自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

問題な王子様 70話 ネタバレ ノベル あらすじ マンガ 58話 ビョルンからのプレゼント

 

ノベル70話 マンガ58話 エルナは大聖堂のドームに閉じ込められ、ビョルンに助けられましたが・・・

 

その後、エルナは風邪で寝込み

3日目に、ようやく

起き上がることができました。

さらに一日後、ベッドを離れて

朝食の食卓に座ることも

できるようになりました。

ビョルンは、テーブルの前に座って

自分を待っている妻を見ると、

幸いフェリアの幽霊になることは

なさそうだと、そっと笑いながら

冗談を言いました。

ギョッとしたエルナは

やたらと身なりを整えながら

知らんぷりをしました。

 

小花柄のドレスにピンクのショール、

花のブローチに、

ゆるく編んで片方の肩に垂らした髪に

結ばれたピンクのリボン。

無駄に着飾っているけれど、

ビョルンは、

それほど悪くはないと思いました。

 

朝食時、エルナの口数は

普段より少なかったけれど、

あまり気になるほどではなく、

まだやつれてはいるけれど、

それほど、顔色は悪くなく、

食べ物が入った皿も

少しずつ空になって行きました。

 

エルナはビョルンに、

今日も遅いのかと

そっと尋ねました。

立ち上がろうとしたビョルンは

再び椅子に座ると、

様子を窺っているエルナに

はっきり言ってくれないと

分からないと、

落ち着いて命令しました。

 

ビョルンに言っても

何度も忘れてしまうからと、

つんと澄まして反論するエルナを

見て、ビョルンは笑いました。

 

ビョルンは、

あの時に大事なことを言うのは

少しおかしいのではないかと

尋ねました。

エルナは、

自分だって、もう少し優雅なやり方で

言いたいけれど、あの時だけ、

気持ちよく話を聞いてくれるからと

言い訳をしました。

冗談というには、エルナの表情が

あまりにも真剣でした。

ビョルンは、

かなりひどい扱いを受けていると

思いましたが、

最近のことを考えると、

別に誤った判断だとは

言えませんでした。

 

ビョルンは、エルナに

優雅な言い方で話してみてと

言いました。

そろそろ出発する時間でしたが

短気なハゲワシたちを

数分ほど待たせたからといって

宣戦布告をしてくることは

ないだろうと思いました。

 

気軽に言い出せない妻に、

ビョルンは、一層穏やかな口調で

話をするよう促しました。

悲しそうに、

わあわあ泣いていた

あの日のエルナを思い出すと、

美しい雪片が、

さらさらと舞い降りる音が

聞こえて来るような気がしました。

 

ようやくエルナは、

もし時間があれば、

夕食を一緒にしたいと

ウキウキした表情で言いました。

しばらく物思いに耽っていた

ビョルンは「そうする」と

快諾しました。

フェリア王室との会談以外に

他に予定はないし、

短気なハゲワシたちとの会談は

それほど長くはならないだろうと

予測しました。

 

エルナは、

自分の目を見つめながら、

もう一度、言って欲しいと

頼みました。

エルナの顔からは微笑みが消え、

眉をひそめました。

ビエルンは、その深刻な目を

喜んで見ました。

まもなくエルナは、

安堵の笑みを浮かべました。

そして、とても上気した顔で

明日はどうですか?

忙しくなければ

一緒に旅行がしたいと言いました。

しかし、

まだ回復もしていない体で

旅行も何もないと思った

ビョルンは「嫌だ」と答えました。

エルナは、

突然、頬を殴られたような

顔をしました。

エルナは、

どうしてなのか。

話せば聞いてくれると言ったのにと

不平を漏らしましたが。

ビョルンは「聞いた」と

淡々と返事をした後、

「ダメだ」と言いました。

そして、エルナに

何か問題でもあるのかと

尋ねました。

彼女は、騙されたような顔で、

ビョルンは、

また自分を子供扱いして

からかった。

自分も、もう20歳なので、

これ以上、子供扱いしないで

欲しいと頼みました。

ビョルンは、

20歳になればエルナが自分より

若いという事実が変わるのかと

尋ねました。

エルナは、

たった5歳しか若くないと

言い返しました。

 

エルナは、一度口を開くと、

ぺらぺらと騒ぎ立てる。

ビョルンは、彼女のことを

「静かな女」という判断したけれど、

それは間違いであると、

自分の過ちを認めました。

 

エルナは、

今のように、たまには

優しくして欲しいと頼みました。

彼女は、恥ずかしがり屋だけれど、

落ち着いて自分の言いたいことを

言い続けました。

そして、まだ何か言おうとしましたが

あまりにも恥ずかしくて

言うのを躊躇っている間に、

しばらく席を外していた

使用人が再び入って来ました。

彼らの困っている目つきを見ると、

ビョルンは、もう行かなければ

ならないようでした。

 

しかし、この機会を

逃したくなかったエルナは、

たまには、

ロマンチックな言葉も聞きたいと

勇気を出して、

恥ずかしいお願いをしました。

「ロマンチック?」

テーブルから立ち上がった

ビョルンは、

クスクス笑いながら聞き返しました。

先程のお願いは、もう忘れたようで

分別のない子供に接する時のように

胸の片隅をヒリヒリさせるような

目つきでした。

 

エルナは適当な例を

挙げようとしましたが

口を固く閉ざしたまま

ビョルンを見送りました。

彼が寝室に戻るよう命令したことは

気にしないことにしました。

 

馬車に乗ったビョルンに向かって

エルナは、

「また後でね」と挨拶をしました。

「きっとね!」と再度頼む瞬間、

ビョルンをじっと見つめることを

忘れませんでした。

 

太陽の光を浴びて

美しく輝いているエルナの目を

見つめながら、

ビョルンは頷いて、

馬車を出発させました。

いつもよりスピードを上げて走る

馬車の車窓越しに

あの大聖堂が見えると、

彼も知らないうちに

笑いがこぼれました。

 

些細な騒ぎがあったけれど、

無駄に感情を消耗することなく

すべてが、結局、

元の場所に戻りました。

ビョルンは、エルナが

単純で明晰な女性だという事実が

特に気に入りました。

多少衝動的だったこの結婚が

とても良い選択だったと

満足する頃、馬車は

フェリアの王宮に入りました。

午後のティータイムが終わる頃、

レチェンの大公夫妻が滞在中の

迎賓館を、

予期せぬ訪問者がやって来ました。

約束もなしに

大公妃に謁見するという訪問者と

話をしに行ったリサは

驚いた顔で、

息を切らして帰って来ました。

リサは、

これは本当に言葉では説明できないので

行かなければならないと言って

エルナの背中を押し始めました。

リサの勢いに押され、

エルナは、客が待っている

応接室へ向かいました。

そこで待機中の他の使用人たちも

リサと似たような

表情をしていました。

ちょっとやそっとのことでは

エルナの前で

私的な感情を表に出さない

メイド長もそうでした。

 

丁寧な挨拶をする見知らぬ男と

彼の後方に並んだ人々、

彼らが持っている華麗な箱を見た

エルナは、カレンを見て、

これは一体、どうしたのかと

尋ねました。

 

カレンは

ソファーにエルナを案内した後、

王子様が準備したプレゼントだと

エルナの耳元で

強張った声で囁きました。

エルナは目を大きく見開きました。

わけが分からないので、

カレンに聞き返そうとした瞬間、

待機中だった中年の男が近づき、

レチェンの王太子妃殿下に

宝石を披露することができて光栄だ。

命じられた通り、

最上品だけ厳選して来たと

拙いレチェン語で挨拶をしました。

そして、彼が目配せをすると、

応接室の片隅で待機中だった人々が

エルナの前に列を作り、

彼らが大切に持っていた箱を

開けました。

 

エルナは、 なぜみんなが

驚いた顔をしていたのか

理解しました。

エルナも、同じ顔を

していたからでした。

エルナは、

箱の中に入っている、

頭の中が真っ白になるほど

華やかなで美しくて

煌びやかな宝石を

ぼんやりと眺めました。

ビョルンは応接間に入るや否や

自分を呼ぶエルナの声が

聞こえて来ました。

ビョルンは、しばらく足を止めたまま

意外な光景を見ました。

すでに帰っていると思った宝石商が、

まだ、応接室にいました。

緊張した様子で

彼らの前に座っていたエルナは

慌てて立ち上がり、

ビョルンに近づきました。

彼はエルナに、

まだ選んでいないのかと尋ねました。

ビョルンは当惑して時計を見ました。

本来なら、もうプレゼントを

選んでいる時間のはずなのに、

彼の妻は優柔不断過ぎのようでした。

 

エルナは彼の袖口にしがみつき、

どうしてもできないと

哀願しました。

目の前にあるアクセサリー一つを

選ぶことができず、

今まで途方に暮れていた妻に、

呆れたビョルンは

長いため息をつきました。

 

彼はエルナをエスコートして

ソファーに向かいました。

彼のそばでも、

エルナは依然として

怯えた子供のような顔をしていました。

ビョルンは、

困惑した笑みを浮かべている宝石商と

目で挨拶を交わすと、

困った妻の方へ身を屈め、

エルナに選ぶよう促しました。

しかし、エルナは「できない」と

言い張りました。

ビョルンは、その理由を尋ねると、

エルナは、

こういうことをよく知らないし、

皆とても美しく、貴重に見えるからと

どもりながら答えました。

彼女の目は、

いっそう、混乱の色に染まりました。

ビョルンは、

かなり腹が立つ状況でしたが、

一言、口にするだけで、エルナが

泣きそうな顔をしているので、

ひとまず我慢することにしました。

そして、

一つを選ぶのが難しければ、

全部、選べばいいと言いました。

 

その言葉に驚いたエレナは

頬まで赤くしながら、

絶対にそういう意味ではないと

ビョルンの言葉を否定しました。

そして、すでに結婚する時に、

自分はたくさん宝石を貰った。

自分は、そんなに欲ばりではないと

返事をしました。

 

ビョルンの残り少ない忍耐が

限界に達した瞬間、

エレナはビョルンの指一本を

慎重に握ると、彼が

宝石を選んでくれないかと頼み、

ビョルンの方が自分より、

ずっと目が肥えているし、

ビョルンが選んでくれれば

特別なものになると思うと

付け加えました。

 

ビョルンの指を握ったエルナの手に

力が入りました。

彼女が緊張して

震えているという事実が

ビョルンの鋭い感情を和らげました。

 

エレナの手を下ろしたビョルンは

宝石商に目で合図をしました。

彼は急いで近づき、

ソファーのそばに立ちました。

ビョルンはフェリア語で、

一番高いものを持って来てと

命令しました。

宝石商の目が少し大きくなりました。

宝石商は、

青い色のダイヤモンドの

ネックレスが入った箱を

ビョルンの前に

丁寧に差し出しました。

彼は、この宝石がどれほど貴重なのか

説明し始めましたが、

ビョルンはそれを止めました。

宝石商は残念に思いましたが、

彼は、その意を受け入れました。

ビョルンは、

宝石商から渡された箱を

妻の胸に抱かせました。

 

恐怖と喜びが共存する目で

ネックレスと彼を見ていた

エルナは、

先程、何て言ったのかと

慎重に尋ねました。

 

ビョルンはニヤニヤしながら、

ロマンチックな言葉だと答えました。

エルナの顔いっぱいに

笑みが広がりました。

ビョルンは長い間、

妻の笑みを見つめました。

フェリアが誇る宝石より

美しい妻の瞳でした。

これくらいなら、

かなり満足のいくロマンでした。

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新婚旅行中なのに

ビョルンは仕事と付き合いで

外出ばかり。

彼と一緒に夕食を食べられるだけで

喜ぶエレナが哀れです。

ビョルンが

エレナのことを大事に思うなら、

もう少し、彼女と一緒にいる時間を

持ってくれればいいのにと思います。

エレナが欲しいのは、

高価な宝石よりも、

ビョルンの優しい言葉です。

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