自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 665話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 人々の心の声がはっきり聞こえるラティル

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665話 先皇后はラティルに何を言っているのかと尋ねました。

◇はっきり聞こえる心の声◇

貴族たちは怯えた目で

ラティルを見つめました。

ラティルは「しまった!」と

思いました。

彼女が聞いた「不平不満」は

本当の声ではなく、

誰かの心の声だったようでした。

でも今回は、

とてもはっきり聞こえました。

 

ラティルは恐怖心を抑え込み、

何事もなかったかのように笑い出すと

自分は人より耳がいいと

先皇后に返事をしました。

タッシールはラティルの隣で

ワイングラスを持ち上げながら

皇帝は本当に耳がいい。

自分が廊下でクラインと

喧嘩している声まで聞こえると

冗談交じりに言うと、

人々は、どっと笑い出しました。

普段、クラインは優雅に話していても

腹を立てると、声が大きくなることを

皆、知っていたからでした。

 

続けて、なぜかラナムンが、

クライン皇子の声なら、

誰にでも聞こえるはずだと

さらに冗談を言うと、貴族たちは、

またもや、どっと笑いました。

 

クラインは、

無理矢理、笑みを浮かべると、

力を入れて、太腿を掴みました。

彼は頻繁にかっとなっても

頭は悪くなかったので、

皇帝を庇うために、

ラナムンとタッシールが

あのように言ったことは、

十分に分かったからでした。

 

ラティルは安堵して

タッシールに微笑みました。

彼は投げキスをして応えました。


ラティルは通りすがりの下男を呼んで

小さなケーキを取りました。

皇帝がケーキを食べ始めると、

集まっていた貴族たちも、

もう見るものがないと思ったのか、

散り散りになりました。

再び雰囲気は落ち着き、

軽快な音楽がホールに広がりました。

 

ラティルは笑顔で

ケーキを食べ続けましたが、

少しも甘みを感じませんでした。

なぜか今日は、

いつもより本音がはっきり聞こえ、

母親に指摘されなければ、

自分が何か間違ったことを

言ったことさえ分からなかったと

思いました。

タッシールが

出てきてくれたおかげで、

自然に話が収まったけれど、

そうでなければ・・・

 

しかし、ラティルが

考えを終える前に、

再び囁く声が聞こえて来ました。

 

皇帝が幻聴を聞いているのでは?

 

遠くの音ではなく

幻聴のようなものを

聞いているのでは?

 

何ヶ月も意識がなかったのに

何ともないはずがありません。

問題が起きたと思います。

 

ラティルは、

どれが心の声で、

どれが本当の声なのか

区別できませんでした。

そのため、いつものように

すぐに反応することも

できませんでした。

ゲスターは

慎重にラティルに近づくと、

彼女の顔色が悪いと指摘し、

彼女の手を握りました。

 

皇帝は、まだ具合が悪いようですね。

 

そうすると、皇女様が

後継者になるのでしょうか?

 

皇女が大きくなる前に

皇帝がまた倒れるかもしれません。

 

やはりレアン皇子が

戻ってくるかもしれませんね。

 

ラティルは、

あちこちから聞こえてくる声を

無視するために、

ゲスターの手を離しませんでした。

誰かが遠慮なく、

言葉で喧嘩を売って来るなら、

自分も言葉で押さえればいいし、

誰かが見えない所でひそひそ話すなら

無視すればいいことでした。

しかし、心の中で

あのようにひそひそ話していると、

知らないふりをすることも

無視することもできず、

腹が立ちました。

 

先皇后はラティルに

少し休んだ方がいいのではないかと

勧めました。

ラティルは、体は大丈夫だと

返事をしました。

 

そして、ラティルは、

誰かが、皇帝の体の調子が

まだ悪いと言っていたのを思い出すと

プレラという名前は、

あまりパッとしないだろうかと

明るく尋ねました。

 

ラナムンは

とてもきれいだと、

きっぱり答えました。

実母が考えて、

実父が良いと言っているのに、

誰かが文句をつけたとしたら、

それは、

もっとおかしなことでした。

 

ラティルは微笑んで

ケーキ皿をもう一つ持って来ると

皆に、踊って遊ぶよう勧めました。


しかし、カルレインは

ジュースのグラスを手に取り、

ラティルに渡しながら、

自分はご主人様といると言いました。

他の側室たちも、

遊ぶために散らばることなく、

ラティルの近くに留まることを

選びました。

笑いながら立ち去ったのは

乳母だけでした。

ラティルは静かにケーキを食べながら

こうなったついでに、貴族の心の声を

集中して聞いてみることにしました。

◇あなたたちがいる◇

まず最もよく耳にしたのは、

ラティルの健康に関する心配でした。

侍従長と側室たちが

代理をしていてくれたけれど、

やはり数ヶ月間、席を外したことが

貴族たちに

大きな影響を及ぼしたようでした。

彼らは、

ラティルの元気な姿を見ながらも、

化粧で顔色の悪さを

隠しているのではないかとか、

以前も元気そうに見えたのに

突然倒れたので、

わざと元気なふりを

しているのだろうなどと、

あらゆることを考えていました。

ラティルが

本当に健康を取り戻したと、

驚きと感嘆の声を上げる人も

多かったけれど、

彼らのことは心配ないので、

わざわざ気にする必要は

ありませんでした。

 

二番目に、人々が懸念しているのは

やはり赤ちゃんの問題でした。

貴族たちは、

皇帝が赤ちゃんを産んで喜ぶ姿を

見せたことがないという点。

わずか生後100日の赤ちゃんと一緒に

ラナムンが療養を口実に出て行った点。

その日の夜、皇帝が

近衛騎士団長だけを連れて

直接、馬に乗って

ラナムンと赤ちゃんを

連れ戻した点などを

不思議に思っていました。

 

赤ちゃんの名前を

あまりにも遅くつけ過ぎた点と、

その名前が、

皇帝の長子や後継者が持つには

柔弱に見えるという点も

何人かの人々は鋭く注目していました。

 

それから、なぜそんなに

レアン、レアンと

口にするかと思ったら、

自分がいつ倒れても

おかしくない人だと

思われているようでした。

 

ラティルは

ジュースを飲んでいる途中、

ジュースのグラスに

ひびが入る音がすると

急いで手から力を抜きました。

 

さらに、何人かの人々は

ラティルが倒れる前に

主張していたように、

彼女は対抗者であるため、

安定した皇帝になるには

適していないと考えていました。

自分が対抗者だと主張し、

名声を高めたことが、

かえって仇になったようでした。

 

ラティルは半分壊れたグラスを

台の上に置きました。

しかし、

対抗者だと主張していなかったら

ロードであることが

ばれたかもしれませんでした。

ロードが現れる前から

怪物は人々を苦しめていましたが、

人々は今でも、ロードが

怪物を導いていると信じていました。

この誤解が解けるまで、ラティルは

自分がロードであることを

必ず隠さなければなりませんでした。

ロード自身が、自分は危険ではないと

いくら叫んでも

誰が信じてくれるだろうかと

思いました。

 

その時、

何も心配することはないと

涼しげな声が聞こえて来たので

ラティルは煮えくり返る気持ちを

抑えて、横を向きました。

ラナムンが少し立ち上がっている間、

タッシールが、

さっとその場に座りました。

ラナムンは当惑して

タッシールを見下ろしましたが、

彼は呑気に笑いながら

ラティルの腰を抱き、

 

このタッシールが陛下のそばに

いるじゃないですか。

 

と言いました。

タッシールはラナムンに

追い出されましたが、

ラティルは彼らの行動を見て

少しリラックスして

笑うことができました。

ラティルは、

 

そうね、あなたたちがいる。

 

と言うと、メラディムが

ラティルに近づき、

 

一曲踊りましょう。

 

と誘って手を差し出して、

優しく笑いました。

彼の方をチラチラ見ていた貴族たちは

小さく嘆きました。

メラディムは

ラナムンと肩を並べるほど

美しい上、人魚という点のためか、

特に雰囲気が神秘的でした。

 

普段、メラディムは

ハーレム湖の近くにだけいるので

貴族たちは彼の顔を見る機会が

ありませんでした。

ところが、このように

人前で声を出して微笑むと、

童話の中の人物が

しばらく生き返って来たように

見えました。

 

ラティルはメラディムに

ダンスが得意だったかと

からかうような口調で尋ねると

メラディムは、リズムに乗らずに

一人でお尻を振りました。

彼を見物していた人々の半分は、

やはり童話は

童話に過ぎないということに気づき、

視線をそらしました。

 

ラティルは唇を噛み締めながら

メラディムの手を取って

立ち上がると、

踊れる場所まで歩いて行きました。

人々は、自然に丸く空間を空けて

退きました。

ラティルは

メラディムの片手を握り、

もう一方の手は彼の腕に上げました。

メラディムは大きな手で

ラティルの腰をつかみました。

 

音楽が聞こえてくると、

彼はリズムから外れた

ダンスをしようとしましたが、

ラティルは力で

メラディムの動きを阻止し、

彼がきちんとリズムに乗って

体を動かすように導きました。

 

メラディムは、

どうすれば良いか分からず、

ラティルに動かされるがままに

なっていました。

一見すると、 ラティルは

メラディムの腕に

手をかけていましたが、

ラティルは

彼の腕を持ち上げて動いていました。

 

メラディムは、

それでは足並みが乱れると

文句を言いましたが、ラティルは、

宮中の礼法に則った踊りも

いいのではないかと囁きました。

 

メラディムは不満そうに

口を固く閉ざしましたが、

その一方で、メラディムは、

ラティルに導かれるまま、

穏やかに付いて行きました。

人魚は歌と踊りが好きだという

彼の主張通り、メラディムは

巨大でがっしりした体で

とても滑らかに動きました。

 

メラディムは

ラティルに寄りかかりながら、

皇帝もダンスが上手かと

尋ねました。

ラティルは「もちろん」と答え、

彼を見上げ、顎を上げながら

自分は子供の頃から

ダンスを習っていると話しました。

 

メラディムは、

自分は習っていないと返事をすると

一緒に顎を上げました。

 

その姿が滑稽だと、誰かが思ったのか、

二人の姿が

まるでイルカのようだと言う

声が聞こえて来ました。

ラティルは慌てて

顎を下しましたが、

笑いを堪えることはできませんでした。

 

え?どうしたの?

 

メラディムは

顎を上げ続けながら尋ねました。

ラティルは久しぶりに気分が良くなり

彼をさっと持ち上げて、

クルクル回しました。

 

陛下!私が回っています!

 

彼がとても喜んでいたので、

ラティルは、もう少し

回したかったけれど、人々が

口をポカンと開けて見ていたので

ラティルは

メラディムを降ろしました。

 

陛下、本当に面白いです!

 

メラディムは、

世の中とはかけ離れた

明るい笑みを浮かべながら

叫びました。

そうでなくても美しい顔が明るく笑うと

目が眩むほどでした。

驚きながら

メラディムを見ていた貴族たちは、

その明るい姿に

一気に彼への評価を変えました。

 

彼らは、

メラディムがああしているのは

人魚だからだ。

人魚は計算高い人たちとは違い、

清らかで純粋な種族だから、

ダンスにはまるのも

当然だと思いました。

 

ラティルは、今日だけは

貴族たちの本音を

続々と聞くことができたので、

再び笑いを堪えるために

唇に力を入れなければ

なりませんでした 。

 

そして、ラティルは、

だからイメージが

大事なのかもしれない。

言い換えると、

自分がロードであることが

ばれたとすれば、何をしても

皆悪く解釈するだろうと思いました。

 

ご主人様、今度は私と踊りましょう。

 

再び席に戻ろうとするラティルに

今度はカルレインが

近づいて来ました。

彼が現れると、周囲の人々の配置が

少し変わりました。

男性は興味を失い、

女性が周りに増えました。

 

ラティルが

カルレインとダンスをし終えると、

今度はクラインが来ましたが、

ラティルは少し休みたかったので

クラインとは

15分後に踊ることにしました。

気力は

まだまだ溢れていましたが、

ずっと心の声を聞いているうちに

精神的に少し疲れて来たからでした。

ラティルは落ち込んでいる

クラインを連れて

先程の席に戻りました。

 

ラティルが椅子に座るや否や

 

ジャーン、

陛下のために待機していました。

 

と言って、タッシールが

細長いグラスを差し出しました。

 

あなたが最高です。

 

ラティルは笑って

グラスを受け取りましたが、

一口飲む前に、後ろから

尋常でない気配が感じられました。

 

皇帝に、後継者問題を

話さなければならない。

皇帝は、

社交界にあまり現れないので、

この場で聞いてみる。

皇女を後継者にするのか、

今日、確認しなければならない。

 

ラティルはグラスを手にしたまま

動きが止まりました。

タッシールは怪訝そうな目で

ラティルを呼び、

なぜ、そうしているのかと聞く前に

後ろからラティルを

呼ぶ声が聞こえてきました。

 

ここまで来て、ラティルは

自分を呼ぶ声とそうでない声を

少しは区別することが

できるようになりました。

彼らが心の中で考える時は、

「陛下」と呼んで、

自分の返事を待つ必要が

ないからでした。

 

ラティルはグラスを持ったまま

首を後ろに向けました。

大臣たちの一団と

何人かの貴族たちが

勇気を出して近づいて来ていました。

 

ラティルは、

タッシールからもらったレモネードを

一口飲みながら、彼ら自ら来てくれて

むしろ良かった。

代表である彼らを

しっかり押さえ込んでやると

思いました。

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きっとタッシールも

ラティルと踊りたいと

思っているでしょうけれど、

その役割は他の側室たちに譲り、

些細なチャンスを逃さず、

ラティルに慰めの言葉をかける

タッシールが

本当にいいなと思いました。

「このタッシールがいる」という言葉に

ゾクゾクしました。

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