自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

再婚承認を要求します 289話 外伝 27話 ノベル ネタバレ 先読み お腹が張り裂けそうになるくらい笑うナビエ

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外伝27話 ハインリはクイーンクイーンをどうするつもりなのでしょうか・・・

◇ナビエを喜ばせたい◇

寝室に入ると

マッケナが鳥の姿で

窓を叩きました。

なぜか渋い顔をしていました。

 

ナビエは窓を開けると、

マッケナにどうしたのか

尋ねました。

深刻なことではなさそうでした。

 

マッケナは

 

チュン

 

と返事をすると

諦め顔で首を突き出しました。

紙で作った

ネックレスのような物を

首にかけていました。

 

ナビエがネックレスを取って

紙を広げると

マッケナは慌てふためいて

飛んで行ってしまいました。

 

紙には、ハインリの字で

 

赤ちゃん部屋で。

 

と書かれていました。

 

前に一生懸命練習したダンスを

踊ってくれるのだろうか。

 

考えただけでも笑いが出ました。

 

ナビエは

赤ちゃん部屋へ入ると

真っ暗でした。

 

灯りをつけると

子供たちがゆりかごに

しなだれかかっているのが

見えました。

 

ハインリはどこにいるのだろうか。

 

窓の前に月光を浴びた

クイーンの黒い

シルエットが見えました。

ところが、近づくと

急にクイーンが2匹に増えました。

 

ナビエは驚いて立ち止まりました。

 

右のクイーンと左のクイーンを

交互に見ると

2匹になったクイーンが

同時に両翼を上に上げました。

 

その時、太鼓を叩く音が

聞こえたような気がしました。

 

驚く間もなく

2匹のクイーンが

同時に片膝を曲げて

前に突き出しました。

 

その動作に合わせて

本当に太鼓の音がしました。

 

どこから音がしたのか

探そうとすると

2匹のクイーンは

ダンスを始めました。

 

テンポが微妙に違うけれど

2匹の踊る姿は

とてもよく似ていました。

 

ナビエは絢爛と揺れる

尻尾に魅せられ

激しく動く翼を

ぼんやりと眺めていました。

 

ゆりかごの子供たちは

半分、魂が抜けてしまったような

感じでした。

 

踊りが終わる頃

ようやくナビエは、

クイーンが

クイーンクイーンと一緒に

踊っていたことに気が付きました。

 

踊り終えたクイーンは

手を腰にやり

呼吸を整え

達成感に満ちた目で

ナビエを見つめました。

 

可愛い。

 

ナビエはクイーンに近づき

抱きしめました。

小さい体から

心臓がドキドキするのが

感じられました。

ナビエは

それも愛らしくて

たまりませんでした。

 

そうしていると

後ろで

鳥になったカイが

ゆりかごの隙間から

抜け出そうとして

悲鳴を上げていました。

 

ナビエは急いでハインリを下ろし

カイの所へ走って行って

お腹が引っかかって動けないカイを

後ろから押し出しました。

 

カイは楽しそうに1周した後

ハインリの所へ走っていきました。

 

父と子の姿が愛らしくて

ナビエは

 

お父さんが踊るのを見て

喜んでいるみたいです。

 

と言って、

ラリをゆりかごから抱き上げて

微笑みました。

 

ハインリも感動したのか

カイに向かって羽を広げました。

 

ところがカイはハインリの隣の

クイーンクイーンの胸の中に

すっぽり収まりました。

 

ハインリとナビエは

固まりました。

 

隠れて太鼓を叩いていた誰かも

驚いたのか

太鼓をポンと叩きました。

 

そちらを見ると

引き出しの後ろから

小鳥がカニのように

這い出してきました。

小鳥は何度もハインリの顔色を

気にしていました。

 

ハインリが目を丸くすると

小鳥は小さな足を動かして

一生懸命逃げようとするものの

足に結び付けていた太鼓が

床にぶつかり

ポンポンと音がしました。

 

ハインリをからかう音のように

聞こえます。

 

おかしくて、ナビエは

ラリの髪の中に

鼻を埋めました。

 

我慢できなくなったハインリは

人間に戻り

カイを抱き上げると

 

お父さんの顔もわからないなんて!

 

と、叱りました。

 

それがカイには、衝撃だったのか

カイの目は

いつもの2倍大きくなり

びっくりした目で

ハインリとクイーンクイーンを

交互に見つめました。

 

カイは、

鳥になったお父さんと

人間のお父さんが

同時にいることを

受け入れられないといった

目をしていました。

 

お父さんが分からない子は

ペンペンします。

可愛い子でも

ペンペンします。

 

カイがクイーンクイーンを

父親と間違えたのが寂しかったのか

ハインリは鳥に変わり

カイを捕まえて翼で叩きました。

 

その姿を見ていたナビエは

耐えきれなくなり

床に座り込むと

お腹が張り裂けそうになるくらい

笑いました。

 

そんな風に笑う母親を

初めて見たカイは

翼を広げて、呆然としていました。

 

しばらく笑っていると

数日間、頭を悩ましていたことを

脇へ追いやることができました。

 

ナビエはラリを抱いて

立ち上がりました。

 

ナビエがクイーンと呼ぶと

クイーンとクイーンクイーンが

同時に走って来ました。

 

クイーンはクイーンクイーンを

蹴り上げ

ゆりかごの上に飛び上がり

ナビエと目を合わせました。

 

ナビエはクイーンの嘴に

キスをすると

ようやく気分がよくなったのか

とろんとした目をして

嘴を少し開きました。

 

ハインリが嫌いな

クイーンクイーンを連れて来て

一緒にダンスをしてくれたことに

ナビエはお礼を言いました。

 

その瞬間、一つの考えが

頭の中に思い浮かびました。

 

包容、敵を知る、妥協。

 

ダルタを連れてきたいけれど

彼女は、自分を育ててくれた

常時泉を諦めるわけには

いかないだろう。

それならば、

私が常時泉を丸ごと

連れて来たらどうだろうか?

 

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◇エベリーは母親の仇◇ 

高級なマントを着た

エベリーが

近衛兵たちに護衛され、

宮殿のマークの付いた

馬車に乗り込むのを

ダルタはぼんやり見ていました。

 

そしてエベリーを乗せた馬車が

見えなくなると

ダルタは、

イスクア子爵夫妻の関連書類の中の

エベリーについて書かれた部分を

ぼんやり見た後

紙をクシャクシャに丸めました。

 

どこにいたのか

エンジェルが近寄って来て

ダルタに

 

調査は終わりましたか?

 

と尋ねました。

 

ダルタは震える声で

彼女の友達のエベリーが

魔法使いのエベリーであることを

知っていたかと

エンジェルに尋ねました。

 

彼は、知らないわけがないと

答えました。

 

どうして、

教えてくれなかったのかという

ダルタの問いかけに、

エンジェルは

 

私の言うことは当てにならないから。

 

と答えました。

 

ダルタは唇を噛んで

涙をぽろぽろ流しながら

エベリーは嘘をつかないと思っていた

過去の自分を

殺したいと思いました。

 

そして、ダルタが

エベリーの嫌いな

イスクア子爵夫妻の娘だと知って

彼女はダルタに

わざと本当のことを教えたのだと

思いました。

 

いつから私を騙したのか

検討もつかない。

 

というダルタの言葉を聞いた

エンジェルは

両腕を広げて

ダルタを懐に入れると

彼女の背中をポンポンと叩きました。

 

ダルタはエベリーを恨めしく思い

彼女の死体を

イスクア子爵夫妻の墓の前に

持って行かないと

怒りが解けそうにありませんでした。

 

エベリーに復讐したいという

ダルタの目を

エンジェルは見つめました。

 

彼の表情が悲しそうに見えたので

ダルタは怪しいと思いました。

 

自分を助けると言うエンジェルに

ダルタは、

彼を信じられないと言いました。

 

エンジェルは

 

信用できる人はナビエ皇后です。

けれども、彼女は

エベリーやマスターズにとっても

信頼できる人です。

彼女は良い人だけど

あなたの復讐を果たすことはできない。

私は信じられない人だけど

あなたの剣になることができる。

 

私の魔法使いになってください。

私はあなたの剣になって

仇を打ってあげましょう。

 

と言いました。

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◇気絶したマスターズ◇

常時泉との熾烈な戦いを

繰り広げた場所を

高台から見下ろしながら

コシャールは副官に

第4騎士団の行方を尋ねました。

 

彼は、どこへ行ったのか

よくわからないと答えました。

 

本当は、

いつマスターズが戻ってくるのか

コシャールが聞きたがっているのを

副官は分かっていました。

 

コシャールは近くの湖へ行き

武器と衣類を岩の間に隠して

水の中に入りました。

 

身体を水の中に沈めると

恋しい人が

 

コシャール卿、

そんな所にいたら

風邪を引きますよ。

 

と慌てて叫びながら

走ってくる姿が見えるような

気がしました。

 

コシャールは笑うと

鼻の中に水が入ったので

水の中から上がると

目の前にマスターズがいました。

 

2人は固まってしまいました。

 

マスターズは

 

コシャール卿が

お風呂に入っているのを

見に来たのではありません。

馬に水を飲ませようとしたら

コシャール卿が

水の中で妖精のように・・・

 

と必至で弁解をしたので

コシャールはマスターズの

腕をつかんで大笑いしました。

 

そうしているうちに

コシャールはマスターズの服に

血が付いていることに

気がつきました。

 

マスターズは自分の血ではないと

嘘をつきましたが

コシャールは騙されませんでした。

 

彼はマスターズの肩に

鼻を当てて匂いを嗅ぎ

ケガをしたようだと

言いました。

 

マスターズは

 

ケガはしていません。

コシャール卿は

血の匂いの区別がつくんですか?

 

と尋ねて、顔を背けると

コシャールがマントで

下半身だけを

隠していることに気付き

彼女は悲鳴を上げて

気絶してしまいました。

 

治癒魔法で治療を受けたとしても

身体が完全に

回復するわけではないので

ナビエは

エベリーの治療を受けた後

数週間、療養しました。

けれでも、マスターズは

治療を受けるや否や

激しく動き回っていたので

体力が完全に枯渇していました。

 

それを知らない人は

マスターズがコシャールの裸を見て

仰天したのだと思いました。

 

マスターズを抱きかかえた

コシャールを見て

副官が冷やかしました。

 

マスターズは気絶して

すぐに目を覚ましましたが

コシャールが自分を

見下ろしているので

慌てて、目を閉じました。

 

コシャールはその様子を見て

笑いました。

 

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ナビエとハインリと子供たち。

ステキな家族だなあと思いました。

 

ハインリのおかげで

お腹が張り裂けそうになるくらい

笑うことができたナビエ。

家族の前では

皇后の鎧を脱ぐことができたのだと

思いました。

 

皇帝は

こんなことをしてはいけない

という枷が

ハインリにはないのだと思います。

だから、

ナビエを喜ばせるためだったら

何でもやってしまうのでしょうね。

 

そういえば、ナビエは

ソビエシュのことを

陛下と呼んでいたことが

ありましたが、

ハインリには陛下と

呼んでいないですよね。

 

ナビエの前ではハインリは

皇帝ではなく夫なのですね。

本当にステキな夫婦だと思います。

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