自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 617話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ラティルの望んでいた平和

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617話 ラティルは誰と一緒にいたのでしょうか?

◇禁欲の後◇

やはり、ラナムンは、

自分に会いたくて来たようだ。


夕方の業務を終え、

軽く食事までしたラティルは、

お風呂に入りながら

そのことを考えました。

 

あの時、サーナット卿と

戯れていたところを

見られてしまい、

素早く、頭を働かせることが

できなかったけれど、

よくよく考えてみれば、

ラナムンは優しい言葉を言いに

やって来たけれど、恥ずかしくて、

そのまま帰ってしまったのは

明らかでした。

 

ダメ、ダメ!

 

ラナムンは対抗者でありながら、

ラティルのために、

自分の味方になってくれた

大切な人なのに、

ラティルのせいか、怠惰のせいなのかは

分からないけれど、

少し微妙なところがありました。

しかし、彼は、何千年も続いた

対抗者とロードの対立に

終止符を打ってくれたので、

そのことに感謝し、

ラナムンを寂しくさせては

いけませんでした。

そして、ラナムンは

依然としてロードの弱点なので

彼と夫婦喧嘩をしては

いけませんでした。

 

ラティルは下女を呼び、

バラの花束を用意するよう

指示しました。

30分余りが過ぎると、

下女は雲のような包装紙で包んだ

バラの花束を持って来ました。

ラティルはそれを持って

ラナムンの住居へ行きました。

 

幸運なことに、

ラナムンはちょうど散歩中でした。 

ラナムンはラティルを見つけると、

ゆっくりと彼女を呼びながら

立ち止まりました。

すぐに彼の視線は、

ラティルの持っている花束に

注がれました。

ラティルが自分の所へ来ると

思わなかったラナムンは、

 

誰の所へ行くのでしょうか。

 

と冷たく呟きました。

しかし、ラティルが花束を渡しながら

笑ったので、

ラナムンは思わず花束を受け取り、

目を丸くしました。

そして、数秒後、

ラナムンはぎこちなく頭を少し下げ、

バラの匂いを嗅ぎ、かすかに微笑むと、

 

私の所へ来たのですか?

 

と尋ねました。

 

ラティルは、

 

急に、あなたに会いたくなった。

 

と答えました。

 

ラナムンは、ずっとバラに鼻を当てて

立っていましたが、

ラティルは、

その姿にうっとりしました。

彼は花に顔を当てているのに

ラティルの視線は、花ではなく

ラナムンへ行きました。

彼はバラよりも華麗で、

良い香りがするように思えました。

 

ラティルは、その姿を

ぼんやりと眺めていましたが、

心がウキウキして来て、

訳もなく周りを見回しました。

そして、

ここは照明が弱いので、

あと、いくつか灯りを、

持って来るよう言うべきだと話すと、

ラナムンは、

夜には暗いなりの風情がある。

昼のように明るくなくてもいい。

それで、ここへ来たと言いました。

ラティルは

 

そうか。

 

と返事をすると、ラナムンは、

 

一緒に歩きますか?

 

と誘いました。

ラティルが頷くと、ラナムンは

慎重に片腕を差し出しました。

ラティルは彼と腕を組むと、

ラナムンはゆっくりとした足取りで

歩き出しました。

 

最初、ラティルは

きちんと歩いていましたが、

後になり、彼の肩に

そっと頭を乗せました。

しかし、ラティルの体が触れるや否や、

ラナムンの腕の筋肉が

硬くなるのを感じ、

再び頭を上げました。

 

えっ?まさか、

つったんじゃないでしょう?

 

慌ててラナムンを見ると、

耳と頬が赤くなった彼は、

頭を下げていました。

 

本当に、つったの?

 

驚いて、

ラナムンの腕をさすっていた

ラティルは、

問題が腕ではないということに

気づき、素早く手を引っ込めました。

ラティルはつられて

顔に熱が上がって来ました。

長い禁欲生活で苦しんだのは

ラティルだけでは

ありませんでした。

彼女は禁欲生活を終えたけれど

他の側室たちは依然として

禁欲生活が続いていました。

 

ラナムンは恥ずかしそうに横を向くと

 

あちらへ行きましょう。

 

と誘いました。

 

ラティルは、

知らんぷりするかどうか悩んだ末、

ラナムンが2、3歩進むと、

 

そうやって、行くつもりなの?

 

と聞いてしまいました。


ラナムンは足を止めて、

顔を半分だけ回して

ラティルを見つめました。

彼女は、恐る恐るラナムンに近づき、

彼の腰を抱きかかえると、

 

ちょっと休まない?

 

と囁きました。

◇心が狭い◇

ラナムンの部屋に入るや否や、

彼女は足で扉を閉めながら、

ラナムンが上着を脱ぐのを

手伝いました。

ラナムンは、

あっという間に上着を脱いで、

横に置くと、

ラティルにキスをしました。

鼻先から届く湿った音を聞きながら

ラティルは目を閉じて、

彼の首と耳元を手で探りました。

 

ラナムンが、

ラティルの上着のボタンを一つ一つ

外しながら、

そこへ口を合わせると、

ラティルは頭を後ろに反らしました。

後頭部が固い壁に触れ、

顎が、どんどん上がって行きました。


ラティルは彼の名前を呟きながら

彼の肩をつかみ、手で探りました。

お風呂に入って来て良かったと

思いました。 


ラナムンは低い声で、

ラティルを呼びました。

彼女は閉じていた目を開け、

目の前に広がる完璧な姿に感嘆し、

彼の顔を両手で触わりました。

ラナムンは、

ラティルの指のあちこちを、

何度も痛くないように噛みながら

 

陛下は私の顔が、

そんなに気に入っているのですか?

 

と尋ねました。

 

ラティルは

 

えっ?

 

と聞き返すと、ラナムンは、

 

私を見る度に、

そんな表情をされるから。

 

と答えました。ラティルが、

 

そんな表情とは?

 

と聞き返すと、ラナムンは

 

気に入って、

仕方がないといった表情です。

 

と答えると、

ラティルをじっと見つめました。

 

ラティルは彼の目や鼻を

あちこち触りながら、

 

あなたの顔を嫌がる人が

いるでしょうか?

 

と呟きました。

ラティルは、

本当に感嘆していました。

 

しかし、

ラナムンはその言葉を聞くと、

しばらく、目を横に逸らし、

少し熱が冷めた声で、


私の顔だけ気に入っているのですか?

 

と尋ねました。

ラティルは、

ラナムンの垂れ下がった目尻を見ると

彼が、少しすねているように

見えました。

ラティルはその姿を見ると、

心がくすぐられ、

体が、よじれそうになりました。

 

可愛い。

この子はとても可愛い。

ラナムンは、

少し和らいだ表情をしても可愛いと

思ったラティルは、

衝動的にラナムンの顔を手に取り、

彼の頬と額のあちこちに

軽くキスをしました。

 

ラナムンは、突然ラティルが

自分の顔にキスを浴びせると、

素早く瞬きをし、

 

陛下?

 

と呼びました。

ラティルは彼の顔を

手で包み込んだまま、

彼と額を合わせると、

 

あなたの全てが気に入っています。

 

と囁きました。

 

ラナムンは、

顔だけ気に入っているようだと

反論しましたが、

ラティルは、それを否定し、

自分はラナムンの心の狭さも好きだと

告げました。

 

ラナムンは、

何か反論しようとしましたが、

ラティルは、

彼が何も言えないように

口を合わせてしまいました。

そして、ギュッと閉じていた目を、

少しだけ開けてみると、

ラナムンは口を合わせながらも、

ギラギラとした視線を

送っていました。

 

ラティルはそれを見ると

笑いが飛び出し、

キスするのを止めて、

お腹を掴みました。

 

ラナムンはラティルを抱き上げ、

ベッドに運びながら、

自分の心が狭いと言ったのは、

ラティルが初めてだと言いました。

 

ラティルは、

そんなはずはない。

とても多いはずだと思いましたが

ラナムンが

本当に悲しむのではないかと思い、

その考えは口に出しませんでした。

◇小さなラナムン◇

ラティルは目を覚ますと、

目の前にあるラナムンの顔を見て、

ここは天国のようだと思いました。

カーテン越しに入ってくる

日差しのおかげで、

部屋が明るくも暗くもなく、

ラナムンは、いつにも増して

絵のように見えました。

こんな顔は、天国に行かないと

見られないと思いました。


ラナムンは、

久しぶりの夜の活動で疲れたのか、

すやすやと眠って

目を覚ましませんでした。

 

ラティルは少し手を上げて、

ラナムンが起きないかを確認した後、

彼の鼻筋を撫でたり、

口元にそっと触れてみました。

どうして、こんな顔の人がいるのか

何度見ても不思議でした。

 

ラナムンと自分の間に子供が生まれたら

こんな顔になるのだろうか。

ラティルは、

小さなラナムンを想像して、

ニヤニヤ笑いました。

アトラクシー公爵が

ラナムンを見る度に

誇らしく思う気持ちが

少し分かるような気がしました。

 

ラティルも、

ラナムンのような子供が生まれたら

執務室まで連れて行くかもしれないし

国務会議に抱いて行き、

人々に、うちの赤ちゃんを見てと

自慢するかも知れませんでした。

 

そんなことを考えているうちに

ラティルは、ラナムンが

もう少し元気を出してもいいと思い、

そっと手を下げて、

彼のお腹を弄り回しました。

そうするうちにラティルは

ラナムンと目が合ったので

そのまま凍りつきました。

 

しばらくラナムンは、ぼんやりと

ラティルを見ていましたが、

 

朝から元気です。

 

と笑いながら呟きました。

そのかすれた声が、

とりわけ色情的に聞こえたので

ラティルは、

ラナムンのお腹に頬を当てて

彼の腹部を噛みながら、

 

あなたは?

 

と尋ねました。

ラナムンは小さくうめき声を上げ、

ラティルを熱い目で見つめました。

しかし、扉の外から、

 

陛下、お坊ちゃま。

食事はいつお持ちしましょうか?

 

と溌溂とした声が聞こえて来たので

甘い雰囲気は消えてしまいました。

 

ラナムンは、手で額を押さえながら

扉を睨みつけました。

ラティルは当惑し、

ラナムンを見つめながら、

なぜ、食事なのかと尋ねました。

ラナムンは、

いつも同じ時間に食事をするので

それで聞いて来たのだと思うと

答えました。

 

ラナムンは、ラティルの手に

自分の手を絡めながら、

 

食べますか?

 

と残念そうに尋ねました。

ラティルは、お腹が鳴るほどでは

ありませんでしたが、

お腹が空いていました。

ラティルは、

とりあえず食べようと言って

上半身を起こしました。

どうせ、すぐ仕事に

行かなければならないので、

このように、ずっとベッドで

ぐずぐずしているわけにも

いきませんでした。

昨夜の痕跡を消すために、

お風呂にも入らなければならないので、

いつもより準備時間が

長くなるはずでした。

 

ラナムンは恨めしそうに、

閉ざされた扉を見ながら、

皇帝と一緒に食事をするので、

十分な食べ物を持って来るよう

指示しました。

 

「はい!」と返事をした

カルドンの声が遠ざかると、

ラナムンは、

軽い女性用のバスローブを持ってきて、

ラティルが着るのを

手伝ってくれました。

 

ラティルが、

初めて見る服だと指摘すると、

ラナムンは、

もし、ラティルが来たら、

着替えたくなると思って

用意しておいたと答えました。

 

ラナムンは、長い指でバスローブの紐を

丁寧に結んでくれました。

その何気ない動作に、

ラティルは耳元が熱くなり、

目を伏せました。

◇ラナムンの頼み事◇

気持ちが悪いけれど、お風呂は

自分の部屋で入ることにした

ラティルが、椅子に座って

あくびをしている間、

ラナムンは浴室に入り、

食事が出て来る頃に、

きれいになって出て来ました。

水に濡れているのは髪の毛だけでした。

 

そして、ラティルは

ラナムンの濡れた髪より、

彼が羽織って来たバスローブに

目が行き、

 

えっ?その服は・・・

 

と呟きました。

それもそのはず、

ラナムンがラティルに着せてくれた

バスローブと、

彼が着ているバスローブは

大きさだけ違って、

同じデザインだったからでした。

ラナムンは、

タオルで水気を拭き取りながら

ラティルに近づくと、

 

ペアです。

 

と、どうってことないという風に

答えました。

ラティルは、しきりに口の端が

上がろうとするのを、

無理矢理、唇に力を入れて抑えました。

ラティルは、

 

ペアなんだ。

 

と呟くと、カルドンが、

3種類の簡単なパンとスープとサラダを

ワゴンで運んで来ました。

料理をお持ちしました。


と明るく言ったカルドンは、

すぐに皿をテーブルに置きましたが

遅ればせながら、

ラティルとラナムンの間の

淡いピンク色の雰囲気に気づき、

顔が青ざめました。

自分が何をしてしまったのか

感知したようでした。

しかし、ここで

 

すみません、

また良い時間をお過ごしください。

 

と言って、食べ物を

持って行くことはできないので、

カルドンは料理を全て並べると、

逃げるように外へ出ました。

 

カルドンが消えると、ラナムンは

ナイフでパンを少し切って

フォークで刺し、

ラティルの口にそっと近づけました。

 

ラティルが、ぎこちなく口を開けて

パンを受け取ると、ラナムンの口元が

いつもの2倍ほど上がりました。

 

これが、私の望んでいた平和だ。

 

ラティルは

アニヤドミスと戦っていた時、

ずっと夢見ていた平和が

まさに、このようなものだと思うと

心が温かくなりました。

もう夏になりましたが、まだ一人で

華やかな春にいる気分でした。

 

その時、ラナムンがラティルを呼び、

何か一つ、願い事をしてもいいかと

尋ねました。

ラナムンに願い事をされたラティルは

気分が良くなり、

何でも聞くと、大声で返事をしました。

ラナムンが別荘をくれと言っても

一つ用意するつもりでした。

 

ラティルは、

何か欲しいものはあるか、

それともどこかへ

遊びに行きたいかと尋ねました。

すると、ラナムンは、

サーナット卿は近衛騎士団長だと

返事をしました。

 

その言葉に、ラティルが驚くと、

ラナムンは、

皇帝には自分を含めて、

すでに8人の側室がいる。

他の側室と一緒に

時間を過ごすのであれば、

不快でも、文句を言う余地はない。

しかし、彼は恋人ではなく騎士だ。

あんな風に付き合うのは

止めた方がいいと進言しました。

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大神官は、

ラティルとラナムンが

どこまで一緒にいる所を

見たのでしょうか。

二人がラナムンの住居の中まで

入るのを見たら、きっと

ショックを受けたのではないかと

思います。

みんなのために、

いつも一生懸命な大神官には、

笑うシーンだけが

出て来るといいなと思います。

 

せっかく、ラティルと

素晴らしい夜を過ごせたのに、

サーナット卿のことを持ち出すなんて

ラナムンは無粋だと思います。

サーナット卿への嫉妬から、

言わずには

いられなかったのでしょうけれど、

二人で過ごした

楽しい夜を台無しにして

しまったような気がします。

サーナット卿への嫉妬は

自分の心の中にだけ留めておいて、

ラティルが後ろ髪を引かれるよう

送り出した方が良かったと思います。

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