自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 519話 ネタバレ 先読み 原作あらすじ 議長を挑発するギルゴール

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519話 ギルゴールは、雪のように白い神殿にいる議長に会いにやって来ました。

◇ローブをかぶった人◇

議長は目を少し大きく開いて

ギルゴールを見ると、

信じられないといった声で、

ギルゴールの名を呼びました。

そして、なぜギルゴールが

ここにいるのかと尋ねました。

 

ギルゴールは、

明るい笑みを浮かべて

近づいて来ました。

答える気などないのか、

彼は黙って腰から

剣だけを取り出しました。

 

議長はそれが

対抗者の剣であることに気づき、

舌打ちをすると、ギルゴールに

相変わらず性格が悪いと言いました。

ギルゴールは返事をせずに、

ゆっくりと歩いて来ました。

剣は鞘の中に入っていましたが、

ギルゴールが近づくだけで

平和だった神殿の雰囲気は、

狭くて真っ暗な洞窟の隙間のように

なりました。

 

議長は自分と話をしていた人に

神殿の内側を目で指しながら、

ギルゴールは

言葉が通じる相手ではないので、

中へ入るよう指示しました。

白いローブを羽織った人は

頷いて、議長に背を向けました。

 

ところが、

彼が一歩を踏み出す前、彼の足元に

一個の石が素早く飛んで来て、

彼が、ちょうど踏み出そうとしていた

地面に転がりました。

ローブを羽織った人は

石を避けて足を下ろしながら、

ギルゴールの方を見つめました。

彼も、その人を

同じように見つめながら

彼は誰なのかと議長に尋ねました。

 

議長は、

この神殿の神官だ。

自分たちの会話に

一緒にいる必要はないので、

行かせて欲しいと頼みました。

 

しかし、ギルゴールは

「聖職者?」と嘲笑いました。

議長は眉をひそめました。

そして、ギルゴールは

明るい顔で大声で笑い、

ニヤニヤしながら議長を見つめ、

楽しそうに、

ローブをかぶった者を見つめると、

騙そうとするなら、

もっともらしく、

ごまかさなければならない。

あんなに暗くて濁ったオーラを持つ

聖職者がいるのかと、呆れて、

独り言のように呟きました。

 

その言葉に、

ローブをかぶった人の肩が

ビクッとしました。

議長の表情は、

聞いてはいけないことを聞いたように

あっという間に険しくなりました。

 

しかし、ギルゴールは

少しも気にしませんでした。

むしろ、彼は、

議長がローブをかぶった人を

こっそり隠して立ったのを見ると、

口元をさらに上げ、

それから、顎を上げると、

議長とローブをかぶった者を

交互に指差しながら、

彼を保護しようと

しているということは、彼は

議長の弱点なのかと尋ねました。

そして、議長の返事を聞く前に、

ギルゴールの目の瞳孔は

獲物を発見した猫のように変わり、

あっという間に、

ローブをかぶった人の目の前に

移動すると、

彼のローブを持ち上げようとして

手を伸ばしました。

議長はギルゴールのその腕を

折りました。

 

一瞬の接触の後、

ギルゴールと議長は

互いに後ろに下がりました。

その短い間に、ギルゴールの腕は

変な方向に曲がり、

議長の秀麗な顔の上には

巨大で凶暴な熊に引っ掻かれたような

大きな傷がありました。

その傷は、

ギリギリ目から逸れていましたが、

そこから流れた血が

議長の片目を覆って

視界を妨げていました。

 

ローブをかぶった人が

議長を心配すると、

彼は、大丈夫だと言って

手を振りました。

 

ギルゴールは、

そんな2人を眺めながら

首を傾げてニヤリと笑いました。

彼は、議長が

誰をそんなに守ろうとするのか

もっと気になりました。

腕が折れているにもかかわらず、

ギルゴールは、苦痛よりも、

むしろ楽しさを感じているようでした。

 

やはり、彼は狂っていると、

議長は舌打ちすると、

それ以上攻撃しない方がいいと

勧めました。

しかし、ギルゴールは、

2人一緒に飛びかかって来たら、

面白そうだと返事をしました。

今やギルゴールの瞳には

理知的と呼べるものが

全く見当たりませんでした。

ローブをかぶった人は、

そんなギルゴールをじっと見つめ、

ローブの下に現れている

唯一の唇を噛みました。

 

議長はため息をつき、

両手に短刀を取り出すと、

後ろに立っている

ローブをかぶった者に、

あの狂った者と

戦いたくないだろうから、

中に入っているようにと

指示しました。

 

ローブをかぶった者は小さな声で

あの人を、

1人で相手にできるのかと尋ねました。

議長は、

互いの足を引っ張っておく程度ならと

答えました。

 

ギルゴールは、

十分、攻撃できるのにもかかわらず

弱い人たちがもがくのを

見守るような態度で

2人を見守っていました。

ローブをかぶった人は、

フードの下から、

ギルゴールの顔を覗き込みながら、

なぜ、突然、

ここを訪ねてきたのかと尋ねました。

議長は、

自分に付いて来たのだろう。

彼は、元々、自分が嫌いだった。

アリタルが自分の所へ来た

その日からずっとと、淡々と答え、

短刀を一回振り回しました。

それだけなのに、短刀は、

平凡な形から、

曲がりくねった刃に変わり、

一層鋭くなりました。

それと同時に、親しみを帯びていた

議長の蜜のような瞳も

蛇の目のように殺伐としました。

 

ギルゴールは、

大丈夫。

自分も同じだからと答えました。

◇消えたエイレナ◇

怪物が突然屋根に落ちて来たせいで、

エイレナが泊まっている親戚の家も

めちゃくちゃになりました。

 

エイレナは、

負傷者を助けるために奔走しました。

人手がないわけではなかったけれど、

皆が忙しく動いているのに

一人だけ、じっとしては

いられなかったからでした。

 

そして、エイレナは

箱いっぱいに手に入れてきた包帯を

執事に渡した後、

足が痛くなったので、

しばらくベンチに座って

汗を拭きました。

 

その時、護衛が近づいてきて

他の人に聞こえないくらい

小さな声で「あの方が来た」と

教えてくれました。

エイレナは、

「あの方」という言葉に反応して、

素早く立ち上がると、

護衛に付いて行きました。

 

地下室の中に入ると、

平凡な壁だった地下室の片側に

黒い通路ができていました。

エイレナと護衛が、

あの方と呼ぶロードは、

黒い通路の前の壺に

腰掛けていました。

 

そうでなくても

怒っていたエイレナは、

すぐに大股で

アニャドミスに近づくと、

これはどういうことなのかと

抗議しました。

 

壺の上に彫像のように座っていた

アニャドミスが

ゆっくりと視線を上げました。

エイレナは、

その感情のない視線に

しばらくビクッとしましたが、

先ほど体験したことで

すでに怒りがこみ上げていたので、

彼女は勇気を出して、

約束と違う。

ひっそりと皇帝の命だけを奪い、

皇太子様を

解放するはずではなかったのか。

むやみに被害を与えるつもりは

なかったのではないかと

抗議し続けました。

しかし、アニャドミスは、

自分は、まだ何もしていないのに、

何を言ってるのかと反論しました。

 

けれども、エイレナは、

至る所で負傷者が続出し、

この家も半分、崩れてしまった。

怪我をした人が何人かいると

抗議し続けました。

 

エイレナの抗議を聞きながら、

アニャドミスは手を伸ばしました。

エイレナは、

その手が自分の方に

近づいてくるのを見ましたが、

あまりにも遅い速度なので

避けたりする代わりに、何かと思って

その手を見つめるだけでした。

しかし普通に近づいて来たその手は、

エイレナの近くに来るや否や

速度を突然上げ、あっという間に

彼女の首をつかんで

折ってしまいました。

 

驚いた護衛が、

飛びかかろうとしましたが、

クロウは護衛の腕をつかんで

首を振りました。

護衛はそれを見て正気に戻り、

唾を飲み込みました。

 

アニャドミスは

エイレナの首から手を離し、

瞳だけ回すと、護衛に

自分が約束を守らなかったと

思うかと尋ねました。

護衛は首をひねったまま

床に倒れた自分のお嬢さんを

見つめながら、ようやく、

違いますと答えました。

 

アニャドミスは、

ポケットから指輪を取り出して

手にはめると、

アニャドミスの姿が、

あっという間に、

死んだエイレナと同じように

変わりました。

護衛は目を大きく見開きました。

 

アニャドミスは

その状態で護衛にもう一度、

「どう?」と尋ねました。

躊躇していた護衛は、

エイレナにするように

「お嬢様」と呼びかけると、

アニャドミスは、ようやく微笑み、

彼のことを、賢明だと言いました。

 

クロウは、

その様子を取り憑かれたように

見つめながら、

彼女を見れば、誰もエイレナが

いなくなったとは思わないだろう。

そして、ロードが二人いるなら

やはり、こちらが本物だ。

あの皇帝は強かったけれど、

ロードとは一線を画していた。

けれども、こちらは・・・

と、考えていると、

その強烈な視線を感じたのか、

自分の顔を触りながら確認していた

アニャドミスが彼を呼びました。

 

クロウが返事をすると、

アニャドミスは、

あの皇帝が本物なら、

あちらへ付いても構わないと

言いました。

予期せぬ言葉でしたが、クロウは、

自分が従うのはアニャドミスだけだ。

自分の望みは、

黒魔術師を弾圧した人々に

復讐することだけれど、

あの皇帝は良い皇帝にはなっても、

自分を救ってくれる皇帝ではないと

返事をしました。

クロウの決意に満ちた言葉に、

アニャドミスは、ようやく笑いながら

良い選択だと褒めてくれました。

 

そして、アニャドミスが

クロウに目を向けると、

彼は胸の中から黒い瓶を取り出し、

それをエイレナの死体に注ぎました。

死体はすぐに小さくなって

服だけが残りました。

 

アニャドミスは、

護衛とクロウに背を向けさせ、

その場で、平然と

エイレナの服に着替えながら

クロウには、

議長がどこにいるか見つけるように、

護衛には、しばらく外出するよう

指示しました。

◇想定外のグリフィンの話◇

ラティルは、サーナット卿と

剣術の調練をしていました。

騎士たちは二人の周りに

大きく円を描いて立ち、

その様子を見守りました。

最初は、半分、いたずらみたいな

対決だったので、

騎士たちは歓声を上げながら

応援していましたが、

まともに見えないほど、

剣が速くぶつかり合うようになると

次第に歓声は収まり、

黙って対決を

眺めるだけになりました。

 

そうしているうちに、ラティルが

突然頭を上げて空を見ると、

サーナット卿は驚いて

剣を横にそらしました。

そのせいでよろめいたサーナット卿は

バランスを取るや否や、ラティルに

急にそのように止まると危険だ。

自分だから、

すぐに剣を下ろせたけれど、

これが実戦だったり、

相手が腕の足りない者だったら

そのまま、ラティルを

斬ってしまったかもしれないと

抗議すると、

ラティルはそれに答える代わりに

空を見上げ続け、

鳥が飛んでいると呟きました。

サーナット卿も一緒に空を見上げると、

ラティルが見ている鳥が

グリフィンであることに気づきました。

二人は見つめ合いました。

 

ラティルは、すぐに別の騎士に

練習用の剣を渡すと、

寝室へと素早く歩きました。

サーナット卿も

その後を追いました。

カリセンに送ったグリフィンなので、

何か重要な知らせを

持ってきたに違いないと思いました。

 

ラティルが寝室の中に入って

窓を開けると、

グリフィンはすぐに中に入って来て、

ラティルの周りを飛び回り、

「ただいま」と言いました。

そして、グリフィンを労うラティルに

自分が帰って来たら、

都市がめちゃくちゃに

なっていたけれど、

何があったのかと尋ねました。

 

ラティルは、

アニャドミスに攻撃された。

自分たちのせいだと言うと、

グリフィンは、

自分のせいではない。

自分は、ここにいなかったと

空気を読まずに明るく叫びました。

ラティルは、

その言葉に同意すると、

カリセンの様子と、

グリフィンが遅く帰って来た理由を

尋ねました。

 

グリフィンは、

アイニ皇后を見守れと言われたから、

彼女を見ていた。

アイニ皇后はカリセンへ行かずに

クライン皇子を

探しているようだった。

あちこちに人間たちを送っていた。

そして帰りに、

カルレイン一行と出くわしたので、

しばらく一緒に行動した。

だから、尚更、帰るのが

遅くなったと答えました。

 

ラティルは、

カルレインの様子を尋ねると、

グリフィンは、

彼も無事に到着し、

アイニ皇后にも会えた。

けれども、その2人が

問題ではない。

自分が帰り道に、

誰を見たか分かるかと尋ねました。

 

ラティルは、

誰なのかと尋ねると、グリフィンは

ギルゴールだと答えました。

 

なぜ、ここで彼の名前が出て来るのか。

ラティルは、スッキリしない気分で

サーナット卿を見つめ、

次にグリフィンを見つめながら

ギルゴールをどこで見たのかと

尋ねると、グリフィンは、

ギルゴールの様子が

少しおかしかったと答えました。

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エイレナの陰にいたのは

レアンではなく

アニャドミスだったのですね。

登場したばかりなのに、

アニャドミスに利用させた挙句、

あっけなく、

死んでしまったエイレナが哀れです。

 

それにしても、

エイレナが反抗した途端、

彼女の命を奪ってしまう

アニャドミスは、

本当に残忍だと思います。

500年も棺桶の中に閉じ込められて

多少、性格が歪んだとしても、

元の性格が悪くなければ、

ここまで、ひどくは

ならないのではないかと思います。

もしも、彼女がロードだったとしても

カルレインが彼女を愛したかどうかは

疑問です。

 

アニャドミスは、エイレナが

レアンのことを好きだということまで

どうやって調べ上げたかは

分かりませんが、

あらゆる調査をした上で、

ここまで行動するアニャドミスは

本当に賢いのだと思います。

 

かつて対抗者で英雄だった

アニャドミスは、今では、

人々が考える

ロードのイメージそのものに

なってしまったように思いますが、

逆に本物のロードであるラティルは

その彼女を隠れ蓑とし、

人々を守るために彼女と戦うことで、

自らの名声を高めていくことに

なるのだと思います。

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