自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

再婚承認を要求します 337話 ソビエシュの回帰 12話(最終話)ネタバレ 原作 あらすじ ソビエシュの選択

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外伝75話 別宮で療養中のナビエとソビエシュの元へカルル侯爵がやって来て、ラスタが流産しそうだと報告しました。

 

ソビエシュは、

悪夢を見ているかのように

カルル侯爵を

しばらく見つめた後、

それはどういう意味なのか。

宮医は、大きな病気ではないと

言ったはずだと

一歩遅れて叫びました。

 

カルル侯爵は、

確かにそうだったけれど、

皇帝と皇后が2人きりで

別宮へ行ったという話を聞くや否や

ラスタは食事を2食抜き、

何時間も泣き叫び、

大泣きしていたら、

突然、このような事態になったと

少し怒ったように話しました。

 

ソビエシュは歯ぎしりしながら

宮殿へ戻らなければならないと

ナビエに言うために

彼女の方を振り向きました。

しかし、それと同時にナビエは

一緒に宮殿に戻ろうと言いました。

 

使用人たちは急いで馬を出し、

馬車につなぎました。

カルル侯爵は

自分が乗ってきた馬を

10時間以上、

走らせることができないため、

皇帝夫妻と同じ馬車に乗りました。

半分開いた窓越しに、

朝の新鮮な空気が入ってきましたが

ソビエシュは別宮へ来る時とは違い

希望を感じられませんでした。 


もしも、グローリエムに

何かあったら・・・

ソビエシュは額をつまみ、

目をぎゅっと閉じました。

 

ラスタが、どれほど衝動的な人かを

知っていながら、

エルギ公爵とロテシュ子爵の

接近さえ防げればいいと思っていた

自分を、情けなく思いました。

 

長い移動の末、

ついに本宮に到着すると

ソビエシュとナビエ、

カルル侯爵は別宮へ駆け付けました。

 

別宮内の円形の寝室に入ると、

ラスタが、

真っ白なベッドの上で

ぐったりしていて、

その前に宮医が立っていました。

 

人の気配を感じたラスタは

力なく目を開け、

ソビエシュを見つけるや否や

泣き出しました。

ラスタの声は、あまりにも哀れで

近くに立っていた宮医まで

目頭が赤くなるほどでした。

 

ラスタはソビエシュに腕を広げ、

自分たちの赤ちゃんが

死ぬかもしれない。

自分たちの子に何かあったら

どうするのかと叫びました。

 

号泣するラスタを見ていたナビエは

部屋の外へ出て行きました。

ソビエシュは、

彼女を追いかけましたが、

扉の前で阻止されました。

 

ナビエは彼の前に手を上げ、

ラスタも嫌いだし、

お腹の中の赤ちゃんも

気に入らないけれど、

すでにできた子供を

このまま死なすわけには

いかない。

中へ入るようにと冷たく

言い放ちました。

 

そしてナビエは

ソビエシュの返事を聞かずに

背を向けて行ってしまいました。

 

断固として遠ざかる後ろ姿を見ていた

ソビエシュは、

その瞬間、胸のあたりで

カチッと秒針の音を感じました。

初めて過去に来た時、離婚法廷で、

大神官とナビエを前にして聞いた

あの音でした。

ソビエシュは懐中時計を

取り出してみました 。

 

ずっと泊まっていた

懐中時計の秒針が動いていました。

 

「どうして・・・?」

ソビエシュは茫然とした目で

時計を見つめると、

時計の端に刻まれた

微かな印を見つけました。

そして、今までなかった数字が

書かれていました。

 

その部分を

詳しく調べたソビエシュは

時計を握りしめ、

額を扉にもたれました。

時間が12時間しか

残っていませんでした。

ラスタの唇の血色が

戻ってきたのを見た宮医は、

ソビエシュが来てから、

ラスタの状態がかなり安定して

良かったと、

心から安堵して呟きました。

もし赤ちゃんに何かあったら、

ラスタが軽い風邪にすぎないと

言っていた宮医は、

本当に後悔するところでした。

 

しかし、ソビエシュは

ラスタが良くなったと聞いても

無表情でした。

身体はここにあるけれど、

心あらずでした。

 

ラスタは、

ベルディ子爵夫人に

髪をブラッシングしてもらいながら

赤ちゃんが元気になったので、

自分はとても幸せだ。

赤ちゃんが生まれたら、

どんな服を着せようか、

どんな教育をすればいいのかも

考えている。

赤ちゃんは皇帝に似ていても

ラスタに似ていても、

とても愛らしいだろうと、

お腹を手で包み込みながら、

可愛く囁きました。

 

そして、両頬が、

リンゴのように赤くなったラスタは

確かに愛らしい姿でしたが、

魂が抜けたまま、時計の音だけに

集中していたソビエシュは、

ラスタが、その美しい姿で

自分を見上げる瞬間、

ついに決定を下しました。

 

彼には時間がありませんでした。

ここに残るための、

その追加条件が何なのかは

よく分かりませんでしたが、

その条件も、

先程、ナビエが去った瞬間

壊れてしまいました。

12時間後には、

彼はナビエに許される機会がなくなり、

再び彼女のいない世界へ、

自分のそばに誰もいない世界へ

戻らなければなりませんでした。

 

学長が言ったように、

今、元の世界の自分の意識と

この世界の自分の意識が

合体しているなら、

魔法が解けたら、

自分は元の自分になり、

元のこの世界の意識は

ここに残るのだろうか。

 

ソビエシュは、あの時も今も

学長の理論を

全て理解していませんでした。

しかし、自分が去った後も

この世界が存在するなら、

自分が消えた後、

この世界のソビエシュが

馬鹿なことをしてしまう前に

自分が片を付けなければならないと

思いました。

 

ソビエシュは、そう考えるや否や、

カルル侯爵と宮医、

ベルディ子爵夫人を

外に出しました。

 

何も知らないラスタは、

輝く目でソビエシュを眺めながら

どうしたのかと尋ねました。

 

ソビエシュはラスタの枕元に座り、

奴隷文書は

自分が見つけ出して処分する。

ロテシュ子爵とアレンが

ラスタを苦しめることができないよう

別途対処しておくので、

もし彼らがラスタに近づいても

絶対に振り回されないように。

それは自分が解決すると

ゆっくり話しました。

 

ラスタは目を大きく見開き

ソビエシュを眺めました。

彼はどうするつもりなのか。

ラスタは、とても慌ててしまい、

再びお腹を抱きしめましたが、

ソビエシュは、

彼女がお腹が痛いと悲鳴を上げる前に

子供が生まれて落ち着いたら

ラスタと子供は、

別宮や首都の邸宅で過ごすのがいいと

迅速かつ真剣に付け加えました。


ラスタは、

そうでなくても大きな目を

さらに大きくして、

ソビエシュを見つめながら、

彼が皇后と一緒に行った別宮かと

尋ねました。

 

ソビエシュは、それを否定し、

それよりもっと広い別宮だと

答えました。

ラスタの顔色が青白くなり、

目が震えました。

 

ラスタは、

アレンとのことが原因か。

でも自分は彼のことを憎んでいると

主張しました。

しかし、ソビエシュは

彼のせいではないと言いました。


ソビエシュは

ラスタをしばらく見つめていましたが

彼の元の世界で、ラスタが

ずっと尋ねてきた質問に対し、

自分が愛する人は皇后だと

答えました。


ラスタは、自分のことは、

どう思っているのかと尋ねました。

 

ソビエシュは、

すでに自分たちの間に子供ができた以上

ラスタに対する責任は取るけれど、

それは愛ではないと告げました。


崩れ落ちそうに泣くラスタを見ると、

ソビエシュは病気の人の前で

何を言っているのかと思い、

気分が悪くなりました。

時間が十分あれば、

彼女が回復するのを待ってから

話すけれど、

もう時間がありませんでした。

 

それに、ソビエシュは、

欲しいものを全て持てる幸運が

来る時もあるけれど、

それができなければ、

一つは諦めなければならないことに

すでに気づいていました。

 

ソビエシュは部屋の外に出ると

ラント男爵とべルディ子爵夫人に

ラスタのそばで、

彼女を慰めるよう指示すると、

すぐに西宮に行きました。

ここから消える前の最後の時間を

ナビエと一緒に

過ごしたかったのですが、

西宮に、ナビエがいませんでした。

 

侍女たちは、

皇后は、先ほど少し戻って来たけれど

また出かけたと告げました。

彼女たちも、

わけがわからないようでした。


ソビエシュは心臓がドキッとしました。

もしかして、

また別宮へ行ったのか。

あそこへは、

行くだけで12時間かかる。

おそらく彼は、行く途中で

消えてしまうと思いました。


不安になったソビエシュは

慌てて皇室馬車を管理する所へ

行きました。

しかし、管理人は首を横に振り、

3、4時間以内に

出かけた馬車はないと告げました。

馬小屋に行っても、

ナビエが乗る馬はその場にいました。

彼女は、別宮へ戻ったわけでは

なさそうでした。

 

自分の足で走り回るだけでは

時間が足りなさそうなので、

ソビエシュは人を使って

ナビエを探すよう

カルル侯爵に指示しました。


そして、彼自身も

あちこち歩き回りましたが、

ナビエは、

伝書鳥を飼っている場所にも、

花園にも、庭園にも、

噴水台のある場所にも、

エルギ公爵が滞在する南宮にも、

本宮のどこにもいまませんでした。

 

ずっと走り回っていたソビエシュは

咳が止まらず、

壁に手をついて息をつきました。

 

カルル侯爵は、

皇后は遠くには

行っていないと思うので、

休んで欲しいと頼みました。

ソビエシュに時間がないということを

知らない彼は、

皇帝がこのように急いで

皇后を探し回る姿が

とても変に思えるようでした。

 

ソビエシュは喘ぎながら

懐中時計を取り出しました。

蓋を開けると、

ちょうど1時間残っていました。


ソビエシュは時計を胸に入れて

ぎゅっと目を閉じました。

あと1時間、たった1時間。

ナビエを探しにどこへ行くか

慎重に決めなければ

なりませんでした。


もし見つからなかったら、

彼が最後に見るナビエの姿は

今回も後ろ姿になってしまいます。

 

宮殿はすべて調べたし、別宮でもない。

そうなると、ナビエの行き先は

トロビー公爵家

 

ソビエシュは、

閉じていた目を開けて

馬小屋に駆けつけました。

黒い馬に乗ったソビエシュは

速いスピードでトロビー公爵家に移動し、

カルル侯爵と近衛騎士3人も

訳が分からないまま、

彼の後を追いました。

 

その後、

カルル侯爵と近衛騎士たちは

トロビー公爵家の護衛たちに

皇宮から来たことを知らせ、

騒ぎ立てる必要はないと

話している間、

ソビエシュは急いで

邸宅の扉を叩きました。

 

外に出て来た執事は

ソビエシュの顔に気付き、

目を見開きました。

ソビエシュは壁に手を突きながら

皇后が来ているかと

執事に尋ねました。

 

彼は唾をごくりと飲み込み

申し訳ないけれど、

皇后は家にいないと答えました。

 

ソビエシュは、

執事が唾を飲み込んだのは

嘘をつくためなのか、

それとも皇帝の突然の登場に

驚いたからなのかと考えました。

そして、もう少し息を整えると

ナビエに、

リドレ卿が来たと伝えてくれと

落ち着いて告げました。

 

慌てた表情の執事に、

ソビエシュは、

先程、ナビエを探していた時に、

念のため、

急いで書いたハガキを渡し、

ナビエがここにいないなら

机にでも置いてくれと言いました。

 

執事が中に入ると、

ソビエシュは、とぼとぼ歩いて

ナビエの部屋の窓を

見渡せる場所へ行きました。

ソビエシュは、

元の世界でそうだったように、

とめどなく部屋の窓を見上げました。

残酷なほど容赦なく

動いている時計の秒針の音を

恐ろしく感じました。

 

そうしているうちに、

ナビエの部屋の窓越しに

人のシルエットが見え隠れし、

窓の両側が開いて

ナビエが姿を現しました。

 

ソビエシュは彼女を見上げ、

手を上に伸ばしてみました。

回帰の前。

ここであの窓を見上げながら

彼女を一晩中待っていたのを

思い出すと涙が出ました。

その時、彼は、

後悔だらけの道を歩み、

ナビエは明るい未来に

向かっていました 。

 

ソビエシュは、

自分が消えた後、

本来のこの世界のソビエシュが

ナビエに対する

今の彼の気持ちと後悔を、

そのまま持ち続けるのだろうか、

それとも、ナビエと子供の両方を

手に入れるために両手を伸ばし、

バカな行動を続けるのだろうかと

考えると、恐怖を感じました。

 

その時、

彼を見下ろしていたナビエが

窓を閉めました。

カーテンまで引かれると、

ソビエシュは時計を見ました。

残り時間は6分でした。

 

ソビエシュは、最後まで、

先ほど目を合わせていた彼女を

目に収めようとして、

塀にもたれかかりました。

身体の調子が悪い状態で

10時間以上走り回ったせいか

息が切れました。

 

ソビエシュは塀に頭を当てて

目を閉じたまま、

ゆっくりと呼吸を整えました。

時計の秒針の音は、

彼の最後を物語っているようでした

 

時計の音に紛れて

人の気配が聞こえてきました。

目を開けると、自分の前に

ハンカチが突き出されていました。

ハンカチを目で追いながら、

視線を上げると、

それを持っているナビエが見えました。

 

まるで、彼が彼女を失った後に見た

幻想の中のようでした。

ナビエと目が合うと、

彼女はため息をつき、

一体ここで何をしているのか。

自分が逃げたと思っているのかと

尋ねました。

 

ソビエシュは、

これが幻想なのか現実なのか

しばらく区別できず

ぼんやりと、ナビエの名を呟きました。

 

ナビエは眉をひそめながらソビエシュに

立たなければならない、

皇帝の威厳を守らなければならないと

言いました。

 

ソビエシュは力なく笑いながら

足に力が入らない。

前はお酒を飲み過ぎたから。

今は具合の悪い身体で走り過ぎたから

足を動かすことができないと

訴えました。

 

親切にも、懐中時計は、

あと1分も残っていないことを

さらに大きな秒針の音で

知らせてくれました。

 

ソビエシュは

ナビエに手を差し伸べながら笑い、

足に力が入らないと訴えました。

叶わないと思いながらも

幻想ではなく、現実のナビエが

最後に彼の手を握ってくれることを

願っていました。

 

何をしているんですか?

 

その瞬間、ナビエは、

皇太子妃の時のように呟き、

彼をちらりと見ながら、

手を差し出しました。

その手が彼の手に触れた瞬間、

大きくなっていた

懐中時計の秒針の音が消えたので、

ソビエシュは、

目を大きく見開きました。

 

なぜ急に?

 

ソビエシュは、信じられないので

ぼうっと立っていると、

ナビエが握った手を2回引っぱり、

 

早く起きなさい。

 

と言いました。

ソビエシュは、

ゆっくりと目を覚ましました。

彼が寝室で目を覚ますと、

真っ先に見えたのは

ナビエの顔でした。

ソビエシュはその顔に向かって

手を差し伸べました。

すると、ナビエは

読んでいた本を閉じました。

そして、仕方なくその手を握り、

かすかに笑うと、

10年前からソビエシュは、

起きる度に

自分の手をしっかり握ろうと

しているけれど、

意味のある行動かと尋ねました。

いつものように冷たい声でしたが、

その中には、

からかうような気配がありました。

 

ソビエシュは「あります」と

返事をすると、

ナビエの手をしっかりと握り、

その手を自分の口元へ持って行き

手の甲に口づけしました。

そして、

 

とてもたくさんです。

 

と言いました。

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これでソビエシュの回帰のお話は

終わりです。

結局、ソビエシュは

パラレルワールド

残ったままなのでしょうか。

 

元の世界のソビエシュは

数十年、寂しく暮らしてきたと

言っているので、おそらく50歳は

過ぎていると思いますが、

最後のシーンでナビエ様が

10年前からと言っているので、

ソビエシュはパラレルワールド

残ったままなのかもしれません。

 

けれども、ナビエ様は

仕方なく

ソビエシュの手を握ったとあるので、

2人の仲が完全に戻ったのでは

ないような気もします。

 

魔法学園の学長は、

懐中時計が発動して

ソビエシュの意識が

パラレルワールド

つながったと言いましたが

もしかしたら、それは

ソビエシュが、過去の夢の中で

自ら作り出した幻想で、

実際は、

ソビエシュの死期が近づいた時

彼が後悔したまま死ぬのではなく

安らかに眠れるよう、

過去の失敗を償う機会を与えるため

彼の過去を夢として見させ、

夢の中で人生をやり直させる

物なのではないかと思いました。

過去の夢の中で、

ソビエシュが具合が悪かったのは、

現実の世界でも、

具合が悪かったからなのではないかと

思います。

 

ソビエシュが回帰している時、

元の世界の彼は気を失っているので、

娘のラリに会うためか他の理由で

東大帝国を訪れたナビエ様は

カルル侯爵に懇願されて、

仕方なく彼の枕元に

付き添っていたのかもしれません。

ハインリが付いて来なければ、

ナビエ様が

ソビエシュのそばにいることは

分からないので、

彼が嫉妬することもないでしょうし。

 

ソビエシュが見ていた過去の夢の

1日は、現実の世界では1年で、

彼は、10年間、

意識が戻ったり、失ったりを

繰り返していた。

そして、ナビエ様が

ソビエシュの手を取ったことで

彼の長い夢も

終わったのかもしれません。

この時、ナビエ様とソビエシュは

60代でしょうか。

 

このまま、

ソビエシュがナビエ様の手を

握ったまま死ねば、

彼は、独りぼっちで寂しく

死ぬのではなく、

ナビエ様に看取られ、

安らかに眠ることができると

思います。

 

ソビエシュの最大の失敗は

ナビエ様と子供を

両方とも手に入れようとしたこと。

それが間違いだと気付き、

ソビエシュが

子供を諦めたからこそ、

最後に幸せなまま

死ねたのだと思います。

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