自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き

子供の頃からマンガが大好き。マンガを読むことで自分時間を楽しく過ごしています。再婚承認を要求します、ハーレムの男たちを初めとして、マンガのネタバレを書いています。

ハーレムの男たち ネタバレ 原作145話 あらすじ マンガ 138、139話 ヒュアツィンテを怒らせた手紙

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145話 サーナット卿に愛の告白?をされたラティルでしたが・・・

◇好奇心◇

サーナット卿と2人だけの時なら

ラティルは驚いたふりをして

彼をからかっていました。

しかし、いくら親しい間柄でも

彼の家族の前で、

そうすることはできませんでした。

だからといって、

ゲスターがそばにいるのに

肯定的な返事もできませんでした。

 

ラティルは笑いながら

 

肯定的な答えを望むなら、

私に良く見せないと。

いつも悪口ばかり言っていないで。

 

と曖昧に答えました。

幸いにも、サーナット卿は

それ以上、ラティルに

返事を強要しませんでした。

 

ラティルの叱責に、

サーナット卿は、自分は

普段から意地悪だと認めると、

しばらくおかしかった雰囲気は

和らぎました。

ラティルは食事に没頭し、

ゲスターは少しの動揺もなく

手を動かしました。

息子が皇帝を好きだと知っている

サーナット卿の両親も、

安心して、さっと話題を変えました。

 

エリザベートだけが、目を輝かせて、

ラティルとサーナット卿と

ゲスターを交互に眺め

あの3人は何かあるみたいだと

好奇心にかられました。

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◇手合わせ◇

夜明けに、

ラティルは剣を持って、

サーナット卿が

領地で過ごす時に使う演武場に

行きました。

ラティルもメロシーで過ごす時は

この演武場を

一緒に使っていました。

朝になれば、使用人たちは

首都へ帰る準備で忙しくなり、

慌ただしく旅立つことになる。

今度、いつここへ

来られるか分からないと思うと

ラティルは思い出に心を馳せるために

剣を振り回したくなりました。

しかし、

剣を振り回せば振り回すほど

思い出に心を馳せるというよりも

訓練用の人形を壊してしまうことが

目標になってしまいました。

固い人形に剣を振り下ろす度に、

ポンポンという音がすると、

ラティルは、ますます力を入れました。

 

いつの間に近くに来ていたのか、

サーナット卿がラティルを呼んだので

彼女は手を止めました。

ラティルは、剣を下して

目をこすりながら、

いつ来たのかと、

サーナット卿に尋ねると、

彼は曖昧な表情で笑っていました。

彼の視線は、

訓練用の人形に向けられていたので

ラティルもそちらを向くと、

どれだけ叩いたのか

人形はぼろぼろになっていました。

 

どうして、こんなに

めちゃくちゃに

なってしまったのかと、

ラティルは照れ臭そうに呟きながら

あちこち歪んでいる木片を

手で軽く撫でました。

訓練用の人形とはいえ、

人の形をしたものが、

このようになってしまうと、

ラティルは兄が話していた

ロードの条件が何だったかを

思い出して、ぞっとしました。

そして、心が痛むと、

心にもない言葉を呟きました。

 

しかしサーナット卿は

頭が半分潰れた人形には

関心がなく、

ケガをすると言って、

ラティルが人形に触れるのを

止めました。

そして、棘が刺さったら

どうするのかと

ラティルに問いかけると

彼女は、人形が痛そうに見えると

答えました。

サーナット卿は、

ラティルの指に棘が刺さっていないか

確認をして、

棘がないと分かるとほっとしました。

その態度は真剣でしたが、

彼はラティルの腕を

宝剣のように両手で支えていたので

彼女は、そっと腕を引っ込めて

咳払いをすると、

ようやくサーナット卿は

自分の姿勢がおかしいことに気づき

笑い転げました。

とにかく、サーナット卿は

ラティルが訓練用の人形を

半分壊したからという理由で、

彼女を変な目で

見ていないようでした。

 

ラティルは空を見上げました。

まだ夜が明けたばかりで、

時間があると思ったラティルは

サーナット卿に、

手合わせをすることを提案しました。

 

サーナット卿は、

ラティルがしばらく

剣術から遠ざかっていたので

自分より弱いはずだと

指摘しましたが、

ラティルは、

剣術からは遠ざかっていたけれど

力はとても強くなったから

大丈夫だと思いました。

以前、サーナット卿と戦った時は

あともう少しというところで

負けてしまったけれど、

この正体不明の力のおかげで

今度は勝てるかもしれないと

思いました。

その力のことを意識して

手合わせをしようと

言ったわけではないけれど、

酔客を道路の向こうまで飛ばしたり

クラインの髪を

引き抜いたりするのではなく

一度、この力を

まともに使ってみたかったので

ラティルは、うまくいったと

思いました。

サーナット卿はとても強いので

今のラティルの力がどの程度が

しっかり把握できると思いました。

 

サーナット卿は、

ラティルの傲慢な表情を確認すると

にっこり笑って、

ジャケットを脱ぎ、腕まくりすると

自分はラティルを

大切に思っているけれど、

手合わせの時は

絶対に大目に見ないと宣言しました。

 

ラティルは返事をする代わりに

顎を上げて、手を叩くと

サーナット卿は

少しも手加減せずに

すぐに飛びかかりました。

ラティルは剣を振り回して

彼の攻撃を精一杯受け止めました。

そして、彼女は決意して

全力で彼の剣を打ち下ろすと、

サーナット卿の剣が

半分に折れてしまいました。

 

サーナット卿は目を丸くして

半分残った自分の剣を

ぼんやりと見下ろした後、

再びラティルに視線を向けました。

 

彼女は決心して力を入れるや否や

一発で相手の剣が

折れるとは思わなかったので

サーナット卿がきちんと

剣の管理をしていないせいだと

彼の責任にしました。

しかし、サーナット卿は

虚しい表情で

 

家門で代々受け継がれて来た宝剣を

陛下がバキッと・・・

 

と呟きました。

 

本当ですか?

 

ラティルは驚きました。

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◇皇后の行方◇

ヒュアツィンテは、

あらかじめ、

別宮へ入れておいた腹心から、

アイニ皇后がいなくなったと

緊急連絡を受けると、

驚き過ぎて、聞き返すほどでした。

 

一緒に付いて行った侍女たちは

大騒ぎをしているし、

ダガ公爵は、急いで別宮へ

向っていると、

秘書から報告を受けた

ヒュアツィンテは

アイニは

父親の言いなりになって行動する

かかしだと思っていたけれど、

思っていたより意外な面がある。

どこへ行ったのだろうかと

感嘆しました。

 

別の秘書が、

ヒュアツィンテ宛ての手紙を

机の上に置いている間も、

アイニがどこへ逃げたのか

考えていましたが

見当がつきませんでした。

 

外国での代理公使の死と

クラインへの襲撃のせいで、

ダガ公爵の地位は低くなりましたが

このことで彼女は

影響を受けなかったし、

むしろ、

彼女を別宮へ送ったのは

可哀そうだという意見が

出るほどでした。

一体、アイニは

ダガ公爵が驚くほど静かに

どこへ逃げたのか。

 

ヒュアツィンテは考えているうちに

アイニが、人々に疑われるくらい

傭兵王に関心を持っていたことを

思い出しました。

 

ヒュアツィンテは、

もしかしたらと思いましたが、

すぐに、その考えを

打ち消しました。

双方で関心を示していたならともかく

当時、アイニが一方的に

傭兵王に関心を

示していただけでした。

それに、傭兵王は

ラティルの側室となって

宮殿で過ごしているので、

アイニが逃げても、

彼に会うことはできませんでした。

 

ヒュアツィンテは、

アイニとダガ公爵が

示し合わせて

お芝居をしているかもしれないので

念のため、ダガ公爵を見張るように。

そして、

皇后を見つけられなかったら

その時に、また指示すると

秘書に命じました。

 

秘書が出て行くと、

ヒュアツィンテは

秘書が置いて行った手紙を

確認しました。

その中に、彼が待っていた

手紙があるかもしれませんでした。

 

まもなくヒュアツィンテは、

差出人の名前が省略された手紙を

発見すると、かすかに笑い

直ぐに封筒を開きました。

その筆跡から、

ラティルからの手紙だと

分かりました。

彼はにっこり笑わないために

口元を手で押さえましたが、

手紙を読み進むにつれて、

彼の表情が硬くなっていきました。

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◇ラティルからの手紙◇

こんにちは、ヒュアツィンテ皇帝。

私があなたの魂を

握って離さないなんて

何を戯言を言っているの?

私が、貴方の魂を離してから

随分経ちました。

私に未練があるとしたら、

あなたの魂ではなく殻です。

あなたは、自己省察

足りないようですね。

 

あっ、そう言えば

教えてあげることがあります。

あなたの弟が、

私たちが以前付き合っていたことを

知ってしまいました。

わざとあなたを困らせるために、

私が教えたのではありません。

もちろん、

あなたが本当に困るなら

嬉しいけれど、

私がしたことではありません。

あなたの初恋の相手が

こちらにいると知って

弟が、あちこち聞いて回っただけ。

彼をなだめるために

私が濃厚なキスを

浴びせてあげました。

あなたの弟はキスが上手です(笑)

情報を送り過ぎたと言って

怒らないでね。

とにかく、クラインは

私のせいで腹を立てたの。

弟はあなたと違って

本当に純粋でかわいい子。

でも、拳はちょっと直さないとね。

あの子が、何度も

私の側室の侍従の顎を

壊したのを知っている?

今度、同じことをしたら

治療費を請求するので

覚悟しておいて。

 

P.S. 

あなたの国に人魚がいたって?

あなたの国には、海がないじゃない。

まさか、私が

その言葉を信じると思うの?

あなたの国の人魚は

小川で遊ぶの?

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◇クラインからの手紙◇

ヒュアツィンテは、

過度に苦しい情報や

暴言まで書かれた手紙を

じっと見下ろしているうちに

額が熱くなってきたので

指でこめかみを押さえました。

 

初恋の人からの手紙を読んでいるのに

なぜ腹が立つのか。

それに、クラインとキスをしたという

話をした後に、

なぜ「笑」を付けたのか。

それを見ると、

もっと腹が立ってきました。

 

ヒュアツィンテは、

足を神経質に動かし、

横をちらっと見ました。

手紙の束の間に、

クラインからの手紙も

挟まっていました。

急用ではなさそうだったので、

後でゆっくり見ようと

思っていましたが、

クラインが、

2人の過去を知ってしまったと書かれた

ラティルの手紙を読んだ後で、

彼からの手紙を

後回しにすることはできませんでした。

愚かな弟だけれど、

傷ついたのではないかと

心配したからでした。

 

正式な側室になると言っていた

あの手紙を書いてから

真実を知ったのだろうか?

 

ヒュアツィンテは、

クラインの手紙を開きました。

 

兄上は、以前、陛下と

お付き合いされていましたか?

兄上は、陛下に

ゴミですらしないことをして

逃げたというのは本当ですか?

兄上が、

そんなことをするとは

思いませんでした。

そんなことがあったなら、

兄上は前もって、

俺に知らせるべきでした。

それなのに兄上は黙っていました。

俺は兄上に、とても失望しました。

陛下を見る度に、

兄上のことを思いだして、

心が痛いです。

とりあえず、先に

お金を送ってください。

 

ヒュアツィンテは、

手紙を投げつけました。

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ラティルは怒りのあまり、

ヒュアツィンテが怒ることを

想定して、思いつくまま

手紙を書いたのだと思います。

そして、彼女の狙い通り

ヒュアツィンテは

ラティルの手紙を読んで

腹を立てたし、

傷つきもしました。

けれども、

もしも、ラティルが

ヒュアツィンテのことを

何とも思っていなかったら、

彼の言葉一つ一つに

過剰に反応することは

なかったし、

彼を怒らすようなことも

しなかったのではないかと

思います。

 

人間には、子孫を残すという

本能があるので、

ラティルも、

側室たちに誘惑されれば

その気になってしまうけれど、

まだ、心のどこかで

ヒュアツィンテのことを想っていて

彼を忘れるために、

彼女なりに努力しているのに、

ヒュアツィンテは

その神経を

逆なでするようなことを言うので

彼女の発言も

より過激になってしまったのでは

ないかと思いました。

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