自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 606話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 窮地に陥っているアイニ

f:id:myuieri:20210206055100j:plain

 

606話 私のウサギはどこに行ったの?と尋ねるラティルに、ゲスターは、そのウサギは私なの?と聞き返しましたが・・・

◇同じ初めてなのに◇

ラティルは、またゲスターの言葉が

短くなったような気がして

困惑した顔で、彼を見つめました。

ただ短くなったのではなく、

なんとなく話し方が、

ランスター伯爵のようでした。 

 

ラティルは、

訳もなくゲスターを呼んでみました。

しかし、ゲスターの返事は

いつものようでした。

 

気のせいだろうか?

 

ラティルは首を横に振りながらも、

訳もなくゲスターの頬を

触ってみました。

そのようにしているうちに、

再び雰囲気が

盛り上がろうとした瞬間、

扉の外で、

ラティルを呼ぶ声がしました。 

驚いたラティルは、急いでソファーから

起き上がろうとして

転げ落ちそうになりました。

ゲスターは、

すぐにラティルに腕を伸ばしました。

ラティルは、お礼を言うと、

顔を赤く染めながらバランスをとり、

散らばった服を素早く集めて来ました。

ゲスターも服を持ってきて

着るのを手伝ってくれました。

 

ラティルは、ゲスターに

 

どう?大丈夫?

 

と尋ねました。

 

ゲスターは、

落ち着いて見えると答えました。

しかし、ラティルが

 

威厳は?

 

と聞くと、

 

ありません。

 

と答えました。

 

鏡の前に立ったラティルは、

首筋が

色とりどりになっているのを見て、

シャツの襟を立てた後、

ボタンを全て留めました。

そして、前後から服装を確認した後、

ようやく扉の外に向かって

「入れ!」と叫びました。

 

ずっと待っていたのか、

すぐに扉が開くと、

離宮の管理人が入って来ました。

彼の表情があまり良くなかったので

何かあったのかと思ったラティルは、

先程までの、ほっこりした気分が

あっという間に飛んで行き、

彼を見つめました。

 

管理人は心配そうな顔で

本宮から使者がやって来たことを

報告しました、

ラティルは、

 

何があったのか?

 

と尋ねましたが、

管理人は、封筒が封印されているので、

内容は分からないと答えました。

ラティルは、

それを持って来るよう指示すると、

管理人は懐から、

手のひらほどの袋を取り出し

ラティルに渡しました。

彼女はすぐに封筒から

手紙を取り出しました。

差出人はロルド宰相でした。

 

ラティルが管理人に目配せすると、

彼は挨拶をして立ち去りました。

管理人が出て行くと、

ゲスターは心配そうな目で

ラティルを見つめながら

 

大丈夫ですか?

 

と尋ねました。

 

ラティルは、

アイニが黒魔術師を匿っていた件と

侍女たちの一人がゾンビ、

もう一人は怪物になったことで、

さらに窮地に追い込まれたようだ。

その前に、ダガ公爵の件で、

すでに追い込まれていたから

困ったことだ。

告発者たちの言葉が無視されたので

反対派が、

アイニを追求できそうな件を全て

持ち出してきたようだと説明しました。

 

そして、ラティルは手紙を封筒に戻し

ゲスターを引き寄せると、

彼と自分が公爵を操れることが

バレたりしないよねと

彼の耳元で尋ねました。

 

ゲスターは、

操り人形になった食餌鬼は、

許可なく主人のことを

口外することはできないし、

正確には、自分が操られている事実も

ほとんど知らないと答えました。

 

ラティルは、

公爵が自分たちについて

話すことはないと聞いて

安心しましたが、ゲスターは、

アイニが口を開かなければと

付け加えました。

 

ラティルは、

 

そうですね。

 

と返事をすると、ソファーの肘掛に

顎を乗せて眉をひそめました。

この問題について、

アイニの口だけを信じても

大丈夫なのかと考えました。

 

ゲスターは、

アイニが信じられないのかと

尋ねました。

ラティルはアイニだから

信じられないのではなく、

人を信じられないと答えると

ゲスターは驚きました。

 

ラティルは、

人間不信とかではなく、

人は、どんな性格であれ、

もっと大切な人のために、

あまり大切ではない人を

捨てることができると思うし、

自分もそうだと思うので、

それで気になると答えました。

 

ゲスターは、

先にアイニを黙らせたらどうかと

提案しましたが、ラティルは、

相手がまだ何もしていないのに、

自分が不安だという理由で

先に攻撃したら、

それは、ただの暴君だと主張しました。

ラティルの言葉に、ゲスターは

一瞬、変な風に笑いました。

ラティルは、

 

どうしたの?

 

と尋ねると、ゲスターは

陛下が、このような人だから

好きだと答えました。

ラティルは、

 

暴君でないから?

 

と聞き返すと、ゲスターは、

いつも悩んでいて慎重だからと

答えました。

 

ラティルは、

それはどういう意味なのかと

聞こうとしましたが、

あっという間に、

ゲスターに唇を塞がれたので

目を丸くしました。

しかし、押し付けられた温かい唇に、

ラティルは、すぐに体の力が抜けて

ゲスターの首を

ギュッと抱きしめました。

 

初めてだったクラインは

全部、下手だったのに、

同じ初めてだったゲスターは、

なぜ、こうなのだろうか。

彼が黒魔術師のせいか。

いや、関係ないだろうと思いました。

◇なぜ、今頃◇

公爵、大丈夫ですか?

 

アプテの心配する声に

アイニは苦笑いし、

彼女の腕の上に手を置きました。

アプテは、一時アイニの侍女として

タリウムにも一緒に行きましたが、

アイニが皇后の座から降りて、

侍女を辞めた後でも、友人のように、

アイニのそばに残っていました。

このように色々混乱している中でも

そばで力になってくれて

本当にありがたいと

アイニは思いました。

 

アイニは、

自分は大丈夫。

これからは自分が、家門を

導かなければならないので、

元気を出さなければいけないと

答えました。

 

アプテは、

一体これはどういうことなのか。

使用人たちは、突然、

アイニを裏切って出て行ってしまい

彼女が皇后の座から降りることで

揉み消されたことが、

蒸し返されるなんて、

誰かがアイニを狙っているようだ。

けれども、一体、誰が

そうさせているのか。

アイニは使用人たちに、

一度も悪いことを

したことがないのにと

不平を漏らしました。


アイニは片手で額を押さえ、

もう片手で、

冷めてしまったコーヒーを飲みました。

彼女も、やはり誰かが

自分の家門を狙っているのが

正しいと思いました。

 

アナッチャが、最初に父親を

食餌鬼にした時、

デタラメな処理をしたせいで、

父親は、奇行を繰り返しましたが、

タリウム皇帝が連れている

黒魔術師が手を出して以来、

父親は、アイニの味方とは

言えなくなったけれど、

とても、おとなしくなりました。

 

アイニを見る時は

鋭い言葉を言いましたが、

ラトラシル皇帝とアイニが

対立しなくなった今、

父親は気が抜けた虎のように

ただ、のんびり過ごすだけでした。

ところが、

父親が異常行動を見せた時ではなく、

おとなしくなったこの時になって

使用人たちが、

大挙して裏切りました。

父親に力がある時は

小さくなっていたけれど、

力を失ったので、

声を上げたのだろうか。

けれども、自分が廃位になった時こそ、

ダカ公爵家が、

最も危険な時期だったのに

その時は誰も声を上げなかった。

誰かが使用人を刺激したのは

明らかだけれど、

ラトラシル皇帝ではないだろう。

彼女も、この件については

ある程度関わっているので、

危険を冒してまで、

手を出すことはないだろうと

アイニは考えました。

 

アイニは、

裏切った使用人たちに

人を付けておいたので、

誰かが彼らに接近すれば

すぐに分かるだろう。

結果が出るのを

待たなければならないと言いました。

◇体調が悪い理由◇

ラティルは、

砂糖をまぶしたオレンジと

濃いコーヒーを飲みながら

休んでいましたが、午後8時頃に、

クラインのことを思い出しました。

 

部屋に戻るのかと尋ねるゲスターに、

ラティルは、

クラインの具合が大丈夫なのか

見に行くと答えた後、ゲスターに

クラインの部屋の場所を聞きました。

ゲスターは、

自分の隣の部屋だと答えたので、

ラティルは、

すぐにゲスターに案内してもらい

クラインの部屋を訪ねました。

 

ラティルは、部屋の扉を叩いて

中に入ると、クラインは

ベッドに横になったまま、

半分、意識が朦朧としているのが

見えました。

血色はいいけれど、表情は、

依然としてぼんやりとしていました。


ラティルは驚いて近づくと、

腰を屈めながらクラインに

 

大丈夫?

 

と尋ねましたが、彼は、

 

いいえ・・・

 

と答えました。

魂が抜けたような声でした。


医者はクラインに

何の問題もないと言いましたが、

問題がなさそうな様子では

ありませんでした。

心配になったラティルは

ベッドのそばに座り、

クラインの髪の毛を撫でました。

それでもクラインは、

相変わらず精神が不安定に見えて、

ラティルの膝に自分の頭を当てると、

目をぎゅっと閉じました。

 

ラティルは、

 

どうしたの?大丈夫?


と尋ねた後、以前、クラインを

離宮に連れてきた時、

どこで誰に聞いて来たか

知らないけれど、

ヒュアツィンテが留学に来ていた頃に

彼が誰と付き合っていたか

知っているかと聞かれたことを思い出し

目を見開きました。

クラインが真実を突き止めたのは、

本宮に戻ってからでしたが、

初めて糸口をつかんだのはここでした。

クラインは、

そのことを思い出したに違いないと

ラティルは思いました。

 

彼女はクラインの柔らかい髪を

何度も撫でながら、

どうしたものかと悩みました。

気持ちは落ち着きませんでしたが

自分からヒュアツィンテの話を

出してもいいか

分かりませんでした。

 

◇意外な訪問者◇

翌日、ラティルは、

まだ、完全に目が覚めていないので

うとうとしながら、

侍女に髪を梳かしてもらっていると

管理人が入って来て、

ラティルに渡すよう

クラインから頼まれた手紙を

差し出しました。

 

ラティルは、

昨夜、全く元気のなかった

クラインを思い出すと、

すぐに手紙を受け取りましたが、

手紙を開く前に、

何となく、内容を推測しました。

 

陛下、ここにいると、

どうしても胸が苦しくなり、

耐え難いです。

私は本宮に先に帰ります。

 

管理人は、

クラインが荷物をまとめて

立ち去るのを見たようで、

ラティルの顔色を窺いました。

彼女は、クラインが去ってから

どのくらい経ったのか尋ねました。

管理人は、

夜明けとともに去ったと答えました。

 

ラティルは

 

そうですか。

 

と返事をするとため息をつきました。

ヒュアツィンテとの結婚を断ったので

クラインは、

安心したと思っていましたが

いまだに、以前の記憶から

抜け出せずにいました。

当時、クラインは、

しばらく傷ついたようでしたが、

すぐに立ち直る姿を見せてくれたので

ラティルは安心しましたが、

その時、きちんと傷が

癒されていなかったのは明らかでした。

 

ラティルは、時間をかけて、

一つずつ、

彼に確信を与えるしかないと

思いました。

 

ラティルは手紙をたたんで

管理人に渡し、

向こうへ置くよう指示しました。

管理人は手紙を机の上に置くと、

挨拶をして出て行きました。


ラティルの髪を梳く侍女の手は

ますます慎重になりました。

そうしているうちに、

ラティルが突然、

「あっ」と声を上げたので

侍女は驚いて頭から手を離し、

大丈夫かと尋ねました。

 

ラティルは首を振って、

侍女のせいではないと言った後、

少し思いついたことがあるので

外へ出て行くよう指示しました。

 

侍女が出て行くと、

ラティルは窓の方へ歩いて行き,

窓に額を当てて、

遠く離れた倉庫を見つめました。

やはり気のせいではなく、誰かが、

窓から、鏡かガラス片か何かを使って

光を放っていました。

そして、ラティルが窓辺に現れると、

手に持ったものを下ろして、

素早く手を振りました。

窓越しに見えるピンク色の髪の毛が

トゥーラのようだと思ったラティルは

付いて来る護衛たちを全て退け、

一人で倉庫に歩いて行きました。

 

扉を開けて中に入ると、

本当にトゥーラがいました。

それに、彼が背中にカバンを

背負っているのを見ると、

ヘウンも連れて来たようでした。

 

ラティルは反射的に眉をひそめて

なぜ、ここに来たのか。

トゥーラも休暇に来たのかと

皮肉を言いました。


トゥーラはカバンを下ろして

横に置くと、カバンを開けて

ヘウンの頭を取り出し、真剣な声で、

ラティルもカリセンでのニュースを

聞いただろうけれど、

アイニ皇后を助けてもらえないかと

頼みました。

ラティルは断固として断ると、

眉をつり上げ、トゥーラを

不思議そうな顔で見つめながら、

なぜ、トゥーラがそんなことを頼むか。

トゥーラと何の関係があるのかと

尋ねました。

 

トゥーラは、

ヘウンがアイニ皇后のことが心配で

まともに眠れずにいるからだと

答えました。

 

ラティルは、

二人は食餌鬼だから、

元々眠れないのではないかと

納得できないような声で尋ねると、

沈黙していたヘウンは、切実な声で、

ラトラシル皇帝は

現在、世界で最も崇められている

対抗者なので、皇帝が

アイニは黒魔術や怪物など、

どのようなものにも関係ないと

言ってもらえないか。

皇帝の一言が、

アイニに大いに役立つはずだと

訴えました。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain

f:id:myuieri:20210206071517p:plain

ラティルとヒュアツィンテが

恋人同士だったことを知る

きっかけとなったのは、

離宮の料理長が、

ヒュアツィンテが誰かのために

料理を作ってあげたという言葉でしたが

それを思い出して、

クラインの具合が悪くなり

離宮にいるのが辛くなって

先に帰ってしまったというのは、

少し納得がいきません。

クラインは

意外と繊細なところがあるので

全くないとは言い切れませんが、

やはりゲスターかトゥーリが

過去の傷をほじくり返して

増幅させるような薬を

クラインに盛ったのではないかと

疑ってしまいます。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain