自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 447話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ラナムンとの初めての夜

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447話 ようやく、その日がやって来ました。

◇愛していると言えない理由

ラティルは慌てながら

ぼんやりとラナムンを見つめました。

その間も彼は、シャツのボタンを

一つ一つ外していきました。

ボタンを外しながらもラナムンは

ラティルと目を合わせ続け、

彼女も、彼から目を離せませんでした。

ようやく、

ボタンを外し終えたラナムンが

シャツを横に置きました。

彼の肌が露わになると、

ラティルは唾を飲み込みました。

 

ラナムンは、

自分を見たくないのかと尋ねました。

ラティルは、

ずっと見ていると答えました。

 

ラナムンは、

自分が、どう見えるかと尋ねました。

ラティルはラナムンの瞳を見ました。

行動は大胆だけれど、

瞳からは緊張の色が滲んでいました。

 

ゆっくりと立ち上がったラティルは、

彼の前に進みました。

前日、ラナムンの肌に残した跡が

薄くなっているだけで、

まだ残っているのが分かりました。


ラティルがその場所に

再びキスをすると、ラナムンは、

両手でラティルを包み込みました。

彼女はラナムンに額を当てたまま、

じっとしていましたが、

自分が選んだ側室たちを

嫌いなわけがないと言って、

彼の顔を見ました。

 

ラナムンは、

怒っているように見えました。

それを見たラティルが

疑問に思っていると、ラナムンは

誰が見ても、

無理矢理微笑んでいるような顔で

この状況では、

「側室たち」と言わない方がいいと

指摘しました。

ラティルが、ため息をつくと、

ラナムンは彼女の手を握りながら

ゆっくりと後ろに下がりました。

 

彼は、その状態で

ベッドへ行って座ると、

ラティルを熱い眼差しで見つめました。

彼女は、しばらく躊躇った後、

ゆっくりとラナムンの上に

乗りました。

ラティルはラナムンを見下ろすと、

半分からかうような口調で、

自分のことを愛していなくても

愛していると言うべきだと

告げました。

 

ラティルをじっと見上げる

ラナムンの灰色の瞳から、

先ほどまでの緊張感が

消えていました。

 

ラナムンの美しい瞳の周りを

撫でていたラティルは、

彼の頬を両手で包み込み、微笑みながら

「言って」と要求しました。

彼は「愛している」と告げました。

 

ラティルは、

ラナムンの目を見つめながら、

片手でシャツのボタンを

外し始めました。

そして、ボタンを3つほど外した頃、

ラナムンは、その上にキスをしながら

情炎に満ちた瞳で

ラティルを見上げました。

 

彼女は頭がクラクラしました。

前日の二日酔いが

再び押し寄せて来るように

胸がムカムカしましたが、

心臓は、こそばゆさを感じました。

 

ラナムンは

ラティルのシャツに口づけをしながら

自分のことを愛しているかと

尋ねました。

キスをしながら話をしているので、

そのペースはとてもゆっくりでした。

ラティルは、彼が今感じている

恥ずかしさと熱っぽさが

ラナムンがキスしている所から

自分の方へ、

広がって来るのを感じました。


ラティルは目眩がしました。

自分が何をしているのか

分からないと思いました。

確かなのは、ラナムンの顔と声が

お酒のようだということでした。

ラティルが黙っていると、ラナムンは

何を考えているのか、

返事もしてくれないと

文句を言いました。

 

ラティルは、

ラナムンがお酒のようだと

言いました。

彼は、それはいいことなのかと

尋ねました。

 

ラティルは、自分のシャツを

横に投げると、

きちんと投げられたのかと思い

そちらを見ました。

自分のシャツが、

ラナムンのシャツの上に

重なっていました。

 

ラティルは、

再びラナムンの方を向くと、

髪が乱れたラナムンの姿が

目に飛び込んできました。

ラティルは、その姿を見ると、

自分はお酒に弱いと囁きました。

緊張感のせいか、

いつもより低い声でした。


ラティルが、まだ、

自分のことを好きかどうかという

質問に答えないので、

ラナムンは悲しそうに

しかめっ面をしていましたが、

ラティルが酒に弱いと聞いて

思わず笑ってしまいました。

 

横から、

またドサッという音がしました。

それは、ラティルがシャツの上に

ズボンを落とした音でした。

ラナムンのズボンも、

すぐにラティルが落したズボンの上に

重なりました。

 

ラティルは自分の服が全て

ラナムンの服で覆われ、

自分もラナムンの上に

覆いかぶさっているかと思うと

興奮しました。

彼が自分の運命の敵であることを

認識すると、

急に目眩がしてきました。


ラナムンは、

いつもより、しゃがれた声で

ラティルを呼ぶと、

彼女は、

答える代わりにキスをしました。

彼は、それに答えました。

 

しばらくして、唇が離れると、

ラナムンは催促するように、再び

自分のことを愛しているかと

尋ねました。

ラティルは、またもや答えを避け

再びキスをしました。

ラナムンは少し、

残念そうな顔をしました。


ラナムンは、

じっとしていても美しいけれど

その顔が感情に染まっていくほど、

色鮮やかに美しくなるので、

ラティルは、

嬉しそうに微笑みました。


ラティルが

最後まで答えてくれないと言って

心底がっかりしたラナムンは、

よくタッシールには、

愛していると言っていないかと

不平を漏らしました。

 

ラティルは、

仕方がないと思いました。

タッシールは口癖のように

愛していると言うので、

ラティルも、つられて

口に出しているだけだからでした。

 

ところが、

普段は「愛している」なんて

言わないラナムンが、

今、珍しく言っているのは、

彼が、雰囲気に酔い、

皇帝である自分が、

言えと言ったからであることを

ラティルは分かっていました。

 

ここで彼に返事をすれば、

ラナムンは自分に言われて

「愛している 」と言ったけれど、

自分はラナムンに夢中になったから

「愛している」と

言っているような気がして

言いたくありませんでした。

 

ラナムンがこの考えを聞いたら

一体、何を張り合っているのかと

呆れるかもしれませんが

ラティルの気分はそうでした。

 

幼稚な考えかもしれないけれど

ラナムンへの好意は別として、

ラティルは、

それを言いたくありませんでした。

彼女は、「後で」と

適当に言い訳をすると、

彼は目を細めました。

 

ラティルは、

自分が言えと言わなくても、

ラナムンが「愛している」と

言ってくれたら、

自分も言うと告げました。

 

それまでは、自分はただの酒かと

ラナムンは文句を言いましたが、

ラティルが笑い出すと、

ラナムンは一瞬で体勢を入れ替え

ラティルをベッドに寝かせると、

その上に乗りました。

◇後朝の朝◇

ラティルは、目覚める前から

全身がズキズキするのを

感じました。筋肉痛でした。

ぼんやりと目を開けましたが、

初めて演武場を10周走った

翌日のような感覚だったので

大変でした。


ラティルは、うんうん唸りながら

横を向いてラナムンを見ました。

彼は、まだ眠っていました。


ラティルは、

ラナムンの顔をじっと見ていると、

昨夜の記憶が蘇って来たので、

また目を閉じました。

彼の様々な表情を思い出すと、

胸がくすぐられました。

彼は、ベッドの上までは

冷たくないと思いました。

 

実は昨日の夜、

ラティルはラナムンを慰めるつもりで

やって来たのであり、

こんなことをするつもりは

ありませんでした。

 

しかし、もしラティルが断れば、

ラナムンは、本当に

気絶してしまいそうな顔で

一つ一つボタンを外しました。

そして、

彼がシャツを横に下ろした瞬間、

耐え切れなくなりました。


数ヶ月前の、気が変わる前だったら

誘惑に負けることなく、

彼を横に寝かせるか、

自分の部屋に

戻っていたと思いました。

しかし、考えを変えたせいか、

昨日、ラナムンを見た時、

ラティルの中に閉じ込めていた

世俗的な心が、

野獣のように慟哭しました。

 

8人も側室がいるのに、

どうして、

禁欲し続けなければならないのかと

泣き叫ぶ声に、

ラティルは負けました。


その時、ラナムンが

小さな呻き声を上げ、

ラティルをより強く

自分の方に抱きしめました。

目を覚ましたかと思いましたが、

ラナムンはまだ眠っていました。

寝ている間に、つい、

してしまった行動のようでした。


ラナムンが起きたのかと

思った瞬間、

昨夜のことを具体的に思い出し

恥ずかしくなったラティルは、

照れくさくて、

また一人で笑いました。

恥ずかしいけれど、

一日でラナムンとの距離が

縮まったような気がしました。

こうしてラナムンを見ていると

彼は本当にハンサムだと思いました。

 

ラティルは嬉しそうに

ラナムンの顔を見ていましたが、

彼が突然目を開けたので、

すかさず目を閉じました。

すでに、ラナムンは

全てを見ていましたが、

ラティルは目を閉じて、

まだ起きていないふりをしました。


ラナムンは、

ラティルの震える瞼を見て、

知らないふりをしようかどうか

悩んだ末、一日のうちに、

しゃがれてしまった声で、

自分は、一晩中、ラティルに

100回も愛していると言ったけれど

彼女は一度も返してくれなかったと

恨み言を言いました。

 

ラティルは目を閉じたまま、

返事をする代わりに、

ラナムンを励ましたと

消え入りそうな声で答えましたが、

そっと目を開けると、

ラナムンの表情が

固まっているのがわかりました。

ラティルは少し後悔しましたが、

既に言ってしまったことは

取消せませんでした。

 

ラナムンが固まり続けたので、

ラティルは、

そっと彼の顎を噛みました。

それでもラナムンは

固まったままでした。

 

ラティルは、何と言えば、

ラナムンの顔が解れるか考えた結果、

少し妥協して、

自分の目は

間違いなくラナムンを愛していたと

告げました。

 

ラナムンは、目だけなのかと

尋ねると、ラティルは

それだけでは不満かと言って、

彼の頬をつねって離すと、

ラナムンはため息をつき、

お世辞でも言ってくれないと

ぼやきました。

 

ラティルは、

お世辞は、タッシールが、

よく言っていると話すと、

ラナムンは、

それは必要ないと言いました。

ラティルが笑い出すと、

ラナムンは、彼女の腰を抱き、

好きなだけ笑えばいい。

でも、自分は必ずラティルから

「愛している」という言葉を

聞くことになると呟きました。

 

ラティルは、

その決意を聞いた時、

彼をからかいたい気持ちと

真剣に受け止めたい気持ちが

半々になりました。

ラティルはどちらにしようか

悩みながらラナムンを見ると、

彼の灰色の瞳は真剣そのものでした。


それを見たラティルは、

ここまで真剣なのに、

ふざけている場合ではないと思い、

何も言わずに、

彼の腕の中に入りました。

◇サーナット卿の衝撃◇

ラティルは、

少し、浮ついた気分で部屋に戻り

急いで身体を洗った後、着替えて

朝の仕事に行きました。

 

ベッドの中では

身体のあちこちが

ズキズキしていたので、

これで仕事をするのかと思うと

途方に暮れていましたが、

ロードの身体のおかげか、

お風呂に入って着替えた後は、

筋肉痛は、ほとんど治っていました。

 

ラティルが執務室へ来ると、

先に来ていたサーナット卿が

挨拶しました。

ラティルは、訳もなく

彼の顔を見るのが嫌だったので

挨拶をするや否や、

すぐに机に座りました。

 

廊下を歩いていた時は、

昨晩のラナムンのことを考えて

頭がクラクラしていましたが、

執務室へ来て、

サーナット卿の顔を見ると、

彼のことが気になりました。

 

互いに相手のことが好きだと

告白したものの、

多くの側室を持つラティルと

正式な恋人同士になることを

拒否したのは、サーナット卿でした。

けれども、彼の表情を

確認せずにはいられませんでした。

 

サーナット卿は戸惑いを隠しながら、

どうしたのかと、笑顔で尋ねました。

ラティルは、

何でもないと答えると

すぐに机に向かって、

ペンを取りました。

 

忙しそうにしている

ラティルの背中を見ながら

サーナット卿は、自分が、

また何か悪いことをしたのかと思い

ラティルの後ろ姿を見つめ続けました。

そして、ラティルの首の後ろを見て

ビクッとしました。

 

ラティルは、いつものように、

髪を高い位置で結んでいたので、

彼女の首の後ろにある

赤い跡が露わになっていました。

 

このまま、

気づかないふりをしていたら

他の人にも見られてしまうと思い、

サーナット卿は、

しばらく躊躇った後に、

虫さされの跡が残っているので

髪を解いた方がいいと助言し、

彼女の髪を縛っている紐を

解きました。

髪が、こぼれるように落ちました。

 

ラティルは、

怪訝そうに首を傾げましたが

サーナット卿と目が合うと

固まってしまいました。

 

ラティルは、慌てて紐を奪うと

机の上の書類だけを見ました。

サーナット卿の顔が

見られないと思いました。

 

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ラティルが

ラナムンと初めての夜を過ごしたことで

ようやく、他の側室たちも

生殺しの状態から

解放されることになりそうです。

でも、側室になってすぐに

身体のつながりを持つより、

精神的なつながりを持った後で

ベッドを共にする方が

ラティルと側室たちが

強い絆で結びつくために

必要だったのではないかと

思います。

 

ずっと、側室たちを

放って置いたのだから、

愛の言葉の一つくらい

囁いてもいいのにと思いますが、

ラティルの傲慢さは相変わらずです。

 

ラナムンも傲慢だけれど、

その彼が、

100回も愛の言葉を囁いたのは、

ラティルを

愛しているからではないかと思います。

だから、ラティルにも愛の言葉を

返して欲しかったのだと思います。

タッシールのことを持ち出したのは

嫉妬心からだと思います。

 

ラティルの首筋の赤い跡が

何であるか、

サーナット卿は分かっていたと

思いますが、

嫉妬するよりも先に、

他の人に見られた時のことを心配して、

ラティルに忠告したのは、

さすが、彼女の騎士だと思います。

けれども、後で、

嫉妬心に苦しめられることに

なるのでしょう。

でも、ラティルの側室になることを

拒否したのはサーナット卿なので

嫉妬に苛まれることになっても

自分の責任です。

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