自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 650話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 平和な生活を乱そうとする者たち

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650話 結局、アリタルは怪物たちを集めた格好になったと、ラティルは思いました。

◇次々とやって来る◇

見知らぬ人が訪ねて来て、

自分も、ここで過ごしては

いけないかと尋ねました。

アリタルは眉をしかめ、

帽子を深くかぶって顔が見えない人を

上から下まで見つめました。

 

誰なの?

 

アリタルがつっけんどんに尋ねると、

その人は、

自分もここで過ごしたら

いけないかと

先程の言葉を繰り返しました。

アリタルは、

その人が怪物みたいだと指摘しましたが

その人は、

自分の名前は怪物ではないけれど、

人間たちは自分を、

そのように区別していると

返事をしました。

 

その人の目は見えませんでしたが、

帽子をかぶった怪物が、

アリタルの顔色を窺うのが

感じられました。

 

その人は、

ここに怪物が集まって

人間のように暮らしていると聞いたと

話しました。

アリタルは眉を顰めながら、

そうだけれど、

ここに住んでいるのは吸血鬼だけ。

ここは吸血鬼村だと、

断固たる態度で答え、

扉を閉めようとしましたが、

怪物は頭を下げて、アリタルが扉を

閉めないようにしました。

 

何をしているのかと、

アリタルがつっけんどんに尋ねると、

怪物は頭を上げながら、

自分は人間のように生きたい。

人間を食べることも、

傷つけることもないので、

どうか自分を受け入れて欲しいと

哀願しました。

 

アリタルは、

それならば、

あえてここにいる必要はないので

人間の村へ行って暮らせばいい。

そのような姿なら、人間の中に

溶け込めるだろうと返事をしました。

 

そうはいうものの、

この時代は神官がとても多くて

人間でない人たちは、

村に溶け込んで暮らすことが

できませんでした。

アリタルはそれを知りながらも、

なぜ、あんなに断固たる態度を

取っているのか、

ラティルは不思議に思いました。

大神官だったからなのか。

それとも、これ以上、仕事を

増やしたくないからなのかと

ラティルは考えました。

 

話し終えると、アリタルは

扉を閉めようとしました。

すると、怪物が帽子を脱ぎました。

 

うわっ!


ラティルは悲鳴を上げました。

アリタルは沈黙していましたが、

心臓の鼓動が速くなりました。

怪物は、帽子をかぶっている時は

人間のように見えましたが,

怪物の目と鼻と耳と口は、

湖に落ちた木の葉のように

プカプカ浮いていて、

怪しい見た目をしていました。

その人は、

だから人間の中に溶け込むのは

難しいと言いました。

それから怪物は、

それぞれ顔の両端にある

口の端と目尻を下げながら、

 

だめですか?

 

と尋ねました。

 

ラティルは時間を先に進めると

2本足のチーターが戸口に立ち、

アリタルのことを吸血鬼ロードと

呼びながら、

自分もここで過ごしたい。

自分は菜食主義で、

たまに肉も食べるけれど、

人間は食べない。

人間を食べないことが、

この村に入れる条件だと聞いたと

丁寧に頼んでいました。

 

アリタルは、

なぜ、自分が吸血鬼ロードなのかと

尋ねました。

するとチーターは、

怪物ロードと呼んだ方がいいかと

尋ねました。

アリタルは、

なぜ自分が怪物ロードなのかと

聞き返しました。

すると、チーターは、

言葉では通じないと思ったのか、

牙を突き出しながら、

言葉で言ってダメなら、

秘蔵の武器を使わなければならないと

凶暴な言葉を放ちました。

 

アリタルは、

チーターが攻撃して来ると思い

拳を握りしめましたが、

チーターは四つの足で立ち、

ゴロゴロ喉を鳴らしながら、

アリタルの足に腰を擦ったので

彼女はたじろぎました。

ちょうど、その時、

家に帰って来たシピサが

それを見て、

チーターを抱きしめると、

 

お母さん、僕は猫が好きです!

 

と叫びました。

 

何だって?猫だって?

 

猫と言われたチーターは

激怒しましたが、

アリタルが目を細めると、

また、ゴロゴロ喉を鳴らし、

ニャーニャー鳴きながら、

シピサの頬を舐めました。


お母さん。

 

シピサがアリタルを切実に呼ぶと、

アリタルはため息をつき、

 

分かりました。

 

と返事をしました。

 

ラティルは、

再び時間を先に進めると、

煙の形をした怪物がいました。

ラティルは再び時間を

先に進めました。

数種類の怪物が次々と通り過ぎました。

ラティルは、かなり先まで

時間を進めてみました。

今回も扉の前に

誰かが立っていましたが、

その人は、今までの怪物とは違い

13歳くらいに見える子供でした。

アリタルは、

怯えた顔をしている子供に、

申し訳ないけれど、

ここは人間の住む村ではないので、

ダメだと、きっぱり断りました。

どうやら、この子も、

他の怪物のように

ここで過ごしたいと

訪ねて来たようでした。

 

子供は断られるや否や、

涙をポロポロこぼし、

自分は黒魔術師で、

村人たちが自分を

受け入れてくれないと打ち明けました。


アリタルは、

黒魔術を止めればいい。

黒魔術師たちも人間なので、

人間の村で暮らすことができると

言いました。

 

その子は、

両親も黒魔術師で、

彼らは神官たちに連れて行かれた。

神官たちも村人たちも、

自分の顔を知っていると言うと、

子供はすすり泣きながら、

自分もここで暮らしてはダメかと、

アリタルにもう一度頼みました。

◇黒魔術師の子◇

ダメです!


議長は断固として反対しました。

アリタルは、

子供が眠っている客室の方を

チラッと見ました。

それでも議長は、もう一度、

 

ダメです!

 

と断固として反対しました。

議長は、

ここを吸血鬼村ではなく

怪物の巣窟にするつもりなのか。

吸血鬼村を作りたいと言っていたのに、

すでに何人の怪物が一緒にいるのかと

非難しました。

 

ラティルも議長に同意しました。

アリタルは未来を知らないから

仕方がないけれど、

今後、数千年以上、アリタルが

怪物ロードとして

扱われていることを知っている

ラティルは、

この状況が不安になりました。

 

しかし、アリタルは

すでに怪物を

たくさん受け入れたけれど、

大丈夫だった。

人間を食べない人たちだけを

受け入れたので、

もう1人受け入れたからといって

問題になることはないだろうと

再度、議長を説得しようとしました。

 

けれども、議長は依然として

断固として反対しました。

彼は、怪物も嫌いだけれど、

黒魔術師は絶対に受け入れられない。

怪物は生まれつき怪物だけれど、

黒魔術師は普通に生まれて、

自ら、その道を選んだ者だからと

主張しました。


それから議長は

ソファーから立ち上がり、

台所へ歩いて行きました。

アリタルは、

その後を追いかけながら、

自分も黒魔術師は

受け入れたくないけれど、

あの子がシピサと

同年代に見えたからと

言い訳をしました。

 

それを聞いたラティルは、

もう、そんなに

時間が経ったのかと驚きました。

ラティルは、時間を先に

進めることはできましたが、

行き着いた先がいつ頃なのか

自ら知ることはできないし、

シピサの外見だけでは、

年齢や時間の流れが

わかりませんでした。

ラティルは、シピサが

13歳くらいだと知って、

舌打ちしました。

 

とにかく、

すでに5年以上経ったということは、  

比較的、村が

平和に維持されているということだと

ラティルは思いました。

 

議長はため息をついて

アリタルを振り返ると、

 

私にはわかりません、アリタル。

 

と返事をしました。

アリタルは、

もう村も落ち着いたし、

皆、ここで元気に過ごしているし、

怪物たちも吸血鬼たちと

付き合うのが好き。

そして、シピサが

どれほど純真なのか

エルフ様も知っているはず。

今回来た子も、

ちょうどその年代の子だと言いました。

それでも議長は、

表情が硬いままでした。

 

長い間、2人は

睨み合っていましたが、議長は、

 

私は知りません。

 

と言うと、アリタルに背を向けました。

そして、議長は、

その人間が、最初で最後に

この村に受け入れる黒魔術師だと、

つっけんどんに言いました。

◇襲撃◇

他に何も

変わったことはないようなので、

ラティルは、もう少し時間を

先に進めました。

すると、アリタルが鐘楼の上に

急いで登っていました。 

頭の上から大きな鐘が、

ゴーンゴーンと鳴る音が

聞こえてきました。

下からは騒々しい声と

叫び声が聞こえて来ました。

 

鐘楼の頂上に到着したアリタルは、

手すりにつかまり

村を見下ろしました。

 

どうしたんだろう?

 

村人たちが、

あちこち走り回っていましたが、

アリタルは、

そこは少し見ただけで、

山の下の方を、もっとよく見ました。

すると、山道と木の間から

神官たちが大勢登ってくるのが

見えました。

 

どうして侵入者が、

ここまで来るのに

気づかなかったのかと、

アリタルは先に鐘楼にいた

吸血鬼に尋ねると、彼は、

わからない。

最初の望楼から連絡が来なかったと

当惑しながら答えました。

 

アリタルは、

手すりをしっかりとつかみました。

吸血鬼は、

最初の望楼で、

何か起こったのだろうかと、

尋ねました。

アリタルは返事の代わりに

梯子を使わずに下に飛び降りました。

 

アリタルは、

村を隠す結界を張ったので、

すぐにこちらへ来ることは

できないだろう。

時間を稼いでいる間に、

自分が神官たちを

先に処理しなければならないと

思いました。

 

ロード!

 

前の村から一緒に過ごして来た老人が

村の入口に走って行く

アリタルに近づいて来て 

一緒に行くと言いましたが、

アリタルは老人に

ここで人々を導いて欲しいと

頼みました。

 

老人はアリタルに

一人で行くのかと尋ねました。

アリタルは、

やって来たのは神官たちだと

答えました。

アリタルの言葉に、

老人は複雑な表情をしましたが、

すぐに気持ちを落ち着かせると、

アリタルは

心が痛むと思うけれど、

体を優先しなければならないと

頼みました。

アリタルは頷くと、

村の城壁を一気に飛び越えました。

そして、止まることなく、

山道を駆け下りながら

腰から武器を取り出しました。

 

アリタルは、

神官たちを一度に吹き飛ばすと、

死傷者があまりにも多くなるし、

木々まで全部飛んで行ってしまうので

結界で村を隠すことが

難しくなると考えました。

アリタルは頭の中で

いくつかの戦い方を計算しました。

 

そうしているうちに、

近くに神官の一群が現れました。

彼らがアリタルを発見するや否や、

アリタルは一気に前に飛び出し、

先頭の神官の顎を殴りました。

そして、他の神官たちまで

一気に気絶させたアリタルは、

木と木の間を移動し、

他の神官の群れを

また探し出しました。

 

そのように、いくつかの群れを

丸ごと気絶させたり、

リーダーみたいな人だけ

気絶させたりしながら

走り回っていた頃、

アリタルは、最も広い山道を

登ってくる人々の中に、

ギルゴールを発見して戸惑いました。

 

ギルゴールは手を上げて、

後続の神官たちに

何かを指示するために、

半分、首を後ろに回していましたが

一歩遅れて、アリタルに気づき、

手を止めました。

 

アリタル・・・?

 

彼は、ぼんやりした顔で呟きました。

ギルゴールは、

アリタルがここにいるということを

全く知らずに来たようでした。

 

なぜ、ここにいるの?

 

ギルゴールは、

ぼんやりと呟きました。

アリタルは、

ギルゴールの後ろに立っている

神官たちが、

望楼に送った5人の吸血鬼のうち

4人の首を持っていることに

気づきました。

 

吸血鬼のようだ!

 

神官たちはアリタルに向かって

遠距離武器を向けました。

しかし、ギルゴールは、

 

ちょっと待って。

 

と言って、彼らを止め

アリタルに駆け寄りました。

彼女は、

近くに来る度に腕を折るのに、

また近くに来るのかと思いました。

 

近づいて来たギルゴールは、

アリタルに、話をしようと

言いました。

アリタルが返事をしないと、

ギルゴールは

アリタルにくっついて、

神官たちの目から彼女を隠し、

アリタルがここにいるとは

知らなかったと言いました。

 

アリタルは、

 

怪物の巣窟に?

 

と尋ねると、ギルゴールは

 

そうだ。

 

と答えると、

自分と一緒に行こう。

アリタルは怪物ではないと

頼みました。

しかし、アリタルは、

すでにギルゴールも自分も怪物だと

自嘲気味に返事をしましたが、

ギルゴールは首を横に振り、

アリタルはそんな人ではないと

否定しました。

 

その時、後ろで誰かが、

怪物に惑わされてはいけないと

叫びながら、

ギルゴールの方へ走って来ましたが

そのうちの何人かが驚愕し、

 

大神官様?!

 

と叫びました。 

アリタルに気づかずに来た人たちも

一緒に驚き、


大神官様ですか? あの堕落した?

 

と叫びました。

しかし、ギルゴールは

誤解を解くことができるだろうと

低い声でアリタルに話しかけ、

彼女の方へ手を伸ばしました。

アリタルは彼の手を避けて

自分の手を背中に回しました。

近づいて来た神官が怯えた顔で

あの人は、もう大神官ではないと

叫びました。


その時、後ろから

騒ぎが聞こえて来ました。

他の神官たちが、

怪我をした吸血鬼を1人、

引っ張って来たのでした。

 

最後に残った吸血鬼も捕まえたと

吸血鬼を連れてきた神官が

叫びました。

彼らは傷だらけの吸血鬼1人を

取り囲んでいました。

 

5つの望楼にいた人たちが

皆、捕まったのか!

 

アリタルは、背中に回した手を

動かしながら、

目の前に立っている神官の数を

素早く数えた。

 

このような騒ぎにもかかわらず、

ギルゴールはアリタルの方に

関心があるようで、

彼は、何かまた言おうとしました。

しかし、その前に、

連れて来られた吸血鬼が、

アリタルを見つけて

 

ロード、助けて!

 

と叫びました。

 

ロード?

 

開きかけたギルゴールの口が

再び閉じると、

彼の目がますます大きくなりました。

ギルゴールは、

アリタルが吸血鬼の巣窟を作った

吸血鬼ロードだったのかと

尋ねました。

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議長が、そこまで

黒魔術師を嫌がるなんて、

何か理由があるのではないかと

かんぐっています。

 

アリタルが作った吸血鬼村にいる

吸血鬼や他の怪物たちは、

人間に危害を加えていないのに、

悪事を働く怪物がいるせいで、

吸血鬼村にいる者たちも

悪とされてしまうなんて、

理不尽なことだと思います。

けれども、神官たちは、

そんな事情を知るわけがないので

どこかに怪物の巣窟があると聞けば

そこを叩くしかないのでしょう。

平穏に暮らすことを願っていた

アリタルが

悪の化身とされてしまったことが

哀れです。

 

ラティルはギルゴールの過去を

知りたがっていたけれど、

これほどまでに悲惨な過去を

ギルゴールが

話せるわけがないと思います。

昔のギルゴールと比べて

ラティルの時代のギルゴールの性格は

がらりと変わってしまったけれど、

そうでもならない限り、

彼は生きて来られなかったのだと

思います。

けれども、時々、ギルゴールが

見せてくれる優しさの片鱗は

彼の本来の姿なのだと思います。

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