自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 618話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 二人の男の嫉妬

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618話 ラナムンは、サーナット卿とあんな風に付き合うのは止めた方が言いと、ラティルに進言しました。

◇運命を共にする人◇

積もったばかりの雪のように

ふんわりとした雰囲気は、

あっという間に、

溶けた雪のように

ドロドロになりました。

 

ラティルは困り果てて、

ラナムンをじっと見つめました。

空腹を刺激していたスープの香りも、

先程と違い、

全く心地よく感じられませんでした。

 

ラティルはフォークを置きながら

 

本気ですか?

 

と慎重に尋ねました。 

ラナムンは

 

はい。

 

と返事をしました。

ラティルは、訳もなく手の甲で

手首を軽く掻きました。

そうすると言えば嘘になるし、

自分が負けた気がして嫌。

けれども、嫌だと言えば、

困ったことになると思いました。

 

ラティルは、

手の甲をこすり続けていましたが

サーナット卿は自分の騎士で、

運命で結ばれていると、

かろうじて口を開きました。


しかし、ラナムンは、

ラティルが全ての運命を覆して

新たな運命を切り拓いているのに、

彼との運命だけに順応する必要はないと

非難しました。

ラティルは、

ラナムンは無口だけれど、

口喧嘩はうまいと皮肉を言いました。

 

ラナムンは、

サーナット卿を遠ざけろと

言っているのではない。

サーナット卿を側室のように

そばに置くのは良くないと

言っていると反論しました。

 

ラティルは、

両手をギュッと握りながら

ラナムンの肩越しに見える

ベッドだけを見つめました。

昨日の夜、

ラティルが引き裂いたせいで

半分ほど破れた白い天蓋が

突然、可哀そうに見えました。

 

ラティルが答えられないでいると

ラナムンは、

 

嫌みたいですね。

 

と、いっそう冷たくなった声で

言いました。

ラティルは眉をひそめ、

再びフォークをつまむと、

サラダをかき回しました。

そうしているうちに、ラティルは

カッとなって来ました。

つい、彼女は、

サーナット卿は、自分のことが好き。

色々な事情で側室になったのではなく

心から自分のことが好きで、

ずっと昔から、ずっと後ろで

自分を守ってくれた。

自分とサーナット卿は、

死ぬ時は一緒に死に、

生きていれば一緒に生きる関係だ。

彼をそばに置くことの

何が問題なのか分からないと

言ってしまいました。

 

ラナムンは、

それならば側室にするように。

側室になる気はないのに、

皇帝のそばで、

皇帝の時間と愛情だけを占めるなんて

狡猾だと思うと言いました。

 

ラティルは、

それならば、ラナムンも

騎士になればいいと言い返しました。

ラナムンは、

自分は皇帝の男で、

誰もがそれを知っている。

これが正しいのに、

正しい位置にいる自分を

間違った位置に行くよう

言っているのかと非難しました。

 

ラティルは、ラナムンの口を

引っ張りたくなりました。

普段は、あまり話をしないのに、

どうして言い争う時だけ

話が上手なのか。

話を溜め込んでいて、必要な時だけ

引っ張り出すのかと思いました。

 

雰囲気は、

あっという間に重苦しくなりました。

ラティルは無意味に

サラダをかき混ぜ続けました。

その度に器とフォークが

ぶつかる音が気になりましたが、

他に言うことがないので、

手でも動かすしかありませんでした。

 

そうするうちに、ラティルは

この殺伐とした雰囲気に

耐えられなくなり、

フォークを置いて立ち上がりました。

慎重に立ち上がったつもりでしたが

あまりにも静かだったので、

椅子を押す音が、

少し大きく感じられました。

 

ラナムンは立ち上がることなく

ラティルを見上げました。

彼女一人だけ、

言いたいことを全部言って、

立ち上がってしまったので

ラナムンの目は、少し驚いたように

大きくなっていました。

その視線に、

ラティルは不思議とイライラが増し、

息詰まる思いでした。


ああ、何て嫉妬深いんだ。

 

と嘆いて、

見過ごしてもいいと思うけれど、

ラナムンの非難は、

良心にストローを差して、

そのまま吹き込んでいるかのように

特にチクチクしました。

それで、

何もすることができずにいると、

ラナムンが沈んだ声で、

 

帰られるのですか?

 

と尋ねて来ました。

相変わらず冷たいけれど、

さらに力の抜けた声でした。

 

ラティルは、そのまま座って

食事をして行こうかと思いましたが

ラナムンの非難を聞きながら

食事をしていたら

胃もたれしそうでした。

 

そう。ゆっくり食べてね。

 

結局、ラティルは

呟くように答えると、

すぐに出て行ってしまいました。

◇良くない解釈◇

ラナムンは、

容赦なく閉まる扉を見た後、

がらんとした向いの椅子を見ました。

ときめきながら交わした笑みは、

あっという間に消えてしまいました。

乱暴に押し出された椅子が

斜めに置かれているのが

不思議と気になりました

 

何も言うべきではなかったのか。


ラナムンは、

サーナット卿の話を持ち出すと、

一気に表情が強張った皇帝を思い出して

ため息をつきました。

 

どうせ、皇配になろうと思って

ハーレムに来たのであり、

彼女を愛して来たわけではない。

ただ、見て見ぬふりをすれば

良かったかも・・・

 

ラナムンは、

まだ食べられていない食べ物が

もったいないので、サラダをつまんで

口に入れて噛みました。

しかし、ソースの味はせず、

草を噛んで食べている感じでした。

結局、ラナムンもフォークを下ろして

額を手で押さえて、目を閉じました。

 

サーナット卿は私のことが好き。

色々な事情で側室になったのではなく、

心から私のことが好きで、

ずっと昔から、ずっと後ろで

私を守ってくれた。

私とサーナット卿は、

死ぬ時は一緒に死に、

生きていれば一緒に生きる関係だ。

彼をそばに置くことの

何が問題なのか分からない

 

ラナムンは、

ラティルの言葉を思い浮かべながら、

サーナット卿は心から

皇帝を愛しているけれど、

自分は皇配の席を狙って側室になった

俗物だと、非難したのだろうかと

考えました。


ラナムンは胸のあたりが痛くなり

眉をしかめました。

皇帝が残していった言葉が

最初から最後まで全て

気に入らないけれど、

間違った言葉ではないので、

もっと辛く感じました。

 

サーナット卿は私の騎士です。

私とは運命で結ばれている。

 

この言葉も、

ただ、サーナット卿と彼女の関係を

話しただけだということを

分かっているけれど、一方で、

サーナット卿は

運命で結ばれたパートナーで、

自分は運命で結ばれた敵だと、

良くない解釈をしてしまいました。


お坊ちゃま・・・?

 

ラナムンは目を開けて

扉を見つめると、

カルドンが不安そうな表情で

扉の間から顔を出していました。

カルドンはラナムンと目が合うと、

ひょっとして、自分が

二人の楽しい時間を

邪魔してしまったために、

皇帝は怒って帰ってしまったのかと

心配そうに尋ねました。

 

ラナムンは、

皇帝が怒って帰ったのかと

聞き返しました。

カルドンは、

表情が少しそうだったと答えました。

 

それから、カルドンは

ラナムンの顔色も青白いけれど

大丈夫かと尋ねました。

ラナムンは首を横に振って

立ち上がると、

食欲がないので、

食べ物を片付けるよう指示しました。

◇他の男の痕跡◇

ラティルは、息巻きながら

寝室に戻りました。

歩く度に、昨夜ラナムンと

愛を交わした感覚が

あちこちで悲鳴を上げるので、

さらに気分が悪くなりました。

ラナムンの非難に

何も言い返せなくて腹が立ち、

その上、

帰ろうと思って立ち上がった時の

ラナムンの眼差しのせいで、

一層、腹が立ちました。

 

言いたいことを全部言ったのに、

なぜ、あんなに可憐に

自分を見つめていたのか。


実際、ラナムンはゲスターのように、

物悲しくて寂しそうな

表情をしていたわけではなく、

冷たい表情をしていました。

しかし、瞳が細かく揺れる姿は、

矢が刺さったように

ラティルの記憶に

焼き付いてしまいました。

 

恋人が8人いようが9人いようが

何の違いがあるのか。

自分がサーナット卿を

本当に側室にしたら、

お祝いだと言って、

喜ぶわけでもないのに。

 

ラティルは、

自分で考えても、無理な反論を

一人でぶつぶつ言いながら

歩いて行くと、

本宮の階段の近くに立っている

サーナット卿を見て、

ビクッとしました。

彼は、首を突き出しながら、

ラティルがいつ来るのか、

今か今かと待っているようでした。

 

そうしているうちに

ラティルと目が合うと、

サーナット卿の口元が

パッと明るくなり、

すぐに彼女のそばに近づくと、

なぜバスローブの上に

マントを羽織っているのかと

尋ねました。

 

そして、サーナット卿は、

夏でも風邪を引いてしまうと言って

自分の上着を脱ぐと、

ラティルの肩にかけてやりました。

上着だけを2枚羽織るようになった

ラティルは、重いコートの重さ分、

肩を落としました。

サーナット卿に対する

非難を受けて来た後に

彼と会ったせいか、

当事者である彼が、

このように明るく迎えてくれると

ラティルは、彼と目を合わせるのが

恥ずかしいと思いました。

 

サーナット卿は、

ラティルの様子を変だと思ったのか

彼は、ラティルのもっと近くに立って

彼女を呼びました。

 

ラティルは階段を上がりながら

サーナット卿に、

もしかして、

自分の秘密の恋人になるのは

気が進まないかと

小さな声で尋ねました。

その言葉にサーナット卿の顔色が

一気に暗くなりました。

ラティルが言ったことを

誤解しているようでした。

 

ラティルは、

自分が嫌だから

聞いているのではなく、

もしかして、サーナット卿が

嫌なのではないかと思い、

聞いている。

人々も、

ひそひそ話しているようだからと

素早く付け加えました。

 

サーナット卿は、

自分は大丈夫。

他の人が何と言おうと関係ない。

自分は皇帝のために生まれて、

皇帝のために生きていく存在なので

皇帝のそばにいるのが

最高の幸せだと、

すぐに答えました。

ラティルはその言葉に安堵して

サーナット卿の腕をつかみました。

 

寝室に到着したラティルは、

すぐに浴室に入り、

昨夜ラナムンと交わした

愛の痕跡を消しました。

しかし、首筋に残った赤い跡は

洗い流すことができませんでした。

それが気になったラティルは、

必要以上に肌を強くこすりました。

 

バスローブも、

ラナムンが用意してくれたのではなく

自分の物を着ました 。

その後、ラティルは、

再び朝食を取るために

侍女たちを呼び、

簡単に食べられるものを

持って来てと指示しました。

 

侍女たちが出て行くと、

ラティルは食べ物が届くのを

待っている間に

サーナット卿を呼びました。

一人でいると、

しきりに気持ちが昂って来るので

彼と話でもしたいと思いました。

ラティルとサーナット卿が

一緒にいることに対する

ラナムンの非難への

反発心もありました。

 

ラティルに呼ばれると、

サーナット卿は、すぐに扉を閉めて

ラティル近づきながら、

何があったのか。

誰かに何か言われたのかと

尋ねました。

 

ラティルは

ラナムンがサーナット卿の話をしたと

言おうとしましたが、

黙っていました。

サーナット卿は、

ラナムンをロードの仲間に入れる時に

一番強く反対したので、

今度はラナムンがサーナット卿を

ラティルの恋人リストから

外してしまえと言ったのを知れば、

2人の仲は

取り返しがつかなくなるくらい

悪くなることが明らかでした。

もちろん、今も仲良しではないけれど、

それでも殴り合いをするほど

悪いわけではありませんでした。

 

その時、ラティルは、

サーナット卿が、

どこかをじっと見つめていることに

気づきました。

彼が、ラティルの首筋を

見つめていることに気づくと、

ラティルは、どうしてなのかと

不思議に思って 

その部分を手で触ったところ、

昨夜、ラナムンが残した跡が

そこにあることに気づき

恥ずかしくなりました。

 

あっという間に

顔に熱が上がって来たラティルは

襟を立てて頭を下げました。

その状態で、ラティルは

テーブルだけを見つめていました。

 

先程のラナムンの部屋とは

また違った意味で

ギクシャクした雰囲気になったその時

サーナット卿は慎重に手を上げ、

ラティルが立てた襟を

ゆっくり押すと、

首に残った跡が現れました。

 

ラティルは、もう片方の手で

その部分を隠しましたが、

サーナット卿は何を考えているのか

ラティルが首にかけている手まで

ゆっくりと退けて、

赤く残った跡を、じっと見つめながら、

 

陛下。陛下の体に

あの者の痕跡が残ったのが嫌です。

 

と呟きました。

 

ラティルは、

だから見えないように隠したのに、

サーナット卿が手を退けてしまったと

非難すると、

再び襟を立てようとしましたが、

サーナット卿は、自然に、

ラティルの手を軽く押しました。

 

ラティルは、

何かに取り憑かれたように

手を下ろすと、

驚いたことにサーナット卿は

ラナムンが残した跡の上に

自分の唇を当てました。

 

あっ・・・

 

ラティルは驚くやら、

気分がおかしいやらで、

背筋を伸ばしました。

 

サーナット・・・卿

 

ラティルは慌てて横を見ましたが

触れたのは、サーナット卿の

頬と耳でした。

 

肩と首が繋がっている辺りから

湿った音がすると、ラティルは

急いで拳を握り締めました。

背筋を伝って鳥肌が立ちました 

 

サーナット卿、

そこで、そんなことをすると・・・

 

私が消してもいいですか?

 

 

サーナット卿は、ラティルの肩の上に

2、3回、短く口を合わせ、

軽く噛むふりをしながら、

 

いいと言ってください。

他の男の痕跡など、私が全て、

消してしまいたいです。

 

と懇願しました。

 

サーナット卿・・・

 

ラティルは、

あまりにも、えげつないと思い、

簡単に答えることが

できませんでした。

しかし、断るには

目の前にあるサーナット卿の瞳が

刺激的でした。

彼がキスをした場所から

熱が出ていました。

結局、ラティルは、

かすかに頷きました。

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ラティルは皇帝なので、

国事に支障のないよう、

きちんと仕事さえすれば、

誰とイチャイチャしようが

構わないし、それに対して側室は

嫉妬はしても、

あれこれ口を出してはいけないと

思います。

 

もしも、ラティルが、

イケメンの下男に手を出したなら

ラナムンは、ここまで気分を

悪くしなかったと思います。

けれども、ラティルの相手が

いつもそばにいるサーナット卿で

二人で仲良さそうにしているところを

何度も見ているので、

他の側室たちに対する以上に

サーナット卿に危機感を抱いていると

思います。

それで、ついラティルに

進言してしまったけれど、

痛い所を突かれたラティルに

手酷く反撃されたのは、

ラナムンの想定外だったのでは

ないかと思います。

 

いくらサーナット卿のことが

後ろめたかったからとはいえ、

ラナムンの気持ちを全く考えずに

放ったラティルの言葉も

酷かったと思います。

 

そして、サーナット卿も

彼なりに考えて

側室にならないと決めたのだから、

その信念を固く守り、節度を保って、

ラティルのそばにいればいいのに

今は嫉妬に狂った男に

なり下がってしまったと思います。

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