自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 586話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 皇配に一番ふさわしい人

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586話 タリウムへ戻って早々、ラティルは皇配を決めるべきだと大臣たちに言われました。

◇皇配が必要な理由◇

疲れた日程を終えて宮殿に戻り、

まともに休むこともできないまま

風呂に入り、衣服を整えるや否や

会議を開いたのに、一番最初の案件が

皇配を決めろだなんて、ラティルは、

何となく悔しい気持ちになりました。

このような案件を最初に持ち出すなら、

20分くらい、自分のことを

称賛し続けてくれてもいいのでは?

クジラだって、褒めてあげれば

ダンスをするものではないかと

恥ずかしくて口にできない考えを

思い浮かべながらも、

表面では、このような考えを

全く出すことなく、

威厳を示すよう声を低くして

それはどういうことかと尋ねました。


ラティルは、

アトラクシー公爵と彼の一派が

視線を交わし、

ロルド宰相と彼の一派も

視線を交わすのを見ました。

その他の小さな勢力も

やはり自分たちだけで

視線を交わしていました。 

 

ラティルは彼らの目つきから、

この意見に反発する者はなく、

ほとんどがこの問題に限って

共通の意見を持っていることに

気づきました。

自分たちが推す者が皇配になれば

一番いいけれど、とりあえず、

誰かが選ばれることを

望んでいるようでした。

 

40秒ほどの目配せの後、

他の者たちに押し出されるように

アトラクシー公爵派の一人が

「偉大なる皇帝陛下」と

口を開きました。

 

前置きが長い、

一体、何を言うつもりなのかと

ラティルは怪しんでいると、代表者は

皇帝は英雄だ。

皇帝は、後世まで高く評価される

偉大な業績を残した。

しかし同時に皇帝は危険だ。

回復したけれど

すでに皇帝は一度重体に陥り、

タリウムと国力が似ている

カリセンの皇帝も敵に拉致された。

今、タリウムには、

皇帝が負傷したり、席を外した時、

皇帝の代わりに、中心となって、

その役割を果たす人がいないと

訴えました。

 

ラティルが目を細めると、

発言者はしばらく言葉を止めました。

ラティルは自分の行動が

脅威に見えないように、頷きながら、

続けて話すよう促しました。

 

発言者は頭を下げると、

先帝は亡くなり、

先皇后は健在だけれど、

不祥事を起こして間もないので、

大臣たちは、先皇后に

完全に頼ることができない。

無礼なことを言って申し訳ないけれど

自分たちは皆、皇帝の側の人間なので

このような心配をしている。

だから、やんわりと聞いて欲しいと

頼みました。

 

ラティルは、

彼に悪気がないことは分かっていると

言うと、発言者はお礼を言い、

レアン皇子も、先皇后と同じ理由で

皇帝の代理人にはなれないと

話しました。

 

ラティルは、その言葉を聞くと、

かつてレアンを強く支持していた

大臣たちを見ました。

彼らは、そのような過去が

全くなかったふりをして

ラティルをキラキラした目で

見ていました。

ラティルが即位しても、

依然としてレアンに

未練を残していた様子でしたが、

ラティルの威信が高まるにつれ、

その考えを虚しく思うように

なったようでした。

そのようなことを

意図していたわけではなかったけれど

ラティルは、

結果的に良かったと思いました。

ラティルは再び発言する代わりに

彼の話に集中しました。

 

発言者は、

他の皇族も皇帝の代理をするのは

難しい。

だから、皇帝が席を外す時、

自分たちが頼ることができ、

大臣たちの意見を集め、

国民に安定を与えることができる

皇配を選ぶことを切に望むと

訴えました。

 

ラティルは眉をひそめました。

自分が戻って来るや否や、

なぜ、大臣たちが

皇配を選べという話を持ち出したのか

理解できました。

彼らは、彼らなりに

自分たちの決断を示すために、

わざとこの時を選んで、

皇配の話を持ち出したのだと

思いました。

 

ラティルは、

テーブルを軽く叩きました。

最初、ラティルが

側室を入れることにしたのは、

皇権を安定させるまでの間、

国民と大臣の関心を

側室たちに向けさせるためでした。

しかし、一連の事件によりラティルは

タリウムだけでなく、

世界的な英雄として急浮上し、

その地位と国民の支持も、

非常に強固になりました。

危機がチャンスとなった状況であれば

皇配を選んでも良いと思うし、

大臣たちの言葉も一理ありました。

 

アニャドミスは消えたけれど、

自然発生する怪物たちは出没し続け、

時々、ラティルは人々を助けるために、

自ら、行動する必要が出て来るかも

しれませんでした。

そんな時、ラティルの代わりに

安定的に国を率いる皇配が必要でした。

問題は、誰を皇配にすべきか

わからないことでした。

 

ラティルは眉をひそめ、

少しイライラしながら

テーブルを叩きました。

頭の中を側室たちの顔が

次々と通り過ぎました。

 

ラナムンは、

名実共に最有力の皇配候補であり

皇配になった時に、

最も反発の少ない人であり、

対抗者という称号まで

持っていました。

人々は、

ラナムンの寡黙なところさえ好きで、

彼は言葉を発しなくても、

確固たる存在感がありました。

しかし、他人とうまく付き合うことが

できるかどうかが心配でした。

 

カルレインはカリスマ性があり、

傭兵王という点で、国民の間で

頼もしいというイメージがあり、

しかも、彼は長く生きて来て、

貴族としても平民としても

過ごして来たので、

あらゆる観点を併せ持っていました。

しかし、人間ではない観点も

持っていました。

 

クラインを皇配にすれば、

カリセンと完全に同盟体制になり

次のカリセンの皇帝も

クラインの甥なので、

次の世代までも

仲良くすることができる。

それにクラインは

自分のために魂までかけてくれるほど

意外と義理がある。

絶対に彼は裏切らないと

ラティルは思いましたが、

彼は、

あまりにもかっとする性格でした。


タッシールは神殿の件で

大臣たちに自らを強くアピールし、

今では、タッシールが頭がいいことを

誰も否定できませんでした。

ラティルも

たくさんタッシールに頼り、

彼女が席を外す時、タッシールは

一番賢明に国を守ってくれる人だと

思いました。

けれども、国民にとって、

タッシールは商人のイメージが強く、

大臣たちにとっては

庶民のイメージが強いので、

タッシールが皇配になれば、

双方からの反発が

大きいだろうと思いました。


ゲスターは勇敢で頭も良く

目立たないように

人々を守る能力がある。

ラナムンほどではないけれど、

彼も大臣や貴族から

多くの支持を得ており、

任務が与えられると

意外と責任を持ってうまくやり遂げる。

しかし、ゲスターは

国民の認知度が低く、

支持率も低いと思いました。

 

ザイシンは、

心が温かく最も善良でした。

今後、怪物が出没すればするほど

存在感がより顕著になるだろうし、

ザイシンを皇配にすれば

神殿と聖騎士たちの

支持を得ることができるだろう。

しかし、ザイシンは皇配としての役割を

果たすことができるだろうか。

皇配は善良な性格だけでは

務まらないだろうと思いました。

 

そして、メラディムは明るく、

ギルゴールは強いと思いました。

 

ラティルが物思いにふけっている間、

大臣たちは

皇帝が何を悩んでいるのかに気づき、

静かに彼女を見つめました。


ラティルは

じっくり考えていましたが、

メラディムとギルゴールを

思い浮かべると、

すぐに考えるのを止めて、

大臣たちを見ました。

彼らと目が合ったラティルは、

誰に皇配になって欲しいかと

大臣たちに尋ねました。

◇良さを認める◇

浴槽にお湯をいっぱい張り

お風呂に入っていたラナムンは

坊っちゃん坊っちゃん!」と

叫びながら、

カルドンが入って来たので

閉じていた目を開きました

 

ラナムンは、

どうしたのかと尋ねると、

カルドンは、

浴槽の縁に寄りかかって座り、

苦しそうに息を吐きました。

急いで走って来たようでした。

おまけにカルドンは入浴中に飲む

桃茶を持ってくると言っていましたが

手ぶらでした。

 

しばらく、カルドンは

その状態でいましたが、

呼吸が落ち着くや否や、

会議室で皇配の問題が

取り上げられたことを、

ラウラ卿がこっそり人を送って

教えてくれたと叫びました。


しかし、ラナムンは

何の反応もなく、

落ち着いてカルドンを見つめました。

カルドンもつられて落ち着きながら

「驚かないのですね?」と

聞きました。

 

ラナムンは、

皇帝が立て続けに席を外したり

怪我をしたりすることが

繰り返されていたので、

そろそろ、そうなると思ったと

比較的、平然と答えました。

 

カルドンは、

ああ、そうだったのかと納得し、

うちの坊ちゃんは、

だんだん思慮深くなって行くと

思いました。

 

しばらく、カルドンは、

ラナムンをぼんやりと見つめながら、

坊ちゃんは皇配になれるだろうかと

心配そうに尋ねました。

 

ラナムンは、

雰囲気はどうなのかと尋ねました。

カルドンは、

激戦のようだ。

側室になりたての頃に

皇配を選んでいたら、

坊ちゃん以外に、

候補者がいなかったけれど、

時間が経つにつれ、他の側室にも

支持者が多くできたようだと

答えました。

そして、気分が良くないのか、

カルドンは唇を尖らせながら

それでも皇配は、うちの坊ちゃんだ。

皇帝が即位された時から

ずっと役に立っていたと

ブツブツ言いました。


ラナムンは、皇帝が

アニャドミスと戦ってきたことを

思い出しました。

もしも今回のことで、

目立った功績を立てた者がいたら、

その者が、

皇配になっていたはずでしたが、

最後のアニャドミスとの決戦で

際立った側室がいないのが問題でした。

ギルゴールが

決定的な役割を果たしましたが、

彼が皇配になれないということは

皇帝が誰よりも、

よく知っているはずでした。

ギルゴールは責任感がない上に、

自分勝手に行動するし、

時々、家出して、

元の場所に戻ってくるような者に

皇配の席は、絶対に任せることが

できませんでした。

 

ゲスターも、

たくさん功績を立てましたが、

黒魔術を使うことを

懸念しているためか、

主に仮面をかぶって活動しているので

ゲスターの功績を

国民と大臣たちにアピールするのは

困難でした。

 

その2人を除けば、目に見えて

功績を立てた側室がいないので、

皇帝も、功績で皇配を決めるのは

難しいだろうと思いました。

 

ラナムンは、

ややこしくなりそうだと呟くと、

カルドンはラナムンに、

自信がないのかと尋ねました。

ラナムンは、皆長所がある人たちだと

渋々答えました。

その言葉に、

カルドンは目を丸くしました。

他の側室たちを全員無視していた

ラナムンが、

彼らを認める言葉を口にしたのが

不思議でした。

 

カルドンは、

ラナムンが、ずっと彼らと一緒に

行動していたので、

随分、親密になったようだと

指摘しました。


ラナムンは、

それを認めたくないように

眉をひそめましたが、

否定はしませんでした。

◇人気投票◇

帰って来たばかりの皇帝に、

大臣たちが、

直ちに皇配問題を取り上げたことが

翌日のゴシップ誌に特筆されました。

 

一体、どうやってこれを知ったのか。

ラティルは、サーナット卿が

持って来た雑誌を見て、呆れ、

訳もなく雑誌に目を通しました。

 

ラティルは、

情報提供とか受けているのだろうかと

尋ねると、サーナット卿は、

公開会議だったし、

機密ではなかったと答えました。

 

ラティルは、

「それもそうだけれど」と呟きながら、

これは何かと尋ねました。

「ハーレムの男たち」コーナーの

最後に人気投票があり、その横に、

誰が皇配に一番ふさわしいか

投票してくださいと書かれていました。

 

ラティルは、

それを、じっと見つめながら

結果が気になると呟き、

この結果はいつ出るのかと

サーナット卿に尋ねました。

 

彼は、元々、毎月出るけれど、

特別に週単位で出てくる時もある。

最後に、来週結果が出ると

書かれてあると答えました。

 

ラティルは、

意外にもサーナット卿が、

この雑誌について

よく知っているように見えたので、

目を丸くして彼を見つめました。

 

サーナット卿は

ラティルの視線を浴びると

「定期購読中です」と

素直に打ち明けました。

 

驚いたラティルは、

その理由を尋ねると、

サーナット卿は、

恋敵をチェックしていると答えました。

 

ラティルは、

サーナット卿をじっと見つめ、

訳もなく彼のお腹を突きました。

それから、恥ずかしそうに

下段にある投票用紙を破ると、

見たついでに、自分も投票すると

呟きました。


本当に投票するつもりは

ありませんでしたが、

ラティルはペンを取り出して

字を書くふりをすると、

後頭部に視線を感じたので、

ラティルは、そこに

サーナット卿の名前を書きました。

それから、そっと振り向くと、

彼は自分の名前を

じっと見つめていました。

彼の口の端が

上がるのを見たラティルは、

一緒に笑うと、

思わずサーナット卿のお腹に

頭をもたれました。

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自分以外の者には無関心で

人付き合いをしなかったラナムンが

他の側室たちと一緒に敵と戦う中で

彼らの長所を認められるように

なったのは、すごい事だと思います。

ラティルはラナムンが

人付き合いが苦手なことを

心配していましたが、

今のラナムンなら、

その心配はないと思います。

ただ、彼はタッシールのように

司令官の役割は果たせないので

ラティルの代わりに国政を司ることが

できるかどうかは疑問です。

ラナムンは、

最後のアニャドミスとの戦いの時に

ギルゴールとゲスター以外、

目立った者がいないと

言っていましたが、

タッシールは陰で

司令官の役割を果たしていたのでは

ないかと思います。

彼は、ラティルと一緒に

前線に出ることもできるけれど、

あえて裏方に徹することで

ラティルを助けているのだと思います。

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