自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 614話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ラナムンの変な才能

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614話 ギルゴールの過去を知ったラティルは、彼に謝りに行くかどうか悩んでいます。

◇謝られたくない◇

一晩中、悩んだラティルは、

夜明けと共に起き上がり、

急いで体を洗った後、

薄い上着を羽織って

温室に向かいました。

 

温室の扉を叩こうとする前に、

勝手に扉が開き、

ザイオールが姿を現しながら

ラティルに挨拶しました。

まだ日が昇っていないせいか、

ザイオールは昼間の倍、

元気な様子でした。

 

ラティルが「ギルゴールは?」と

尋ねると、ザイオールは

いつも通りだと返事をして、

ラティルが中に入れるよう

扉を開けてくれました。

 

ラティルは中に入ると、

ザイオールから漂って来る土の匂いに

気づかないふりをしながら、

どこから、その匂いがするのかと

考えました。

 

ラティルは、もう一度

「ギルゴールは?」と尋ねると、

ザイオールは、

先程まで、向こうで

シャベルを使っていたけれど、

今はいないようだ。

寝室に行ったかもしれないと

答えました。

 

ラティルは案内しようとする

ザイオールに手を振り、

自分一人で大丈夫だと言いました。

ザイオールは、

おやつを持って行くと言いましたが、

ラティルは、

近くに来ない方がいいと断りました。

 

ラティルがギルゴールと

戦おうとしていることに

すぐに気づいたザイオールは、

忙しいと言って、

急いで逃げてしまいました。

 

ラティルは寝室の前に近づき、

扉を2、3回叩くと、


はい、お嬢さん。

 

と後ろから返事が聞こえて来たので

驚いて、後ろを振り返ると、

ギルゴールが笑みを浮かべて

立っているのが見えました。

 

ラティルは、

いつからそこにいたのかと尋ねると、

ギルゴールは、

お嬢さんが自分を

見過ごしていた時からだと答えました。

 

ラティルは、

それはいつなのかと尋ねると、

ギルゴールは、

30秒くらい前だと答えました。

そして、両手でラティルの腰を捉えると

自然に自分の方へ引き寄せました。

あっという間にラティルの体は

彼の大きな懐にすっぽり入り、

ギルゴールの顎が、

ラティルの頭に触れました

そして、ギルゴールは、ラティルが

あまりにも顔を見せてくれない。

釣った魚には餌もくれたくないのかと

文句を言いました。

 

あなたは魚なの?

 

と、ラティルが言い返すと、

ギルゴールは、

 

いや、フナは湖にいる。

 

と返事をし、

ラティルの腰をさっと持ち上げ、

寝室の扉を開けると、

中に連れて行きました。

そして、ギルゴールがラティルを

ソファーの背もたれに座らせると

ラティルは落ちるのではないかと思い

急いで、

ギルゴールの肩をつかみました。

 

こうすると楽しいでしょう?

 

落ちそうです。

 

私が掴んでいるじゃないですか。


そんなことを言うなら、

自分は足を使って、

この手を退けると思いながら、

ギルゴールの上半身に足を巻き付け

わざと彼の胸にもたれかかりました。

すると、あっという間に

雰囲気が盛り上がり、

口づけでもしなければならないような

感じになりました。

 

実際、ギルゴールは期待に満ちた目で

ラティルをじっと見つめていましたが

この雰囲気に

流されたくなったラティルは

知らんぷりをしました。

しかし、結局、ラティルは

ギルゴールの胸を抱きしめたまま

実は話があると、打ち明けました。

 

ギルゴールは、

 

私も愛しています。

 

と言いましたが、ラティルは

そんな話ではないと返事をしました。

 

それでは?

 

ギルゴールは、

ラティルの髪を指でねじりながら、

世界で一番愛らしい人を

見つめるように

ラティルを凝視しました。

その視線を信じた彼女は、

どういうわけか、

ギルゴールの過去を

知るようになったと打ち明けました。

 

くすぐるように動いていた

ギルゴールの手が

そのまま止まりました。

あまりにも、ピタッと止まったせいで

あっという間にラティルの勇気が

吹き飛んでしまいましたが、

それでも、ギルゴールは

ラティルの顔から手を離さずに

記憶が戻って来たのかと

尋ねました。

 

ラティルは、それを否定し

ロードと怪物との関係を

調べていた百花が教えてくれたと

答えました。

ギルゴールは黙ったままでした。

 

ラティルは、

 

以前、何も知らなかったせいで、

ギルゴールに言ってしまったことを

謝りたくて・・・

 

と言いかけていたところで、

ラティルの足が地面に触れました。

ソファーの背もたれに座っていた

ラティルを、ギルゴールが

床に降ろしたからでした。

 

ラティルは、

思わずギルゴールの腕を掴み、

話を続けようとしましたが、

ギルゴールは、

 

大丈夫ですよ、お嬢さん。

もう話さなくてもいいですよ。

 

と言って、

ラティルの言葉を遮りました。

しかし、ギルゴールの声は、

返事をしたくなかったり、

返事をするのに困っているけれど

仕方なく返事をしなければ

いけない時のように

心がこもっていなくて、

心が空っぽのように聞こえました。

 

ラティルはギルゴールの本音を

読みたいと思いましたが、

彼女の便利な能力が

急に発揮されることは

ありませんでした。

 

ギルゴールは何食わぬ顔で、

ザイオールは、

お茶を持って来ないのかと

呟きました。

ラティルは、持ってくるなと言ったと

返事をしました。

 

ギルゴールは、

新しく摘んだ花びらで

お茶を作ったけれど、

なかなか美味しかったので、

飲んでみないかと言いながら、

寝室から出て行こうとしました。

ラティルは、ギルゴールの腕を、

再び握り締めました。

 

扉へ向かっていたギルゴールは

立ち止まって

ラティルを振り返りました。

 

ラティルは、

わざと、こっそり調べたわけではないと

再び謝りました。

本当は、そうしたのだけれど、

つい、ラティルは

嘘をついてしまいました。

 

ギルゴールは、

そんな素振りを見せませんでしたが

目つきが冷たくなっていました。

わざと調査したことを彼が知れば、

本当に怒るだろうと思いました。

ギルゴールは、

ラティルが掴んでいる自分の袖を

見下ろし、軽く笑いながら、

 

分かったから、

放してくれませんか、お嬢さん。

お茶を持って来ます。

 

と言いました。


ラティルは、

他に何か言いたいことはないかと

尋ねましたが、ギルゴールは

何て言えばいいのかと返事をしました。

 

ラティルは、

 

それでも・・・

 

と呟きました。

 

ラティルは、むしろギルゴールが、

なぜ自分のことを調べたのかと

怒ってくれれば

その理由を説明しようと思いました。

しかし、ギルゴールは

ラティルに何気なく接しているのに、

瞳だけが驚くほど虚ろで、

ラティルは心臓が縮む思いでした。

ギルゴールは、

 

まあ、別に、

何も言うことはないんだけど。

 

と呟いて外に出ようとすると、

ラティルは、すぐに彼を追いかけ、

 

何でもないと言って

逃げたりしないで、

正直に話してくれないの?

 

と、腹立ちまぎれに

言ってしまいました。

 

ギルゴールは、

扉を半分開けたところで、

ラティルを振り向きながら、

正直に言えとはどういうことなのかと

笑いながら尋ねました。

 

ラティルは、

 

腹が立つとか、

次はそんなことをするなとか。

 

と答えると、ギルゴールは、

自分に怒って欲しいのかと

尋ねました。

 

ラティルは、

目と態度は怒っているのに、

言葉だけ、

大丈夫だと言っているので、

余計、気になると答えました。

 

ギルゴールは、

お嬢さんの言う通り、

自分が本当に怒っているのなら、

お嬢さんの気になっていることまで

気にすべきなのだろうかと

反論しました。

 

ラティルはギルゴールの論理的な言葉に

しばらく言葉を失ってしまいました。

いつも自分勝手なギルゴールに、

このように出られると、

ラティルは、言葉が詰まりました。

 

不思議なことに、

普段のギルゴールは

少しだけ言葉を間違えただけで、

精神がおかしくなりましたが、

今は精神が崩壊する

様子はなさそうでした。

 

ラティルは、

再びギルゴールに謝りましたが、

彼は、お嬢さんに謝られたくないと

言いました。

 

ラティルは何か言おうとしましたが、

ギルゴールは、

自分が何を考えているのか

自分にも分からない。

だからお嬢さんが

言ってくれと言っても分からない。

そして今は怒っていない。

これで答えになったかと尋ねました。

 

全く答えになりませんでしたが、

ラティルは無条件に頷きました。

 

ギルゴールは

ラティルに背を向けると

温室の扉を開きました。

それから出て行こうとしましたが、

扉から半分、顔を覗かせると

お嬢さんが過去を「思い出す」のは

構わないけれど、

ネズミの子たちが

かき集めてきた屑を組み合わせて

組み立てるのは嫌だと言いました。

 

ギルゴールは怒っていないと

言ったのに、

怒っているように見えたので、

ラティルはギルゴールの言葉に

当惑しました。

彼の言葉一つ一つに

力が入っているように聞こえるけれど

勘違いだろうかと考えました。

 

それから、ギルゴールは、

 

お嬢さんが、わざと

こっそり調べたのでなくてよかった。

今は怒っていないけれど、

もし、そうであれば、

怒っていると思う。

 

という言葉を残し、

ラティルが気を取り直す暇もないまま

あっという間に消えました。

 

ラティルは、

ギルゴールの名前を叫びながら

彼を捕まえようと

温室の外に飛び出しましたが、

ザイオールが花壇を作るために

持ってきた土の入った樽に

足を引っかけて、よろけました。

すると、ギルゴールが

あっという間に現れて

ラティルを支え、

彼女がバランスを取るや否や、

また行ってしまいました。

 

ラティルがギルゴールを呼んでも

すでに彼の姿は消えて

見えませんでした。

わざと転ぶふりをしてみましたが

今度は現れませんでした。

追いかけようとしても

どちらの方向に行ったのか

分からないので、

追いかけることもできませんでした。

 

ラティルの心は

虚しさでいっぱいになりました。

ラティルは樽に蓋をして

その上に座り、

両手で顔を覆いました。

 

どれほど、そうしていたのか、

後ろから人の気配がしたので、

急いで振り向くと、

ザイオールが花茶を乗せた盆を持って

恥ずかしくてたまらないといった顔で

立っていました。

彼は、

 

陛下、お茶を差し上げましょうか?

これはご主人様が

陛下に差し上げるために

花びらを一枚一枚試食して

作ったお茶です。

 

と言いました。

 

ラティルはお礼を言いました。

自分たちが戦っている姿を

ザイオールが全て見ていたかと思うと

恥ずかしくなりましたが、ラティルは

知らないふりをして

茶を受け取りました。

 

ザイオールは、

ラティルを慰めるべきかどうか

悩んでいるかのように

ビクビクしていましたが、

結局、何も言わずに

温室の中に戻りました。

 

土の匂いと草の匂いでいっぱいの

こんな平和な所にいるのに、

ラティルは訳もなく涙が溢れました。

◇妙な才能◇

もしも、ラティルが

ギルゴールの行き先を知っていたら、

お茶を飲まずに、すぐにハーレムに

走って行ったはずでした。

 

ギルゴールが

ラティルの前から消えるや否や

向かったのは、

ハーレムの大神官の住居でした。

早朝だったので、大神官は、

ちょうど朝の訓練を終えて

自分の住居に戻る途中でした。

 

ギルゴール様ではないですか?

 

大神官はギルゴールを見ると、

笑顔で、すぐに近づきました。

ギルゴールは、

ニコニコと笑っている大神官に、

明るい笑みを浮かべながら挨拶し、

運動して来たのかと尋ねました。

 

大神官は「はい」と返事をし、

朝食前の訓練は、

体を浄化するのにとてもいいと

話しました。

ギルゴールは「いい子だね」と

大神官を褒めました。

 

大神官はギルゴールの笑顔を見て、

なぜ、他の側室たちが、

ギルゴールに腹を立てるのか、

分かりませんでしたが、

やがて彼は、なぜギルゴールが

夜明けにやって来たのか不思議に思い、

その理由を尋ねました。

 

ギルゴールは、

大神官の下にいる聖騎士団長は

どこにいるかと尋ねました。

大神官は、

最近まで、ずっと歩き回っていたけれど

今日は、ゆっくり休むために

部屋にいると思うと答えました。

 

ギルゴールは、

彼の部屋はどこかと尋ねました。

大神官の「あちら・・・」の言葉が

終わる前に、ギルゴールが

彼の目の前から消えました。

そして、それに驚く前に、

百花の部屋から、

扉が壊れる音が聞こえてきました。

大神官は驚いて百花の部屋を見ると、

実際に扉の半分が飛んでいました。

 

いや、これはどういうことですか!

 

驚いた大神官は、

ギルゴールを呼びながら、

急いでそちらに駆けつけました。

 

クーベルは気が進みませんしたが

仕方なくその後を追いましたが、

走って行った先では、

ギルゴールがベッドの横に立っていて

百花はギルゴールに

胸ぐらを掴まれたまま

首が横に折れていました。

 

それを見たクーベルは

悲鳴を上げながら逃げました。

大神官は、

急いでギルゴールに駆け寄ると

百花を引っ張りながら、

 

これはどういうことですか

ギルゴール様!

百花を離してください!

 

と叫びました。

 

しかし、

ギルゴールが百花を離さないと、

大神官は百花に

急いで神聖力を注ぎ込みました。

百花は首を折られたまま瞬きをし、

すぐに元の状態に戻ると、

これは、どういうことなのかと

抗議しました。


しかし、ギルゴールは容赦なく

百花の首を反対に折ると、

 

これ取っても、

またくっつくんですか?

 

といたずらっぽく聞きました。

大神官はギルゴールに

百花を離すよう頼みましたが、

ギルゴールが

言うことを聞かなかったので、

今度は神聖力を、

ギルゴールの腕に注ぎました。

しかし、他の吸血鬼と違って、

ギルゴールは瞬きもせず、

少しも害を受けなかったので、

大神官はびっくりしました。

百花も眉をつり上げて、

ギルゴールを見つめました。

 

神聖力が効かないので、大神官は

力で百花を引っ張りながら、

 

どういうことなのか

分かりませんが、

言葉で言わなければなりません。

ここで殴り合いをすれば、

陛下が困ります。

 

と訴えました。

 

しかし、ギルゴールは、

うちのお嬢さんが、

腹が立ったら

気分を晴らせと言ったので

それをしに来たと言いました。

 

大神官は、皇帝が

そんなことを言うはずがない。

たとえ、

そんな事を言ったとしても、

そのような意図ではなかったはずだと

反論しようとした時、

びくともしなかった

ギルゴールが眉をひそめ、

何かを避けるように、

首を横に傾けました。

首を向けた先には、

ラナムンが短剣を持って

立っていました。

 

ギルゴールが、

短剣を避けたにもかかわらず、

彼の首の横に、

一筋の赤い線ができたことを

発見した大神官は、

目を丸くしました。

ギルゴールは、

ラナムンと壁に刺さった短剣を

交互に見ると、

 

一番弟子さん。

変な才能がありますね?

 

と言って、ニヤリと笑いました。

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ギルゴールの過去は

自分の胸の中にだけ留めておけば

良かったのに、ラティルは

間違ったことをしたら、

それを正さなければいけないという

性分なのでしょうか。

死にたくなるくらい

シピサに酷いことを言われても、

何とか立ち直り、避けられていても

シピサが近くにいることで、

ギルゴールにしては

穏やかな日々を過ごしていたのに、

ハチの巣をつつくようなことをした

ラティル。

ギルゴールが隠したがっていたことが

明らかになれば、

普通のただでは済まないという

ことくらい、

予測して欲しかったです。

 

もしかして、ギルゴールは、

ラティル自ら調べたことに

気づいているのでしょうか?

ギルゴールの、あの言葉は、

今回は許すけれど、次はないよという

警告かもしれません。

そして、ラティルが泣いたのは、

アリタルとシンクロしているのでは

ないかと思いました。

 

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