60話 浅井健は、恵美に関する調査資料を麗奈に渡しました。
浅井は、璃香の父親を、
まだ捜し出すことができず、
恵美の結婚歴がなかったので、
彼女の故郷まで足を運んで
さらに調べると告げました、
麗奈は、分かったと返事をした後、
結婚式に来てくれたことと、
祖父の病院を
移してくれたことについて
お礼を言いました。
浅井は、会長の秘書として
仕事をしただけなので
お礼は不要だと言いました。
麗奈は、浅井に渡された資料の中の
ある女性の写真を見て驚きました。
彼女は、ラオン美術館に
長くキュレーターとして勤務していた
佐藤亜希という人物で、
数年前、突然、姿を消したと
浅井は説明しました。
麗奈も、それは覚えていました。
彼女が失踪した時期は、
美術館が財閥家の
利用されているという内容の記事が
殺到した時期と一致するので、
浅井は、引き続き調べると
言いました。
麗奈は、
もう少し詳しく調べて欲しいと
頼みました。
外は雨が降っていました。
傘を持っていなかったので、
麗奈はどうしようと
困っていましたが、
浅井が傘を差し出し、
自分の傘を使うように
言いました。
麗奈はタクシーに乗れば、
すぐ着くので大丈夫だと言いました。
すると、浅井は
タクシー乗り場まで
送って行くと言いました。
麗奈はお礼を言いました。
頭痛がする璃香は
ベッドから起き上がると
水をゴクゴク飲みました。
そこへ、
クラブで知り合った男から
電話が、かかってきましたが、
大した男ではないと悪口を言って
電話を拒否しました。
そして、再びベッドに寝転ぶと
何の役にも立たない。
イライラするだけだと呟きました。
恵美がやって来て、
璃香に、起きて、これを見てと言って
茶封筒を差し出しました。
中身は、
九条雅紀の身上書だったので
璃香は驚きました。
璃香は、どういう意味かと尋ねました。
恵美は、
西江グループの実質的な後継者は
長男の九条雅紀だ。
強制はしないけれど
一度会ってみるようにと
勧めました。
璃香は、なぜ自分がこの人と
会わなければいけないのかと
抗議しました。
恵美は、
智彦が麗奈と結婚すると宣言した日
彼は璃香だけでなく
自分たちの家も侮辱した。
それに、彼は麗奈と結婚したので
これ以上、未練がましく振舞うのは
やめるようにと
璃香を諭しました。
そして、璃香を抱き締めると、
璃香が手に入れられないなら、
彼女が西江に入り、
麗奈と智彦を潰して
復讐するように命じました。
61話 智彦の妹の麻里子は母親の咲恵に、麗奈が気に入ったと話しました。
咲恵は、
麻里子が気に入らない人なんて
いるのか。
父親に似て人懐っこいくせにと
ため息をつきました。
しかし、麻里子は、
咲恵も、麗奈のために
プレゼントを買いに来た。
麗奈と同年代の女性が
何が好きなのか気になり
自分を連れて来たのではないかと
主張しました。
ドキッとする咲恵。
彼女は、麻里子が誰に似て、
こんなに勘が鋭いのかと
思いました。
麻里子は、麗奈のために
スカーフを選び、
咲恵も賛成しました。
店員に配送もできると言われ
咲恵は、麗奈の住所を
書こうとしましたが
分かりませんでした。
驚く麻里子。
しかし、その麻里子も
麗奈の住所を
知っているはずがないし、
知りたくもないと言いました。
咲恵は、
腹が立って仕方がありませんでした。
彼女は、直接住所を聞くと言って
麗奈にメッセージを送りました。
しばらくして、返事が来たので
咲恵は直接、
麗奈の家に行きました。
インターホンを押しても、
麗奈が、
なかなか出て来ないので、
もしかして、
寝ているのではないかと
咲恵は思いました。
ようやく、麗奈が出て来ましたが
具合が悪いのか、
咳をしていました。
咲恵が心配すると、麗奈は
大丈夫と言いましたが、
身体がフラフラしていて、
咲恵の肩に
倒れ込んでしまいました。
彼女は熱がありました。
麗奈は謝りましたが、
咲恵は謝らなくていい、
大丈夫なのかと聞いて、
彼女を支えながら、
部屋に連れて行きましたが、
麗奈のピンクまみれの部屋を見て
困惑し、
本当に彼女の部屋なのかと
聞いてしまいました。
咲恵は麗奈をベッドに寝かせると
麗奈は謝りました。
咲恵は、謝らなくていいので
ゆっくり休むようにと言いました。
麗奈は、にっこり笑って
「はい」と返事をしました。
咲恵は、麗奈のために
お粥を作ることにしました。
料理教室にも通ったので
自信がありました。
彼女は動画を見ながら、
気合を入れて、
野菜とツナを使った
お粥を作り始めましたが、
出来上がったのは
黒焦げのお粥でした。
咲恵は時計を見ると、
帰らなければいけない時間に
なっていました。
咲恵は、お粥を食べたら
薬を飲むようにといいました。
そして、麗奈の額に
タオルを乗せましたが、
彼女はひどく具合が悪そうで
熱も下がりませんでした。
その時、麗奈は咲恵の腕をつかみ、
「おかあさん」と呼びかけました。
急にどうしたのと尋ねる咲恵。
麗奈は、
「お母さん、行かないで」と
涙を流しながら訴えていました。
咲恵は、麗奈の手を握り返し、
今は自分に頼ればいい。
早く良くなってと
心の中から話しかけました。
会社で会議中の智彦へ、
麗奈の具合が悪いと、
母親からメッセージが届きました。
智彦は驚き、
思わず立ち上がりました。
別のマンガに、
嫁をいびりまくる
鬼姑が出て来るので、
麗奈のためにお粥を作ったり
自分に頼っていいと言う咲恵は、
とても素晴らしい姑に見えます。
彼女のような姑ばかりだったら、
世の中の嫁は
苦労せずに済むのでしょうね。
一方の恵美は
自分の娘なので、璃香のことを
愛していると思うけれど、
彼女の幸せを考えるよりも、
自分を満足させるために
璃香を復讐の道具に
しようとしているように思えます。
結婚相手として条件のいい雅紀が
一度、
破談になっているということは
何か理由があるはずなのに、
彼を璃香に勧める恵美。
自分の都合しか考えていない恵美は
最低の母親だと思います。