自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち 649話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 吸血鬼たちが住む村

f:id:myuieri:20210206055100j:plain

 

649話 ギルゴールはシピサに向かって槍を振り回しました。

◇ショックを受けるシピサ◇

シピサは後ろに下がって、

自分の胸を斬り付けようとした槍を

素早く避けましたが、

ギルゴールは手を止めませんでした。

彼は反対側からシピサを攻撃すると、

シピサが再び体を回して

槍をかわしました。

 

シピサの動きが鈍くなっている。

 

ラティルは、

シピサが一撃も受けていないのに、

だんだん動きが鈍くなっていることに

気づきました。

 

ギルゴールに攻撃されて

驚いたのだろうか?

 

そして、ギルゴールの槍の先が

シピサに触れようとした瞬間、

アリタルは槍を蹴りました。

真っ二つに割れた槍の片方は

ギルゴールが握り、

もう片方はアリタルが握りました。

夫婦は

半分になった槍の片方ずつを握り

互いに槍を叩きつけました。

半分になった槍の間から

バシッという音がしました。

 

アリタルですか?


ギルゴールが後ろに下がって

呟きました。

一度だけ攻撃を受けただけなのに、

彼はフードを深くかぶった

相手が誰なのか、

すぐに気づいたようでした。

アリタルは返事をする代わりに、

ギルゴールを蹴り、

シピサを引き寄せました。

 

アリタルは、

一瞬、幼いセルを見た後、

シピサを抱きかかえて

その場を後にしました。

後ろから矢が飛んできましたが、

やがて止まりました。

 

家に帰って来たアリタルは

シピサから仮面を剥がし、

子供に怪我をしたところはないか

議長に見てほしいと頼みました。

ちょっとした傷もないと

議長が言うと、アリタルは

子供が好きな

甘いお菓子を作りました。

シピサは静かにお菓子を食べ、

きれいに体を洗って寝ました。

アリタルはシピサが眠るまで、

そばにいてあげました。

 

シピサが眠った後、

アリタルが扉の外に出ると、

議長は小屋の前にある

ロッキングチェアに座り、

土で人形を作っていました。

議長は、

うまく作れないので、

今度市場で一つ買って来るか、

リスを捕まえてあげようと思うと

言いました。


アリタルは扉を閉めると、

議長の隣の手すりに座り、

シピサがギルゴールの話をしないと

打ち明けました。

議長は人形の首をつかんで

アリタルを見つめました。

彼女は、

シピサはいつも、

ギルゴールの話をしているのに

彼に襲われそうになった後、

ギルゴールの話をしなくなったと

言いました。

それから、アリタルは両手を握りしめ

議長を見上げると、

 

ショックを受けたのでしょうか?

 

と尋ねました。

議長は不器用に作った人形の手足を、

あちこちに、はめ込みながら、

 

そうでしょう。いくら大きく見えても

シピサは7歳ですから。

 

と答えました。

アリタルが黙っていると、議長は

57歳でも、父親が自分に

槍を振り回せば

ショックを受けるだろうと

言いました。

◇永遠に可愛い子犬◇

ラティルは、

時間を少し先に進めてみました。

シピサはベッドに横になったまま

白い陶器のボウルに入ったスープを

飲んでいました。

アリタルは枕元に座っていて、

子供がスープを何口か飲んで

器を置くと、

たぶん、お父さんは

シピサが仮面をかぶっていたので

誰だか分からなかったんだと言って

シピサを慰めました。

彼はスープのボウルを

いじっていました。

ラティルは、

何日、過ぎたか分かりませんでしたが

子供の手を見ると

以前より少し痩せているようでした。

 

アリタルは、

シピサは急に背も大きくなったし、

顔を隠していたから、

お父さんは気づかなかっただけ。

シピサだって分かっていたら

「私の可愛い子!」と言って

抱きしめてくれたと思うと

慰めました。

しかし、シピサは器を床に置き、

布団をかぶると、

 

お父さんの話はしません!

 

と、きっぱり言いました。

そして、アリタルの膝に

頭を乗せると、

子守唄を歌って欲しいと頼みました。

アリタルはシピサの頭を撫でながら

悲しい子守唄を歌い始めましたが、

子供は、

すぐに眠ることができませんでした。

シピサは、ずっと虚空を

眺めてばかりいました。

 

アリタルの子守唄が先に終わりました。

彼女はシピサに

眠れないのかと低い声で尋ねました。

シピサは頭を上げ、アリタルの手を

ぶら下がるように握ると、

セルのようにまた小さくなりたい。

自分が大きくなり過ぎたから、

お父さんが自分に気づかなかったんだと

訴えました。

アリタルは、それを否定し、

シピサに仮面をかぶせたからだと

返事をしました。

シピサは、

お父さんが自分のことを

気持ち悪いと言ったらどうするのかと

尋ねました。

アリタルは、

お父さんは、そんなことは言わない。

シピサはお父さんとそっくりだからと

答えると、片手で、

ギルゴールに驚くほど似ている

愛らしい子供の顔を包み込みました。

 

シピサは、先程よりも小さい声で

内緒話をするように、

自分が変だと思わないかと

母親に尋ねました。

アリタルは、

シピサが巨人になっても、

気持ち悪くない。

とても可愛い王子様だからと

答えました。

 

シピサは、本当かと尋ねると、

アリタルは、

自分にとってシピサは、

永遠に小さな子犬だと答えました。

シピサは、

犬の赤ちゃんが子犬なのにと

偉そうにぶつぶつ言うと、

アリタルは笑い出しました。

◇約束◇

ラティルは、

もう少し時間を先送りしていましたが

アリタルがスーツケースを持って

扉の前に立っているのを見ると、

時間を進めるのを止めました。

議長は扉の間に立ち、

アリタルと向き合っていました。

 

議長は、

どうしても、

行かなければならないのかと、

眉をひそめて尋ねました。

アリタルは、

長い間、考えたけれど、

やはり、自分の行動に

責任を負わなければならない。

最初から、自分が会った人々と

一緒にいれば、

そうはならなかったと、

アリタルは呟きました。

 

先に進み過ぎたのか、

ラティルは彼らの会話を

すぐに理解することができず、

 

う~ん、分からない。

 

と唸りました。

議長は首を傾げました。

彼は少し生意気そうに見えました。

 

議長は、

アリタルが作った怪物を集めて

村を作るなんて、

どうして、そんな面倒なことを

しなければならないのか。

怪物は一匹いるだけでも

気持ち悪いのに、

それらを集める必要があるのかと

尋ねました。

 

アリタルは、

彼らは人として生まれ、

人として育ったから、

余計に混乱している。

彼らを集めて、自分たち同士で

交流するようにすれば

寂しくないだろう。

食べ物を探す方法も、

一緒に相談して決めればいい。

できるだけ、以前と同じような

人生を作ることができれば、

あえて、一般の怪物のように

生きたりしないと言いました。

 

それでも、議長は、

彼らをすべて無くして来るという

最初の計画の方が気に入っていると

ぶっきらぼうに呟きました。

アリタルは、議長のその不満を無視し

シピサの面倒を

よく見て欲しいと頼みました。

話が終わるや否や、

シピサが小さなリスを抱いて現れ、

 

お母さん、いってらっしゃい。

 

と言いました。

アリタルは、エルフの言うことを

よく聞かなければいけないと

シピサに言い聞かせました。

 

シピサは頷くと、

リスを自慢げに見せながら、

早く帰って来ないといけない。

約束を守ってと頼みました。

アリタルは、短ければ半月、

長ければ二ヶ月必ず戻って来ると

心の中で約束しました。

◇多過ぎる◇

アリタルは、今回も、

彼女が住んでいた村の人たちが

移住した村には行きませんでした。

だからといって、

以前、ギルゴールとシピサが衝突した

その村にも行きませんでした。

 

アリタルは、

全く違う方向に真っ直ぐ森を抜け

新しい村に入りました。

入口にある検問所では、

警備兵が村に入る人を

一人一人チェックしていました。

警備兵の隣には

3人の神官が立っていて、

その様子を

一人一人観察していました。

 

アリタルは門から入りませんでした。

彼女は日が暮れるのを待ち、

高い壁を一気に乗り越えました。

アリタルが壁から飛び降りた時、

ロバたちが驚いて

大声で鳴きました。

 

誰だ?

 

近くの家の窓から、

誰かが顔を出しましたが、

アリタルは、すでにその場を離れて

大通りに入っていました。

この時代には、

街を照らす照明が一つもないので

人々は、

日が暮れるとほとんど家に入り、

歩き回る人は、

指折り数えるほどしかいませんでした。

神官と警備兵だけが、

ランタンを持って

トロールしていましたが

アリタルは、

簡単に彼らを避けながら、

広場まで行き、そこにある

大きな掲示板を見ました。

 

掲示板には、

ラティルが分かりにくい文字が

書かれていました。

アリタルは、

人の顔が大きく描かれた紙を

一枚一枚、指差しながら

見つめました。

 

指名手配書のようなもの?

 

ラティルは、なぜアリタルが

指名手配書を見るのか

よく、分かりませんでしたが、

もしかしてあの指名手配書に

載っている顔は、

人間の犯罪者ではなく

吸血鬼かもしれないと、

推測してみました。

それとほぼ同時に、アリタルは

 

多過ぎる!

 

と心の中で嘆きました。

 

何が多過ぎるのかと

ラティルが疑問に思っていると、

アリタルは、

手配書に載っている人の顔を、

もう一度一人一人見つめました。


アリタルは、

自分が蘇らせたのは、この二人だけ。

残りは知らない顔だと呟き、

掲示板に貼られた紙が

重なっていることを確認すると

力なく手を震わせました。

シピサに伝染性があるから、

他の人たちにも

伝染性があると思っていたけれど、

こんなに多いなんてと、

アリタルは心の中で嘆きました。

 

ラティルは、

なぜアリタルが驚いたのか

理解しました。

シピサは、

アリタルと議長の統制下にあり、

一人ずつ、事故を起こすように

人を襲いました。

このため、アリタルが被害者の顔を

一人一人記憶できるほど、

少ない数の人を襲いました。

一方、他の吸血鬼よる被害者数は

その程度などどいうものでは

なかったので、

アリタルはこれに驚いたのでした。

 

彼女は、

こんなに多ければ、2ヶ月以内に、

全員、見つけることができないと

嘆いていると、後ろから

 

誰だ!

 

と叫ぶ声が聞こえて来ました。

ラティルは再び

時間を先に進めました。

◇断られたら◇

アリタルは、ある野原に立っていて、

そばには、彼女が住んでいた村で

吸血鬼にした老人がいました。

その老人の他にも、何人かの男女が

アリタルを囲んでいました。

彼らは、皆青ざめていましたが、

口元や服に、

血はついていませんでした。

 

アリタルは、彼らが

自分が生き返らせた人々の中で

最も物静かで忍耐強い人だと

言いました。

それから、アリタルは彼らを見回し、

彼らが、

吸血鬼になった人を見つけたら、

その人を説得して、

なるべく早い時間内に、

約束した場所に

連れて来なければならないと

頼むように言いました。

 

ラティルは、

吸血鬼の数がとても多くなったので

アリタルも、自分の方の人数を

増やしたんだと思いました。

 

老人は、

村に来いと言っても

嫌だと言われたらどうするのかと

静かに尋ねました。

 

アリタルはしばらく悩んだ後、

その人が人間を傷つけずに、

それなりにうまく適応して

生きているなら、置いて来るように。

しかし、人々を殺めながら、

怪物として生き続けると言ったら、

仕方がない。 処理してくるようにと

冷たく答えました。

◇吸血鬼の村◇

ラティルは、

再び時間を先に進めました。

すると、山頂にある広い平地に

村のようなものが作られていました。

何人かは大きな木材を持って

自分たち同士で戯れていたし、

何人かは、

家を建てている友達を教えるために

大声で怒鳴り続けていました。

レンガを運ぶ人もいれば、

自分たちだけで

ひそひそ話しながら、

恋人同士になっている

カップルも見えました。

 

アリタルは、

彼らを一度見て回った後、

山から下りました。

すると、突然、山の中腹辺りで

アリタルは木の上に登りました。

ラティルは、何をしているのかと

思っていると、

山道に議長が立っていました

 

ラティルは、

アリタルが議長を避けたのかと、

考えていると、

まもなく一群の商人たちが

山の下から上がって来ました。

彼らは、

複数のカートを運んで来ました。

商人たちは議長に、

運んで来たカートを見せ、

議長は上の空で、

カートにかぶせておいた布を

持ち上げ、中身を確認しました。

カートを全て確認した議長は

ポケットから

何かを取り出しました。

小さな袋だったのに、

商人は中身を確認すると

にっこり笑いました。

商人は持ってきたカートを

全て置いて山を下りました。

 

血と食料品、生活必需品も

安定的に需給できるようになった。

 

ラティルは、アリタルの

満足げな考えを読みとりました。

どうやら吸血鬼たちを集めた村が

順調に、定着しているようでした。

 

アリタルが木から下りて

議長に近づくと、

彼は、自分の宝石を

あまりにも多く使っていると

ブツブツ文句を言いました。

 

物事が順調に進んでいるように

見えましたが、

ラティルはその平和な風景を見ると

少し不安になりました。

以前アリタルは、

シピサと議長と彼女の3人で

静かに暮らすと言っていました。

だからラティルは、

このように静かに生きていく

アリタルが、なぜ、

怪物の頭のようになってしまったのか

不思議に思いました。

ところが、アリタルは

吸血鬼になった青年の死を見た後、

自分が吸血鬼にした人たちに

責任を負うために村を作りました。

良い意図からやっていることに

見えるけれど、

結局、怪物たちを、

呼び集めた格好になったと思いました。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain

f:id:myuieri:20210206071517p:plain

大好きなギルゴールと

離れ離れになったシピサ。

ギルゴールに会いたくて

仕方がなかったのに

ようやく会えたと思ったら、

彼に槍を向けられるなんて、

こんなにショッキングなことは

なかったと思います。

それでも、シピサは

ギルゴール対する愛情が

ずっと残っていて、

何千年ぶりかで

ギルゴールと再会した時、

本当は、嬉しい気持ちも

あったのではないかと思います。

けれども、ギルゴールはシピサが

生きていることさえ知らなくて、

シピサのことを

セルだと思い込んだ。

シピサは、ギルゴールにとって

自分は、忘れられた存在だと

感じたのではないかと思います。

もし、シピサが、

本当にギルゴールのことを

憎んでいたり、嫌っていたら、

どうせ、何千年も

会っていなかったのだから

ギルゴールが何か言って来ても

無視すればいいだけのこと。

けれども、そうはせず、

ギルゴールを傷つけるようなことを

言うのは、ギルゴールに

振り向いて欲しい、

自分という存在を認めて欲しいという

愛情の裏返しのような気がしました。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain