852話 いよいよ皇配の発表です。 ◇誰もが認める皇配◇ 皇配はタッシールだと ラティルは発表しました。 会議室には、すべての側室たちが 集まっていましたが、 大臣も側室たちも 誰も口を開きませんでした。 沈黙の中、皆がタッシールの方に 視線を向けました…
155話 外伝2話 ビョルンとエルナは歴訪に出発しました。 最新のクルーズ船が出航する日の シュベリン港は、 歴訪に出発する大公夫妻を見物しようと 人々が集まったため いつもより混雑していました。 前の席を占めようとする騒ぎは、 大公家の馬車が姿を現し…
851話 サーナット卿はパズルのピースの代わりに礼服の飾りの宝石を渡し、ラティルに入るかと尋ねました。 ◇こんな気持ちだけれど◇ どれだけ大切に保管しておいたのか、 宝石は、微かな光を受けただけでも 輝いていました。 ラティルは、手の中で 宝石を転が…
154話 シュベリンに戻って来たエルナとビョルンのその後は? 春の日差しが窓を通り抜け、 ベッドに届きました。 ビョルンは、ゆっくりと揺れる カーテンの影を 目を細めて見つめました。 花。レースの模様を認めた ビョルンの口の端が やや傾きました。 名前…
850話 クラインはヒュアツィンテに国政運営を学べと言われました。 ◇皇配より英雄に◇ 本当に自分にそう言ったのかと クラインはあわてて問い返しました。 ヒュアツィンテは 「うん」と答えました、 クラインは、さらに当惑し、 その理由を尋ねました。 ヒュ…
153話 エルナとビョルンの離婚はなかったことになりました。 満面の笑みを浮かべながら エルナに近づいたリサは、 褒め言葉だらけの記事だと言って 今日のタブロイド紙を差し出しました。 大公妃の名前が載せられた記事を見ても 見ないふりをして、 何とかエ…
849話 ラティルはゲスターに高い山の頂上へ連れて行かれました。 ◇激しい言い争い◇ ゲスターは、 半ば魂が抜けた状態でした。 白魔術師は腹立たしい奴だけれど 彼の主張は正しく、 彼は、黒魔術の扱い方だけは、 はっきり分かっていました。 特に最後に彼が…