が

カルレインより年上なのは

当然のことでした。

 

カルレインと同年代のドミスに

子供はいなかったのだろうか。

カルレインはポカンと口を開けて

ラティルを見つめていましたが、

後になって、ラティルの言葉を理解し

頷きました。

しかし、これによって

側室たちの表情は、

さらに多様になりました。

 

これで、皆の条件が同じになったので

自分たちも養父候補になるのかと

タッシールが、

冗談なのか本気なのか

分からない言葉を言った時は

昼間なのに

日が暮れるのではないかと

思いました。

彼らの先祖よりも

年上の子供だなんて、

養子縁組したところで、彼らが

きちんと導いてくれるのだろうか。

ラティルは、彼らが

無駄に悩んでいるのを見て

ため息をつきました。

 

ラティルは、側室たちに、

変なことで悩む必要はない。

あの青年は、

自分の前世の子ではあるけれど、

皇孫ではないので、

彼らが養父になる必要はないと

言いました。

仲が良くないとはいえ、

彼の実父がギルゴールであることは

隠しておきました。

 

そして、

ラティルはテーブルを2回叩くと、

公爵家の別荘に

アニャドミスがいなかったら、

どうすればいいのか。

いずれにせよ、

ヒュアツィンテを取り戻して、

平和になるためには、

アニャドミスの件を

片付けなければならないと

言いました。

 

ラティルは自然と

タッシールを見ました。

頭を使わせることにかけては

タッシールほど

優秀な人材がいないので、

自然と彼の意見に

耳を傾けることになりましたが、

普段なら、微笑みながら様子を見守り

すらすらと話をするタッシールが、

今日は、口を開きませんでした。

パイナップルと桃の蜂蜜漬けを

食べながら、他の人たちの話を

傾聴していただけでした。

 

しびれを切らしたラティルが

直接、タッシールを指名すると、

ようやく彼は、

もしアニャドミスが、

ラティルが来るのを予見して

逃げたとしたら、その際に

罠を仕掛けておいた確率が高いと

答えました。

黙っていた割には、早い返事でした。

 

ラティルは、

ヒュアツィンテの拉致を

タリウムに押し付けようとするような

罠かと尋ねました。

タッシールは、

自分が思っていた罠とは違うけれど、

そんな罠も怖い。

もしかしたら、

そんな罠かもしれないと答えました。

 

ラティルは、

タッシールはどのような罠を

考えていたのかと尋ねました。

タッシールは、

物理的な罠を想像したと答えました。

その言葉に、皆静かになりました。

 

タッシールはしばらく考えた後、

物理的な罠なら、

偽の皇帝を送ることで、

乗り切ることできるだろう。

こちらには強い側室も多く、

姿を隠す方法もあるから。

しかし皇帝の言葉のように、

タリウム

濡れ衣を着せるための罠なら、

偽の皇帝を送ってはいけないので

対処の仕方が分かれそうだと

答えました。

 

後者について、タッシールは

あまり考えていなかったかのように

じっくりと考え込んでいました。

ラティルはロードの仲間たちを見回し

何か思い浮かぶことはないかと

尋ねましたが、

誰も答えませんでした。

ラティルも特に思い浮かぶことがなく

静かにスープを数口飲みましたが、

頭の中では、様々な考えが

入り乱れていました。

 

アニャドミスを、

こちらに引っ張り込もうとすれば

来るだろうか。

自分がアニャドミスだったら

どうするだろうか。

自分がアニャドミスなら、

おそらくアイニから

始末したいと思うけれど、

アイニを始末しに来ることは

ないだろう。

皆で一緒に戦った時に、

アニャドミスは負けたから。

それならば、彼女は

一人一人を

相手にしようとするだろうか?

それとも・・・・

 

その後、ラティルは、

もっともらしい考えを

思いついたので、タッシールに、

アニャドミス自身は

安全な場所にいながら

暗殺者を送り込んで

アイニ皇后を

暗殺しようとするのは可能だろうかと

尋ねました。

タッシールは、

十分可能だ。

今すぐ皇帝と戦えば、

自分が不利だということを

認知したはずなので、

自分の身を守ろうとするだろうと

答えました。

 

ラティルは、

アイニ皇后の近くを守りながら

暗殺者を捕まえるのはどうかと

提案しましたが、タッシールは、

敵がやって来て、

彼らをを生け捕りにしても、

それでアニャドミスを

退治するのは難しい。

かえって、

ロードに対する悪名だけが

さらに高くなるだろうと答えました。

ラティルは再び腕を組んで

雑念に苦しみました。

◇行き詰まり◇

結局、その日の会議では、

これといった結論を

出すことができませんでした。

 

ヒュアツィンテ皇帝を

取り戻したければ、

アイニ皇后を連れて来い。

 

という脅迫を受けた時は、

タッシールが一人で頭を働かせ、

策を練ってくれました。

しかし、今回はタッシールも、

あちこちで策が

行き詰まっているようでした。

 

タッシールは、

一度失敗してしまうと難しい。

敵も、自分たちが

頭を使っていることを

計算しているだろうから、

その点まで

計算しなければならないと、

ラティルに説明しました。

彼女は、

大丈夫。

タッシールは気を楽にして

頭をあれこれ働かせてみてと

慰めました。

 

ラティルは、

タッシールが負担に感じることを

心配して、

彼の気が楽になるように

しようとしましたが、

ラティルがこの話をするや否や

メラディムは、

ラティルがタッシールに

負担をかけ過ぎではないかと

横から口を出しました。


タッシールは笑いながら

大丈夫だと答えましたが、

メラディムは

心配そうな顔をしていました。

タッシールはメラディムと

親しくなろうと

懸命に努力していましたが、

確かに、それは実を結んでいました。

 

ラティルは、タッシールが

一番賢いので仕方がないと

膨れっ面でメラディムに

言い返した後、

タッシールの肩を2回叩いて

ハーレムの外へ出ました。

 

それから、

しばらく仕事をしたラティルは

疲れたので、

本宮と客用宮殿の近くを

散歩することにしました。

ラティルは、

アニャの所へ行ってみようかと

考えながら、

夕焼けが徐々に広がっていく

石畳をゆっくり歩いていると、

日陰にぽつんと座っている

アイニを発見しました。

彼女の周りには誰もおらず、

一人で大きな岩に

腰掛けていました

元気がなさそうな表情を見ると、

父親に続き、母親まで

予期せぬことをしたことで、

気を病んでいるようでした。

 

ラティルは、自分とは違う意味で

両親のことで気苦労が多い

アイニを不憫に思いましたが、

公爵夫人が、

なぜそのような選択をしたのか

全く理解できないわけでは

ありませんでした。

 

アイニが黒魔術師たちを匿い、

夫も怪しいものに変わった状況で、

公爵夫人は、そのことについて

娘と夫から

何も聞いていませんでした。

その上、夫の側近たちは

一人ずつ消えていき、

権力も失われつつありました。

これでは、国が安定しても、

その後のことが漠然としていて

恐怖を感じた公爵夫人は、

彼女なりに家族を守ろうとして

必死で考えたのだと思いました。

きっとアイニも

それを知っているので、

尚更、辛いのだと思いました。


ラティルは首を横に振ると、

アイニに近づきました。

アイニは、ラティルが近くに来ると、

ようやく彼女に気づきました。


ラティルはアイニに

座ったままでいいと言いましたが、

それでもアイニは立ち上がりました。

しかし、口が開かないのか、

何も言えませんでした。

ラティルもアイニを見つけて

やって来たものの、

やはり何と言えばいいのか分からず

じっとしていました。

 

どれくらい、そのようにしていたのか。

先に、アイニが、

以前、ラティルが

自分とドミスを一つの骸骨に入れて

命を奪うかどうか迷っていたと

口を開きました。

 

ラティルは、ぎこちなく笑うと

アイニは、

今度もそうして欲しいと訴えました。

ラティルは目を丸くして

アイニを見つめ、

「え?」と聞き返しました。

そして、アイニをチラッと見ると

それは本気なのか。

どうして急に、そんなことを

言い出したのかと尋ねました。

 

アイニは、

ドミスを消すためには

この方法しかない。

ドミスがいなくなれば、

母親も、これ以上大きな問題を

起こすことはできないだろうと

答え、目をギュッと閉じました。

まるでラティルが、

今すぐアイニの魂を抜き出しても

耐えられると

覚悟したかのようでした。

 

ラティルはしわくちゃになった

アイニの目元を

じっと見つめていましたが、

扇子を取り出し、

アイニを勢いよく扇ぎました。

驚いたアイニは目を丸くして

ラティルを見つめました。

今何が起こったのか

全く分からない顔をしていて、

まるで、どんぐりを奪われた

リスのような表情でした。

ラティルはにっこり笑いながら、

嫌だと答えました。

 

アイニは、

さらに目を大きくすると、

その理由を尋ねました。

ラティルは、

「何となく」と答えました。

アイニは、

「でも以前は・・・」と聞き返すと、

ラティルは、

以前、アイニは自分の敵だった。

今も味方ではないけれど、

敵でもない。

それなのに、アイニの命を利用して

敵の命を奪うなんてことはしない。

自分はそのような方法が嫌いだと

答えました。


アイニの瞳が震えました。

ラティルの言葉が

理解できないようでした。

ラティルはアイニが座らないので、

自分が岩に腰掛けて

物思いに耽りました。

 

実はその方法は、

アニャドミスが骸骨の一部を

持って行ってしまったので

もう使えませんでしたが、

ラティルは自分の寛大さと

人情を示すために、 

この事実について、

口を固く閉ざしました。

 

そして、ラティルは

チラッとアイニを見ると、

彼女は、10年分のどんぐりを

一括でもらったリスのような

表情をしていました。

 

しばらくするとアイニは、

ラティルが本当に心が広いと

微かな声で呟きました。 

ラティルは落ち着いて

頷きましたが、

アイニの目頭が赤くなると、

ラティルは、

ただ言っているのではなく、

自分は本当に、

そのような話が嫌いだ。

これは秘密だけれど、

自分の両親は国を守るために

自分を犠牲にしようとしたと

悩んだ末に話しました。

 

他の人、特にアイニに

話すことではなかったけれども、

アイニが彼女の両親のことで

意気消沈しているので

自分のことを話して聞かせました。

ラティルは、

アイニが敵でなければ、

彼女が同じ場所に留まることを

望んでいませんでした。

アニャドミスの件が解決されれば、

アイニが対抗者として

力を発揮してくれることを

望んでいました。

そのためには、

今回のことで萎縮した彼女の心を

開かなければなりませんでした。

 

アイニは初めて聞く話に

さらに目が大きくなりました。

タリウムの先帝と先皇后は、

ラティルのことを

とても大切にしていて、

皇孫の中で、

彼女を一番大切に思っていたと

聞いていたので、

ラティルにそんなことがあったことが

信じられませんでした。

 

ラティルは、

彼らが自分を一番大切に

思っていてくれたのは事実だけれど

彼らは両親であるより

君主であることを選択したと

話しました。

そして、ラティルは

自決した父親を思い出すと

心臓がズキズキしました。

しかし、

すぐに気持ちを落ち着かせると

アイニを見て笑い、

ロードと対抗者の戦いが

怪物を呼び寄せるというのは嘘だ。

だからロードが敗北しても

怪物の侵略は絶えることなく

人々に大きな被害を与えた。

今回のことが解決されたら、

怪物たちの侵略に

よく備えなければならない。

アイニは対抗者なので

怪物たちを相手にする時、

誰よりも大きな助けになるだろう。

だから、命を大切にするように。

他人のことで、

命を捨てようとしないで欲しい。

他人が決めたことで、

自分を責めないで欲しいと訴えました。

ただ、ラティルは、

ロードと怪物が関係ないというのは

まだ推測に過ぎないという話は

故意に省略しました。

 

アイニはラティルを

ぼんやりと見つめました。

実は今まで、アイニは、

自分には様々な苦労が

押し寄せて来る反面、

ラティルが全ての物を

楽々、手に入れたと考えていました。

しかし、

ラティルの打ち明け話を聞いて、

アイニは、皇帝もやはり、気苦労が

多かったのではないかと思うと、

鼻の奥がズキズキしました。

アイニは目元を拭いながら頷くと、

分かった。

それでは他の方法を考えてみると

返事をしました。

 

それを聞いたラティルは安堵し、

アイニの背中を叩きました。

「これでいいよね」と思った瞬間、

ラティルはアニャドミスに会う方法を

思いつき、目を見開きました。

 

アニャドミスが

ダガ公爵家を出て行っても、

彼女は味方が

絶対的に足りない状況だから、

公爵夫人と縁を切ることはないだろう。

公爵は食餌鬼だし、

彼を操るとクロウが異変に気づく。

しかし、公爵夫人が

アニャドミスたちを

裏切ったらどうだろうか。

アイニが、

母親を説得できるのではないかと

考えました。

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タッシールは

成功することを確信していた

自分の計画が失敗したことに

プライドが傷ついているし、

ショックも受けているし、

ラティルが大怪我をしたのは

タッシールのせいではないけれど

それについても責任を

感じているのではないかと思います。

いつもは冗談ばかり言っている

タッシールが、

アニャドミスの裏の裏をかくために

苦悩している姿が悩ましいです。

そのタッシールを気遣う

優しいメラディムに

ほっこりしました。

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