自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 597話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 年上の義理の息子への接し方

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597話 ラティルはギルゴールに、あの子が来ると言われました。

◇変な名前◇

あの子って?

 

うちの子。

 

ラティルは3秒ほど経ってから

ようやくギルゴールの言葉を理解し

びっくりしました。


議長が連れていたあの子?

 

そう。

 

いつ?いえ、それよりも

どうして分かったの?

 

連絡が来た。

 

どこに?

 

前に住んでいた所に。

 

それで、ここ数日、ギルゴールは

息を潜めて閉じこもっていたのかと

思いました。


ラティルは予期せぬ話に当惑しました。

以前、ラティルはその青年に

一緒に暮らそうと提案しましたが、

彼は、議長のそばを

離れることができないと言って

断りました。

それなのに、今になって

急にこちらへ来るなんて。

もちろん心変わりすることも

あるけれど、

ラティルは少し心配になりました。

 

彼女は「そうなんですね」と

返事をすると、ギルゴールは、

以前、ラティルに前世の記憶が

いくつかあると言っていたけれど、

うちの子のことを、

どれくらい覚えているかと尋ねました。

 

ラティルは、幻想の中で見た場面と

ギルゴールの正気を取り戻すために

言った言葉を思い浮かべながら、

そんなに多くはないけれど、

ギルゴールが、子供たちのことを

「うちの可愛い子」って呼んで、

子供たちを、

とても可愛がっていたことを

覚えていると答えました。


それからラティルは、

ギルゴールのように土の上に座り、

膝を抱えながら、横目でチラッと

ギルゴールを見ました。

彼は考えに耽っていました。


どのくらい、そうしていたのか。

ギルゴールは、ごそごそと

腰の辺りから何かを引っ張り出して

ラティルに渡すと、彼女が、

それを抱きしめられるように

手の位置を調整しました。

何かと思って見下ろすと、

初代対抗者の魂が封印された剣でした。

 

ラティルは驚いて、

なぜ、これを自分にくれるのかと

尋ねました。

ギルゴールは、

どう処分すればいいのか

分からないからと答えました。

ラティルは「処分?」と聞き返すと、

ギルゴールは、

 

お弟子さんの好きなようにして。

それがいい。

 

と答えました。

ラティルは、

それでいいのかと尋ねると、

ギルゴールは頷いて立ち上がり、

服についた土をはたき落としました。

 

ラティルも、

すぐに立ち上がりましたが、

先程、とても深刻そうだった

ギルゴールが、疲れ果てたように

欠伸をしながら歩いていました。

ギルゴールと疲労とは、

全く似合わない組み合わせなので、

ラティルはギルゴールが、

わざと、ああやっているのではないかと

疑いました。

 

話しかけるなと、いうことだろうかと

ラティルが考えていると、

寝室に歩いていく途中のギルゴールが

突然、立ち止まり、

ラティルを振り返りながら、

議長と一緒にいる子の名前を

覚えているかと尋ねました。

ラティルが答えられないでいると、

ギルゴールは、シピサだと答えました。

 

ラティルは、少し変な名前だと言うと、

ギルゴールは、自分もそう言ったと

返事をしました。

 

自分が前世に付けた名前なんだ!

 

衝撃を受けたラティルを見ながら

ニヤリと笑ったギルゴールは、

温室付きの自分の寝室に

入ってしまいました。

 

一人残されたラティルは、

剣を抱き締め、地面に座ると、

先程のギルゴールのように

空を見上げました。

 

大丈夫だろうか?

 

結婚の問題が解決されるや否や、

新たな心配が押し寄せ、

しばらくラティルは

不安になりましたが、

すぐに、心配の半分を捨てて、

立ち上がりました。

大丈夫。

もっと大変なことも全て乗り越えたので

何とかなると思いました。

◇不安◇

いや、どうなるんだろう?


ラティルは、温室で

肯定的な皇帝に変わって

執務室に戻りましたが、

仕事を30分して疲れたら、

再び、悲観的になりました。

 

ラティルは、

事務的に文字を書いていましたが

結局、耐えきれなくなり、

サーナット卿と二人きりになると、

温室でギルゴールと話したことを伝え

こういうことなったけれど、

大丈夫だと思うかと尋ねました。

 

サーナット卿に話しながらも、

ラティルは、

来ると言っている青年が

ギルゴールの子だという話は

しませんでした。

一応、その件に関しては、

ギルゴールの同意を得る必要があると

考えたからでした。

そのためか、サーナット卿は、

ラティルほど深刻に反応せず、

皇帝の子供とはいえ、

先帝と皇帝のように

血がつながっているわけではないので

親しい客に接するようにすれば

いいのではないかと答えました。

しかし、ラティルは

 

そうなんだけれど・・・

 

と不安そうに呟いたので、

サーナット卿は、

議長の後を付いていたので、

不安なのかと尋ねました。

ラティルは、「ある程度は」と

答えました。

 

サーナット卿は、

彼がなぜ来るのか、

聞いていないのかと尋ねました。

ラティルは、

そこまでは聞いていないと答えました。

 

サーナットは、しばらく考え込んだ後、

とにかく、その青年が来るのを

防ぐことはできないので、

あらかじめ側室たちに、

警告をしておくのはどうかと

提案しました。

 

ラティルは、

その子は何かの呪いでもないのに、

なぜ警告をするのかと尋ねました。

サーナット卿は、

曖昧な関係だからと答えました。

ラティルは、

サーナット卿の意見に

すぐに納得できなくて

首を傾げました。

しかし、考えてみると、

もっともらしく聞こえたので、

ラティルは、サーナット卿に

側室たちにその話を伝えるよう

指示しました。

 

サーナット卿は、

自分はラティルのそばに

いなければならないと抵抗しましたが

ラティルは、

自分は執務室にだけいるので

行って来てと指示ました。

◇無関心なふり◇

元々、ラティルは、

その日の夕方、タッシールを訪ね、

彼が働いているかどうかを

じっと見守るつもりでした。

しかし、ラティルは計画を変え、

側室たちに、シピサについて、

事前に知らせることにしました。


ラティルは側室たちと

夕食を共にするため、彼ら全員を

タッシールの部屋に呼びました。

 

にぎやかですね。

 

タッシールは計画が変わったことに

少しがっかりした様子でしたが、

仕方がありませんでした。

必要以上に、にぎやかだと言う

タッシールに、ラティルは謝りました。

彼は、ロマンチックな食事を

期待していたけれど、

人数が多すぎだと言って、

ラティルの脇腹を

そっと抱きしめようとしましたが、

クラインに手首をつかまれました。

 

タッシールはため息をつくと、

 

これを見てください。

陛下と腕を組むこともできません。

 

とブツブツ文句を言いました。

しかし、クラインは、

 

お前は陛下の腰が腕に見えるのか?

陛下、こいつの話を聞きましたか?

陛下の腕が腰ほどの太さだと

言っています。

 

と言い返しました。

 

それに対してタッシールは、

クラインの言葉は論理的でなく、

声が大きいだけなので

勝つのは難しいと皮肉を言いました。

 

何だって?

 

クラインはタッシールに抗議しました。

ラティルはその様子を見て、

改めてタッシールに

申し訳ないと思いましたが、

議長が連れていた青年に関することは

ロードの仲間たちが、皆一緒に

聞くべきだと思ったので

仕方がありませんでした。

 

それから、しばらく待つと、

使用人たちは、

さらにテーブルをいくつか運んで来て

その上に、見た目と香りが良く、

おいしそうな料理を

たくさん並べました。


ラティルは上座に座り、側室たちが

互いに苦言を吐き、牽制し合うのを

眺めていました。

そして、それらが、

適当に収まったと思った頃、

彼らに黙るよう指示し、

話を始めました。

勝手に騒いでいた側室たちと騎士1人、

毛むくじゃら3匹は、ラティルが呼ぶと

毛むくじゃらを除いて、

皆、静かになりました。

 

ラティルは、

ギルゴールの方をチラッと見た後、

前もって人を送って知らせたので、

皆、聞いたと思うけれど、近いうちに

議長と一緒にいた、あの青年が、

もしかしたら、

こちらへ来るかもしれない。

ギルゴールに、

ここへ来ると言ったそうだと

皆に話しました。

 

口ではギルゴールに

出て行けと言ったのに、

なぜ、あの青年は、

あえてギルゴールに

その話をしたのか、

分かりませんでしたが、

それでも、彼は、ギルゴールと

仲直りする気があるのかもしれないと

ラティルは考えました。

 

ラティルはしばらく話を止めて、

再び、ギルゴールの方を見ました。

ラティルに完全に集中している

他の側室たちとは違って、

ギルゴールは、

バーベキューの周りに飾られた花びらを

つまんで食べていました。

彼が、あの青年の話をしてくれたのに

少しも関心がないという

顔をしていました。

しかし、ラティルは、

その見せかけの穏やかさが

かえって気になりました。

 

ギルゴールは、

青年に死んでくれと言われたことで

アニャドミスとの戦いの最中、

全く防御をせず、

彼女の手にかかって死ぬところでした。

そんなギルゴールが、今になって

あの青年に何の反応も見せないはずが

ありませんでした。

 

しかし、とりあえずギルゴールは

話に割り込む雰囲気では

なさそうだったので、

結局、ラティルが話を続けました。

 

ラティルは、

あの青年がいつ来るか、

正確には分からないけれど、

シピサという名の、あの青年は 

前にも話したけれど、

自分の前世の子どもなので・・と

話した後、良くして欲しいと

言おうとしましたが、

これは、少し曖昧な問題のようなので、

ラティルは、

シピサは議長と縁続きなので、

側室たちにも

話しておいた方が良いと思ったと

適当に誤魔化しました。

 

ラティルは、

再びギルゴールを見ました。

彼は、バーベキューの周りの花を

食べ尽くし、

今はスープの周りを飾った葉を

食べていました。

シピサが自分の子供だと言う気は、

まだ、なさそうでした。

そうしているうちにラティルは

ランブリーと目が合いました。

ランブリーも、ラティル同様、

ギルゴールの顔色を窺っていましたが

ラティルと

秘密を共有しているかと思うと

気分が良いのか、

ふっくらとした両足で

口を覆うふりをしました。

 

ラティルは、

レッサーパンダに向かって頷くと、

それぞれ反応の違う側室たちを

見回した後、フォークを取りました。 

これくらい話しておけば、

皆、適当に行動し、

彼に、良くしてくれるだろうし、

あの子が、議長と関連があるという点を

念頭に置けば、

言葉に気をつけてくれるだろうと

思いました。

◇それぞれの方策◇

夕食が終わり

自分の部屋に戻った側室たちは、

ラティルの期待通り、

皇帝の前世の子供について、

それぞれ、計画を立て始めました。

 

タッシールは、

シピサにどう接しますかという

ラティルの質問に対し、

戦略的に行動しなければならない。

皇帝の子供だけれど、

自分よりずっと年上なので、

自分にどう接してほしいのか

把握して、近付くつもりだと

答えました。

 

ギルゴールは、温室で

「困りましたね、 困りました」と

ずっと、呟いていましたが、

それでも、時々、鏡の前に立って

笑う練習をしました。

 

大神官は、皆に接するように

青年にも、

自然に良く接することにしました。

 

サーナット卿は、

鎧をピカピカに磨きながら、

子供たちは、自分の両親の恋人を

嫌うものではないだろうか。

あの青年は子供ではないけれど、

それでも、側室たちとは

接しにくいだろう。

自分はそのような立場ではないので

むしろ近づきやすいかもと考えました。

 

そのように考えているうちに、

気分が良くなったサーナット卿は、

わざと通りすがりの近衛騎士を呼ぶと、

自分が隣の家のお兄さんだったら

どう思うかと尋ねました、

 

騎士は、

 

最高です。尊敬します。

家門の光栄です。

 

と答えました。

 

近衛騎士から、

自分の気に入った答えを聞いた

サーナット卿は

嬉しそうに笑いながら、

親しい隣の家の兄のように

青年に接することにしました。

 

一方、ラナムンは、

完全に正反対の計画を立てました。

その青年の話をする時、

皇帝は気まずそうな雰囲気だった。

子供とはいえ、前世の子、

しかも千年以上前の子供なので、

過度に親しくなる必要はない。

適当に礼儀を守りながら

過ごせばいいと考えました。


メラディムは、

青年の年齢がいくつなのか、

聞いてみようと思いましたが、

すぐに忘れました。

 

一方、ゲスターとカルレインは、

何の方策も立てませんでした。

 

ゲスターが、

じっとしていることにしたのは、

青年がどんな人なのか

まだ分からないからでした。

青年を敵として扱うか、

味方として扱うかは

ゆっくり決めれば良いことなので、

あらかじめ準備をする必要は

ないというのがゲスターの考えでした。

 

一方、カルレインは、

年長者として過ごすことに

慣れているので、

自分より年上の義理の息子に

どう接していいのか

全く分かりませんでした。

 

ところで、彼ら全員を合わせても、

クラインの熱意には及びませんでした。

 

殿下?その毛の束は何ですか?

 

髭。

 

え?

 

20歳くらい年上に見えるように

ふさふさした髭を付ける。

 

え?!

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ようやく、シピサの名前が

出て来ました!

実の父親を憎んで、

彼に死ねとまで言ったシピサが

ギルゴールに連絡をしたのは

もしかしたら、議長の差し金かも

しれませんが、ギルゴール自身は、

シピサから連絡をもらったことが

とても嬉しかったのではないかと

思います。

皆の前では、平然を装いながら

温室で、鏡に向かって

笑う練習をするギルゴールが

可愛いと思いました。

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