自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 518話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ

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518話 ラティルは、子供の悲鳴が聞こえた方へ走って行きました。

◇激しい怒り◇

闇を突き抜けて階段を疾走すると、

速いスピードで先に飛んで行く、

怪物の後ろ姿が見えました。

それは尻尾のついたボールのような

真っ黒な怪物でした。

その怪物が口を開けて、

階段の入り口に座り込んだ

子供に向かって飛んでいました。

 

怪物が子供の顔を噛もうとして、

口を開けた瞬間、

ラティルはスピードを出し、

怪物を掴むと、

地面に叩きつけました。


その姿に、子供はさらに驚き、

母親を呼びましたが、

ラティルは、大丈夫だと言って

にっこり笑いながら、

手では怪物を床に

押しつけていました。

 

そして、ある瞬間、怪物は、

空気の抜けた風船のように、

一気に縮んで行き、

最後は「ポン」という音を立てて

煙のように消えました。


その時になって、

ようやくラティルは怪物から手を離し

子供の方に顔を向けました。

子供はすすり泣きながら、

ラティルが誰なのかと尋ねました。

 

ラティルは、

「あなたたちを守る人」と

答えました。

子供は目を丸くして、

ラティルをじっと見ていましたが、

しばらくすると、涙を流しながら

下に母親と父親がいるかと尋ねました。

 

ラティルは、

いなかったと答えると、

子供は、さらに泣いたので、

ラティルは、

すぐに子供をさっと持ち上げ、

片手で抱きしめました。

子供はとても怖かったのか、

すぐにラティルの首に

しがみつきました。

 

ラティルは、

子供に大丈夫だと言って、

その子の背中をぎこちなく

軽く叩きながら、

どこで、母親と父親とはぐれたのか。

先に避難所へ行ったのかと尋ねました。

しかし、子供は

避難所という言葉を知らないようで、

トイレにはいないと答えました。

 

ラティルは、

このような幼い子供に、

どう接したらいいのか分からず、

内心、戸惑いながらも、

表面上は平然として、

両親は、どこへ行ったのかと

尋ねました。

 

その一方で、ラティルは、

目で地下室を見回しました。

しかし、最初にこの家に来た時の

陰鬱な気配が、

地下から完全に消えていました。

ラティルは、

アニャドミスとクロウが

逃げたのだと思いました。

そもそも、戦うこともできない

子供の声を聞いて、

こちらに怪物を送ったこと自体が、

時間を稼ぐための行動でした。

 

それでも念のため、

ラティルは子供を抱いたまま

足で地下室の扉を閉めると、子供に

両親がどこへ行ったか見なかったかと

尋ねました、

子供は小さな指を扉の方へ向けました。

 

驚きのあまり、

子供を置いて逃げたのか。

子供が先に

外に出たと思ったのだろうか。

 

ラティルは意外な話に、

眉をつり上げましたが、

子供が外で遊んでいる間に

事件が起こったら、

子供を探しに行かなければならないし

子供が2人以上の場合も、

このような状況が起こり得ると

思いました。

 

ラティルは眉をひそめました。

怒りで喉が熱くなりました。

自分は、間違っていた。

このようなことは、思いつかなかった。

皆が元気よく走れる大人ではない。

高齢者がいる家は、

避難所に早く移動するのは難しいと

自分を責めました。

 

しかし、

自責ばかりしてもいられないので、

ラティルは、まず子供を抱いて

扉の外に出てみましたが、

幸いなことに、

すでに怪物の気配はありませんでした。

遠くから鳴り響く、

大型の怪物の足音もありませんでした。

吸血鬼たちと血人魚たちだけで、

鎮圧できたようでした。 


しかし、いつまた現れるか

分からないので、

油断はできませんでした。

今回は首都だったけれども、

他の領地に現れる可能性も

ありました。

 

ラティルは、あれこれ考えると

頭がおかしくなりそうでしたが、

それを顔に出さずに、

子供をなだめながら、

両親が、

ここからどこへ行ったのか見たかと

尋ねました。

 

子供は、母親はあちら、

父親はあちらと別方向を差し、

自分はここにいて、

大人が通り過ぎたら、

助けを求めるようにと言って、

大声で叫びながら走って行ったと

答えました。

 

ラティルは唇を噛み締めました。

どうやら子供の両親は、

怪物を誘い出すために、

子供を家に置いて、

自分たちはそれぞれ違う方向に

走って行ったようでした。

子供は、

隠れていると

地下から音がしたので、

両親が帰って来たと思ったと

説明しました。

 

ラティルは、

子供が賢いと褒め、

その子の年齢を尋ねました。

子供は、6歳だと答えると、

ラティルは、

本当に賢い、天才だと褒めました。

ラティルは子供が怖がらないように

どうでもいいことを口にしながら

子供が指した方向の中でも、

道がさらにひどく壊れた方へ

行きました。

途中で子供の両親の死体を

発見するのではないかと

心配しましたが、子供を一人で置いて

移動することはできませんでした。

 

そのように、どれだけ歩いたのか、

ラティルに抱かれて、

ペチャクチャ話していた子供が、

突然、どこかを見ながら、

「お母さん!」と叫びました。


子供が身体を伸ばす方向を見つめると

路地に負傷者が横たわっていて、

2人の兵士が、

その周りを見ていました。

子供を降ろすと、

子供は倒れた人々の 1 人に近づき、

泣き出しました。

 

ラティルは偽装用に持ち歩いている

「皇帝の特使」の身分証を

そっと振りながら、

兵士の一人に来るようにと

声をかけました。

 

兵士が近づくと、

ラティルは小さな声で、

死者はいるかと尋ねました。

 

兵士は、

幸い、こちらにはいない。

ヤギのような形をした怪物が

現れたけれど、

人魚たちが連れて行った。

残りの人たちは

皆怪我をした人たちで、

走れる人たちは、

他の兵士たちと一緒に

集団で避難所へ移動したと

答えました。

 

ラティルは頷くと、

子供の方に近づきました。

子供は母親の首にしがみついて

泣いていましたが、

母親は目を覚ましませんでした。

子供は

ラティルのズボンを握りながら、

母親が起きないと泣きました。

 

ラティルは、

母親は、今、具合が悪いけれど

大神官が治療すれば、

すぐに起きると慰めました。

子供は、本当なのかと尋ねると、

ラティルは、

「もちろん」と答えました。

 

ラティルは子供を抱きしめると、

今度は、その子の父親を

探しに行きました。

父親は足に大怪我をしていましたが、

生きていて、

彼の方が先に子供を見つけると、

大声で子供の名前を叫びました。

そして、足がぼろぼろになっても

泣かなかった父親が、

子供を見るや否や号泣する姿を見て、

ラティルは、

ズキズキするこめかみを押しました

アニャドミスに対して、

激しい怒りが沸き起こりました。

自分の欲を一つ満たすために、

このような事態を起こすなんて、

彼女は500年間、

棺桶に閉じ込められている間に、

すでに人間性が、

完全に失われたのだろうかと

思いました。

◇騒動の後◇

怪物の鎮圧を終えた後、

血人魚たちは怪物の遺体を一ヶ所に集め

大神官と医師たち、聖騎士たちは

負傷者たちを治療しました。

兵士たちと官吏たちは

避難のために散らばった人々を集め、

この騒ぎで、

保護者と離れ離れになった

子供たちも集め、

また、被害を受けた程度も

確認しなければならなかったため、

皆忙しく動きました。

 

ラティルは、

慌ただしい人々の間を直接歩き回って

復旧状況を確認しました。

そして、会議室へ行くや否や、

ラティルは、

どれだけ、うまく防御しても

被害が出ることが

今回のことで分かった。

被害をなくすためには

敵の命を奪わなければならないと

言いました。

 

夜遅く宮殿に駆けつけて

夜明けまで徹夜した大臣たちは

精気のない表情で皆同意しました。

皇帝であるラティルが、

最初から剣を持って

外に出てしまったため、

一晩中、心臓が3分の1に縮まっていた

侍従長も、かすれた声で、

本当にそうだ。

4つの避難所では足りないと

意見を述べました。

 

続いてアトラクシー公爵は、

重苦しい表情で、

避難所の位置も問題だ。

怪物が、

外部から押し寄せるという前提で

避難所を建てたけれど、

今回は内部から現れたようだと

言いました。

するとロルド宰相は、

内部からではなく、空から落ちて来たと

機嫌が悪そうに反論しました。

 

しかし、アトラクシー公爵は

首を横に振り、

空にその怪異な模様を描いたのは

地面から上がった光だっだので、

内部から現れたも同然だと

言い返しました。

 

そのように、

しばらく会議を続けた結果、

会議が終わった時は、

いつの間にか朝9時になっていました。

大臣たちが倒れそうに見えたので、

ラティルは彼らを送り出しました 。

それから頭を反らして、

ため息をついていると、

サーナット卿が後ろに近づき、

肩を揉みながら、

ラティルに、

大丈夫かと尋ねました。

ラティルは、

緊張していた筋肉を

さすってくれる手が心地よくて

目を閉じました。

 

ラティルは、

大丈夫だけれど、

後ろから血の匂いがすると

指摘しました。

サーナット卿は、

お風呂に入って、髪も洗ったけれど、

ダメみたいだと、がっかりしました。

 

ラティルは、

サーナット卿一人だけ、

特に血をたくさんかぶっていたと

指摘すると、彼は、

自分のせいではない。

ラティルが怪物を斬ると

粉のように砕け散るのに、

自分が斬ると血が噴き出すと嘆くと

ラティルは笑いがこぼれました。

 

ラティルはサーナット卿を

嘲笑ったつもりはないと

謝りました。

彼は、分かっていると

返事をしました。

 

ラティルは、

周りに誰もいないことを

知りながらも、

もう一度確認すると、

そっと手を上げて

自分の肩の上に乗っている

サーナット卿の手に触れました 。

サーナット卿は、すぐに手を止めると、

そのように、そっと手を触れるのは

やめた方がいいと

低い声で頼みました。

 

ラティルは、

嫌なのかと尋ねました。

サーナット卿は、

とても好きで大変だと答えました。

ラティルは首を傾けて目を開け、

サーナット卿の顔を

下から見上げました。

彼の喉が動き、

歯が生々しく見えました。

ラティルが笑いだすと、

サーナット卿は抗議するように

首筋をくすぐりました。

ラティルは笑いながら、

あちこち体をひねっていましたが

サーナット卿が

少し落ち着いたように見えると、

彼の爪をギュッと押さえながら

実はアニャドミスと戦った時に

変なことが起こったと話しました。

 

アニャドミスとクロウに

会ったという話は、

すでにサーナット卿とメラディムには

直接話し、

他のロードの仲間たちには

メラディムから伝えるよう

指示していました。

 

サーナット卿は、

「変なこと?」と聞き返しました。

ラティルは、

身体に変化が起きたような感じだったと

答えると、頭をまっすぐにして、

半分ほど後ろを振り返りました。

そして、サーナット卿の温かい瞳を

見つめながら、

もっと強くなったような

気がしたけれど、あれは何だったのか。

覚醒と言うには少し変だったと

話しました。

 

ところが意外にもサーナット卿は、

自分もそうだったと同意しました。

ラティルは目を丸くして

「本当ですか?」と尋ねました。

サーナット卿は、

実際に身体も変化して、

自分がもっと強くなっていることを

体感したと答えました。

ラティルは、

サーナット卿までそうだと聞いて、

さらに驚きました。

それでは、あれは本当の覚醒なのか。

しかし覚醒と言うには何か・・・

 

ラティルはサーナット卿の腕を

払い退けると、席から立ち上がり、

こんなことをしている場合ではない。

カルレインに聞かなければと

言いましたが、サーナット卿は、

カルレインが席を外していることを

ラティルに思い出させました。

 

ギルゴールもいないし、

ゲスターもいない。

自分とサーナット卿が

体験した現象が何なのか

聞きたいけれど、

分かる人が皆いないと

悩んでいたラティルは、

結局、メラディムを呼び、

自分とサーナット卿が

経験した現象について話しました。

しかし、彼は、

すぐに首を傾けながら、

それは何なのかと聞き返しました。

 

ラティルは、

これが覚醒なのか。

覚醒というには曖昧だけれど、

覚醒でなければ、

自分とサーナット卿の両方に、

変化が訪れるはずがない。

まるで脱皮しているような

感じだったと話すと、メラディムは、

自分は脱皮したことがないので、

何を言っているのか分からないと

返事をしました。

 

ラティルは、

自分も脱皮したわけではなく、

ただそういう感じだった。

もっと完全になったような

気分だったと話しましたが、

メラディムは首を横に振り、

そう言われても、

自分はよく分からないと

返事をしました。

そして、なぜラティルは、

変化があったのに、

自分が覚醒したのではないと

思ったのかと尋ねました。

 

ラティルは、

自分が覚えているのとは違うからと

答えました。

メラディムは、

ドミスのことかと尋ねました。

 

ラティルは、

ドミスが覚醒する時、

力が爆発して周囲の物を破壊した。

でも、自分は、あの時の記憶が

はっきりしていないけれど、

そのような現象は確かになかったと

答えました。

メラディムは瞬きしながら、

ギルゴールに聞いてみたらどうかと

提案しました。

 

ラティルは、

一体、ギルゴールは

どこへ行ったのかと嘆きました。

◇真っ白な神殿◇

ギルゴールは口笛を吹きながら

雪に覆われた山道を歩いていました。

春が訪れたにもかかわらず、

ここは真冬のようでした。

たまに通りすがりの人たちが

薄いコートだけ着て歩いている

ギルゴールを、

不思議そうに眺めるほどでした。

 

それでもギルゴールは

ゆっくり歩いていましたが、

ついに山頂に着くと立ち止まりました。

そして、雪のように真っ白な

小さな神殿を発見した彼の口元に

笑みが浮かびました。

 

ギルゴールが「見つけた」と言うと

神殿の前で、

顔をローブで隠した誰かと

話をしていた議長が、

その声を聞いて、

ギルゴールの方を向きました。

 

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ラティルが覚醒したかどうかは

まだ明らかになっていませんが、

仮に覚醒していたとしたら、

アニャドミスと戦い続けることよりも

子供を助ける方を選んだラティルは

決して伝説のような悪の化身ではないと

思います。

 

確かにドミスが覚醒した当初は、

自分を苦しめた人々に

復讐していましたが、

最終的に他の種族の幸せを願って

対抗者のアニャと盟約を交わした頃は

元の心優しいドミスに

戻っていたのではないかと思います。

 

ロードが出現していない時に、

ひっそりと隠れていた怪物や黒魔術師が

ロードが現れるのと同時に

表に出て来たのは、

ロードに自分たちを

助けてもらいたいためか、

もしくは、

ロードが出現したのをいいことに

自分たちの悪事を

ロードのせいにしたのではないかと

思います。

もしかしたら、その中には、

人間もいたかもしれません。

 

本当はロードは

悪事を働くような者ではないのに、

周りが、ロードを悪の化身に

仕立て上げてしまったのかも

しれません。

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